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株価指数先物 【週間展望】 ―ヘッジを挟んでのスプレッド狙いが中心

配信日時:2023/08/20 17:00 配信元:MINKABU
 今週の日経225先物は、引き続き米国の金利動向と中国経済の先行き不安など、外部要因の影響を受けやすい展開が見込まれる。先週は予想を上回る経済指標の結果に対し、米国の金融引き締めが長期化すると受け止められて米長期金利が上昇し、ハイテク株の重荷となった。また、不動産大手の中国恒大集団が米国で破産法の適用を申請し、中国経済の先行き不安も投資家心理を冷ます格好だった。  傾向としてはナイトセッションで米国市場の影響を、日中は香港ハンセン指数の動きに連動しやすい需給状況だった。日経225先物は1週間で1000円超下落しており、支持線として意識されていた75日移動平均線を下回った。ボリンジャーバンドでは下向きで推移する-2σを挟んで推移しており、-3σを捉える場面も見られた。テクニカル面では売られ過ぎが意識されるものの、下向きで推移するバンドに沿う形で調整が続いており、ボトムを見極めづらくさせている。  週間形状では7月前半以降、+1σに上値を抑えられる形状で、先週の下落で-1σを下回ってきており、-2σが位置する3万1110円処が意識されやすい。同水準から-3σの3万0490円辺りを目先のターゲットとしてショート優勢の需給状況となりそうだ。一方、上値は-1σ(3万1910円)、75日線(3万1950円)辺りが抵抗線として意識されやすく、先週の調整に対する自律反発をみせたとしても、3万1900円に接近する場面では戻り待ち狙いのショートが強まりやすい。そのため、オプション権利行使価格の3万1500円を中心に上下の権利行使価格である3万1125円から3万1875円辺りのレンジを想定する。  今週は、8月24日から26日にかけて経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催され、世界経済や金融政策を巡って議論が交わされる。昨年の会議ではパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演で「景気を犠牲にしても物価高を定着させない」との見解を示し、利上げ警戒からNYダウが1000ドルを超える下落となり、日経平均株価も760円超下落した。パウエル議長は日本時間の25日午後11時05分から講演すると伝えられており、週末にかけては持ち高調整の動きが中心になりそうだ。  また、23日にはエヌビディアの決算発表が予定されている。5-7月期決算は好調が見込まれるが、材料出尽くしになるとの見方が大勢であろう。ただし、期待先行では買われておらず、出尽くし感が強まったとしても、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などではアク抜け感が強まる可能性もあり、足もとで低下傾向にあるNT倍率の修正が入る展開も想定しておきたい。  そのNT倍率だが、先物中心限月で14.11倍辺りに位置する200日線を下回り、週末には一時13.99倍と節目の14.00倍を下回る場面もみられた。節目を割り込んだことで、いったんは利益確定に伴うNTショートの巻き戻しが入り、14.06倍で終えていた。方向性としては5月半ばに付けた13.91倍が意識されやすいが、エヌビディアの決算次第ではトレンド転換の可能性もある点は意識しておきたい。特に足もとでは積極的にポジションを傾けてくる動きは限られていたと考えられ、ヘッジを挟んでスプレッド狙いの動きが中心になりやすい。  先週末のVIX指数は17.30(前日は17.89)に低下した。ただし、一時18.88まで切り上がり、18.55辺りに位置する200日線を上放れる場面があった。同線を明確に上放れると、3月の30.81が意識されてくる可能性もあり、投資家心理を神経質にさせよう。  8月第2週(8月7日- 10日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週ぶりに買い越しており、買い越し額は6460億円(8月第1週は3782億円の売り越し)だった。なお、現物は1799億円の買い越し(同188億円の買い越し)と7週連続の買い越しであり、先物は4661億円の買い越し(同3970億円の売り越し)と3週ぶりに買い越している。個人は現物と先物の合算で3621億円の売り越しで、2週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2822億円の売り越しとなり、8週連続の売り越しだった。  主要スケジュールでは、21日に中国人民銀による最優遇貸出金利の発表、22日に米国7月中古住宅販売件数、米国8月リッチモンド連銀製造業指数、BRICS首脳会議(南ア、~24日)、23日に米国8月製造業PMI、米国7月新築住宅販売件数、米大統領選共和党候補の初回討論会、エヌビディア決算、24日に米国7月耐久財受注、25日に8月東京都区部消費者物価指数、米国8月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、パウエルFRB議長によるジャクソンホール会議での講演などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 12月限 日経225 27576.37  TOPIX  1945.27 01月限 日経225 26325.21  TOPIX  1900.71 02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19 03月限 日経225 28377.34  TOPIX  2047.32 04月限 日経225 28519.43  TOPIX  2019.76 05月限 日経225 29235.08  TOPIX  2090.33 06月限 日経225 32018.38  TOPIX  2211.13 07月限 日経225 32484.24  TOPIX  2245.68 08月限 日経225 32013.86  TOPIX  2278.68 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 23/09 08月18日  31660  31770  31230  31470  -200 23/09 08月17日  31800  31910  31280  31670  -60 23/09 08月16日  32150  32160  31700  31730  -520 23/09 08月15日  32190  32390  32070  32250  +160 23/09 08月14日  32570  32810  32010  32090  -470 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 23/09 08月18日  2254.0  2262.0  2227.5  2237.0  -18.0 23/09 08月17日  2262.0  2268.5  2226.5  2255.0  -2.0 23/09 08月16日  2283.5  2284.0  2255.5  2257.0  -32.0 23/09 08月15日  2289.0  2300.0  2282.5  2289.0  +5.5 23/09 08月14日  2309.5  2323.0  2276.0  2283.5  -24.0 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日大阪比 08月18日(9月限)  31460  -10 08月17日(9月限)  31380  -290 08月16日(9月限)  31690  -40 08月15日(9月限)  31940  -310 08月14日(9月限)  32295  +205 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 08月10日    270億円  -214億円  8078億円  +1255億円 08月04日    484億円  +346億円  6822億円  -3304億円 07月28日    138億円  -141億円 1兆0127億円  +734億円 07月21日    280億円  -52億円  9393億円  +497億円 07月14日    332億円  +328億円  8895億円  -2452億円 07月07日     3億円 -1208億円 1兆1347億円  -3139億円 06月30日    1212億円  +480億円 1兆4486億円  -636億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 08月16日    1366万株   +404万株  3億3276万株   -925万株 08月15日    962万株   +136万株  3億4202万株   +78万株 08月14日    826万株   +211万株  3億4123万株   +294万株 08月10日    614万株   -265万株  3億3828万株   +2133万株 08月09日    880万株   -416万株  3億1695万株   -249万株 08月08日    1297万株    +61万株  3億1944万株   +2445万株 08月07日    1235万株    +30万株  2億9498万株   +162万株 08月04日    1205万株   -269万株  2億9336万株   -1203万株 08月03日    1475万株   +123万株  3億0539万株   -9352万株 08月02日    1352万株   +881万株  3億9891万株   -4901万株 08月01日    470万株    -28万株  4億4793万株   +1426万株 07月31日    499万株   +181万株  4億3366万株   -159万株 07月28日    318万株   -643万株  4億3525万株   -2808万株 07月27日    961万株    +91万株  4億6334万株   +1339万株 07月26日    870万株   +301万株  4億4995万株   -263万株 07月25日    568万株   +152万株  4億5258万株   -403万株 07月24日    415万株   -316万株  4億5662万株   +3909万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 12月2日  701億円 【2023年】 3月13日  701億円 3月14日  701億円 株探ニュース

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