オープニングコメント

米半導体株高の流れを引き継ぐ

配信日時:2023/08/15 08:41 配信元:FISCO
*08:41JST 米半導体株高の流れを引き継ぐ  15日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが26ドル高、ナスダックは143ポイント高だった。中国の住宅市場を巡る混乱が世界経済の成長リスクになるとの投資家の不安が浮上したほか、米長期金利の上昇も相場の重荷となった。しかし、今週予定されている主要小売り企業の決算発表を控え、下値も限定的。また、エヌビディアが7%を超える上昇となるなど、半導体株に買い戻しの動きが強まったことから、上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、
大阪比205円高の32295円。円相場は1ドル145円50銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32070円まで売られる場面も見られたが、その後は引けにかけて買い戻されており、ナイトセッションの高値圏で終えていた。エヌビディアなど半導体株が買い戻された流れを引き継ぐ格好から、足もとで弱い値動きが目立っていた値がさハイテク株の自律反発が意識されやすく、日経平均をけん引する格好になりそうだ。

また、昨日の日経平均は25日線に上値を抑えられる格好から下落幅を広げ、一時32031.54円まで下げ幅を広げる場面が見られた。ただし、8月のSQ値を割り込まなかったことから32000円接近での押し目買い意欲の強さは意識されやすいだろう。買い一巡後はアドバンテスト<6857>や東エレク<8035>などの動向を睨み流れの相場展開になりそうだが、戻りの鈍さが意識される局面においては、売り仕掛け的な動きを見せてくる可能性もあるため、積極的には手掛けづらいところではある。

 ただし、決算発表が一巡したこともあり、米半導体株上昇に対するインパクトは出やすいだろう。買い一巡後に戻り売りに押される局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。また、昨日も好決算銘柄へは値幅取り狙いの資金が集中していた。昨日引け後の決算では荏原製<6361>、日機装<6376>、ユビAI<3858>、ジョイフル<9942>、ウェルネット<2428>、エスケーエレク<6677>、ハークスレイ<7561>、マルシェ<7524>、ニレコ<6863>、コメ兵HD<2780>などが注目されそうだ。また、ブリッジ<7039>が14%を超える急落となったが、流動性の低い銘柄などは決算に対して過剰に反応を見せているため、修正リバウンドを見極めたいところであろう。
<AK>

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