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株価指数先物 【週間展望】 ―日米の中銀イベント通過でリバウンドを意識へ

配信日時:2023/07/30 17:00 配信元:MINKABU
 今週の日経225先物は、日米中央銀行の重要イベントを通過したことで、需給状況は落ち着きをみせてくると考えられる。先週は米連邦準備理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り0.25%の利上げを再開した。パウエルFRB議長は声明で、政策金利を再び引き上げるか据え置くかは今後のデータ次第とし、経済指標を見極める考えを強調。これを受けて市場では利上げペースが一段と減速するとの思惑が高まった。また、日銀は金融政策決定会合で、金利操作をより柔軟に運用することを決め、長期金利の上昇をこれまでの0.5%程度から事実上、1%まで容認する方針を示した。  先週はFOMCよりも日銀会合を手掛かりとしたトレードが活発だった。27日の取引終了後のナイトセッションでは日本経済新聞(電子版)による「日銀の金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正案を議論する」とのリーク報道によって、3万3220円から一気に3万2400円まで急落。28日の日中取引では結果発表後には材料出尽くし感からショートカバーが入り3万2850円まで切り返した。しかし、カバー一巡後は前述の通りYCC柔軟化を受けて売り直され、一時3万2000円まで下落幅を広げ、終盤にかけては植田総裁の会見内容を見極めたいとして買い戻しが優勢となっていた。いずれも発表直後に動意を強めていたことから、日銀会合をトリガーとするアルゴリズムのトレードが発動したと考えられる。  イベントを手掛かりとしたトレードが一巡したことにより、改めて日銀会合を手掛かりに急落した前の水準への修正が意識されやすい。米国ではFRB議長の発言を受けて、今週に発表が予定されているISM製造業・非製造業景気指数、雇用統計などの経済指標に関心が集まろう。これら指標の結果を受けて追加利上げ観測が後退するようだと、米国市場の上昇が支援材料になる可能性がある。  また、米インフレ懸念が和らぐなか、円売り・ドル買いが優勢となっており、再び1ドル=141円台に円安が進行している。日銀は1%まで金利上昇を容認した一方で、当分は政策変更を行わないといった見方から、株式市場は仕切り直しに向かおう。日米ともに決算発表が本格化するなか、機関投資家の積極的な売買は手控えられようが、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせると考えられる。  なお、28日の取引終了後のナイトセッションではリバウンド基調が強まり、節目の3万3000円を回復し、3万3100円で取引を終えていた。チャート上では25日移動平均線が位置する3万2720円を支持線に、ボリンジャーバンドの+1σ水準まで回復してきた。主要企業の決算や為替動向を睨んだ展開を意識しつつも、25日線に接近する局面では押し目狙いのロング対応とし、+1σを上回ってくる局面では、短期的ながらも+2σが位置する3万3560円辺りを狙った動きから、7月4日の戻り高値3万3810円が次第に意識されてきそうだ。  VIX指数は13.33に低下した。日銀の政策変更に関するリーク報道を受けて、27日には一時15.02まで上昇する場面も見られたが、翌日の低下によって25日線を下回ってきた。リスク選好が強まる一方、ショートを仕掛けづらくさせそうである。なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.30倍だった。14.18倍から14.39倍と変動幅は大きかったが、足もとで保ち合いを見せていた75日線水準で終えていた。NT低下の場面ではボリンジャーバンドの-3σの水準まで低下しており、下向きのトレンドではあるものの、いったんはNTショートの巻き戻しが入る可能性もあろう。  7月第3週(7月18日-21日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週連続で買い越しており、買い越し額は577億円(7月第2週は8811億円の買い越し)だった。なお、現物は197億円の買い越し(同2793億円の買い越し)と4週連続の買い越しであり、先物は380億円の買い越し(同6017億円の買い越し)と3週連続で買い越している。個人は現物と先物の合算で188億円の買い越しで、3週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1274億円の売り越しとなり、5週連続の売り越しだった。  経済スケジュールでは、31日に6月鉱工業生産、7月消費動向調査、6月新設住宅着工戸数、中国7月製造業PMI、米国7月シカゴ購買部協会景気指数、8月1日に6月完全失業率、中国7月財新製造業PMI、米国7月ISM製造業景気指数、米国6月建設支出、米国6月JOLTS求人件数、2日に日銀金融政策決定会合議事要旨、米国7月ADP雇用統計、3日に中国7月財新サービス業PMI、イングランド銀行(BOE)政策金利、米国7月ISM非製造業PMI、米国6月製造業新規受注、4日に米国7月雇用統計が予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 12月限 日経225 27576.37  TOPIX  1945.27 01月限 日経225 26325.21  TOPIX  1900.71 02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19 03月限 日経225 28377.34  TOPIX  2047.32 04月限 日経225 28519.43  TOPIX  2019.76 05月限 日経225 29235.08  TOPIX  2090.33 06月限 日経225 32018.38  TOPIX  2211.13 07月限 日経225 32484.24  TOPIX  2245.68 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 23/09 07月28日  32930  33220  32000  32770  -150 23/09 07月27日  32570  32930  32390  32920  +320 23/09 07月26日  32590  32710  32460  32600  -40 23/09 07月25日  32640  32750  32490  32640  +30 23/09 07月24日  32350  32820  32350  32610  +340 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 23/09 07月28日  2300.0  2313.5  2253.5  2290.5  -8.5 23/09 07月27日  2282.0  2299.0  2270.5  2299.0  +17.0 23/09 07月26日  2280.5  2286.5  2269.5  2282.0  -2.0 23/09 07月25日  2278.5  2286.5  2271.5  2284.0  +6.5 23/09 07月24日  2262.5  2287.5  2262.5  2277.5  +19.0 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日大阪比 07月28日(9月限)  33130  +360 07月27日(9月限)  32505  -415 07月26日(9月限)  32530  -70 07月25日(9月限)  32595  -45 07月24日(9月限)  32715  +105 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 07月21日    280億円  -52億円  9393億円  +497億円 07月14日    332億円  +328億円  8895億円  -2452億円 07月07日     3億円 -1208億円 1兆1347億円  -3139億円 06月30日    1212億円  +480億円 1兆4486億円  -636億円 06月23日    732億円  -235億円 1兆5123億円  +1345億円 06月16日    967億円  -915億円 1兆3778億円  +324億円 06月09日    1883億円  +331億円 1兆3453億円   +73億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 07月26日    870万株   +301万株  4億4995万株   -263万株 07月25日    568万株   +152万株  4億5258万株   -403万株 07月24日    415万株   -316万株  4億5662万株   +3909万株 07月21日    731万株   -148万株  4億1752万株   -9万株 07月20日    880万株    +12万株  4億1761万株   -389万株 07月19日    868万株   +249万株  4億2151万株   +971万株 07月18日    618万株   -240万株  4億1180万株   +691万株 07月14日    858万株   -910万株  4億0488万株   -1886万株 07月13日    1769万株   +343万株  4億2375万株   -357万株 07月12日    1425万株   +424万株  4億2732万株   -387万株 07月11日    1001万株   +172万株  4億3119万株   -4301万株 07月10日    829万株   +811万株  4億7421万株   -3050万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 12月2日  701億円 【2023年】 3月13日  701億円 3月14日  701億円 株探ニュース

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