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午後:債券サマリー 先物は大幅反落、日銀YCC修正観測で長期金利は一時0.485%に上昇

配信日時:2023/07/14 15:37 配信元:MINKABU
 14日の債券市場で、先物中心限月9月限は大幅反落した。今月27~28日に開かれる日銀の金融政策決定会合で、2023年度の物価上昇率の見通しが2%台に引き上げられる見込みだと報じられた。物価2%目標との関連性から、日銀が今月の金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)を修正し、異次元緩和策から政策の正常化に向け舵を切るとの観測が強まった。国内金利の上昇(債券価格の下落)余地が意識され、先物への売りを促した。  元日銀理事である早川英男氏が外資系通信社によるインタビューのなかで、YCCの修正を行う可能性があるとの見解を示したことも、金融政策を巡る思惑に作用した。長期金利の変動許容幅の上限を現行のプラス0.5%程度からプラス1%程度に拡大するシナリオなどを挙げたようだ。先物9月限は朝方に一時147円13銭まで下げる場面があった。  この日、日銀は定例の4本の国債買い入れオペを実施した。オファー額はいずれの年限も前回から同額となり、買い入れ結果は総じて無難と受け止められた。需給面での安心感をもたらしたが、積極的に買い向かう姿勢は限られ、大引けにかけて先物は再び軟化した。  前日の米国市場では、6月の米生産者物価指数(PPI)の前月比の伸び率が市場予想を下回り、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ長期化の懸念が和らいだ。米長期金利に低下(債券価格に上昇)圧力が掛かったが、円債市場には特段の影響をもたらさなかった。  先物9月限は前営業日比27銭安の147円33銭で取引を終えた。現物債市場で、新発10年債利回り(長期金利)は同0.010%高い0.475%で推移している。一時、0.485%まで上昇する場面があった。 出所:MINKABU PRESS

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