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午後:債券サマリー 先物は大幅続落、5月毎月勤労統計で日銀YCC修正シナリオ意識

配信日時:2023/07/07 15:26 配信元:MINKABU
 7日の債券市場で、先物中心限月9月限は大幅続落した。米国市場で長期債価格が下落(金利は上昇)したことが重荷となった。7日発表された5月の毎月勤労統計で、名目賃金となる現金給与総額が市場予想を上回って増加し、日銀によるYCC(イールドカーブ・コントロール)が修正される可能性を意識した売りが膨らんだ。  6月のADP全米雇用レポ―トで、民間部門雇用者数が市場予想を大きく上回って増加した。日本時間の7日夜に発表される6月の米雇用統計が強い内容となり、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ長期化観測が強まるリスクが意識され、米長期金利は上昇して4%台に乗せた。円債に対しても売りを促す要因となった。  厚生労働省が発表した5月の毎月勤労統計は、物価の影響を除いた実質賃金は前年同月比1.2%減となったが、現金給与総額は同2.5%増となり、前月の0.9%増から伸び率は大きく拡大した。債券市場では日銀によるYCC政策の観測が高まると受け止められて、長期金利の変動許容幅の上限引き上げ時に国内金利が上昇するリスクを織り込む展開となった。  7日付の日本経済新聞朝刊は、「日銀の内田真一副総裁は日本経済新聞とのインタビューで、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正について『金融仲介や市場機能に配慮しつつ、いかにうまく金融緩和を継続するかという観点からバランスをとって判断していきたい』と述べた」と報じた。当面は「YCCを続けていく」と強調したと伝えているが、債券市場の反応は限られた。  先物9月限は前営業日比45銭安の148円12銭で取引を終えた。現物債市場で、新発10年債利回りは0.435%と、前営業日に比べ0.035%上昇した。 出所:MINKABU PRESS

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