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株価指数先物 【週間展望】 ―年初来高値を意識したトレンドながら、需給イベントをにらんだ展開に

配信日時:2023/07/02 17:30 配信元:MINKABU
 今週の日経225先物は年初来高値の更新を意識しつつ、週後半にかけて需給要因を警戒する相場展開が見込まれる。6月30日の米国市場は、米連邦準備理事会(FRB)が重視する米個人消費支出(PCE)物価指数の伸びが鈍化したことでインフレ懸念が和らぎ、主要な株価指数が上昇。シカゴ日経平均先物は、日中大阪比245円高の3万3435円だった。  先週は26日に3万2330円まで売られたが、同水準に位置する25日移動平均線が支持線として機能する形でリバウンド機運が高まり、29日には3万3520円まで買われた。四半期末に伴うリバランス売りの影響で積極的なロングは限られたものの、ボリンジャーバンドの+1σ水準での底堅さも見られていた。  +1σは3万3440円辺りで推移しており、30日の取引終了後のナイトセッションで同水準を捉えてきており、3万4280円辺りに位置する+2σとのレンジへの移行が意識されてくる。19日に付けた年初来高値3万3950円が射程に入ってくることから、週末および翌週に控えた需給イベントを睨んだショート筋が、カバーの動きを速めてくる可能性もありそうだ。  一方で、その需給イベントだが、7月7日、10日にNEXT FUNDS 日経225連動型上場投信 <1321> [東証E]などパッシブ型ETFの決算を控えている。決算日に分配金捻出のための売り需要が観測されており、これを睨んだ先回り的なショートが入っていると考えられる。先週は四半期末に伴うリバランス売りの影響が見られたが、今週も週末以降の需給イベントによる影響が警戒されやすく、膠着感が強まるようだと、25日線水準までの調整も意識しておく必要があるだろう。  また、今週は4日が独立記念日の祝日で米国市場は休場となるほか、5日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、6日に6月のISM非製造業景況指数、7日に6月の雇用統計の発表が予定されている。11会合ぶりに利上げを見送った6月FOMCの議事要旨が公表されることから、今後の利上げ再開の可能性を見極めたいとするムードが強まりやすく、想定はされているものの追加利上げ観測が高まる局面では、積極的な売買は手控えられそうだ。  週末は国内の需給イベントに加えて、米国での重要な経済イベントを控えて動きづらい一方で、ショートカバーなどリバランスに伴う動きによってトレンドが出やすい場面もあろう。そのため、ボリンジャーバンドの+1σ水準での攻防となりそうだが、レンジとしては25日線と+2σ水準が意識されやすく、オプション権利行使価格の3万2600円~3万4250円と広めのレンジを想定する。  恐怖指数と呼ばれる30日のVIX指数は13.59に上昇した。一時12.96まで下げており、22日に付けた12.73に接近する場面も見られた。米国市場は金融引き締め長期化への警戒感が根強いものの、依然としてボトム圏での推移である。今後の上昇(相場下落)を狙ったショートポジションは積み上がっていると考えられ、リスク選好に向かわせやすいと考えられる。  先週のNT倍率は先物中心限月で14.51倍だった。25日に14.38倍まで低下する場面も見られたが、ボリンジャーバンドの-2σまでの調整を経て、その後の上昇により中心値(25日)水準を捉えている。ただし、バンドが収斂するなかで、週末は-2σと中心値とのレンジで推移しており、トレンドが出やすいタイミングでもある。30日の米国市場ではアップルの時価総額が3兆ドルを超えるなか、日経平均型優位の流れからNTロングに向かわせやすい面がありそうだ。なお、NT倍率の-3σは14.33倍、+3σは14.69倍に位置している。  6月第3週(6月19日-23日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で売り越しており、売り越し額は3069億円(6月第2週は210億円の売り越し)だった。なお、現物は3604億円の売り越し(同6414億円の買い越し)と13週ぶりの売り越しであり、先物は535億円の買い越し(同6625億円の売り越し)と2週ぶりに買い越している。個人は現物と先物の合算で3900億円の買い越しで、3週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で2390億円売り越しとなり、2週ぶりの売り越しだった。  経済スケジュールでは、3日に日銀短観、中国6月財新製造業購買担当者景気指数(PMI)、米国6月ISM製造業景況指数、5日に中国6月財新サービス部門PMI、米国5月製造業新規受注、FOMC(6月13~14日開催分)議事要旨、6日に米国6月ADP雇用統計、米5月貿易収支、米国6月ISM非製造業PMI 、7日に5月景気動向指数、米国6月雇用統計、ラガルドECB総裁講演などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 12月限 日経225 27576.37  TOPIX  1945.27 01月限 日経225 26325.21  TOPIX  1900.71 02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19 03月限 日経225 28377.34  TOPIX  2047.32 04月限 日経225 28519.43  TOPIX  2019.76 05月限 日経225 29235.08  TOPIX  2090.33 06月限 日経225 32018.38  TOPIX  2211.13 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 23/09 06月30日  33180  33290  32900  33190  +10 23/09 06月29日  33160  33520  33050  33180  +40 23/09 06月28日  32550  33140  32440  33140  +570 23/09 06月27日  32550  32680  32250  32570  -80 23/09 06月26日  32690  32870  32330  32650  -20 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 23/09 06月30日  2291.0  2297.0  2273.5  2287.0  -4.0 23/09 06月29日  2297.0  2312.0  2288.5  2291.0  -4.0 23/09 06月28日  2252.5  2295.5  2247.0  2295.0  +42.0 23/09 06月27日  2249.0  2260.5  2234.5  2253.0  -2.0 23/09 06月26日  2260.0  2269.5  2237.5  2255.0  -4.0 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日大阪比 06月30日(9月限)  33435  +245 06月29日(9月限)  33180  ±0 06月28日(9月限)  33240  +100 06月27日(9月限)  32800  +230 06月26日(9月限)  32575  -75 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 06月23日    732億円  -235億円 1兆5123億円  +1345億円 06月16日    967億円  -915億円 1兆3778億円  +324億円 06月09日    1883億円  +331億円 1兆3453億円   +73億円 06月02日    1551億円  +444億円 1兆3379億円  +1433億円 05月26日    1107億円  +204億円 1兆1946億円  +768億円 05月19日    902億円  -31億円 1兆1177億円  +1491億円 05月12日    934億円 -2480億円  9686億円  -511億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 06月28日    1904万株   +315万株  5億4640万株   +2342万株 06月27日    1589万株    +43万株  5億2297万株   -118万株 06月26日    1545万株    -30万株  5億2416万株   -229万株 06月23日    1576万株     0万株  5億2646万株   +585万株 06月22日    1576万株     0万株  5億2061万株   -70万株 06月21日    1576万株    +34万株  5億2131万株   +907万株 06月20日    1542万株   -196万株  5億1224万株   +1791万株 06月19日    1739万株   -438万株  4億9432万株   +1679万株 06月16日    2177万株   -1440万株  4億7753万株   +669万株 06月15日    3618万株   +235万株  4億7084万株   +27万株 06月14日    3383万株   +506万株  4億7057万株   +1412万株 06月13日    2876万株   +124万株  4億5644万株   -598万株 06月12日    2751万株   -1368万株  4億6242万株   -1046万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 12月2日  701億円 【2023年】 3月13日  701億円 3月14日  701億円 株探ニュース

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