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株価指数先物 【週間展望】 ―海外投資家の日本株選好が一段と意識されやすく、リバウンド基調を継続か

配信日時:2023/05/14 17:00 配信元:MINKABU
「海外投資家の日本株選好が一段と意識されやすく、リバウンド基調を継続か」  今週の日経225先物は、短期的には過熱感が警戒されるものの、海外投資家による日本株選好の動きが一段と意識されやすく、リバウンド基調が継続しそうだ。前週は基本的にはこう着感の強い展開が続いたものの、SQ(特別清算指数算出)通過後にリバウンドが強まり、週末は前日比300円高の2万9420円で終えた。さらにナイトセッションの開始早々に2万9500円に乗せると、一時2万9580円まで買われている。  テクニカル面では、切り上がるボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジ内で推移しており、+1σを挟んだ値動きを継続するなか、週末には+2σに接近する格好となった。節目の2万9500円を超えたことで、ヘッジ対応などショートカバーが強まりやすくなりそうだ。+2σは2万9690円処まで切り上がってきたが、週足形状では2万9850円まで上昇しているため、オプション権利行使価格の2万9875円辺りが意識されやすい。この水準を上回ってくると、オーバーシュート気味に節目の3万円回復がターゲットになりそうだ。  そのため、2万9500円水準では強弱感が対立しやすいが、昨年8月高値の2万9230円が意識される局面では、押し目狙いのロングスタンスで対応したい。前週末のSQでは、金額ベースで日経平均型が400億円の売り超、TOPIX型は150億円の買い超だったと推測される。ただし、SQ値は2万9235円08銭と日経平均株価の寄り付き水準を上回っており、海外投資家による実需の資金が流入したと考えられる。また、東京エレクトロン <8035> [東証P]は決算を受けて週末は売りが先行したものの、その後は買い戻されて3%を超える上昇を見せていた。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の見直し買いは、支援材料になるだろう。  米国では米地銀の不安定な値動きが継続しているため、金融システム不安が燻っている状況である。また、連邦債務上限問題を巡るデフォルト(債務不履行)懸念も重荷となる。ただし、米地銀については需給要因による値動きとなっているため、値動きの割に市場は冷静に判断しているように映る。  連邦債務上限問題は、12日に予定されていたバイデン大統領と共和党幹部らによる協議が今週に延期されることが明らかになった。ホワイトハウスは、バイデン大統領がG7広島サミットに出席するため17日に米国を出発すると発表しており、週前半にも進展がみられる可能性がある。なお、協議が平行線を辿った場合には米株安につながる。その場合は、G7広島サミット以降の決着になるため、楽観視するのは禁物だが、週内は波乱の展開は限られそうだ。  また、米国が不安定な状況のなか、海外投資家が回避的に日本株への資金シフトを強めてくる可能性もあり、先物で買い手当てする動きに向かうことも考えられる。相対的に日本株の強さが意識されよう。  VIX指数は17.03に上昇した。ただし、切り下がる25日移動平均線に上値を抑えられる形状であり、ボトム水準での推移を継続している。米地銀の金融システム不安や連邦債務上限問題を巡るデフォルト懸念が燻るなか、投資家心理は落ち着いていることが窺える。25日線は17.54、75日線が19.62辺りに位置しており、終値で20.00を超えた辺りでは慎重姿勢に向かわせよう。  先週のNT倍率は先物中心限月で14.02倍だった。10日に一時13.91倍まで低下し75日線を下回った後は、NTショートを巻き戻す動きとなり、週末12日にはNTロング優勢の流れから、14.01倍に位置する25日線を上回ってきた。25日線近辺では強弱感が対立しやすいが、米国ではナスダックが強い基調を保っているほか、半導体株のアク抜け的な動きが継続する可能性がある。このため、14.10倍辺りに位置する200日線を想定した、NTロングでのスプレッド狙いが入りやすいと考えられる。  5月第1週(5月1日-2日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では5週連続で買い越しており、買い越し額は4677億円(4月第4週は1333億円の買い越し)だった。なお、現物は1602億円の買い越し(同1458億円の買い越し)と6週連続の買い越しであり、先物は3074億円の買い越し(同125億円の売り越し)と2週ぶりに買い越している。個人は現物と先物の合算で3181億円の売り越しで、2週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で358億円の売り越しとなり、5週連続の売り越しだった。  経済スケジュールでは15日に4月国内企業物価指数、米国5月ニューヨーク連銀製造業景気指数、16日に中国4月小売売上高、中国4月鉱工業生産、米国4月小売売上高、米国4月鉱工業生産、17日に1-3月期実質国内総生産(GDP)、3月鉱工業生産確報値、米国4月住宅着工件数、18日に4月貿易統計、米国5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米国4月中古住宅販売件数、米国4月景気先行指数、19日にG7広島サミット、4月全国消費者物価指数(CPI)、米パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 06月限 日経225 28122.81  TOPIX  1955.38 07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 12月限 日経225 27576.37  TOPIX  1945.27 01月限 日経225 26325.21  TOPIX  1900.71 02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19 03月限 日経225 28377.34  TOPIX  2047.32 04月限 日経225 28519.43  TOPIX  2019.76 05月限 日経225 29235.08  TOPIX  2090.33 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/03 05月12日  29110  29430  28950  29420  +300 22/03 05月11日  29150  29230  28890  29120  -20 22/03 05月10日  29220  29280  29070  29140  -100 22/03 05月09日  28990  29260  28950  29240  +290 22/03 05月08日  29120  29150  28560  28950  -180 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/03 05月12日  2083.0  2099.0  2070.5  2097.0  +15.0 22/03 05月11日  2087.5  2090.5  2066.0  2082.0  -5.5 22/03 05月10日  2096.5  2101.5  2083.5  2087.5  -11.0 22/03 05月09日  2074.0  2099.0  2071.0  2098.5  +27.5 22/03 05月08日  2077.0  2080.5  2034.0  2071.0  -5.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日大阪比 05月12日(6月限)  29575  +155 05月11日(6月限)  29130  +10 05月10日(6月限)  29055  -85 05月09日(6月限)  29225  -15 05月08日(6月限)  29050  +100 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 05月02日    3414億円  -432億円 1兆0198億円  +986億円 04月28日    3847億円  -232億円  9211億円  -504億円 04月21日    4079億円  -207億円  9715億円  +235億円 04月14日    4286億円 +1445億円  9480億円   -48億円 04月07日    2841億円  -514億円  9528億円  -4089億円 03月31日    3356億円  +560億円 1兆3617億円  -777億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 05月10日    5106万株   -237万株  3億8489万株   -624万株 05月09日    5343万株   -2853万株  3億9114万株   +1095万株 05月08日    8197万株    -68万株  3億8018万株   -1248万株 05月02日    8265万株   -134万株  3億9267万株   +1212万株 05月01日    8399万株   -1065万株  3億8054万株   +2541万株 04月28日    9465万株    +88万株  3億5513万株   +948万株 04月27日    9377万株    -31万株  3億4565万株   -2186万株 04月26日    9408万株   -263万株  3億6751万株   -1630万株 04月25日    9671万株   -272万株  3億8381万株   +503万株 04月24日    9944万株   -135万株  3億7878万株   -182万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 12月2日  701億円 【2023年】 3月13日  701億円 3月14日  701億円 株探ニュース

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