相場概況

日経平均は続伸、米景気懸念が後退し買い優勢

配信日時:2023/04/10 15:30 配信元:FISCO
*15:30JST 日経平均は続伸、米景気懸念が後退し買い優勢 日経平均は続伸。先週末7日の米株式市場はグッドフライデーで休場。欧州市場も英、独、仏市場など休場。手掛かり材料に乏しい中、今日の日経平均は140.21円高からスタート。先週末に発表された3月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数は市場予想を下回ったものの、堅調なペースを維持していると受け止められ、米景気下振れへの警戒感が和らぎ、市場の安心感となった。また米景気懸念の後退を受け米長期金利が上昇し、日米金利差の拡大観測から、外為市場で一時1ドル=132円70銭台と、先週末7日15時頃と比べ1円ほど円安・ドル高に振れたことも東京市場で輸出株などの株価支援要因となった。一方、3連休明けの今晩の米株式相場を見極めたいとする向きも多く、取引開始後の買い一巡後は伸び悩み、後場はやや様子見ムードが広がる中、方向感の定まらない動きとなった。

大引けの日経平均は前日比115.35円高の27633.66円となった。東証プライムの売買高は8億2018万株、売買代金は1兆9114億円だった。セクターでは海運業、その他製品、鉱業などが上昇。一方、パルプ・紙、倉庫運輸関連、ガラス土石製品が下落した。東証プライムの値上がり銘柄は全体の72%、対して値下がり銘柄は22%となった。

個別では、任天堂<7974>、セガサミーHD<6460>、OLC<4661>、第一三共<4568>、邦チタニウム<5727>、ファーストリテ<9983>、7&iHD<3382>が高く、郵船<9101>など海運株、INPEX<1605>など資源・エネルギー関連株、京成<9009>など電鉄株が上げた。個別の材料では、23年2月期業績見込みを上方修正したドトル日レスHD<3087>、発行済株式数の4.18%上限の自社株買いを発表したワキタ<8125>、発行済株式数の19.24%の自社株消却を発表したヨータイ<5357>、3月の既存店売上高が2.7倍となったハブ<3030>、3月の受注高が27.2%増となった学情<2301>、経産省が航空機部品の設備投資を支援するとの報道が手掛かりとなった大阪チタ<5726>、統一地方選の結果受け大阪でカジノ誘致が進むとの思惑が手掛かりとなった日本金銭機械<6418>が買われた。

一方、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、ダイキン<6367>が安く、東エレク<8035>など半導体関連株が下げた。個別の材料では、第1四半期営業利益が98%減となったFブラザーズ<3454>、第3四半期累計の営業増益率が上半期から鈍化した三光合成<7888>、23年8月期業績と配当予想を下方修正した技研製作所<6289>、23年11月期業績予想を下方修正した大有機化<4187>、東証スタンダードでは、第1四半期営業損益が1.34億円の赤字となった岡野バル<6492>、24年2月期営業利益が17.9%減予想と発表した和田興産<8931>が軟調な展開となった。 <SK>

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