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株価指数先物 【週間展望】 ―米雇用統計を無難に通過し、自律反発狙いのロングが入りやすい

配信日時:2023/04/09 17:00 配信元:MINKABU
「米雇用統計を無難に通過し、自律反発狙いのロングが入りやすい」  今週の日経225先物は、米国経済指標のほか日米企業決算の動向に影響を受けそうだ。注目された3月の米国雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比23万6000人増と市場予想とほぼ一致した。失業率は3.5%と前月(3.6%)から低下した。これを受けて米連邦準備理事会(FRB)が次回5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の追加利上げを行うとの観測が高まった。為替市場では1ドル=132円台前半とやや円安に振れて推移している。  7日の米国市場はグッドフライデー(聖金曜日)の祝日で休場だったことから、米国市場の雇用統計への反応は週明けに見極める必要があるが、グローベックスの米株先物が小幅に上昇したこともあり、波乱の展開は回避できそうだ。  日経225先物はナイトセッションで日中比110円高の2万7650円だった。先週は大幅な下げで2万7500円を下回る場面が見られたが、その後は25日移動平均線(2万7560円辺り)を挟んで底堅い値動きだった。ナイトセッションで25日線を上回って終えており、米雇用統計通過後のアク抜け期待により、いったんは先週の大幅な下げに対する自律反発狙いのロングが入りやすいだろう。  また、サマーズ元米財務長官は、このところの弱い経済指標の結果を踏まえ、米経済がリセッション(景気後退)に陥る可能性が高まっているとともに、利上げ局面が終わりに近づいているとの認識を示した。市場では5月のFOMCでの追加利上げを予想しているが、5月FOMCで利上げピークとなる可能性もありそうだ。  米国では今週、12日に3月の消費者物価指数(CPI)、13日に3月の卸売物価指数(PPI)、14日に3月の小売売上高、4月のミシガン大学消費者態度指数が発表される。予想を下回る経済指標の結果により米国のリセッション懸念が高まる可能性はあるものの、東京市場は先週の大幅な下げで断続的なインデックス売りが目立っていたため、ある程度ポジションは圧縮したと考えられる。  週明けは欧州市場がイースターマンデーの祝日となり、海外勢のフローは限られるため、まずは25日線を支持線とした2万7500円~2万7750円の狭いレンジ推移のなか、底固めの展開を想定。下値の堅さがみられてくるようであれば、ボリンジャーバンドの+1σが位置する2万8000円辺りへのリバウンドに向かわせよう。一方で、25日線を終値で割り込み、上値抵抗に変わるようだと、75日、200日線のほか、ボリンジャーバンドの-1σが位置する2万7000円辺りへのバイアスが強まる可能性も想定しておく必要がありそうだ。  そのため、まずはロングを意識しつつも、積極的にポジションは傾けづらく、スキャルピング中心のトレードとなろう。週後半にはシティグループ、JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴの決算発表が予定されている。シリコンバレーバンクなどの破綻の影響を見極めたいとのムードが高まりやすい。  ただし、6日のVIX指数は18.40に低下し、3月3日以来の水準まで下がっていた。リセッションが警戒されるなかのボトム圏での推移であり、市場が調整を見せるなかでも落ち着いた動きを見せていた。ポジションを圧縮する流れを警戒しつつも、積極的にショートを仕掛けてくる動きにはならないだろう。  先週末のNT倍率は先物中心限月で14.01倍だった。低下する場面では切り上がる25日線が支持線として機能しており、方向性としては200日線が位置する14.10倍を意識したトレンド形成となろう。米銀行株の決算を控えてメガバンクのリバウンド基調は強まりづらく、ややNTロングでのスプレッド狙いが入りやすいとみておきたい。  3月第5週(3月27日-31日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週連続で売り越しており、売り越し額は4156億円(前週は3528億円の売り越し)だった。なお、現物は70億円の買い越し(同4617億円の売り越し)と6週ぶりの買い越しであり、先物は4227億円の売り越し(同1088億円の買い越し)と2週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で5173億円の売り越しで、3週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で9541億円の買い越しとなり、2週連続の買い越しだった。  経済スケジュールでは、10日に3月消費動向調査、3月景気ウオッチャー調査、植田日銀新総裁の就任記者会見、米国2月卸売売上高、11日に中国3月消費者物価指数(CPI)、中国3月生産者物価指数(PPI)、12日に3月国内企業物価指数、2月機械受注、米国3月CPI、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、13日に中国3月貿易収支、米国3月卸売物価指数、14日に米国3月小売売上高、米国3月輸出入物価指数、米国3月鉱工業生産指数、米国4月ミシガン大学消費者態度指数などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 04月限 日経225 27122.37  TOPIX  1904.02 05月限 日経225 25951.24  TOPIX  1838.12 06月限 日経225 28122.81  TOPIX  1955.38 07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 12月限 日経225 27576.37  TOPIX  1945.27 01月限 日経225 26325.21  TOPIX  1900.71 02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19 03月限 日経225 28377.34  TOPIX  2047.32 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/03 04月07日  27560  27680  27450  27540  +10 22/03 04月06日  27820  27840  27430  27530  -290 22/03 04月05日  28260  28330  27780  27820  -440 22/03 04月04日  28240  28300  28040  28260  +10 22/03 04月03日  28050  28260  28000  28250  +160 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/03 04月07日  1965.5  1971.5  1960.5  1965.5  +2.5 22/03 04月06日  1982.0  1983.0  1958.0  1963.0  -19.0 22/03 04月05日  2020.0  2025.0  1979.5  1982.0  -38.0 22/03 04月04日  2020.5  2024.0  2007.5  2020.0  -1.5 22/03 04月03日  2004.0  2021.5  2000.5  2021.5  +14.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 04月06日(6月限)  27630  +100 04月05日(6月限)  27695  -125 04月04日(6月限)  28090  -170 04月03日(6月限)  28205  -45 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 03月31日    3356億円  +560億円 1兆3617億円  -777億円 03月24日    2795億円  +248億円 1兆4395億円  +2108億円 03月17日    2547億円  +239億円 1兆2286億円  -2300億円 03月10日    2307億円  -258億円 1兆4586億円  +6803億円 03月03日    2566億円  +200億円  7783億円  +2698億円 02月24日    2365億円 +2023億円  5084億円  +1482億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 04月05日    7845万株   -367万株  4億1820万株   -1578万株 04月04日    8213万株    -34万株  4億3399万株   -6606万株 04月03日    8247万株   -187万株  5億0006万株   -3566万株 03月31日    8434万株   +2258万株  5億3572万株   -1915万株 03月30日    6175万株   -298万株  5億5488万株   -1億2895万株 03月29日    6473万株    +3万株  6億8383万株   +1億2231万株 03月28日    6470万株   -432万株  5億6151万株   -198万株 03月27日    6902万株   -112万株  5億6350万株   +489万株 03月24日    7014万株   +366万株  5億5861万株   +2622万株 03月23日    6648万株    +62万株  5億3238万株   +3362万株 03月22日    6585万株   -555万株  4億9875万株   +5609万株 03月20日    7141万株   +727万株  4億4266万株   -3921万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 12月2日  701億円 【2023年】 3月13日  701億円 3月14日  701億円 株探ニュース

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