相場概況

日経平均は4日ぶり小反発、先行き警戒感拭えず買い先行も大幅失速

配信日時:2023/03/15 15:28 配信元:FISCO
*15:28JST 日経平均は4日ぶり小反発、先行き警戒感拭えず買い先行も大幅失速 日経平均は4日ぶり小反発。14日の米株式市場でダウ平均は336.26ドル高と6日ぶり反発。2月消費者物価指数(CPI)がほぼ予想通りとなったことで買い戻しが先行。銀行破綻を巡る問題について財務省高官が全預金の安全性を強調し、警戒感が後退したことも後押し。利上げ観測再燃による金利上昇などで一時伸び悩む場面もあったが、終盤は再び買い戻しが強まり、ナスダック総合指数も+2.13%と大幅続伸。米国株高を引き継いで日経平均は199.62円高からスタート。しかし、戻り待ちの売りが上値を抑え、すぐに失速。寄り付き後から為替の円安が一服したことも重しとなり、一時は27205.59円(16.45円安)と下落に転じた。その後、再び上昇に転じるも先行き警戒感から上値は重かった。大引け間際に下げ幅を広げる場面もあったが、円安の再進行も支えに買い戻され結局上昇で終えた。

 大引けの日経平均は前日比7.44円高の27229.48円となった。東証プライム市場の売買高は13億4537万株、売買代金は2兆9622億円だった。セクターでは銀行、保険、鉄鋼が上昇率上位となった。一方、陸運、ゴム製品、情報・通信が下落率上位となった。
東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の81%、対して値下がり銘柄は17%だった。

 個別では、直近の下落がきつかった銀行・保険が買い戻されており、三菱UFJ<8306>、りそなHD<8308>、東京海上HD<8766>、SOMPOHD<8630>などが大幅高。日本製鉄<5401>、神戸製鋼所<5406>の鉄鋼、郵船<9101>、川崎汽船<9107>の海運も大幅に反発。米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅高を受けてアドバンテスト<6857>、ルネサス<6723>なども高い。中期経営計画の目標値引き上げが好感された三井ハイテック<6966>はストップ高まで買われ、「ChatGPT」関連の会社リリースが材料視されたBBT<2464>、今期大幅増配と連続2ケタ増益見通しが評価されたアルトナー<2163>はそれぞれ急伸した。第1四半期決算があく抜け感につながった神戸物産<3038>は切り返して反発した。

 一方、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、日本電産<6594>、SMC<6273>など値がさ株の一角が軟調。メルカリ<4385>、ラクス<3923>、Sansan<4443>などのグロース(成長)株は総じて大幅な下落が目立った。第1四半期の低進捗が嫌気されたMSOL<7033>は急落、業績下方修正がネガティブサプライズとなったヤーマン<6630>はストップ安比例配分となった。
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