相場概況

日経平均は大幅反発、米利上げ長期化懸念の後退で買い戻し膨らむ

配信日時:2023/03/03 15:40 配信元:FISCO
*15:40JST 日経平均は大幅反発、米利上げ長期化懸念の後退で買い戻し膨らむ 日経平均は大幅反発。2日の米株式市場でダウ平均は341.73ドル高と続伸。小売企業の好決算を背景に終日堅調に推移。一方、雇用関連指標の強さがハイテクの重しとなった。ただ、連銀総裁が今夏の利上げ停止を示唆したため、ナスダック総合指数も+0.73%と3日ぶり反発。米株高を引き継いで日経平均は184.39円高からスタート。為替の円安基調や全国人民代表大会を前にした中国景気の回復期待を追い風にハイテク・グロース(成長)株や景気敏感株、ディフェンシブ系に幅広く買いが入った。日経平均が27500円を明確に上放れたことが売り方の買い戻しを誘い、短期筋の追随買いも入る中、ほぼ一本調子で上げ幅を広げた。日経平均は28000円が視野に入るなか後場は騰勢が衰えたが、買い圧力はじわりと続き、後場中ごろに27961.21円(462.34円高)とこの日の高値を付けた。

 大引けの日経平均は前日比428.60円高の27927.47円となった。東証プライム市場の売買高は12億6864万株、売買代金は3兆2501億円だった。セクターでは精密機器、卸売、鉱業を筆頭に全般上昇となった。一方、保険、パルプ・紙、空運の3業種のみが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の81%、対して値下がり銘柄は15%
だった。

 個別では、レーザーテック<6920>、ソシオネクスト<6526>の半導体関連のほか、ファナック<6954>、安川電機<6506>の機械、村田製<6981>、TDK<6762>の電子部品、メルカリ<4385>、ギフティ<4449>のグロース株が全般高い。三井物産<8031>、丸紅<8002>
の商社を筆頭に、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>の銀行、日本製鉄<5401>、神戸製鋼所<5406>の鉄鋼など高株主還元銘柄も強かった。武田薬<4502>、第一三共<4568>の医薬品、NTT<9432>、KDDI<9433>の通信、味の素<2802>、東洋水産<2875>の食料品などディフェンシブ系も上昇し、ほぼ全面高だった。

 既存店売上動向が好感されたファーストリテ<9983>、エービーシー・マート<2670>、アダストリア<2685>、サックスバーHD<9990>が大幅高。有名個人投資家の大量保有が判明したサイボウズ<4776>は思惑から急騰。外資証券によるレーティング格上げが観測されたユニプレス<5949>、オークマ<6103>も大きく上昇した。

 一方、ネクステージ<3186>、安永<7271>、オーイズミ<6428>、河西工業<7256>などが東証プライム市場の値下がり率上位に顔を出した。大塚HD<4578>は創業家資産管理会社がブロックトレードで保有株を売却したと一部で報道されたことを受け、大きく下落した。
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