ECB理事会後のラガルド総裁発言要旨
[フランクフルト 2日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は2日の理事会で政策金利を0.5%ポイント引き上げ3%とした。5会合連続の利上げで、3月にも0.5%の追加利上げの方針を示した。
理事会後のラガルド総裁の記者会見での発言は以下の通り。
<強い物価上昇圧力>
エネルギーコストの高騰が経済全体に波及していることもあり、物価圧力は依然として強い。
<基調インフレ>
基調インフレを示す他の指標も依然として高い。
<経済見通し>
経済成長の見通しに対するリスクは、より均衡化している。
<エネルギー価格>
市場価格に基づく指標は、今後数年間のエネルギー価格が前回会合時の予想を大幅に下回ることを示唆している。
<政府支援の撤回>
エネルギー危機が深刻でなくなった今、エネルギー価格の下落に合わせ、これらの措置を速やかかつ協調して撤回することが重要だ。こうした原則に反する措置は、中期的なインフレ圧力を高める可能性が高く、より強力な金融政策対応が必要となる。
<回復力ある経済>
全体として、経済は予想以上に回復力があることが証明されており、今後数四半期かけて回復していくだろう。
<ボトルネックの緩和>
供給のボトルネックは徐々に緩和されつつある。ガス供給が一段と確実になっているほか、企業は依然として大量の受注残を消化しており、信頼感は向上している。
さらに、サービス部門の生産は、継続的な経済再開効果やレジャー需要の強化に支えられ、持ちこたえている。
<逆風>
世界経済の低迷と、ロシアによるウクライナ侵攻に起因する高い地政学的不確実性は、引き続きユーロ圏の成長にとって逆風となっている。高インフレと金融引き締めとともに、これらの逆風は、特に製造業における設備投資や生産を減退させる。
<弱い成長>
経済活動は2022年半ばから顕著に減速しており、当面は弱含みで推移すると予想する。