中国投資マネーが債券から株にシフト、回復期待でリスク志向

［上海　１日　ロイター］ - 中国の投資マネーが債券から株式にシフトし始めていることが、投資信託に関する最新の報告で分かった。中国政府が成長促進策を打ち出す中、投資家はリスク資産の堅調な回復を見込んでいるもようだ。

中国株の代表的な指数は１月に７．４％上昇。海外勢の資金が流入したが、アナリストは、外国人のポジションは全体的にまだ保守的で今後さらに増える可能性があると指摘する。

中国株が昨年１０月の安値から２０％近く上昇する一方、５年物国債利回りは２５ベーシスポイント（ｂｐ）以上上昇している。

Guangzhou Hanma Investment Managementの投資ディレクターは「回復の初期段階にある。株式には有利だが、債券資産には不利だ」と述べた。

ＴＸインベストメント・コンサルティングによると、中国の株式投資信託の運用資産は、昨年第３・四半期に７．３％減少したが、第４・四半期は８．７％増加し２兆４７００億元（３６６３億８０００万ドル）となった。一方、債券ファンドは６四半期連続で増加した後、６．９％減少し７兆４０００億元（１兆１０００億ドル）となった。

ゴールドマン・サックスのアナリストは、海外投資家のポジションはセンチメントとファンダメンタルズの改善に完全には追いついていないと指摘し、国内外の投資家が今後も株の購入を続けるとみている。

ＵＢＳ証券の中国株ストラテジストは、第４・四半期の株式ファンドの新規設定は引き続き低調だったが、ファンドの新規設定は通常、市場の動向に３カ月程度遅れると指摘した。