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ECB当局者、2月以降の利上げ見通しで見解異なる

配信日時:2023/01/24 02:29 配信元:REUTERS

[フランクフルト 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)当局者は23日、将来の利上げを巡り異なる見解を示した。2月の理事会以降で見込まれている0.50%ポイントの利上げには依然議論の余地があることが示唆された。

ECBは昨年12月、高インフレに対抗するため、複数回の理事会における0.50%ポイントの安定的な利上げを確約。ただ、市場はECBの見解に懐疑的で、当局者の発言ごとに3月の利上げ幅について0.25%ポイントまたは0.50%ポイントの間で揺れ動いている。

ロイターがまとめたエコノミスト予想では今後2回の理事会でそれぞれ0.50%の利上げが決定されるとみられている。

こうした中、オランダとスロバキアの中銀総裁は3月のより大幅な動きに対して明確な支持を表明した一方、イタリアやギリシャの中銀総裁はより慎重な姿勢を示した。

ECB理事会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は23日、インフレ圧力が緩和しているが、ECBは50ベーシスポイント(bp)の利上げをあと2回行うべきだと指摘。「インフレ率が2カ月連続で低下したことは良いニュースだ。しかし、それは利上げのペースを落とす理由にはならない」とし「あと2回、50bpの利上げを行う必要があると確信している」と述べた。

また、ECB理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は22日、ECBが2月と3月の理事会で政策金利を50bp引き上げ、その後も数カ月にわたり利上げを継続するとの見通しを表明。「2月と3月に0.50%の利上げを行い、それで終わりではなく、5月と6月にも追加措置を取ると想定すべき」と語った。

一方、ECB理事会メンバーのストゥルナラス・ギリシャ中央銀行総裁は23日、ユーロ圏の経済成長が減速しているため、ECBはより緩やかに金利を引き上げる必要があると言及。「高い不確実性、持続的な地政学的・マクロ経済的混乱、市場のボラティリティーを考慮すると、定めるべき金利水準を正確に予測することは非常に難しい」とし、「個人的な見解では、ユーロ圏経済の成長鈍化を考慮し、金利の調整はより緩やかに行う必要がある」とした。

さらにECB理事会メンバーのビスコ・イタリア中銀総裁は23日、ECBにとって金融引き締めのリスクは過度に大きい方が過度に小さいよりも良いという見方には同意できないとし、利上げは速すぎても遅すぎても同等のリスクを伴うとした。

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