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世界の雇用の伸び、今年1%に半減へ=ILO

配信日時:2023/01/16 18:14 配信元:REUTERS

[ロンドン 16日 ロイター] - 国際労働機関(ILO)は16日、今年の世界の雇用の伸びが1%と、昨年の2%から半減するとの見通しを示した。ウクライナ戦争の経済的影響、高インフレ、金融引き締めが背景。

世界の失業者は300万人増の2億0800万人となる見通し。インフレで実質所得も目減りするとしている。

ILOのリチャード・サマンズ調査局長は「世界の雇用の伸びが鈍化するため、新型コロナウイルス危機で失われた分は2025年まで回復しない」と指摘した。

インフォーマル雇用の削減に向けた進展も、今後数年で逆行する可能性が高いという。

今年の雇用の伸びの従来予想は1.5%だった。

ILOは「多くの労働者は質の低い職を受け入れざるを得なくなるだろう。報酬が非常に低い場合が少なくなく、労働時間が不足することもある」とし「また名目労働所得を上回るペースで物価が上昇する中、生活費危機でさらに多くの人が貧困に陥るリスクがある」と述べた。

世界経済が減速すれば、状況はさらに悪化する恐れがあるという。

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