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中国人民銀が1年物MLFで資金供給、金利は2.75%で変わらず

配信日時:2023/01/16 13:16 配信元:REUTERS

[上海 16日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は16日、1年物中期貸出制度(MLF)を通じて期日到来分を上回る資金を供給した。今月下旬に控える春節(旧正月)に向け企業や家計の資金需要が増加すると見込まれている。

金利は5カ月連続で2.75%に据え置いた。

この日の公開市場操作(オペ)で7790億元(1162億5000万ドル)を供給。今月の期日到来分が7000億元あるため、差し引き790億元を市場に供給した。

人民銀は声明で、銀行システムの流動性を「適度に潤沢な」水準に保ち、金融機関の資金需要を満足させる狙いがあるとした。

MLF金利は通常、指標金利の最優遇貸出金利(LPR)の指針として機能する。

OCBC銀行の金利ストラテジスト、フランシス・チュン氏は、この日のオペからはLPRについて手掛かりがほとんど得られなかったと指摘。政府は不動産部門に政策の軸足を置いているため、住宅ローン金利に影響する5年物を中心にLPRが5─10ベーシスポイント(bp)引き下げられる可能性があるとした。

バークレイズのアナリストは顧客向けノートで「コロナ感染の波で内需が弱いことを踏まえると、第1・四半期中の政策金利10bp引き下げは排除できない」とした。

人民銀はリバースレポを通じ1560億元の短期資金も供給。内訳は7日物が820億元、14日物が740億元。

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