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米ブラックロック、第4四半期は18%減益 市場逆風で手数料収入圧迫

配信日時:2023/01/16 07:47 配信元:REUTERS

[13日 ロイター] - 資産運用世界最大手の米ブラックロックが13日発表した2022年第4・四半期決算は、調整後利益が13億6000万ドル(1株当たり8.93ドル)で、前年同期の16億5000万ドル(同10.68ドル)から18%減少した。世界的な金融市場の逆風で手数料収入が圧迫されたことが響いた。リフィニティブのIBESデータに基づくアナリストの1株利益予想は8.11ドル。

12月末時点の預かり資産は8兆5900億ドルと、前年同期の10兆ドル強から減少したが、9月末の7兆9600億ドルは上回った。

22年全体の収入は8%減。大幅な市況悪化とドル高が預かり資産残高に影響を及ぼし、成功報酬を押し下げたことが主な要因という。

ブラックロックは従業員のおよそ2.5%に当たる500人を削減しており、これに伴って第4・四半期に9100万ドルの特別費用を計上した。

ゲアリー・シェドリン最高財務責任者(CFO)は「われわれは最も重要な成長の取り組みへ投資できる自由を得るために人員の規模と陣容を再構築した。現段階で23年中の従業員数はおおむね横ばいになると見込んでいる」と説明した。

一方ブラックロックは、保守派と左派双方の政治家から気候変動や労働力の多様性といった問題で批判を浴びている。

しかしラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は「一部の人々はわれわれの顧客との関わり方について急進的過ぎると言い、別の人々は保守的過ぎるとの見方をしている。そこで私は全ての人たちに言いたい。われわれはそのどちらでもなく、一介の受託者であると」と述べ、顧客の利益だけを追求しているという従来の見解を繰り返した。

第4・四半期の長期的な資金の流入額は1460億ドルで、前期の650億ドルから増加した。

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