相場概況

日経平均は続伸、米CPI減速・金利低下でハイテク中心に買われる

配信日時:2022/12/14 15:14 配信元:FISCO
日経平均は続伸。13日の米株式市場でダウ平均は103.60ドル高と続伸。米11月消費者物価指数(CPI)が予想以上に鈍化したことでインフレ減速期待が強まり、買いが先行。ただ、根強い景気後退懸念からダウ平均は一時下落に転じる場面もあった。一方、ドル安や金利低下が企業収益の改善につながるとの期待などから、終盤にかけてはプラス圏を回復。ナスダック総合指数は+1.01%と続伸。米国株高を引き継いで日経平均は50.18円高の28005.03円からスタート。日本時間15日午前4時頃に結果公表を控える米連邦公開市場委員会(FOMC)を直前に序盤は一進一退となったが、午前中ごろから上値を伸ばす展開となった。心理的な節目や25日移動平均線を回復したことで短期筋の買い戻しが断続的に入り、後場の序盤に28195.69円と本日の高値を付けた。
だた、その後はイベント前に膠着感を強めた。

 大引けの日経平均は前日比201.36円高の28156.21円となった。東証プライム市場の売買高は9億8558万株、売買代金は2兆4917億円だった。セクターでは繊維製品、精密機器、鉱業が上昇率上位となった一方、空運、陸運、倉庫・運輸が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の68%、対して値下がり銘柄は27%だった。

 個別では、米SOX指数の上昇を受けてレーザーテック<6920>、東エレク<8035>、ソシオネクスト<6526>などが大幅高。信越化学<4063>、ダイキン<6367>、HOYA<7741>、ソニーG<6758>の値がさ株も高い。大阪チタ<5726>、東邦チタ<5727>を筆頭に住友鉱山<
5713>、DOWA<5714>の非鉄金属のほか、JFEHD<5411>、ナブテスコ<6268>、INPEX<1605>
など資源関連が強い動き。米航空会社ユナイテッドによる米航空機メーカー・ボーイング製787ドリームライナー航空機の大量購入を材料に、ボーイングを顧客にもつ東レ
<3402>が急伸。米電気自動車メーカー・ルーシッドにリチウムイオン電池供給を開始すると伝わったパナソニックHD<6752>は買い優勢。経済産業省の水素普及支援策を材料に岩谷産業<8088>も大きく上昇。ヤーマン<6630>、ネオジャパン<3921>は決算を受けて大幅高となった。

 一方、為替の円高・ドル安進行を受けて三菱自<7211>が大きく下落し、SUBARU<7270>、マツダ<7261>なども売り優勢。現在の為替レートよりも円安水準に想定為替レートを設定しているオリンパス<7733>も終値ではプラスとなったものの、一時売りが強まる場面が見られた。米長期金利の低下を受けて第一生命HD<8750>、りそなHD<8308>などの金融は全般冴えない。リスクオン的な地合いの中、JR東海<9022>、JAL<9201>、JT<2914>などのディフェンシブ系は軟調となった。正栄食品<8079>は減益見通し決算が嫌気されて急落した。
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