ＥＣＢ、「制約的な領域」への利上げ必要＝シュナーベル専務理事

[リュブリャナ １０日 ロイター] - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）のシュナーベル専務理事は１０日、高インフレがユーロ圏で定着するリスクが高まっているため、ＥＣＢはおそらく政策金利を制約的な領域まで引き上げる必要があると述べた。

スロベニア銀行での講演で「金融政策を一時停止する時間はない」指摘。「おそらく（経済成長を抑制する）制約的な領域まで金利を一段と引き上げる必要がある」とした。

また、ユーロ圏の賃金が「著しく」上昇し、基調的なインフレは強い勢いを示しているとし、これら２つの要因によって現在の高インフレが定着するリスクが高まっていると述べた。

さらに「失業率が急上昇するような深刻なリセッション（景気後退）でなければインフレ圧力を大幅に弱めることは期待できない。特に労働市場が堅調で過剰貯蓄が多く、大規模な財政支援があるため、現時点ではインフレ圧力緩和の可能性は低い」とした。