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株価指数先物 【週間展望】 ―米中間選挙・CPIを警戒しつつ、下値切り上げトレンドを想定した押し目狙い

配信日時:2022/11/06 17:00 配信元:MINKABU
「米中間選挙・CPIを警戒しつつ、下値切り上げトレンドを想定した押し目狙い」  今週の日経225先物は、10日に発表される10月の米消費者物価指数(CPI)が警戒視されるなか、引き続き米金融政策に対する思惑などが相場の変動要因になる可能性が高いだろう。また、8日に投開票される米中間選挙の結果が、相場の大きな変動につながる可能性がある。中間選挙の結果次第では、バイデン大統領の残り2年の政権運営にも影響を及ぼす可能性があるが、下院は共和党が過半数を獲得する見通しであり、上院で多数派を死守できるかが注目されている。万が一、上下院両院とも共和党が過半数獲得となれば、債務上限問題に対する警戒感が高まってくる可能性がある。ちなみに、債務上限を一時凍結させる法案は12月16日に効力が失効する。  そのため、積極的にポジションを傾ける動きは限られよう。米国市場の値動きに連動する形で、日中はギャップスタート後にこう着感の強い相場展開になりうそうだ。もっとも、先週2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の声明では、次回12月の会合で利上げペースを見直す可能性が示唆された。市場は利上げ幅の0.50%へのペースダウンに過半のFOMC参加者が11月会合で同意したと見ているようである。また、政策金利のゴールは従来想定より高くなると考えられている。  2日の米国市場では、政策金利のゴールが引き上げられるとの見方に過剰に反応し、NYダウは500ドルを超す下落となった。これにより、祝日明け4日の東京市場でも指数インパクトの大きい値がさ株の下げが相場を押し下げ、日経225先物は一時2万7010円まで急落する場面が見られた。ただし、25日移動平均が支持線として機能するなか、4日の米国市場が反発したことで、ナイトセッションは日中比290円高の2万7480円まで戻している。  4日の米国市場は、10月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回り、労働市場の好調さが改めて裏づけられた一方で、失業率が上昇したことで利上げ幅縮小の観測を支える格好となった。NYダウは400ドル高と5日ぶりに反発し、テクニカル面では75日線水準からのリバウンドをみせている。また、ボストン連銀のコリンズ総裁が、金融政策は比較的小幅な利上げを必要とする局面に入ったと述べたほか、リッチモンド連銀のバーキン総裁は利上げペースを緩める可能性に言及したと伝わったことも買い戻しに向かわせた。  基本的には、12月のFOMC会合で利上げペースを見直す確率は高まったと見られる。戻り売りを警戒しつつも、リバランスに伴うショートカバーによって、下値切り上げのトレンドが継続すると見ておきたい。東京市場も不安定ながらも、弱含む局面では押し目狙いのロングでの対応となろう。また、VIX指数は24.55に低下した。約2カ月ぶりに25.00を割り込み、75日線を明確に下放れてきており、リスク選好に向かわせやすいだろう。  日経225先物は25日線を支持線にリバウンドを見せており、5日、75日線水準を回復。一目均衡表では4日の下落で雲下限までの調整を経て、ナイトセッションで雲上限を上放れてきた。雲上限は2万7300円辺りで横ばい推移するため、同水準を支持線とした推移が続くようだと、ボリンジャーバンドの+2σが位置する2万7900円辺りを目先的なターゲットとしたトレンド形成が意識されてこよう。  先週のNT倍率は先物中心限月で一時14.15倍に低下した。10月半ば以降、支持線として機能していた25日線を下回ったことにより、リバランスに伴うTOPIX型優位の流れだった。週初はNTロングが入りやすいと見られるが、来週は指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]の決算が予定されていることもあり、同社の決算初動によってNT倍率が低下する局面では、その後の反転を狙ったスプレッド狙いも一考だろう。  10月第4週(10月24日- 28日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週ぶりに買い越しており、買い越し額は1780億円(前週は3542億円の売り越し)だった。なお、現物は835億円の買い越し(同4930億円の売り越し)と2週ぶりの買い越しであり、先物は945億円の買い越し(同1387億円の買い越し)と2週連続で買い越している。個人は現物と先物の合算で1904億円の売り越しで、3週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で770億円の買い越しとなり、6週連続の買い越しだった。  経済スケジュールでは、7日に中国10月貿易収支、米国9月消費者信用残高、8日に9月景気動向指数、ユーロ圏9月小売売上高、9日に中国10月CPI、中国10月生産者物価指数(PPI)、米国9月卸売売上高、10日に米国10月CPI、11日に10月国内企業物価指数、米国11月ミシガン大学消費者態度指数などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 01月限 日経225 28266.57  TOPIX  1988.69 02月限 日経225 27835.60  TOPIX  1965.67 03月限 日経225 25457.94  TOPIX  1808.03 04月限 日経225 27122.37  TOPIX  1904.02 05月限 日経225 25951.24  TOPIX  1838.12 06月限 日経225 28122.81  TOPIX  1955.38 07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 09月限 日経225 28253.40  TOPIX  1957.76 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/12 11月04日  27610  27740  27010  27190  -450 22/12 11月02日  27640  27770  27500  27640  -50 22/12 11月01日  27520  27700  27450  27690  +140 22/12 10月31日  27010  27590  27000  27550  +540 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/12 11月04日  1934.5  1940.5  1904.0  1911.5  -24.5 22/12 11月02日  1937.5  1944.5  1927.5  1936.0  -4.0 22/12 11月01日  1924.5  1940.0  1920.5  1940.0  +14.0 22/12 10月31日  1887.5  1928.5  1887.0  1926.0  +39.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 11月04日(12月限)  27505  +315 11月03日(12月限)  27255  -385 11月02日(12月限)  27315  -325 11月01日(12月限)  27590  -100 10月31日(12月限)  27550   0 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 10月28日    4804億円  +192億円  6193億円  -1912億円 10月21日    4611億円  -962億円  8105億円  -487億円 10月14日    5574億円  +768億円  8592億円  -296億円 10月07日    4805億円 +1138億円  8889億円  -1461億円 09月30日    3666億円 +1211億円 1兆0350億円  -3778億円 09月22日    2454億円  +603億円 1兆4129億円  -41億円 09月16日    1851億円  -42億円 1兆4171億円  +115億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 11月01日  1億3935万株   -250万株  2億0710万株   -465万株 10月31日  1億4186万株   +517万株  2億1176万株   -40万株 10月28日  1億3668万株   +1228万株  2億1217万株   -2141万株 10月27日  1億2440万株   +112万株  2億3358万株   -725万株 10月26日  1億2328万株   -462万株  2億4084万株   +744万株 10月25日  1億2790万株   -170万株  2億3340万株   -855万株 10月24日  1億2961万株    +92万株  2億4195万株   -4372万株 10月21日  1億2868万株   -902万株  2億8567万株   +43万株 10月20日  1億3771万株   -2061万株  2億8524万株   +467万株 10月19日  1億5832万株    -87万株  2億8056万株   -1544万株 10月18日  1億5919万株   +552万株  2億9601万株   +0.2万株 10月17日  1億5366万株    -88万株  2億9600万株   -233万株 10月14日  1億5455万株   +1814万株  2億9834万株   -339万株 10月13日  1億3640万株   -297万株  3億0174万株   -259万株 10月12日  1億3937万株   -716万株  3億0433万株   +670万株 10月11日  1億4653万株   +843万株  2億9763万株   -938万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 株探ニュース

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