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米財務省高官、対ロ制裁巡りトルコと協議 経済関係拡大を注視

配信日時:2022/10/20 10:05 配信元:REUTERS

[ワシントン 19日 ロイター] - 米財務省は、ローゼンバーグ次官補(テロ資金・金融犯罪担当)が今週トルコを訪れ、ウクライナ侵攻後に発動されたロシアへの制裁と輸出規制について協議したことを明らかにした。米政府はトルコとロシアの経済関係拡大を注視している。

同次官補はトルコ財務省と外務省の当局者のほか、金融業界など経済界の代表らとも面会した。

米財務省は、制裁逃れがもたらすリスクに対処する上で、米国とトルコの緊密な連携が重要であることを確認したとしている。

トルコは西側諸国の対ロ制裁に反対の立場で、ロシアとウクライナの双方と緊密な関係を持つ。ロシアの軍事侵攻を批判し、ウクライナに軍事用ドローンも提供している。

同時に、ロシアと貿易・観光面の関係を強めており、一部のトルコ企業は制裁を理由にロシアから撤退する西側企業の資産を購入するなどしている。

米財務省は今年8月、トルコ最大の経済団体や同国財務省に対し、ロシアの組織が西側の制裁を逃れるためトルコを利用しようとしていると警告した。

トルコ側は、対ロ制裁に加われば既に苦境にある経済が一段と悪化するとし、仲介に専念する立場を示している。

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