相場概況

日経平均は大幅続伸、月初買い継続に利上げ懸念後退も追い風に27000円迫る

配信日時:2022/10/04 15:36 配信元:FISCO
日経平均は大幅続伸。3日の米株式市場でダウ平均は765ドル高と大幅反発。英国政府が最高所得税率の引き下げを撤回したため金融市場混乱の不安が緩和し買い戻しが先行。9月サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況指数が予想を下回ったことで利上げペース加速懸念が後退すると、長期金利低下に伴う買いが強まり一段高に。ナスダック総合指数は+2.26%と大幅反発。米国株高を引き継いで日経平均は437.7円高からスタート。月替わりに伴う資金フローの転換で前日からの買い戻しが続くなか、ナスダック100先物の大幅高も支援要因となり、寄り付きから上値を伸ばす展開。終日買い優勢で騰勢を弱めたのは前引け直前の一場面くらいしかなかった。午後は対ドルでの円安進行やナスダック100先物の騰勢強化を追い風にさらに買い進まれ、大引け直前に26994.44円とこの日の高値を付けた。

 大引けの日経平均は前日比776.42円高の26992.21円となった。東証プライム市場の売買高は13億7866万株、売買代金は3兆2293億円だった。セクターでは卸売、鉱業、石油・石炭製品を筆頭に全面高となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の97%、対して値下がり銘柄は3%だった。

 個別では、ソフトバンクG<9984>やHOYA<7741>を筆頭に任天堂<7974>、SMC<6273>、東エレク<8035>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>など主力のハイテクや値がさ株が大幅高。原油など資源価格の高騰を受けてINPEX<1605>のほか、三井物産<8031>、丸紅<8002>の商社株が軒並み高。伊藤忠<8001>は取引開始直前に業績・配当予想の増額修正及び自社株買いを発表して急伸。住友商事<8053>は目標株価引き上げも寄与。日本製鉄<5401>、IHI<7013>、コマツ<6301>の市況関連株、トヨタ自<7203>、SUBARU<7270>の自動車、メルカリ<4385>、エムスリー<2413>、ラクス<3923>のグロ−ス株、JR西日本<9021>、コーセー<4922>のインバウンドまで強く全面高商状。材料どころでは、第1四半期が好スタートとなったクスリのアオキ<3549>、国内証券による新規買い推奨が確認された円谷フィールズ<2767>が急伸した。

 一方、東証プライム市場の売買代金上位では川崎汽船<9107>が下落。第3四半期好決算ながらも材料出尽くしとなったネクステージ<3186>は急落し、同業のIDOM<7599>も連れて大幅安となった。ダイセキ環境S<1712>は第1四半期に続く業績下方修正が嫌気されて大幅安。トプコン<7732>は国内証券によるレーティング格下げが重石になった。エアトリ<6191>、オープンドア<3926>などインバウンド関連の一角で軟化するものがあった。しまむら<8227>は上期好決算で一時急伸も伸び悩む展開、それでも最終的には上昇した。
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