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コスモ・バイオ Research Memo(1):2022年12月期第2四半期は計画を上回るも為替の円安影響で減益
配信日時:2022/09/28 16:21
配信元:FISCO
■要約
コスモ・バイオ<3386>は世界のライフサイエンス研究に貢献する独立系のバイオ専門商社である。ライフサイエンスに関わる世界の研究者(大学・公的研究機関・検査機関・民間企業・病院などの研究室)向けに、基礎研究分野の研究用試薬・機器・消耗品・臨床検査薬を提供している。グローバルな仕入ネットワーク、業界最大級の品ぞろえ、グループ内製造・受託サービスのメーカー機能を強みとして、抗体分野を中心とする多様な顧客ニーズに対応して多種多様な製品・技術情報・サービスをワンストップで提供している。特に最近は、成長ドライバーとして自社製造・受託サービスを強化している。仕入で充足できないニーズに対して「自ら作る、サービスを提供する」ことでソリューションを提供する。特に、カスタムペプチド合成・抗体作製サービス事業及び鶏卵バイオリアクターを用いたタンパク質受託製造事業の規模拡大・収益化に注力している。
1. 2022年12月期第2四半期の業績概要
2022年12月期第2四半期の連結業績(収益認識会計基準適用も影響軽微)は、売上高が前年同期比5.7%増の5,111百万円、営業利益が同12.6%減の626百万円、経常利益が同17.5%減の620百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同16.9%減の407百万円となった。研究用試薬・消耗品や受託サービスが好調に推移し、売上高・利益ともに期初計画を上回ったが、為替の急激なドル高・円安進行の影響で仕入コストが上昇したため減益となった。同社試算による営業利益90百万円減益の要因分析は、売上増で117百万円増益、為替影響で132百万円減益、収益認識基準影響で13百万円減益、人件費増加で37百万円減益、その他で25百万円減益となったとしている。円安のマイナス影響が増収効果を上回った形だ。
2. 2022年12月期通期連結業績予想の概要
2022年12月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比4.0%増の9,600百万円、営業利益が同33.3%減の700百万円、経常利益が同35.4%減の710百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同36.3%減の470百万円としている。売上面は引き続き研究用試薬・消耗品や受託サービスが好調に推移する見込みだが、為替相場における急激なドル高・円安進行を考慮して、下期の想定為替レートを期初時点での想定1米ドル=115円から今回想定1米ドル=140円に見直した。このため仕入コスト上昇が利益圧迫要因となる見込みだ。
3. 自社製造・受託サービスの成長で収益拡大・高収益化期待
同社は10年後の姿を見据え、現在の収益柱である商社機能(研究試薬卸売)の強化、メーカー機能を中心とする第2の収益柱の構築、ライフサイエンスをベースとした研究試薬以外の新市場への展開を推進する方針を現3ヶ年計画で打ち出している。新市場への展開については、食品や医薬品などの分野での原料供給なども構想している。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)の影響で営業活動が制約を受けるなど事業戦略推進が停滞する面があり、当面の業績も急激な円安進行の影響で2022年12月期利益予想を下方修正したが、メーカー機能の強化や新たな事業基盤の創出に向けた戦略は着実に進捗しているとしている。弊社では、カスタムペプチド合成・抗体作製サービス事業及び鶏卵バイオリアクター事業を中心とする自社製造・受託サービスの成長により、中期的に収益拡大・高収益化が期待できると考えている。
■Key Points
・2022年12月期第2四半期は計画を上回るも為替の円安影響で減益
・2022年12月期通期予想は急激な円安進行の影響で利益を下方修正
・自社製造・受託サービスの成長で収益拡大・高収益化期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<SI>
コスモ・バイオ<3386>は世界のライフサイエンス研究に貢献する独立系のバイオ専門商社である。ライフサイエンスに関わる世界の研究者(大学・公的研究機関・検査機関・民間企業・病院などの研究室)向けに、基礎研究分野の研究用試薬・機器・消耗品・臨床検査薬を提供している。グローバルな仕入ネットワーク、業界最大級の品ぞろえ、グループ内製造・受託サービスのメーカー機能を強みとして、抗体分野を中心とする多様な顧客ニーズに対応して多種多様な製品・技術情報・サービスをワンストップで提供している。特に最近は、成長ドライバーとして自社製造・受託サービスを強化している。仕入で充足できないニーズに対して「自ら作る、サービスを提供する」ことでソリューションを提供する。特に、カスタムペプチド合成・抗体作製サービス事業及び鶏卵バイオリアクターを用いたタンパク質受託製造事業の規模拡大・収益化に注力している。
1. 2022年12月期第2四半期の業績概要
2022年12月期第2四半期の連結業績(収益認識会計基準適用も影響軽微)は、売上高が前年同期比5.7%増の5,111百万円、営業利益が同12.6%減の626百万円、経常利益が同17.5%減の620百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同16.9%減の407百万円となった。研究用試薬・消耗品や受託サービスが好調に推移し、売上高・利益ともに期初計画を上回ったが、為替の急激なドル高・円安進行の影響で仕入コストが上昇したため減益となった。同社試算による営業利益90百万円減益の要因分析は、売上増で117百万円増益、為替影響で132百万円減益、収益認識基準影響で13百万円減益、人件費増加で37百万円減益、その他で25百万円減益となったとしている。円安のマイナス影響が増収効果を上回った形だ。
2. 2022年12月期通期連結業績予想の概要
2022年12月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比4.0%増の9,600百万円、営業利益が同33.3%減の700百万円、経常利益が同35.4%減の710百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同36.3%減の470百万円としている。売上面は引き続き研究用試薬・消耗品や受託サービスが好調に推移する見込みだが、為替相場における急激なドル高・円安進行を考慮して、下期の想定為替レートを期初時点での想定1米ドル=115円から今回想定1米ドル=140円に見直した。このため仕入コスト上昇が利益圧迫要因となる見込みだ。
3. 自社製造・受託サービスの成長で収益拡大・高収益化期待
同社は10年後の姿を見据え、現在の収益柱である商社機能(研究試薬卸売)の強化、メーカー機能を中心とする第2の収益柱の構築、ライフサイエンスをベースとした研究試薬以外の新市場への展開を推進する方針を現3ヶ年計画で打ち出している。新市場への展開については、食品や医薬品などの分野での原料供給なども構想している。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)の影響で営業活動が制約を受けるなど事業戦略推進が停滞する面があり、当面の業績も急激な円安進行の影響で2022年12月期利益予想を下方修正したが、メーカー機能の強化や新たな事業基盤の創出に向けた戦略は着実に進捗しているとしている。弊社では、カスタムペプチド合成・抗体作製サービス事業及び鶏卵バイオリアクター事業を中心とする自社製造・受託サービスの成長により、中期的に収益拡大・高収益化が期待できると考えている。
■Key Points
・2022年12月期第2四半期は計画を上回るも為替の円安影響で減益
・2022年12月期通期予想は急激な円安進行の影響で利益を下方修正
・自社製造・受託サービスの成長で収益拡大・高収益化期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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