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クレディ・スイス、アルケゴス破綻などを巡る集団訴訟で和解

配信日時:2022/09/20 01:43 配信元:REUTERS

[ニューヨーク 16日 ロイター] - スイスの金融大手クレディ・スイスは、米アルケゴス・キャピタル・マネジメントなどの「高リスク」顧客に対するリスク管理を巡り株主に誤解を与えたとして起こされた集団訴訟で、原告側に3250万ドルを支払うことで和解に合意した。

予備和解案が米ニューヨーク州マンハッタンの連邦地方裁判所に提出され、判事の承認が必要となる。

クレディ・スイスはリスク限度額やリスク監視、信用エクスポージャーの管理に対する「主要なコミットメント」を公言したにもかかわらず、ヘッジファンドなどの「優良」顧客にリスクの高い数十億ドルを取引させ、「ロシアンルーレットのような巨額のマネーゲーム」をしていると非難された。

訴訟の関連書類によると、クレディ・スイスの「野放し」のアプローチはアルケゴスと英金融会社グリーンシル・キャピタルの破綻を含め少なくとも55億ドルの損失をもたらし、米国預託証券(ADR)の下落により株主に損失を与えたとされる。

クレディ・スイスは和解の合意に際して不正行為を否定したものの、訴訟の決着を歓迎しているとの声明を出した。

アルケゴスの破綻はクレディ・スイスに約100億ドルの損失をもたらし、1000億ドルを超える時価総額が消失した。

原告代表は米カリフォルニア州北部板金労働者年金基金で、16日の和解は2020年10月29日から21年3月31日までのADR投資家を対象としている。

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