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株価指数先物 【週間展望】 ―日経225先物は短期的にはショートが入りやすい需給状況に

配信日時:2022/08/21 17:00 配信元:MINKABU
「日経225先物は短期的にはショートが入りやすい需給状況に」  今週の日経225先物は、日米ともに目先的なピーク感が意識されるなか、短期的にはショートが入りやすい需給状況になりそうだ。19日の米国市場は、長期金利が約1カ月ぶりの水準に上昇したことが重荷になり、利益確定の売りが優勢となった。米セントルイス連銀のブラード総裁が9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で0.75%の利上げを支持したことが、大幅な利上げに対する警戒感につながったようである。  ただし、NYダウは6月半ば以降のリバウンドにより52週移動平均線水準まで回復したほか、S&P500が1月高値から6月安値までの半値戻しを達成したこともあり、いったんは利益確定の動きが入りやすい水準であろう。週末を前に持ち高調整の売りも入ったと考えられる。  東京市場でも日経平均株価は先週の上昇で一時2万9222円まで上昇し、1月5日につけた高値2万9388円に迫ったほか、日経225先物は17日に2万9230円まで買われ、1月4日の高値2万8970円を大きく上放れて年初来高値を更新している。テクニカル面では、ボリンジャーバンドの+2σを上回ったことで過熱感が警戒されていたため、利食いが入りやすいところであろう。  今週は24日に米エヌビディアの決算が予定されている。同社はゲーム向け画像処理半導体(GPU)の販売が落ち込むとして業績予想を下方修正しているほか、アナリストによる慎重な見通しも相次いだ。決算内容を見極めたいとのムードも強まりやすく、指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]などへの影響も警戒されるため、押し目買いは慎重にさせそうだ。  また、25~27日にはカンザスシティ連邦準備銀行が経済政策シンポジウム「ジャクソンホール会議」を開催する。26日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が経済見通しについて講演する予定であり、講演内容を見極めたいとのムードも手控えにつながろう。26日に米国7月個人消費支出(PCEデフレーター)の発表も控えており、週を通じて投資家心理を神経質にさせそうだ。  もっとも、19日のVIX指数は20.60と前日の19.56から上昇したが、20.00を挟んだボトム圏での推移を継続している。19日の主要な株価指数が下落するなかにおいても、比較的安定した動きであった。そのため、リスク警戒は強まっておらず、利食いの範囲内であったことが窺える。VIX指数は切り下がる25日線が上値抵抗線として機能しているため、同線を明確に上回ってくるまではリスク選好の地合いは継続すると見ておきたい。  日経225先物の19日取引終了後のナイトセッションは2万8730円で終えており、ボリンジャーバンドの+1σまで調整した。米国市場の動向次第では25日線が位置する2万8050円辺りが意識されてくる可能性があるだろう。ただし、これまでの上昇はロングポジションに傾いた需給状況ではなく、6月の急落局面でロングを解消したファンドなどによる持ち高を正常化させる動きや、ショートカバーが中心と見られる。  足元で2万9000円が抵抗線として意識されてきたことから若干レンジは切り下がるだろうが、オプション権利行使価格の2万8750円を中心とした、上下の権利行使価格2万8500円~2万8875円辺りのレンジを想定。レンジ下限を下回る局面では、2万8250円辺りを想定した押し目狙いのロングスタンスで対応したい。  先週のNT倍率は先物中心限月で14.49倍に低下した。14.50倍~14.58倍辺りの高値保ち合い水準であるが、目先的には低下が意識されてNTショートが入りやすい。ただし、昨年9月~11月の抵抗線水準まで切り上がったことで、リバランスによるいったんの低下は想定線であろう。トレンドは上向きで推移しており、14.40倍辺りまで低下する局面では、その後の反転を想定したNTロングを組成する動きが意識されやすい。  8月第2週(8月8日- 12日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で買い越しており、買い越し額は3943億円(前週は3375億円の買い越し)だった。なお、現物は1229億円の買い越し(同820億円の売り越し)と3週ぶりの買い越しであり、先物は2714億円の買い越し(同4196億円の買い越し)と4週連続で買い越している。個人は現物と先物の合算で3338億円の売り越しで、6週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で318億円の売り越しとなり、4週連続の売り越しだった。  経済スケジュールでは、23日に米国8月製造業購買担当者景気指数(PMI)、米国8月サービス部門PMI、米国7月新築住宅販売件数、24日に米国7月耐久財受注、25日に米国4-6月期GDP改定値、26日に米国7月個人所得、米国7月個人消費支出、米国7月卸売在庫などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 01月限 日経225 28266.57  TOPIX  1988.69 02月限 日経225 27835.60  TOPIX  1965.67 03月限 日経225 25457.94  TOPIX  1808.03 04月限 日経225 27122.37  TOPIX  1904.02 05月限 日経225 25951.24  TOPIX  1838.12 06月限 日経225 28122.81  TOPIX  1955.38 07月限 日経225 26659.58  TOPIX  1890.16 08月限 日経225 28525.62  TOPIX  1963.05 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/09 08月19日  28910  29140  28890  28930  -10 22/09 08月18日  29180  29190  28830  28940  -250 22/09 08月17日  28850  29230  28770  29190  +340 22/09 08月16日  28830  28920  28620  28850  -10 22/09 08月15日  28570  28890  28560  28860  +320 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/09 08月19日  1987.5  2005.0  1987.0  1995.5  +6.0 22/09 08月18日  2007.0  2007.5  1984.0  1989.5  -16.0 22/09 08月17日  1985.0  2008.0  1980.5  2005.5  +20.0 22/09 08月16日  1983.0  1988.0  1969.5  1985.5  +1.5 22/09 08月15日  1975.5  1986.0  1972.0  1984.0  +9.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 08月19日(09月限)  28725  -205 08月18日(09月限)  29105  +165 08月17日(09月限)  29000  -190 08月16日(09月限)  28950  +100 08月15日(09月限)  28880  +20 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 08月12日    2691億円  -121億円 1兆3248億円  +3743億円 08月05日    2813億円  -71億円  9504億円  +160億円 07月29日    2884億円  -734億円  9344億円  -149億円 07月22日    3619億円  -646億円  9493億円  +1825億円 07月15日    4266億円  -965億円  7668億円  -1430億円 07月08日    5231億円  +463億円  9098億円  +2426億円 07月01日    4768億円 +2043億円  6671億円  -907億円 06月24日    2725億円  +270億円  7579億円  -1360億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 08月17日    6731万株   +121万株  4億8799万株   +2196万株 08月16日    6610万株   -197万株  4億6602万株   +942万株 08月15日    6807万株   +557万株  4億5660万株   +1407万株 08月12日    6250万株   -169万株  4億4252万株 +1億0541万株 08月10日    6419万株   +160万株  3億3711万株   +636万株 08月09日    6258万株   -401万株  3億3074万株   -151万株 08月08日    6660万株    +43万株  3億3225万株   +690万株 08月05日    6617万株   -112万株  3億2535万株   +774万株 08月04日    6730万株     0万株  3億1761万株   -1096万株 08月03日    6730万株    +18万株  3億2858万株   -675万株 08月02日    6711万株   -157万株  3億3533万株   -1516万株 08月01日    6868万株    -6万株  3億5049万株   +2546万株 07月29日    6875万株   -723万株  3億2503万株   +287万株 07月28日    7599万株    -95万株  3億2215万株   -1521万株 07月27日    7694万株   -994万株  3億3736万株   +89万株 07月26日    8688万株   +105万株  3億3647万株   +675万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 株探ニュース

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