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クレディ・スイス、ムーディーズが格下げ S&Pは見通し引き下げ

配信日時:2022/08/02 19:26 配信元:REUTERS

[チューリヒ 2日 ロイター] - 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはスイスの金融大手クレディ・スイスを格下げした。S&Pグローバル・レーティングも同行の格付け見通しを引き下げた。

クレディ・スイスは先週、事業再構築(リストラクチャリング)の専門家であるウルリッヒ・ケルナー氏を新しい最高経営責任者(CEO)に充てる人事を発表した。

ムーディーズは、同行のシニア無担保債務格付けを1段階引き下げBaa2に、長期シニア無担保債務・預金格付けを1段階引き下げA2とした。格付け見通しは「ネガティブ」で据え置いた。

ムーディーズは今回の格下げについて、厳しさを増すマクロ経済・市場環境の下での投資銀行部門の再構築、上期の大幅赤字、投資銀行部門の市場シェア低下、リスクとコンプライアンスの企業文化改革、新しい取締役会と上級経営陣のリーダーシップの下でのグループ安定化で、同行が直面する課題を反映していると述べた。

S&Pはクレディ・スイス・グループの全企業の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更。

「同行のフランチャイズの安定性に対するリスクの高まり、経営陣の入れ替えを巡る不透明感、明確な戦略の欠如があり、グループのリスク調整後の収益性と絶対的な収益性は中期的に依然として弱いと考えている」と表明した。

0900GMT(日本時間午後6時)時点でクレディ・スイスの株価は6%下落。今年に入り40%近く下落している。

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