NY外為市場=ドルが対ユーロで上昇、ECB理事会控え
[ニューヨーク 20日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロに対して上昇した。ただ、21日の欧州中央銀行(ECB)理事会を控え、上値は抑えられた。
マネックスUSAのディーリング・トレーディング部門バイスプレジデント、ジョン・ドイル氏は「ユーロは前日、ECBが50ベーシスポイント(bp)の利上げを検討する可能性を背景に買われたが、今朝は特にエネルギー危機が再び話題になっており、利上げ期待がやや後退しているようだ」と述べた。
ロシアのプーチン大統領は20日、ロシアから欧州に天然ガスを供給するパイプライン「ノルドストリーム1」について、カナダで修理されたタービンが「どのような状態で返却されるかは不明」で、スイッチが切られていればノルドストリーム1を通じたガス供給は停止する可能性があるという認識を示した。
一方、欧州連合(EU)欧州委員会は20日、欧州連合(EU)諸国が来年3月までガスの使用量を15%削減する自主目標を提案した。ロシアが欧州へのガス供給を停止した場合、法的拘束力を持つ可能性がある。
こうした中、ユーロ/ドルは約0.52%安の1.01675ドルとなった。
20日はイタリアのドラギ首相が議会上院で演説し、連立与党の支持を得られれば首相に留まる用意があると表明、連立政権に結束を呼びかけたが、ユーロへの売り圧力後退にはつながらなかった。
ドル指数は0.5%高の107.15。先週は109.29と20年ぶりの高値を付けていた。
ドル/円は0.1%安の138.29円。日銀は21日の金融政策決定会合でハト派スタンスを維持すると予想されている。
ポンド/ドルは0.3%安の1.1961ドル。 英国の6月消費者物価は40年ぶりの高い伸びを記録したが、予想をやや上回る水準にとどまった。
カナダドルは対米ドルで約0.2%安。カナダのインフレ率が6月に加速したことが発表されたが、伸びは予想を下回った。
暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが約1.67%高の2万3795.2ドルと3日続伸する勢い。
ドル/円 NY午後3時 138.24/138.27
始値 138.18
高値 138.29
安値 137.97
ユーロ/ドル NY午後3時 1.0177/1.0178
始値 1.0196
高値 1.0237
安値 1.0156