午後3時のドルは小幅安138円付近、日銀やECB会合控え需給調整
[東京 20日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(138.18/22円)から小幅に下落し138.07/09円で推移している。あすの日銀金融政策決定会合や欧州中央銀行(ECB)理事会を控える中、ポジション調整目的のドル売り/円買いが優勢となった。
日経平均株価の堅調な推移を背景にリスク選好の流れから円売り圧力が強まり、ドルは一時138.38円まで上昇。ただ「前日も同水準で上昇が止まっており、上値追いに慎重だった」(国内金融機関)という。
仲値にかけては国内輸入企業のドル買いが入った一方で、国内輸出企業の売りや投機筋によるドルのピークアウトを見越したヘッジ売りも出ていたとみられ、その後は137円後半までじりじりと軟化した。
市場では、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で10ベーシスポイント(bp)の利上げが行われるとの観測が後退し、ドルは調整売りが続いている。
一方で「エネルギー価格の高止まりを背景に、国際収支の観点からドル/円の下落は限定的」とクレディ・アグリコル銀行の外国為替部長、斎藤裕司氏は指摘。その上で、138円を挟んで上下1円程度のボックス圏の推移となっているという。
ユーロ/ドルは1.0235/39ドル。利益確定売りをこなしがらも上方向の動きとなっている。あすのECB理事会での50bp利上げ観測や、ロシアと欧州を結ぶ主要ガスパイプライン「ノルドストリーム1」経由のロシア産ガス供給が21日に再開される見通しとの報道でユーロにショートカバーが入った。
ただ、ロシアのプーチン大統領がノルドストリーム1では設備の保守点検が遅れているため供給量をさらに絞る可能性があると述べるなど、天然ガスの供給を巡っては不透明感も強い。
市場では「ユーロは買われ過ぎた印象。エネルギー供給不安はくすぶり続けており、スタグフレーション懸念から、戻り売りが出やすい」(外銀)との声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 138.07/09 1.0235/39 141.33/37
午前9時現在 138.18/20 1.0228/32 141.35/39
NY午後5時 138.18/22 1.0224/28 141.34/38