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株価指数先物 【週間展望】 ―米経済指標に対する市場反応と国内売り需要を睨みながらの動きに

配信日時:2022/07/03 17:00 配信元:MINKABU
「米経済指標に対する市場反応と国内売り需要を睨みながらの動きに」  今週の日経225先物は、週初こそ前週末の米国市場の上昇を引き継ぐ形で買い先行で始まることになろうが、その後は米国の経済指標のほか、これを受けた金融引き締めの動向を巡る思惑から不安定な相場になりそうだ。また、国内の需給要因にも注意を払う必要があろう。  1日の米国市場では、主要な株価指数が上昇した。6月のISM製造業総合景況指数が53に低下し、市場コンセンサス(54.5程度)を下回った。拡大と縮小の境目を示す50は上回っているが、2年ぶりの低水準だったため景気後退懸念が強まり、売り先行で始まった。ただし、同時にFRBによる積極的な金融引き締めへの警戒も和らぐ格好となり、長期金利が低下。下期入りに伴う新規資金の流入なども意識されて、上昇に転じた。  シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比480円高の2万6310円だった。日経225先物のナイトセッションではシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、前日比490円高の2万6320円で終えており、前週末の下落分(480円)を吸収して終えた。短期的な資金が中心であるため、リバランスの動きは速く、値幅も出やすい需給状況である。週明け4日はこの流れを受けて買いが先行しそうだ。  ただし、米国の主要な株価指数は上昇したとはいえ、いずれも5日移動平均線水準までの戻りにとどまっており、方向感が変わったというよりは、日本同様、回転の速い資金による商いが中心と見られる。3連休を控え、リバランスの動きも入っていたとようだ。東京市場の週明けは海外勢のフローが限られるため、先週の調整に対するリバランスが意識されやすく、日経225先物は5日線が位置する2万6500円辺りを狙った動きに向かいそうである。  もっとも、今週は米国市場では6日に6月のサービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値、6月ISM非製造業景況指数、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、7日に6月のADP雇用統計、5月貿易収支、そして8日には6月の雇用統計の発表が予定されている。指標内容の悪化が景気後退の懸念を高める一方で、利上げに対する警戒を和らげることにつながり、長期金利は低下に向かいやすい。市場反応が読みづらいなか、VIX指数の動向などによって市場のセンチメントを測ることになりそうだ。  そのVIX指数は26.70に低下し、再び支持線として機能している75日線水準まで調整してきた。同線を下回ってくるようだと6月8日につけた直近安値23.74を試す展開もありそうだ。リスク回避姿勢は和らぐ可能性もあり、まずは75日線を割り込んでくる局面では、日経225先物の5日線突破から25日、75日線が位置するオプション権利行使価格の2万6875円辺りまでのリバウンドを狙ったロングスタンスに向かいそうだ。  ただし、国内の需給要因として、パッシブ型の上場投資信託(ETF)の決算に伴う分配金の原資を確保するための売りが警戒されている。決算は7月8日に集中しており、主なところではTOPIX型では上場インデックスファンドTOPIX <1308> [東証E]、One ETF トピックス <1473> [東証E]、ダイワ上場投信-トピックス <1305> [東証E]など。日経平均型ではNEXT FUNDS 日経225連動型上場投信 <1321> [東証E]、上場インデックスファンド225 <1330> [東証E]、One ETF 日経225 <1369> [東証E]などで、現物と先物合算で1兆円を超える売り需要が想定されている。これらは決算日当日に行われるため、週半ば以降は先回り的にショートが入りやすいところである。  先週のNT倍率は先物中心限月で14.06倍に低下し、6月半ば以降、支持線として意識されていた14.10倍辺りを明確に下回ってきた。週初は反発を見せてくる可能性は高いが、14.10倍辺りで戻りの鈍さが意識されてくるようだと、5月10日につけた安値13.98倍をターゲットとしてNTショートが強まる可能性がある。指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]などハイテク株の底入れを見極めたいところである。  6月第4週(6月20日- 24日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で売り越しており、売り越し額は3237億円(前週は1兆7156億円の売り越し)だった。なお、現物は1656億円の売り越し(同8044億円の売り越し)と2週連続の売り越しであり、先物は1581億円の売り越し(同9111億円の売り越し)と2週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で1650億円の売り越しで、2週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で791億円の買い越しとなり、2週連続の買い越しだった。  経済スケジュールでは、5日に中国6月財新サービス部門PMI、米国5月製造業新規受注、6日に米国6月サービス部門PMI改定値、米国6月ISM非製造業景況指数、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、7日に5月景気動向指数、欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨、米国6月ADP雇用統計、米国5月貿易収支、8日に6月景気ウオッチャー調査、米国6月雇用統計などの発表が予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 01月限 日経225 28266.57  TOPIX  1988.69 02月限 日経225 27835.60  TOPIX  1965.67 03月限 日経225 25457.94  TOPIX  1808.03 04月限 日経225 27122.37  TOPIX  1904.02 05月限 日経225 25951.24  TOPIX  1838.12 06月限 日経225 28122.81  TOPIX  1955.38 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/09 07月01日  26240  26500  25810  25830  -480 22/09 06月30日  26700  26850  26290  26310  -370 22/09 06月29日  27070  27220  26650  26680  -390 22/09 06月28日  26850  27070  26660  27070  +300 22/09 06月27日  26430  26890  26410  26770  +290 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/09 07月01日  1859.5  1880.5  1834.0  1837.0  -28.5 22/09 06月30日  1885.0  1896.0  1864.5  1865.5  -19.5 22/09 06月29日  1906.5  1919.5  1885.0  1885.0  -22.5 22/09 06月28日  1884.5  1907.5  1873.0  1907.5  +28.0 22/09 06月27日  1862.0  1893.0  1860.0  1879.5  +14.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 07月01日(09月限)  26310  +480 06月30日(09月限)  26390  +80 06月29日(09月限)  26705  +25 06月28日(09月限)  26745  -325 06月27日(09月限)  26705  -65 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 06月24日    2725億円  +270億円  7579億円  -1360億円 06月17日    2454億円  +319億円  8939億円  -1331億円 06月10日    2135億円  -346億円 1兆0271億円  -1039億円 06月03日    2481億円  -736億円 1兆1310億円  +2769億円 05月27日    3217億円  +108億円  8541億円  +1463億円 05月20日    3108億円  +261億円  7078億円  -63億円 05月13日    2847億円  +105億円  7141億円  +161億円 05月06日    2741億円  -107億円  6979億円  -314億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 06月29日    8671万株   +586万株  2億5868万株   -865万株 06月28日    8085万株   +569万株  2億6733万株   +1986万株 06月27日    7515万株    -48万株  2億4747万株   -156万株 06月24日    7563万株   -350万株  2億4903万株   -11万株 06月23日    7914万株   +1517万株  2億4892万株   -669万株 06月22日    6397万株    +56万株  2億5561万株   -2201万株 06月21日    6340万株   -720万株  2億7762万株   -641万株 06月20日    7060万株   +381万株  2億8404万株   -2258万株 06月17日    6678万株    -39万株  3億0663万株   -2323万株 06月16日    6717万株   -120万株  3億2986万株   -1483万株 06月15日    6838万株   +254万株  3億4469万株   -640万株 06月14日    6584万株    +13万株  3億5110万株   -859万株 06月13日    6570万株   +1075万株  3億5969万株   +1510万株 06月10日    5494万株   -2894万株  3億4459万株   -3689万株 06月09日    8389万株   +353万株  3億8148万株   +2046万株 06月08日    8035万株   -286万株  3億6102万株   -2229万株 06月07日    8322万株   +1832万株  3億8331万株   +709万株 06月06日    6490万株   +245万株  3億7621万株   -1571万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 株探ニュース

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