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日経平均は10日ぶり反落、高値警戒 日銀指し値オペでの円安で下げ渋りも

配信日時:2022/03/28 15:45 配信元:REUTERS

[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で、日経平均は前営業日比205円95銭安の2万7943円89銭と、10営業日ぶりに反落した。朝方には9連騰後の高値警戒感から利益確定や戻り待ちの売りが優勢となった。日銀の指し値オペ通告を受けてドル/円が円安方向に振れる中、輸出関連株を中心に下げ渋る場面もあった。アジア株の底堅い動きも支えになった。

日経平均は安く始まった後も下げ幅を拡大し、一時337円17銭安の2万7812円67銭に下落した。前週末までの9連騰で3000円近く上昇しており、高値警戒感から利益確定や戻り待ちの売りに押された。中国の上海市が新型コロナウイルス一斉検査に向けて2地区で計9日間ロックダウン(都市封鎖)すると発表したことによる先行き不透明感も重しとなった。

ただ、売り一巡後は下げ渋り、下げ幅を縮める動きとなった。午前中に日銀が指し値オペを通告するとドル/円が123円台へと円安方向に振れ、自動車や機械といった輸出関連の一角を見直す動きが出た。上海株が小安い水準で底堅かったほか、香港株がしっかりとした値動きになったことも、安心感につながった。

市場では「9連騰後でもあり、利益確定や戻り待ちの売りに押された。ただ、比較的早く押し目買いが入った。配当の再投資や新年度入り後の資金流入への期待感も支えになったようだ」(岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長)との見方が聞かれた。

日銀は午後にも指し値オペを告知したが、こちらへの株価反応は限られた。日経平均は大引けにかけて売りに押され、持ち直す動きは次第に鈍った。

TOPIXは0.41%安の1973.37ポイントで取引を終了。東証1部の売買代金は2兆5820億1300万円だった。東証33業種では、値下がりは非鉄金属や海運業、サービス業など20業種で、値上がりは石油・石炭製品や空運業、保険業など13業種だった。

個別では、東京エレクトロンやファーストリテイリングが軟調となり、日経平均の重しになった。住友金属鉱山や川崎汽船もさえなかった。一方、電通グループがしっかり。トヨタ自動車やデンソーも堅調だった。

東証1部の騰落数は、値上がりが795銘柄(36%)、値下がりは1275銘柄(58%)、変わらずは111銘柄(5%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 27943.89 -205.95 28084.08 27,812.67─28,084.08

TOPIX 1973.37 -8.10 1982.29 1,962.23─1,982.29

東証出来高(万株) 111024 東証売買代金(億円) 25820.13

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