米国株式市場=1%超安、対ロ追加制裁にらみ原油価格上昇
[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米国株式市場は主要株価3指数がいずれも1%超下落して取引を終えた。西側諸国の首脳がブリュッセルに集まり、ウクライナ侵攻を巡るロシアへの追加制裁が見込まれる中で原油価格が急騰したことを受けた。
ロシアのプーチン大統領は23日、国内経済に大きな打撃を与えている西側の制裁に対抗し、「非友好国」に天然ガスの支払いをルーブル建てで行うよう要求した。
北海ブレント先物原油は5%上昇し、1バレル=121ドルを上回った。天然ガス先物も値上がりした。
原油価格の上昇はエネルギー株に恩恵をもたらすものの、消費者や多くの企業にとってはマイナスとなる。S&P主要セクターではエネルギーが1.7%、公益事業が0.2%、それぞれ上昇。その他のセクターは全て下落した。
ウェドブッシュ証券の上級副社長、スティーブン・マソッカ氏は「こうした地政学的な問題が市場に影を落としている」と指摘。「原油価格が再び高騰し、市場を休止させている。ロシアとの解決策が必要だ」と述べた。
ソフトウエア大手アドビは9.3%下落。第2・四半期の売上高と利益について、さえない見通しを示したほか、ロシア・ウクライナ危機により2022年度の売上高が影響を受けると警告した。
アルファベット傘下グーグルは、ロシア・ウクライナ紛争を悪用、否定、容認するコンテンツを含む全ての広告を一時停止すると発表した。アルファベットの株価は1.1%下落した。
ゲーム販売ゲームストップは14.5%上昇。同社の会長を務めるライアン・コーエン氏の投資会社がゲームストップの10万株を取得した。
投資家は引き続き、米金利見通しに注目している。この日は、米連邦準備理事会(FRB)当局者から、高インフレ抑制に向けて5月の連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の利上げを実施する可能性に前向きな発言が相次いだ。
ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.78対1の比率で上回った。ナスダックでも1.81対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は116億9000万株。直近20営業日の平均は146億2000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34358.50 -448.96 -1.29 34748.84 34748.84 34352.96
前営業日終値 34807.46
ナスダック総合 13922.60 -186.21 -1.32 13990.35 14152.14 13921.65
前営業日終値 14108.82
S&P総合500種 4456.24 -55.37 -1.23 4493.10 4501.07 4455.81
前営業日終値 4511.61
ダウ輸送株20種 16214.13 -299.44 -1.81
ダウ公共株15種 991.53 +1.82 +0.18
フィラデルフィア半導体 3360.32 -85.53 -2.48
VIX指数 23.57 +0.63 +2.75
S&P一般消費財 1443.52 -17.99 -1.23
S&P素材 544.38 -2.13 -0.39
S&P工業 865.55 -7.99 -0.91
S&P主要消費財 772.12 -6.90 -0.89
S&P金融 644.46 -12.09 -1.84
S&P不動産 290.00 -3.03 -1.03
S&Pエネルギー 587.20 +10.04 +1.74
S&Pヘルスケア 1563.68 -28.16 -1.77
S&P通信サービス 232.47 -2.93 -1.25
S&P情報技術 2715.11 -41.44 -1.50
S&P公益事業 360.90 +0.60 +0.17
NYSE出来高 9.92億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 27430 - 430 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 27385 - 475 大阪比