中国恒大、7月末までに債務再編案公表へ

［北京／香港　２２日　ロイター］ - 多額の債務を抱え経営難に陥っている中国の不動産開発大手、中国恒大集団は２２日、７月末までに債務再編案を公表すると発表した。

執行取締役の肖恩氏は投資家向けの電話会議で、７月末の目標達成に向け債権者との「コミュニケーションのさらなる強化」を模索していると述べた。

また、リスク管理委員会のChen Yong氏は「大多数の債権者から幅広い支持と理解を得て、７月末までに暫定的な再編案を発表できるよう努めている」とした。

これに先立ち、中国恒大は２０２１年の決算を上場規則で定められている３月末までに発表できないとの見通しを示した。監査が終了していないためという。子会社で香港に上場する電気自動車（ＥＶ）の恒大新能源汽車集団と不動産管理サービスの恒大物業集団も決算発表の遅延を見込んでいると明らかにし、中国恒大と子会社２社の株式は２１日、取引停止となった。

電話会議に参加した債権者は匿名で、主に株式の取引停止の理由について説明されたが「新たな情報はなく状況は変わらない」と述べた。

一方、事情に詳しい関係者によると、中国恒大はＣＩＴＩＣトラストからの信託融資について、担保の土地を広州市に返還することを盛り込んだ処理計画を策定したという。