Reuters Japan Online Report Business News

物価2%接近ならETF対応も議論、現状は時期尚早=日銀総裁

配信日時:2022/03/22 11:29 配信元:REUTERS

[東京 22日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は22日の参院予算委員会で、上場株式投信(ETF)の買い入れについて、2%の物価目標が実現されたり、目標に近づく段階になれば対応を議論するが「現状、ETFの取り扱いを含め、出口戦略の内容を具体的に申し上げるのは時期尚早だ」と述べた。ETFを処分する場合には、日銀の損失発生や市場への影響を極力回避するとした。

白真勲委員(立憲民主・社民)の質問に答えた。黒田総裁は、現在のコストプッシュ型の物価上昇は企業収益や家計の実質所得にマイナスで長期的には景気に下押しになると指摘。実質賃金も下押しされる可能性があるとも述べた。

黒田総裁は2023年4月に任期満了となる。黒田総裁はこれまで、その時々の経済・物価・金融情勢を踏まえ最適な政策を取ってきたと述べた。「後任総裁に何かを託すとか、こうすべきだと申し上げるのは僭越ではないか」と話した。

(和田崇彦)

ニュースカテゴリ