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株価指数先物 【週間展望】 ―スキャルピングを中心とした短期売買に振らされやすい状況が続く

配信日時:2022/03/13 17:00 配信元:MINKABU
「スキャルピングを中心とした短期売買に振らされやすい状況が続く」  今週の日経225先物は、ロシアによるウクライナ侵攻と西側諸国の対ロ制裁などに起因する、エネルギー価格の高騰や世界経済の減速リスクの高まりを背景に不安定な状況が継続することになりそうだ。11日に3月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を通過し需給が軽くなった一方で、積極的にポジションを取りづらい状況は変わらず、スキャルピングを中心とした短期的な売買に振られやすい状況は変わらない。週末のナイトセッションでも一時2万5520円まで上昇したものの、終盤にかけて上げ幅を縮め、結局2万4910円と下落に転じて取引を終えている。  チャート形状では25日移動平均線に上値を抑えられる格好で調整トレンドを継続する一方で、下値は3月9日につけた2万4310円(6月限、ナイトセッションを含む)を安値に下値を切り上げてきており、目先的には2万5000円を中心レンジとした攻防が見込まれる。もっとも、日中取引、ナイトセッションともに500円程度の振り幅を見せている。需給が軽くなった分、大きく振れた方向には追随する格好でロング、ショートともに値幅取り狙いの動きが加わりやすい。  先週末11日は前引けでTOPIXの下落率が2.0%を超えなかったことで、日銀のETF買い入れはないと見た売り仕掛けにより、後場には2万4720円まで売られた。ただし、引けにかけてのショートカバーにより2万5090円まで下落幅を縮めていた。スタンスとしてはショートから入る動きが優勢になりやすいが、スキャルピングを中心としたトレードのなか、バイアスが強まる局面ではカバーを狙ったロングでの値幅取り狙いは有効だろう。  なお、プーチン大統領の発言からはロシア・ウクライナの停戦交渉は進展が期待しづらいなか、市場の関心は15-16日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に移ることになる。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、すでに3月会合で0.25パーセントの利上げを支持する方針を議会証言で明らかにしているため、サプライズはないと考えられる。とはいえ、FOMC通過までは模様眺めムードのなか、リバウンド機運は高まりづらいと考えられるため、予想通り0.25%パーセントの利上げとなれば、いったんはアク抜け感につながると見られる。  なお、ゴールドマン・サックスでは足元でS&P500の2022年末の見通しを修正しており、4900ポイントから4700ポイントに下方修正した。コモディティ価格急騰や世界景気の成長鈍化を背景にEPS予想を引き下げおり、ダウンサイドリスクでの想定としては、3600ポイントとしている。先週の引け味の悪さもあって、米国の動きに影響を受けやすい点には注意する必要はあるだろう。また、国内では日銀が17-18日に金融政策決定会合を開催する。金融政策面では、すべての面で現状維持が見込まれる。  VIX指数は30.75に上昇した。ウクライナ情勢を巡る報道によって終盤にかけて30.00を超えた格好だが、朝方には一時28.84まで低下する場面があった。リバウンドのトレンドからやや下放れを見せて25日線水準まで下げてきたため、いったんはリバウンドも想定されるが、同線を下回ってくるようだと、ややリスク選好の動きに向かう可能性もあるだろう。  先週のNT倍率は先物中心限月で14.04倍に低下した、足元では14.00~14.10倍辺りでの保ち合いを形成しており、上値は25日線に抑えられている。リスク選好となる局面では指数インパクトの大きい値がさ株が指数を押し上げる格好で日経平均型が優位となる可能性はあるものの、3月期末が意識されるなか、上昇局面ではNTショート(TOPIX先物買い・日経225先物売り)によるスプレッドを狙ったポジション組成の動きを取りたいところだ。  3月第1週(2月28日-3月4日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週連続で売り越しており、売り越し額は3792億円(前週は3083億円の売り越し)だった。なお、現物は2692億円の売り越し(同2678億円の売り越し)と2週連続の売り越しであり、先物は1100億円の売り越し(同405億円の売り越し)と3週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で4425億円の買い越しで、3週連続の買い越しだった。  経済スケジュールでは、15日に中国2月小売売上高、米国3月ニューヨーク連銀製造業景気指数、16日に2月貿易統計、米国2月小売売上高、17日に1月機械受注、米国2月住宅着工件数、米国3月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米国2月鉱工業生産、18日に2月全国消費者物価指数、米国2月景気先行指標総合指数などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 04月限 日経225 29909.73  TOPIX  1961.13 05月限 日経225 27748.22  TOPIX  1871.53 06月限 日経225 29046.40  TOPIX  1958.82 07月限 日経225 27726.72  TOPIX  1897.15 08月限 日経225 28093.15  TOPIX  1958.27 09月限 日経225 30085.93  TOPIX  2065.84 10月限 日経225 28098.14  TOPIX  1967.56 11月限 日経225 29388.47  TOPIX  2024.92 12月限 日経225 28523.30  TOPIX  1987.25 01月限 日経225 28266.57  TOPIX  1988.69 02月限 日経225 27835.60  TOPIX  1965.67 03月限 日経225 25457.94  TOPIX  1808.03 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/06 03月11日  25480  25500  24720  25090  -410 22/03 03月10日  24850  25740  24800  25740  +990 22/03 03月09日  24680  25160  24550  24750  +60 22/03 03月08日  25250  25530  24690  24690  -520 22/03 03月07日  26120  26180  25000  25210  -890 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/06 03月11日  1813.5  1814.5  1765.51786.0  -27.5 22/03 03月10日  1770.0  1835.0  1765.5  1835.0  +73.5 22/03 03月09日  1755.0  1783.0  1747.5  1761.5  +2.5 22/03 03月08日  1793.0  1811.5  1755.5  1759.0  -32.5 22/03 03月07日  1854.0  1858.5  1781.0  1791.5  -60.5 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 03月11日(06月限)  24905  -185 03月10日(06月限)  25060  -440 03月09日(03月限)  25395  +645 03月08日(03月限)  24805  +115 03月07日(03月限)  25030  -180 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 03月04日     42億円  -292億円  4630億円  +346億円 02月25日    334億円   -9億円  4283億円  -647億円 02月18日    344億円 -1482億円  4931億円  +805億円 02月10日    1826億円 +1471億円  4126億円  +603億円 02月04日    355億円  +316億円  3522億円  -84億円 01月28日     38億円  -16億円  3607億円  +59億円 01月21日     54億円  -31億円  3547億円  -597億円 01月14日     85億円  -287億円  4145億円  +528億円 01月07日    373億円  -346億円  3617億円  +316億円 12月30日    720億円  -841億円  3300億円  +348億円 12月24日    1561億円  +579億円  2951億円  +24億円 12月17日    982億円  -196億円  2927億円  +86億円 12月10日    1178億円  -967億円  2841億円  -727億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 03月09日    2833万株   +1161万株  2億0731万株   +1729万株 03月08日    1672万株   +306万株  1億9002万株   +1154万株 03月07日    1365万株   +1182万株  1億7848万株   -603万株 03月04日    182万株    +9万株  1億8451万株   +169万株 03月03日    173万株   -624万株  1億8281万株   +958万株 03月02日    797万株    +77万株  1億7323万株   -1781万株 03月01日    719万株   -749万株  1億9104万株   +1461万株 02月28日    1469万株   +107万株  1億7643万株   -247万株 02月25日    1361万株   +422万株  1億7890万株   -1242万株 02月24日    939万株    +5万株  1億9132万株   +1227万株 02月22日    934万株    +20万株  1億7904万株   -820万株 02月21日    913万株   -329万株  1億8725万株   -1622万株 02月18日    1243万株    -66万株  2億0347万株   -116万株 02月17日    1309万株   +273万株  2億0464万株   -1619万株 02月16日    1035万株   -1341万株  2億2083万株   +1890万株 02月15日    2376万株   -1968万株  2億0193万株   +1523万株 02月14日    4345万株   -483万株  1億8670万株   +1922万株 02月10日    4828万株   -595万株  1億6748万株   +220万株 02月09日    5423万株   +2885万株  1億6527万株   +1249万株 02月08日    2538万株   +1013万株  1億5278万株   +1398万株 02月07日    1525万株    +58万株  1億3880万株   -711万株 02月04日    1466万株   -187万株  1億4592万株   +708万株 02月03日    1654万株   +796万株  1億3884万株   -219万株 02月02日    857万株   -136万株  1億4103万株   +525万株 02月01日    994万株   -738万株  1億3577万株   -862万株 01月31日    1732万株   +1577万株  1億4440万株   -674万株 01月28日    155万株   -322万株  1億5114万株   +1584万株 01月27日    478万株   +317万株  1億3530万株   -338万株 01月26日    161万株    +2万株  1億3868万株   +55万株 01月25日    158万株    +38万株  1億3813万株   -838万株 01月24日    119万株    -10万株  1億4652万株   +153万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2021年】 1月4日  501億円 1月15日  501億円 1月20日  501億円 1月28日  501億円 2月26日  501億円 3月4日  501億円 3月5日  501億円 3月22日  501億円 3月24日  701億円 3月30日  501億円 4月21日  701億円 6月21日  701億円 9月29日  701億円 10月1日  701億円 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 株探ニュース

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