相場概況

日経平均は大幅続落、一時979円安、原油高騰で懸念強まる

配信日時:2022/03/07 16:03 配信元:FISCO
日経平均は大幅続落。4日の米国市場でNYダウは続落し、179ドル安となった。ロシア軍が同日、ウクライナの原子力発電所を攻撃・制圧したことで、情勢悪化を嫌気した売りが出た。また、欧米各国がロシアからの原油輸入の禁止を検討していると伝わり、週明けの国内外市場では原油先物相場が高騰。株式市場でもスタグフレーション
(景気悪化と物価高の併存)への懸念が強まり、本日の日経平均は351円安からスタートすると、前場中ごろを過ぎて一時25006.26円(前週末比979.21円安)まで下落した。

大引けの日経平均は前週末比764.06円安の25221.41円となった。2月24日に付けていた
終値ベースの昨年来安値を更新。東証1部の売買高は17億5053万株、売買代金は3兆7199億円だった。業種別では、空運業、輸送用機器、繊維製品が下落率上位で、その他も全般軟調。一方、鉱業、石油・石炭製品、海運業など5業種が上昇した。東証1部の値下がり銘柄は全体の88%、対して値上がり銘柄は10%となった。

個別では、レーザーテック<6920>が9%を超える下落となったほか、トヨタ自<7203>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、日立<6501>などが大幅に下落。三菱UFJ<
8306>やソニーG<6758>も軟調だった。業績上方修正を発表したローム<6963>だが材料出尽くし感から売られ、DyDo<2590>は今期減益予想を受けて急落した。また、エンジン認証に関する不正を正式発表した日野自<7205>はストップ安水準で取引を終えた。一方、市況関連株に買いが入り、郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎船<9107>は揃って堅調。原油高騰を受けてINPEX<1605>は7%近い上昇となり、三菱商事<8058>や三井物産<8031>、住友鉱<5713>も買われた。日駐<2353>は決算や自社株買い実施が好感されて急伸。また、穀物価格も急騰していることからOATアグリオ<4979>に思惑買いが入り、東証1部上昇率上位に顔を出した。
<HK>

Copyright(c) FISCO Ltd. All rights reserved.

ニュースカテゴリ