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株価指数先物 【週間展望】 ―メジャーSQに向けたロールは順調に進む可能性も、ヘッジ対応の動きには注意も

配信日時:2022/03/06 17:00 配信元:MINKABU
「メジャーSQに向けたロールは順調に進む可能性も、ヘッジ対応の動きには注意も」  今週の日経225先物は、引き続きウクライナ情勢を睨みながらの相場展開が続きそうだ。先週はロシアが強硬姿勢を緩めないなか、関連する報道に振らされる場面が目立った。特に欧米市場の動向に影響を受ける形で、ナイトセッションでの変動が大きかった。連日、ギャップスタートで始まることが多かったため、これに伴うヘッジ対応が日中の波乱につながる状況となった。  今週は、週末に3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、商いは週を通じて6月限への限月交代に伴うロールオーバーが中心となる。通常であれば、こう着感の強い展開が予想されるが、ロシアのウクライナ攻撃が激化している状況では不確実性が大きく、落ち着きどころを探る動きになりそうだ。急激な変動に対してはヘッジの動きが強まりやすく、ヘッジがさらなるヘッジ対応につながる動きには注意しておきたい。  6月限とのスプレッドはマイナス250円程度で推移している。これは配当を反映したものだが、10-12月期決算の発表後に配当予想を増額修正する動きが見られていることから、スプレッドは拡大する可能性がある。ただし、現在のロール水準の実勢値は概ね妥当と考えられるため、ロールは順調に進むことになりそうだ。SQに絡んだ商いでは波乱の動きは高まらず、結局はウクライナ情勢がカギを握ることになる。  なお、4日の米国市場では主要な株価指数が下落し、シカゴ日経平均先物は日中大阪比230円安の2万5870円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションも同水準であり、週明けはこれにサヤ寄せする形になるだろう。また、2月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比67万8000人増と市場予想(40万人増程度)を上回った。平均時給の伸び率は前月から鈍化し市場予想を下回っており、強いインフレ圧力がやや落ち着いたことも示唆された。もっとも、米金融政策の見通しを変えるほどの結果ではなく、市場の反応は限られた。  15-16日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されているが、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は先週の議会証言において0.25%の利上げに踏み切り、2020年3月のコロナ危機以来続けてきたゼロ金利政策を終える考えを表明している。これまで0.50%の利上げを予想する向きもあったが、ウクライナ侵攻や米欧などの経済制裁の影響を鑑みて0.25%の利上げにとどめると見られており、米金融政策に対する警戒感はそれほど高まらないと見ておきたい。  日経225先物は、チャート上では切り下がる25日移動平均線に上値を抑えられる調整トレンドを継続している。5日線とのマイナス乖離も開いていることから、5日線が位置する2万6370円辺りが上値抵抗線として意識されてくる可能性がある。一方で、下値については2月25日の2万5590円(ナイトセッションを含む)が射程に入ってきている。ロシアがウクライナに侵攻した2月24日の市場反応で見せた安値を下回ってくるようだと、下へのバイアスが強まりやすい点には注意する必要がありそうだ。そのため、日中はスキャルピングのトレードの中で、戻り売りスタンスでのショートが入りやすいだろう。  VIX指数は31.98に上昇。上昇ピッチは緩やかで落ち着いた動きだが、下値を切り上げるトレンドを形成しているため、リスクオンには向かいづらい。また、先週のNT倍率は先物中心限月で14.09倍に低下した。NTショートのリバランスにより週半ばには14.20倍まで上昇し、上値抵抗線として意識されていた25日線を突破する場面も見られた。ただし、週末には「ロシア軍がウクライナの原発を砲撃」といった報道をきっかけに日経平均型への売りが強まり、一時14.01倍に低下する場面もあった。外部環境の改善が見られるまでは、25日線水準までのリバウンドの局面では、NTショート(日経225先物売り・TOPIX先物買い)を組成する形とし、その後のNT倍率の低下を想定したスプレッド狙いのスタンスと見ておきたい。  2月第4週(2月21日- 25日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で売り越しており、売り越し額は3083億円(前週は59億円の売り越し)だった。なお、現物は2678億円の売り越し(同32億円の買い越し)と2週ぶりの売り越しであり、先物は405億円の売り越し(同91億円の売り越し)と2週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で1058億円の買い越しで、2週連続の買い越しだった。  経済スケジュールでは、7日に中国2月貿易収支、米国1月消費者信用残高、8日に1月景気動向指数、米国1月貿易収支、9日に10-12月期GDP改定値、中国2月消費者物価指数、10日に欧州中央銀行(ECB)政策金利、米国2月消費者物価指数、11日に1-3月期法人企業景気予測調査、米国3月ミシガン大学消費者態度指数などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 03月限 日経225 29282.41  TOPIX  1930.42 04月限 日経225 29909.73  TOPIX  1961.13 05月限 日経225 27748.22  TOPIX  1871.53 06月限 日経225 29046.40  TOPIX  1958.82 07月限 日経225 27726.72  TOPIX  1897.15 08月限 日経225 28093.15  TOPIX  1958.27 09月限 日経225 30085.93  TOPIX  2065.84 10月限 日経225 28098.14  TOPIX  1967.56 11月限 日経225 29388.47  TOPIX  2024.92 12月限 日経225 28523.30  TOPIX  1987.25 01月限 日経225 28266.57  TOPIX  1988.69 02月限 日経225 27835.60  TOPIX  1965.67 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/03 03月04日  26640  26690  25760  26100  -560 22/03 03月03日  26250  26720  26230  26660  +300 22/03 03月02日  26940  26950  26270  26360  -520 22/03 03月01日  26580  27020  26490  26880  +320 22/03 02月28日  26480  26970  26260  26560  +60 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 22/03 03月04日  1883.5  1886.0  1835.5  1852.0  -33.5 22/03 03月03日  1852.0  1890.0  1851.0  1888.5  +26.5 22/03 03月02日  1905.0  1905.0  1855.5  1859.0  -41.0 22/03 03月01日  1892.5  1912.0  1885.5  1900.0  +9.0 22/03 02月28日  1878.0  1914.5  1867.0  1891.0  +11.0+ ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日比 03月04日(03月限)  25870  -230 03月03日(03月限)  26370  -290 03月02日(03月限)  26670  +310 03月01日(03月限)  26425  -455 02月28日(03月限)  26650  +90 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 02月25日    334億円   -9億円  4283億円  -647億円 02月18日    344億円 -1482億円  4931億円  +805億円 02月10日    1826億円 +1471億円  4126億円  +603億円 02月04日    355億円  +316億円  3522億円  -84億円 01月28日     38億円  -16億円  3607億円  +59億円 01月21日     54億円  -31億円  3547億円  -597億円 01月14日     85億円  -287億円  4145億円  +528億円 01月07日    373億円  -346億円  3617億円  +316億円 12月30日    720億円  -841億円  3300億円  +348億円 12月24日    1561億円  +579億円  2951億円  +24億円 12月17日    982億円  -196億円  2927億円  +86億円 12月10日    1178億円  -967億円  2841億円  -727億円 12月03日    2146億円 +1687億円  3568億円  -1232億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 03月02日    797万株   +77万株   1億7323万株   -1781万株 03月01日    719万株   -749万株  1億9104万株   +1461万株 02月28日    1469万株   +107万株  1億7643万株   -247万株 02月25日    1361万株   +422万株  1億7890万株   -1242万株 02月24日    939万株    +5万株  1億9132万株   +1227万株 02月22日    934万株    +20万株  1億7904万株   -820万株 02月21日    913万株   -329万株  1億8725万株   -1622万株 02月18日    1243万株    -66万株  2億0347万株   -116万株 02月17日    1309万株   +273万株  2億0464万株   -1619万株 02月16日    1035万株   -1341万株  2億2083万株   +1890万株 02月15日    2376万株   -1968万株  2億0193万株   +1523万株 02月14日    4345万株   -483万株  1億8670万株   +1922万株 02月10日    4828万株   -595万株  1億6748万株   +220万株 02月09日    5423万株   +2885万株  1億6527万株   +1249万株 02月08日    2538万株   +1013万株  1億5278万株   +1398万株 02月07日    1525万株    +58万株  1億3880万株   -711万株 02月04日    1466万株   -187万株  1億4592万株   +708万株 02月03日    1654万株   +796万株  1億3884万株   -219万株 02月02日    857万株   -136万株  1億4103万株   +525万株 02月01日    994万株   -738万株  1億3577万株   -862万株 01月31日    1732万株   +1577万株  1億4440万株   -674万株 01月28日    155万株   -322万株  1億5114万株   +1584万株 01月27日    478万株   +317万株  1億3530万株   -338万株 01月26日    161万株    +2万株  1億3868万株   +55万株 01月25日    158万株    +38万株  1億3813万株   -838万株 01月24日    119万株    -10万株  1億4652万株   +153万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2021年】 1月4日  501億円 1月15日  501億円 1月20日  501億円 1月28日  501億円 2月26日  501億円 3月4日  501億円 3月5日  501億円 3月22日  501億円 3月24日  701億円 3月30日  501億円 4月21日  701億円 6月21日  701億円 9月29日  701億円 10月1日  701億円 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 株探ニュース

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