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金利上限0.25%、未来永劫変えないと言うつもりない=日銀総裁

配信日時:2022/02/16 18:13 配信元:REUTERS

[東京 16日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は16日の衆院予算委員会第一分科会で、現時点でバランスシートや政策金利の調整を検討する段階ではないとしつつ、現在、10年で0.25%としている長期金利の上限を「未来永劫変えないと言うつもりはない」と発言した。階猛委員(立憲)への答弁。

階委員は欧米の中央銀行が金融緩和からの出口、利上げを模索する中、日銀の異次元緩和は2%の物価目標を達成しておらず、低金利により民間金融機関や日銀の収益悪化を招きながら、緩和継続が自己目的化していると批判した。

黒田総裁は、日銀が現在行っている金融政策、長短金利操作(YCC、イールドカーブ・コントロール)付き金融緩和は、適切なイールドカーブの傾きを実現するのが目的と説明し、20年や30年の金利を下げても設備投資の刺激効果は少ない一方で年金収益などは悪化すると指摘した。

14日に実施した指し値オペに関しては、海外の長期金利の急速な上昇により異例な状況だったためと背景を説明。今後も同様な状況では、当然、指し値オペを使うと言明した。

黒田総裁は、金融緩和による設備投資需要増は金融機関の収益に寄与しているなどと指摘し、これまでの政策は間違っていないと強調した。2023年4月の総裁任期との関連で金融緩和からの出口政策を採る必要はないとも語った。

日銀の気候変動対応オペは、金融機関の利用残高に応じてプラス金利を提供しているが、「金融機関の収益支援や副作用対応として行っているものではない」と説明した。

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