東証1部企業の10─12月純利益1.8倍、非製造業が大幅回復=SMBC日興
[東京 7日 ロイター] - SMBC日興証券の集計によると、2月4日までに10─12月期決算を発表した東証1部企業の純利益は、前年同期比79.0%増だった。製造業が73.9%増、非製造業が127.7%増と、非製造業が大幅に回復した。
前年同期は新型コロナウイルスの影響で世界的に経済活動が停滞したが、今期は市況の好転を受けて、非製造業のうち海運業や卸売業の伸長が目立つ。集計対象は東証1部の3月期決算企業。開示率は53.2%。
2022年3月期通期の業績予想で純利益の上方修正を発表した企業は、製造業が93社、非製造業が86社だった。増益率は製造業が前年同期比42.7%増、非製造業が同153.7%増だった。
SMBC日興証券、株式調査部の安田光氏は、保守的な見通しを発表する企業が多い中で、徐々に上方修正を発表する企業が目立ってきていると指摘。「現状でも先行きの不透明感を踏まえた会社予想である可能性が高い」との見方を示した。原油や原材料費の高騰は価格転嫁が一定程度できているため、影響は微減と安田氏はみている。
2月4日時点で全体の53.2%に当たる774社が決算発表を終了した。
2022年3月期第3四半期(10─12月)実績(前年比)
開示数 銘柄数 開示率 売上高 営業利益 経常利益 純利益
TOPIX 774 1455 53.2% 11.8% 52.2% 63.8% 79.0%
TOPIX(除く金融) 692 1326 52.2% 11.8% 52.2% 74.3% 94.6%
製造業 366 692 52.9% 16.1% 63.4% 63.4% 73.9%
非製造業 326 634 51.4% 3.8% 28.4% 90.4% 127.7%
出所:SMBC日興証券