オープニングコメント

メタ・プラットフォームズの時間外での急落が重荷、ソニーGの底堅さを見極め

配信日時:2022/02/03 08:29 配信元:FISCO
 3日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。2日の米国市場はNYダウが224ドル高だった。前日引け後に発表された検索大手グーグルを運営するアルファベットの好決算で投資家心理が改善し買い先行で始まった。その後、1月の民間雇用統計が予想外の減少となったため景気回復懸念に一時下落に転じる局面もあったものの、強い企業決算への期待から再び上昇し、引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の27450円。円相場は1ドル114円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。もっとも、日経平均は足元では4日続伸で節目の27500円を回復してきたため、いったんは戻り一巡感も意識されやすく、利食いの動きは想定内だろう。ただし、昨夕決算を発表したソニーG<6758>はADR市場で弱い動きだったほか、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>など指数インパクトの大きい値がさ株の弱さが目立っており、日経平均の重荷となる。また、米国市場では取引終了後に決算を発表したメタ・プラットフォームズは予想を下回る内容だったとして時間外取引で20%を超える急落となっており、ハイテク株の重荷となりそうだ。

 そのため、利食いは想定線ながらも戻りの鈍さは意識されやすく、短期筋のショートの動きも入りやすいだろう。下値の堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスになると考えられる。また、VIX指数は22.09とわずかに上昇した。直近4営業日で低下傾向が強まり、75日線水準まで低下してきたことから、いったんは調整一巡も意識されやすいところであるため、引き続きリスク選好に向わせるものの、神経質にさせそうである。

 物色の流れは決算を手掛かりとした個別対応になりやすく、まずはソニーGの動向に注目。内容は概ね順調なほか、通期の上方修正については営業利益でコンセンサスを上回る修正であることから、売りが先行したとしても底堅さが意識され押し目狙いの動きに向かうようだと、センチメント改善に繋がる。また、足元でリバウンドを強めてきた中小型株の一角については自律反発の動きであり、一巡感が強まったとしても押し目狙いの動きを見せてくるようだと、先行きのシグナル好転への見方にも繋がりそうだ。
<AK>

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