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株価指数先物 【週間展望】 ―FOMC通過待ち、長期的なヘッジ対応のフローが増える可能性には警戒
配信日時:2022/01/23 17:00
配信元:MINKABU
「FOMC通過待ち、長期的なヘッジ対応のフローが増える可能性には警戒」
今週の日経225先物は、2万7000円処でサポートされるかを見極める週になりそうだ。週末に東京市場の下落要因の一つとなったネットフリックスに対する米国市場の反応は、前日時間外での下落同様、20%を超える下げとなった。決算発表でハイテク企業の先陣を切ったネットフリックスの大幅な下げによって、今週決算発表が本格化する主力ハイテク株への警戒姿勢が高まりやすいだろう。また、21日の米国市場では米長期金利が低下を見せたものの大型テック株が売られたほか、米連邦準備理事会(FRB)の早期の金融引き締めは米景気の減速につながるとの見方が根強く、景気敏感株も引き続き売られた。
また、VIX指数は28.85に上昇し、一時29.79と30.00に迫る場面が見られた。12月20日につけた直近戻り高値の27.39を明確に上放れてきたことで、12月3日の高値35.30を意識したトレンド形成が警戒されやすく、不安心理の高まりがリスクオフに向かわせそうだ。
先週の米国市場では、S&P500が上昇トレンド形成においてサポートを果たしてきた100日移動平均線を割り込んだことが話題となっていた。先週までの下落でNYダウ、ナスダックともに52週線を割り込んだが、S&P500も52週線に接近してきているため、同線を割り込むと明確に調整入りしたとの見方が高まる可能性がある。
そのうえで注目されるのは、1月25~26日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)となる。市場では3月の利上げ開始のほか、年4回の利上げは概ね織り込まれているとみられる。1月のFOMCではこれを改めて確認するきっかけになるとみられ、積極的にポジションを取りづらい需給状況になりやすい。1月のFOMC通過で、いったんはアク抜けとなる一方で、改めて3月に向けたヘッジ対応の動きが強まる動きが警戒される。
また、先週の日経225先物の日中値幅(ナイトセッションを含む)を見ても、17日は400円程度だったものの、18日は610円、19日が1020円、20日が680円、21日は840円とボラティリティの大きな状態が目立つ。それだけ方向感はつかみづらく、米国市場の動向にはより注意が必要である。さらに、日本市場の先安感の背景に、岸田政権の政策に対する警戒感がある点にも注意したい。岸田首相が金融所得課税の見直しについて、与党の税制調査会で議論するとの意向を改めて示したこともあり、長期的なヘッジ対応のフローが増えてくる可能性がある。
そのため、本格的なリバウンドは期待しづらいところであり、リバウンド局面では戻り売りのショートが強まりそうだ。先週の日経225先物は週末に2万7100円まで下落し、12月1日の安値2万7380円を明確に割り込み、10月7日につけた安値2万6980円が射程に入ってきた。また、日経平均株価については週足の一目均衡表で「雲」上限を割り込んでおり、先週の下落によって「雲」下限が位置する2万6600円辺りを意識したチャート形状を形成していることも、押し目買いの動きを手控えさせることにつながろう。
先週のNT倍率は先物中心限月で14.29倍に上昇した。13日につけた14.17倍をボトムに、足元では緩やかなリバウンドを見せている。抵抗線として意識される25日線が14.35倍、75日線が14.40倍水準で推移しており、これらの水準に接近する局面では強弱感が対立しやすい。米国では景気減速懸念で景気敏感株も売られる状況のなか、NT倍率はリバウンド基調を継続するとの見方により、NT倍率の低下局面では、NTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)によるスプレッド狙いのポジション取りを想定しておきたい。
1月第2週(1月11-14日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では4週ぶりに売り越しており、売り越し額は3448億円(前週は3478億円の買い越し)だった。なお、現物株は727億円の売り越し(同2988億円の買い越し)と4週ぶりの売り越しであり、先物は2721億円の売り越し(同489億円の買い越し)と6週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で2359億円の買い越しで、2週連続の買い越しだった。
経済スケジュールでは、24日に米国1月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値、25日に米国1月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、IMF世界経済見通し、26日に米国12月卸売在庫、米国12月新築住宅販売件数、27日に米国10-12月期実質国内総生産(GDP)速報値、米国12月耐久財受注、28日に米国12月個人消費支出などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
02月限 日経225 29718.77 TOPIX 1940.02
03月限 日経225 29282.41 TOPIX 1930.42
04月限 日経225 29909.73 TOPIX 1961.13
05月限 日経225 27748.22 TOPIX 1871.53
06月限 日経225 29046.40 TOPIX 1958.82
07月限 日経225 27726.72 TOPIX 1897.15
08月限 日経225 28093.15 TOPIX 1958.27
09月限 日経225 30085.93 TOPIX 2065.84
10月限 日経225 28098.14 TOPIX 1967.56
11月限 日経225 29388.47 TOPIX 2024.92
12月限 日経225 28523.30 TOPIX 1987.25
01月限 日経225 28266.57 TOPIX 1988.69
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
22/03 01月21日 27800 27940 27100 27520 -270
22/03 01月20日 27470 27870 27190 27790 +270
22/03 01月19日 28250 28300 27280 27520 -730
22/03 01月18日 28340 28720 28110 28250 -90
22/03 01月17日 28190 28430 28020 28340 +150
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
22/03 01月21日 1940.0 1949.5 1898.5 1925.0 -13.5
22/03 01月20日 1921.5 1948.0 1906.5 1938.5 +14.0
22/03 01月19日 1976.0 1980.0 1912.0 1924.5 -53.0
22/03 01月18日 1988.0 2007.0 1968.0 1977.5 -10.5
22/03 01月17日 1982.0 2000.0 1970.5 1988.0 +6.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日比
01月21日(03月限) 27225 -295
01月20日(03月限) 27500 -290
01月19日(03月限) 27575 +55
01月18日(03月限) 28005 -245
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
01月14日 85億円 -287億円 4145億円 +528億円
01月07日 373億円 -346億円 3617億円 +316億円
12月30日 720億円 -841億円 3300億円 +348億円
12月24日 1561億円 +579億円 2951億円 +24億円
12月17日 982億円 -196億円 2927億円 +86億円
12月10日 1178億円 -967億円 2841億円 -727億円
12月03日 2146億円 +1687億円 3568億円 -1232億円
11月26日 458億円 +450億円 4801億円 -1800億円
11月19日 7億円 -285億円 6601億円 +513億円
11月12日 293億円 +235億円 6088億円 -25億円
11月05日 58億円 +54億円 6113億円 -1240億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
01月19日 220万株 +40万株 1億2878万株 -2230万株
01月18日 179万株 -74万株 1億5108万株 -945万株
01月17日 254万株 +49万株 1億6054万株 -454万株
01月14日 205万株 -50万株 1億6509万株 -1669万株
01月13日 256万株 -664万株 1億8178万株 +1626万株
01月12日 920万株 -193万株 1億6552万株 +1876万株
01月11日 1114万株 -205万株 1億4675万株 +522万株
01月07日 1319万株 -25万株 1億4153万株 -1716万株
01月06日 1344万株 -458万株 1億5869万株 +1158万株
01月05日 1803万株 -59万株 1億4710万株 -13万株
01月04日 1862万株 -218万株 1億4724万株 +1254万株
12月30日 2081万株 -232万株 1億3470万株 -1954万株
12月29日 2314万株 -1344万株 1億5424万株 -560万株
12月28日 3658万株 -2337万株 1億5985万株 +2743万株
12月27日 5995万株 +944万株 1億3241万株 +1179万株
12月24日 5051万株 +285万株 1億2062万株 +62万株
12月23日 4765万株 -185万株 1億1999万株 -263万株
12月22日 4951万株 +893万株 1億2263万株 -76万株
12月21日 4057万株 -1095万株 1億2340万株 +1492万株
12月20日 5153万株 +1425万株 1億0847万株 -1345万株
■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2021年】
1月4日 501億円
1月15日 501億円
1月20日 501億円
1月28日 501億円
2月26日 501億円
3月4日 501億円
3月5日 501億円
3月22日 501億円
3月24日 701億円
3月30日 501億円
4月21日 701億円
6月21日 701億円
9月29日 701億円
10月1日 701億円
【2022年】
1月14日 701億円
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株価指数先物 【週間展望】 ―ボリバン中心値(25日)突破なら一段のリバウンドを想定
今週の日経225先物は、主要企業の決算発表がピークを迎えるなか、引き続き商いは膨らみづらく、決算に加えて外部環境の影響を受けやすい需給状況になりそうだ。3日に発表された4月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を下回り、2023年10月以来の低い伸びとなった。また、失業率が予想を上回ったことを背景に、利下げ開始時期の先送り懸念が後退し、同日のNYダウの上昇幅は一時500ドルを超す場面も見られた。
日経225先物は祝日取引(6日)で一時3万8640円まで買われている。4月19日に付けた3万6710円(ナイトセッションを含む)を安値に、上向きで推移する75日移動平均線を挟んだ形で緩やかなリバウンドを継続している。
足もとで日中の値幅の大きな状況が続いているが、大型連休を挟むこともあって商いが膨らみづらい状況だったことが影響している。大型連休明けでやや商いは膨らむ可能性はあろうが、今・来週は決算発表がピークを迎えるため、引き続きスキャルピング中心のトレードになりやすいだろう。
また、4月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比17万5000人増加と、予想(24万人増程度)を下回った。失業率は3.9%となり前月から0.1ポイント上昇し、予想(3.8%程度)を上回った。これにより年内の利下げ期待を残す形だった。一方、4月のISM非製造業総合景況指数は前月比2ポイント低下の49.4(市場予想52程度)となり、活動の拡大と縮小の境目である50を下回った。経済成長の減速懸念が高まる可能性がありそうだ。
日経225先物は4月19日にボリンジャーバンドの-3σまでの調整を見せたが、その後の緩やかなリバウンドにより、直近では-1σと中心値(25日)によるレンジで推移している。75日線が緩やかに上昇する一方で、25日線は下向きで推移しており、両線とのカイ離が縮小してきた。25日線が抵抗線として機能するようだと、調整基調をみせてくる可能性がある。半面、バンドが収斂してきており、-2σと-3σは横ばいから上向きに転じつつある。
バンドが収斂をみせるなか、4月以降上値を抑えられている中心値を捉えてくるようだと、+1σへレンジを切り上げてくる可能性がある。そのため、-1σと中心値であるオプション権利行使価格の3万7875円から3万8750円とのレンジを意識しつつ、中心値を捉えてくる場面では3万8750円から+1σが位置する3万9700円のレンジへの移行を想定しておきたい。
今週は7日に任天堂 <7974> [東証P]、8日にオムロン <6645> [東証P]、三菱重工業 <7011> [東証P]、トヨタ自動車 <7203> [東証P]、9日にダイキン工業 <6367> [東証P]、ソフトバンク <9434> [東証P]、10日には東京エレクトロン <8035> [東証P]の決算が予定されている。指数インパクトの大きい値がさ株の動向が注目されるが、週末の東京エレクトロンに投資家の関心が集まりやすいだろう。
3日のVIX指数は13.49(前日は14.68)に低下した。4月19日に付けた21.36をピークに低下傾向を続け、直近では75日、200日線辺りでの推移をみせていたが、明確に下放れてきた。米雇用統計の結果を反映した形であり、リスク選好に向かわせよう。200日線が位置する14.89辺りが抵抗線として意識されやすく、目先的には3月安値12.40に接近する局面がありそうだ。
なお、週末のNT倍率は先物中心限月で14.03倍(前日は14.00倍)だった。低下傾向が続くなか、一時13.95倍を付けており、4月22日の13.97倍を下回ってきた。週足のボリンジャーバンドはバンドが拡大傾向にあり、下向きで推移する-2σを挟んだ低下をみせている。週足の一目均衡表では雲下限まで低下したため、テクニカル面ではいったんNTショートを巻き戻す動きが入りそうだ。ただし、雲下限を明確に割り込んでくる局面では、昨年9月安値の13.55倍をターゲットとしたNTショートが強まる可能性があるだろう。
4月第4週(4月22 日-26日)の投資部門別売買動向は、7日に発表される予定である。なお、4月第3週(4月15日-19日)は、海外投資家は現物と先物の合算では3週ぶりに売り越しており、売り越し額は1兆1395億円の売り越し(4月第2週は8259億円の買い越し)だった。なお、現物は5924億円の売り越し(同5955億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しであり、先物は5470億円の売り越し(同2304億円の買い越し)と2週ぶりに売り越していた。個人は現物と先物の合算で1兆1130億円の買い越しで、2週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で587億円の買い越しとなり、3週ぶりの買い越しだった。
経済スケジュールでは、7日に米国3月消費者信用残高、8日に米国3月卸売売上高、9日に日銀金融政策決定会合の主な意見(4月25~26日分)、3月景気動向指数、中国4月貿易収支、イングランド銀行(BOE)が政策金利を発表、10日に3月全世帯家計調査、4月景気ウォッチャー調査、米国5月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 05月02日 38220 38490 37760 38190 -20
24/06 05月01日 38490 38590 38040 38210 -260
24/06 04月30日 38000 38750 37700 38470 +570
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 05月02日 2727.5 2744.0 2707.5 2722.0 -6.0
24/06 05月01日 2746.5 2754.0 2716.0 2728.0 -19.0
24/06 04月30日 2695.5 2758.0 2682.5 2747.0 +57.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
05月03日(06月限) 38360 +170
05月02日(06月限) 37875 -315
05月01日(06月限) 37965 -245
04月30日(06月限) 38165 -305
04月29日(06月限) 38325 +425
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
04月26日 4176億円 -28億円 2兆0120億円 -2864億円
04月19日 4205億円 -91億円 2兆2985億円 -1728億円
04月12日 4296億円 -1524億円 2兆4713億円 -495億円
04月05日 5821億円 +210億円 2兆5208億円 -278億円
03月29日 5610億円 +567億円 2兆5487億円 +2685億円
03月22日 5042億円 +672億円 2兆2802億円 +2058億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
04月30日 9987万株 +349万株 7億3042万株 -176万株
04月26日 9638万株 -4万株 7億3219万株 -19万株
04月25日 9642万株 -349万株 7億3238万株 -1789万株
04月24日 9991万株 +33万株 7億5027万株 +664万株
04月23日 9958万株 0株 7億4363万株 -781万株
04月22日 9958万株 +47万株 7億5144万株 -1億0215万株
04月19日 9910万株 -63万株 8億5359万株 -888万株
04月18日 9974万株 -29万株 8億6248万株 -409万株
04月17日 1億0003万株 +272万株 8億6657万株 -434万株
04月16日 9731万株 +3万株 8億7092万株 +1248万株
04月15日 9728万株 +215万株 8億5843万株 -1000万株
株探ニュース
2024/05/06 17:00
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株価指数先物 【週間展望】 ―薄商いながら+1σが射程に入ってくる可能性
今週の日経225先物は、連休の谷間で3日間の立ち合いとなり商いは膨らみづらく、一段と米国市場など外部要因の影響を受けやすくなりそうだ。26日の米国市場では主要な株価指数が上昇。ナスダック指数は大幅反発により直近で上値を抑えられていた75日移動平均線を突破してきた。前日に発表した決算が予想を上回ったマイクロソフトやアルファベットが買われ、アマゾン・ドット・コム、アドバンスト・マイクロデバイセズ、アームホールディングスなど他のハイテク株にも買いが波及した。
26日発表の米個人消費支出(PCE)コア価格指数は、前年同月比2.8%上昇(予想は2.7%上昇程度)、PCE総合価格指数は同2.7%上昇(同2.6%上昇程度)と、いずれも予想を上回り、米利下げが後ずれするとの懸念が重荷となった。ただし、このところの予想を上回る経済指標の発表を受けて年内の早期利下げ観測が後退するなか、この日は決算を手掛かりとした物色に向かわせた。
なお、シティグループは、米利下げ見通しを従来の6月開始から7月開始へ後退させ、年内の利下げ幅を125ベーシスから100ベーシスに縮小したようだ。バンク・オブ・アメリカやドイツ銀行などが12月利下げ開始を想定するのに対し、ハト派的な見解を示してきたシティグループにおいても2024年の利下げ予想を縮小しており、市場はこれを織り込んできていると考えられる。
4月30日~5月1日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)、会合後に予定されているパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の発言も大きな変化はなさそうだ。また、3日発表予定の4月の雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びは緩やかになるものの、依然として力強いペースを維持するとみられている。
東京市場は先週の荒い値動きによって持ち高調整の動きは一巡したと考えられる。日経225先物は26日の取引終了後のナイトセッションで、ボリンジャーバンドの-1σ(3万8000円)および75日線(3万8070円)を突破した。25日線(3万9020円)が射程に入ってきており、-1σと中心値(25日)とのレンジに移行することで、オプション権利行使価格の3万8000円から3万9000円によるレンジ推移が見込まれる。
3日間の取引で手掛けづらさはあるが、FOMC通過後にアク抜け的な動きともなれば、米雇用統計の発表を控えつつも、25日線を捉えてくる可能性はありそうだ。基本は膠着とみるが、若干ロングに向かう展開は想定しておきたい。
また、26日の取引終了後に決算を発表したところでは、アドバンテスト <6857> [東証P]がPTS(私設取引)で5%超の下落となったが、ADR(米預託証券)では2.5%安と下げ幅を縮めていた。株価は足もとで調整を継続していたこともあり、織り込まれていた面もあろう。一方で、三菱電機 <6503> [東証P]、日立製作所 <6501> [東証P]、NEC<6701> [東証P]の重電3社は内容としてはポジティブであった。アドバンテストのマイナスインパクトは限られるだろう。
日経225先物は、ナイトセッション開始後に3万7800円~3万8000円辺りと、75日線水準での攻防を続けたが、米国市場の取引開始後にレンジを上放れ3万8350円辺りでの推移となった。祝日取引では10時40分時点で一時3万8750円まで買われる場面も見られた。
イスラエルが恒久的な停戦に向けて議論する用意があるとハマスに提案した、と米国メディアが報じた。イスラエル側から停戦の意思が示されたのは初であり、地政学リスクの後退が材料視されているとみられる。楽観は禁物だが、懸念要因だった地政学リスクが和らげば、リスク選好に傾きやすいだろう。日経225先物は25日線突破を意識したスタンスから、+1σが位置する4万0030円が射程に入ってくる可能性がありそうだ。
26日のVIX指数は、15.03(前日は15.37)に低下した。19日には一時21.36と昨年10月下旬以来の水準まで上昇したが、その後は調整し25日に25日線を割り込み、26日には200日線水準まで下げてきた。前週の上昇分を打ち消す形の低下をみせている。FOMC、米雇用統計など経済指標の内容次第では再びショートが強まる可能性はあるが、地政学リスクの後退によって一段の低下となれば、ショートカバーを強めてくる可能性がある。
なお、週末のNT倍率は先物中心限月で14.09倍(前日は14.12倍)だった。低下傾向にあったが、22日に付けた13.97倍をボトムに、その後はリバウンドの動きを見せた。ただし、14.17倍辺りに位置する200日線が抵抗線して機能している。日経225先物の祝日明けの強さから、いったんは25日線突破からNTショートを巻き戻す動きが強まる展開を想定しておきたいところだろう。ただし、大型連休明け後には決算発表がピークを迎えることから、スプレッド狙いのトレードは限られそうだ。
4月第3週(4月15日-19日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週ぶりに売り越しており、売り越し額は1兆1395億円の売り越し(4月第2週は8259億円の買い越し)だった。なお、現物は5924億円の売り越し(同5955億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しであり、先物は5470億円の売り越し(同2304億円の買い越し)と2週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で1兆1130億円の買い越しで、2週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で587億円の買い越しとなり、3週ぶりの買い越しだった。
経済スケジュールでは、4月30日に3月完全失業率、3月有効求人倍率、3月鉱工業生産、中国4月製造業PMI、米国4月コンファレンスボード消費者信頼感指数、5月1日に米国4月ADP雇用統計、米国4月ISM製造業景気指数、FOMC終了後に政策金利発表、パウエルFRB議長記者会見、2日に4月消費動向調査、米国3月貿易収支、米国1-3月期非農業部門労働生産性指数、米国3月製造業新規受注、3日に米国4月雇用統計、米国4月ISM非製造業景気指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 04月26日 37610 38120 37130 37900 +290
24/06 04月25日 38400 38400 37590 37610 -830
24/06 04月24日 37580 38470 37530 38440 +890
24/06 04月23日 37390 37850 37340 37550 +120
24/06 04月22日 37270 37590 37020 37430 +330
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 04月26日 2661.5 2695.0 2636.5 2689.5 +27.0
24/06 04月25日 2709.0 2709.0 2659.5 2662.5 -47.5
24/06 04月24日 2668.0 2713.5 2664.5 2710.0 +46.0
24/06 04月23日 2660.0 2689.0 2651.5 2664.0 +1.0
24/06 04月22日 2636.5 2675.5 2631.0 2663.0 +37.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
04月26日(06月限) 38365 +465
04月25日(06月限) 37665 +55
04月24日(06月限) 38185 -255
04月23日(06月限) 37915 +365
04月22日(06月限) 37725 +295
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
04月19日 4205億円 -91億円 2兆2985億円 -1728億円
04月12日 4296億円 -1524億円 2兆4713億円 -495億円
04月05日 5821億円 +210億円 2兆5208億円 -278億円
03月29日 5610億円 +567億円 2兆5487億円 +2685億円
03月22日 5042億円 +672億円 2兆2802億円 +2058億円
03月15日 4370億円 +233億円 2兆0744億円 +1529億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
04月24日 9991万株 +33万株 7億5027万株 +664万株
04月23日 9958万株 0株 7億4363万株 -781万株
04月22日 9958万株 +47万株 7億5144万株 -1億0215万株
04月19日 9910万株 -63万株 8億5359万株 -888万株
04月18日 9974万株 -29万株 8億6248万株 -409万株
04月17日 1億0003万株 +272万株 8億6657万株 -434万株
04月16日 9731万株 +3万株 8億7092万株 +1248万株
04月15日 9728万株 +215万株 8億5843万株 -1000万株
04月12日 9512万株 -2594万株 8億6844万株 -2270万株
04月11日 1億2106万株 -181万株 8億9114万株 -2276万株
04月10日 1億2288万株 -911万株 9億1390万株 -374万株
04月09日 1億3200万株 -125万株 9億1765万株 -640万株
04月08日 1億3325万株 -532万株 9億2405万株 +2430万株
★4月30日~5月6日に「ゴールデンウイーク特集」などを一挙、"35本"配信します。ご期待ください。
→→ 「ゴールデンウイーク特集」の記事一覧をみる
株探ニュース
2024/04/29 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―大きく振れやすい需給状況のなかでスキャルピング中心に
今週の日経225先物は、不安定な相場展開が続きそうだ。19日の米国市場では、NYダウが続伸する一方、 S&P500、ナスダックは6日続落した。個別ではアメリカン・エキスプレスが発表した2024年1-3月期の売上高と1株当たり利益が市場予想を上回り、6%を超す上昇となった。また、プロクター・アンド・ギャンブルも24年6月期業績予想を上方修正したことが材料視されて堅調に推移するなど、ディフェンシブ株の一角が買われた。
一方で、ネットフリックスが発表した1-3月期は予想を上回ったものの、四半期ごとの新規会員数公表を停止したことが嫌気され、株価は9%超下落した。また、エヌビディアが10%安となるなど、ハイテク株の弱い動きが目立った。
米国で決算発表が本格化するなか、今週はテスラ、ラムリサーチ、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コム、アルファベット、マイクロソフトなどの発表が予定されている。米大型テック株決算への市場反応が注目されるが、国内でも今週から決算発表が本格化する。主要企業の決算内容に影響を受ける需給状況となりそうだ。
また、足もとでは予想を上回る米経済指標の発表が続き、米当局者による利下げ慎重発言が相次いでいる。このため、今週発表される米国4月製造業PMI(23日)、米国1-3月期GDP(25日)、米国3月個人消費支出(PCE)(26日)の結果などを受けた米長期金利や為替市場の動向を見極めたいとするムードが高まりやすい。
このほか、先週の大幅下落の要因となった中東情勢の緊迫化を背景に、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られよう。先週の日経225先物は週間で2450円ほど下落し、25日移動平均線を明確に下放れ、週末には75日線を割り込んだ。急落に対する自律反発も期待されるが、一方でリスク回避姿勢が強まったことで需給状況は悪化傾向にある。日経225先物は前週末に一時3万6710円まで売られ、ボリンジャーバンドの-3σまで下落した。バンドが下向きで推移するなか、19日の取引終了後のナイトセッションでは-3σは3万6483円、-2σは3万7460円まで下がっている。
早期に-2σを突破し、-1σが位置する3万8440円辺りまでのリバウンドは可能だろうが、-2σに上値を抑えられると、バンドに沿った調整が長期化しやすく、2月上旬以来の3万6000円割れが意識されてくるだろう。週足ベースでは3万7100円に位置する-1σまで下げており、同水準を明確に下放れてくると、-2σの3万5650円が意識されてこよう。
そのため、大きく振れやすい需給状況のなか、当面はスキャルピング中心のトレードとなろう。自律反発局面でも上値の重さが意識されてくるようなら、短期的にショート優位の需給になりそうだ。レンジとしては、オプション権利行使価格の3万6000円から3万8000円と広めのゾーンを想定する。
19日のVIX指数は18.71(前日は18.00)に上昇した。足もとで上昇基調を強めており、週末には一時21.36と昨年10月下旬以来の水準まで上昇した。昨年10月23日に付けた23.08が射程に入っており、2022年3月高値36.45をピークとした調整トレンドラインの上限まで上昇してきた。いったんは低下が見込まれるものの、同水準を明確に上放れてくると、ショート優位の需給のなかでリスク回避の動きが強まる可能性がある。
なお、週末のNT倍率は先物中心限月で14.12倍(前日は14.25倍)だった。低下傾向を続けながらも14.18倍辺りに位置する200日線が支持線として機能していたが、週末には同線を下放れ、2月7日に付けた直近安値14.13倍を下回った。ダブルボトム形成が意識されるが、米大型テック株の決算反応によっては、NTショートが強まる可能性がある。積極的にポジションを傾けてくる動きが限られるなか、NTショートでのスプレッド狙いの動きに向かわせやすいだろう。なお、大型テック株の決算がポジティブな反応につながるようであれば、NTロングへの転換ポイントになりそうだ。
4月第2週(4月8日-12日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で買い越しており、買い越し額は8259億円(4月第1週は8353億円の買い越し)だった。なお、現物は5955億円の買い越し(同1兆1821億円の買い越し)と2週連続の買い越しであり、先物は2304億円の買い越し(同3467億円の売り越し)と7週ぶりで買い越している。個人は現物と先物の合算で3401億円の売り越しで、3週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2382億円の売り越しとなり、2週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、4月23日に4月月例経済報告、米国4月製造業PMI、米国3月新築住宅販売件数、24日に3月企業向けサービス価格指数、米国3月耐久財受注、25日に2月景気動向指数改定値、米国1-3月期GDP、米国3月卸売在庫、米国3月仮契約住宅販売指数、26日に日銀金融政策決定会合(終了後に政策金利を発表)、植田和男日銀総裁の記者会見、経済・物価情勢の展望(展望レポート)、米国3月個人所得、米国3月個人消費支出などが予定されている。なお、植田日銀総裁は前週末に米ワシントンで講演し、基調的に物価上昇が続けば金利を引き上げる可能性が非常に高いとの見解を示している。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 04月19日 38200 38220 36710 37100 -1070
24/06 04月18日 37940 38250 37630 38170 +330
24/06 04月17日 38430 38660 37840 37840 -550
24/06 04月16日 39240 39500 38340 38390 -840
24/06 04月15日 39560 39570 38790 39230 -320
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 04月19日 2681.0 2683.0 2594.0 2626.0 -51.0
24/06 04月18日 2661.0 2690.5 2651.5 2677.0 +22.5
24/06 04月17日 2691.0 2707.0 2654.5 2654.5 -39.0
24/06 04月16日 2751.5 2770.0 2690.5 2693.5 -58.0
24/06 04月15日 2760.0 2760.0 2717.0 2751.5 -6.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
04月19日(06月限) 37100 0
04月18日(06月限) 37790 -380
04月17日(06月限) 37780 -60
04月16日(06月限) 38465 +75
04月15日(06月限) 38705 -525
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
04月12日 4296億円 -1524億円 2兆4713億円 -495億円
04月05日 5821億円 +210億円 2兆5208億円 -278億円
03月29日 5610億円 +567億円 2兆5487億円 +2685億円
03月22日 5042億円 +672億円 2兆2802億円 +2058億円
03月15日 4370億円 +233億円 2兆0744億円 +1529億円
03月08日 4136億円 +3795億円 1兆9214億円 -1311億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
04月17日 1億0003万株 +272万株 8億6657万株 -434万株
04月16日 9731万株 +3万株 8億7092万株 +1248万株
04月15日 9728万株 +215万株 8億5843万株 -1000万株
04月12日 9512万株 -2594万株 8億6844万株 -2270万株
04月11日 1億2106万株 -181万株 8億9114万株 -2276万株
04月10日 1億2288万株 -911万株 9億1390万株 -374万株
04月09日 1億3200万株 -125万株 9億1765万株 -640万株
04月08日 1億3325万株 -532万株 9億2405万株 +2430万株
04月05日 1億3857万株 +977万株 8億9975万株 +691万株
04月04日 1億2879万株 -1629万株 8億9283万株 +4453万株
04月03日 1億4509万株 0株 8億4830万株 -725万株
04月02日 1億4509万株 +1656万株 8億5555万株 -2113万株
04月01日 1億2853万株 -121万株 8億7669万株 -2215万株
株探ニュース
2024/04/21 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―米決算と地政学リスクを受けた不安定な展開に
今週の日経225先物は、外部要因に振られやすい需給状況になりそうだ。12日の米国市場でNYダウは475ドル安と5日続落し、1月26日以来、およそ2カ月半ぶりに3万8000ドルを割り込んだ。4月の米ミシガン大学消費者態度指数が77.9と前月の79.4から低下し、市場予想(79.0程度)を下回った。1年先のインフレ期待は3.1%と前月の2.9%から上昇した。インフレの沈静化に時間がかかり、米利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まっている。また、この日は地政学リスクを巡る懸念が投資家心理の悪化につながった。
日経225先物は、12日の取引終了後のナイトセッションで日中比700円安の3万8850円だった。週明けの東京市場は、これにサヤ寄せする形で売り優勢の展開が見込まれる。大幅な下落からのスタートにより、インデックス売りが集中しやすく、オーバーシュート気味の動きが警戒される。また、12日の米国市場ではイスラエルに対するイランの報復が迫っているとの観測が広がったこともリスク回避姿勢を強めていた。
日本時間14日の早朝、イランからイスラエルに対して200余りのドローンが発射された。巡航ミサイルも発射したとの報道もなされており、リスク回避姿勢は一段と強まりそうだ。日経225先物は足もとで25日移動平均線を挟んだ膠着が続くなか、ナイトセッションで同線を明確に下放れる形となり、ボリンジャーバンドの-1σ(3万8850円)まで下げてきた。
昨年12月以降、日経225先物は明確には-1σを下回っておらず、テクニカル面では押し目狙いのスタンスに向かわせやすい水準ではある。ただし、地政学リスクを背景に-1σを下回ってくる可能性が高まっており、-2σが位置する3万8140円辺りが意識されてくるほか、3月半ばにつけた直近安値の3万8060円がターゲットとなりそうだ。この水準を割り込んでしまうと、ヘッジ対応のショートを強めてこよう。
また、米国では決算発表が本格化する。12日に発表したJPモルガン・チェースは、6%を超える急落となった。今週は15日にゴールドマン・サックス・グループ、チャールズシュワブ、16日にバンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー、17日にアルコア、USバンコープ、18日にネットフリックス、台湾積体電路製造(TSMC)などの決算発表が予定されている。地政学リスクの警戒感が和らいだとしても、本格化する企業決算を睨んでの展開となりそうだ。
一方で、国内の決算発表は翌週から本格化する。国内での手掛かり材料に欠けるため、海外など外部要因の影響が大きくなる。積極的にポジションを傾けづらい需給状況となるなか、ヘッジファンドなどの売買に振られやすいと考えられる。
そのため、日経225先物はオプション権利行使価格の3万8000円から25日線が位置する3万9550円辺りの比較的広めのレンジを想定する。-1σ水準で底堅さがみられるようだと、権利行使価格の3万9000円から3万9500円辺りのレンジでの膠着が続こう。
12日のVIX指数は17.31(前日は14.91)に上昇した。4日の急伸で200日線を突破したが、その後は同線を支持線とした反動安の動きをみせていた。米消費者物価指数(CPI)の上振れでもリスク回避の流れにはならなかった。ただし、週末には地政学リスクの高まりを受けて、19.20まで切り上がる場面も見られた。2月半ばに付けた17.94を一時上回ってきており、ショートを仕掛けてくる動きが強まりやすくなった。
なお、週末のNT倍率は先物中心限月で14.34倍(前日は14.33倍)だった。低下傾向を続けながらも週前半は75日線が支持線として機能していたが、週後半には同線を下回る形で下へのトレンドを強めてきた。地政学リスクの高まりによりバリュー株にシフトしやすく、NTショートでのスプレッド狙いに向かいやすいだろう。目先的には2月安値や200日線が位置する14.20倍割れが意識されてくる。
4月第1週(4月1日-5日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりに買い越しており、買い越し額は8353億円(3月第4週は1兆1800億円の売り越し)だった。なお、現物は1兆1821億円の買い越し(同2126億円の売り越し)と2週ぶりの買い越しであり、先物は3467億円の売り越し(同9674億円の売り越し)と6週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で7831億円の買い越しで、2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で5947億円の売り越しとなり、3週ぶりの売り越しだった。配当再投資に伴う買い需要に対して、新年度入りに伴う益出しの動きとみられる。
経済スケジュールでは、4月15日に2月機械受注、米国3月小売売上高、米国4月ニューヨーク連銀製造業景気指数、IMF・世銀春季会合(~20日)、16日に中国1-3月期GDP、中国3月鉱工業生産指数、中国3月小売売上高、米国3月住宅着工件数、米国3月鉱工業生産指数、IMF世界経済見通し、17日に3月貿易収支、米国地区連銀経済報告(ベージュブック)、18日に米国4月フィラデルフィア連銀景況指数、米国3月コンファレンス・ボード景気先行指数、G20財務相・中央銀行総裁会議、19日に3月全国消費者物価指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 04月12日 39460 39810 39100 39550 +140
24/06 04月11日 39590 39630 39020 39410 -140
24/06 04月10日 39750 39750 39290 39550 -240
24/06 04月09日 39400 39820 39350 39790 +400
24/06 04月08日 39050 39650 38910 39390 +410
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 04月12日 2750.0 2770.0 2727.0 2758.0 +8.5
24/06 04月11日 2741.0 2753.0 2712.0 2749.5 +8.5
24/06 04月10日 2756.0 2756.5 2731.5 2741.0 -17.0
24/06 04月09日 2732.5 2758.0 2728.5 2758.0 +26.0
24/06 04月08日 2709.5 2742.5 2700.0 2732.0 +26.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
04月12日(06月限) 38865 -685
04月11日(06月限) 39635 +225
04月10日(06月限) 39220 -330
04月09日(06月限) 39600 -190
04月08日(06月限) 39450 +60
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
04月05日 5821億円 +210億円 2兆5208億円 -278億円
03月29日 5610億円 +567億円 2兆5487億円 +2685億円
03月22日 5042億円 +672億円 2兆2802億円 +2058億円
03月15日 4370億円 +233億円 2兆0744億円 +1529億円
03月08日 4136億円 +3795億円 1兆9214億円 -1311億円
03月01日 340億円 -39億円 2兆0525億円 +927億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
04月10日 1億2288万株 -911万株 9億1390万株 -374万株
04月09日 1億3200万株 -125万株 9億1765万株 -640万株
04月08日 1億3325万株 -532万株 9億2405万株 +2430万株
04月05日 1億3857万株 +977万株 8億9975万株 +691万株
04月04日 1億2879万株 -1629万株 8億9283万株 +4453万株
04月03日 1億4509万株 0株 8億4830万株 -725万株
04月02日 1億4509万株 +1656万株 8億5555万株 -2113万株
04月01日 1億2853万株 -121万株 8億7669万株 -2215万株
03月29日 1億2974万株 -114万株 8億9884万株 +746万株
03月28日 1億3088万株 +2293万株 8億9138万株 +1億0177万株
03月27日 1億0794万株 +220万株 7億8960万株 +9430万株
03月26日 1億0574万株 -21万株 6億9529万株 -5693万株
株探ニュース
2024/04/14 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―いったん自律反発狙いで25日線水準を意識
今週の日経225先物は、前週の下落に対する自律反発狙いのロングが入りやすい一方で、引き続き米経済指標を睨んでの展開を余儀なくされそうだ。5日の米国市場では、NYダウが5日ぶりに反発した。
3月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比30万3000人増と市場予想(20万人増程度)を大きく上回り、失業率は3.8%と2月(3.9%)から低下した。足もとでは予想を上回る経済指標の発表が相次ぐなか、米当局者によるタカ派発言が続き、NYダウは前日まで4日続落し、4日間の下げ幅は1200ドル超に達していた。米雇用統計の通過を受けて、いったんアク抜け感から買い戻しが入ったと考えられる。NYダウは4日の530ドル安で支持線として機能していた25日移動平均線を明確に下放れ、75日線水準まで下げたこともあり、同線を支持線としたリバウンドが入りやすいタイミングでもあった。
今週は10日に発表される米国3月消費者物価指(CPI)を受け、インフレ懸念が高まり、早期の米利下げ期待が一段と後退する可能性はある。経済指標の結果を受けて不安定な流れになりやすいと考えられるものの、利下げ後ずれ観測については相当織り込みが進んでいるとみられる。また、週後半からはシティグループ、JPモルガン・チェースなど主要企業の決算発表が本格化してくるため、市場の関心は個別の決算動向に移るだろう。
先週の日経225先物は、週初に付けた4万0760円を高値に軟調な相場展開となった。新年度入りによる新NISA(少額投資非課税制度)の影響など新規資金流入への期待が高まった一方で、国内機関投資家による益出しの動きも観測された。その後も25日線を支持線としたボリンジャーバンド+1σとのレンジは続いていいたが、4日の急落によって25日線を割り込み、-1σ水準まで売られた。
日経225先物は5日の取引終了後のナイトセッションで反発し、日中比320円高の3万9300円で終えた。-1σ(3万8910円)を支持線としたリバウンドであり、自律反発を狙ったロングが入りやすいタイミングである。25日線(3万9610円)が抵抗線として想定されるほか、大台の4万円接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいと考えられる。
ただし、先週末の急落によって国内機関投資家による益出しの動きはピークを打った可能性があろう。そのため、まずは-1σと25日線とのレンジを意識し、オプション権利行使価格の3万8875円から3万9625円のレンジを想定した、押し目狙いのロング対応となろう。ただし、-1σを割り込み、同水準が抵抗線として意識される局面では、-1σと-2σ(3万8210円)のレンジに移行するとともに、3月12日に付けた直近安値である3万8060円がターゲットになりやすく、ヘッジに伴うショートが強まりやすい。
一方で、-1σを支持線に25日線を捉えてくる局面では、短期筋のショートカバーを誘い込みやすく、再び25日線と+1σ(4万0310円)によるレンジに戻ることが期待される。また、国内も決算シーズンに入ってくることから、業績面に着目したトレードが中心になりやすく、全体としては落ち着きをみせてきそうだ。
市場の関心が高い安川電機 <6506> [東証P]が5日取引終了後に発表した2024年12月期の連結業績は、売上高・各段階利益とも会社計画を下回っての着地だった。25年12月期は市場予想には届かないものの、省力化投資の回復に伴う需要を見込み、増収増益を計画している。同社株の反応としては、PTS(私設取引)、ADR(米預託証券)ではプラス圏での推移だったこともあり、決算に対する期待感が相場全体の底堅さにつながることが期待される。
なお、中東情勢の緊迫化がリスク回避に向かわせる点には注意が必要だろう。イランは、シリアにあるイラン大使館が攻撃されたことへの対応を準備しており、戦争が本格化するリスクがある。また、イランが米国に対し「手を引く」よう求めたことを明らかにしたと報じられている。
5日のVIX指数は16.03(前日は16.35)に低下した。ただし、直近の戻り高値水準であるほか、+3σを捉えてきたこともあり、いったんはリバランスが入りやすいと考えられる。ただし、テクニカル面では、週足の一目均衡表の「雲」下限が17.20辺りに位置しており、これを捉えてくる局面では昨年10月高値の23.08辺りが意識されてくるため、リスク選好には向かいづらい面はある。
なお、5日のNT倍率は先物中心限月で14.00倍(前日は14.57倍)に低下した。これにより、-1σと25日線との保ち合いを下放れ、一気に75日線水準まで下げてきた。-2σを割り込み、-3σまで下げたことで、リバランスを狙ったNTロングに向かわせる可能性はありそうだ。
3月第4週(3月25日-29日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりに売り越しており、売り越し額は1兆1800億円(3月第3週は348億円の買い越し)だった。なお、現物は2126億円の売り越し(同960億円の買い越し)と2週ぶりの売り越しであり、先物は9674億円の売り越し(同612億円の売り越し)と5週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で3910億円の買い越しで、2週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で3604億円の買い越しとなり、2週連続の買い越しだった。
経済スケジュールでは、4月8日に2月毎月勤労統計、3月景気ウォッチャー調査、9日に3月消費動向調査、10日に3月国内企業物価、米国3月消費者物価指、FOMC(3月19日~20日開催分)議事要旨、日米首脳会談(ワシントン)、11日に中国3月消費者物価指数、中国3月生産者物価指数、ECB(欧州中央銀行)政策金利、米国3月生産者物価指数、ラガルドECB総裁記者会見、岸田首相が米議会で演説、12日にオプションSQ、2月鉱工業生産確報値、中国3月貿易収支、米国3月輸出入物価指数、米国4月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
04月限 日経225 28519.43 TOPIX 2019.76
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 04月05日 39890 40010 38780 38980 -840
24/06 04月04日 39550 40290 39540 39820 +290
24/06 04月03日 39900 39980 39240 39530 -390
24/06 04月02日 39940 40190 39740 39920 +50
24/06 04月01日 40550 40760 39700 39870 -680
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 04月05日 2738.0 2747.0 2680.5 2706.0 -27.0
24/06 04月04日 2712.5 2754.5 2711.0 2733.0 +22.0
24/06 04月03日 2715.0 2721.5 2687.5 2711.0 -5.0
24/06 04月02日 2728.0 2744.0 2706.0 2716.0 -8.5
24/06 04月01日 2774.5 2785.5 2711.5 2724.5 -49.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
04月05日(06月限) 39335 +355
04月04日(06月限) 39120 -700
04月03日(06月限) 40030 +500
04月02日(06月限) 39670 -250
04月01日(06月限) 39985 +115
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
03月29日 5610億円 +567億円 2兆5487億円 +2685億円
03月22日 5042億円 +672億円 2兆2802億円 +2058億円
03月15日 4370億円 +233億円 2兆0744億円 +1529億円
03月08日 4136億円 +3795億円 1兆9214億円 -1311億円
03月01日 340億円 -39億円 2兆0525億円 +927億円
02月22日 380億円 -0.04億円 1兆9598億円 +3387億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
04月03日 1億4509万株 0株 8億4830万株 -725万株
04月02日 1億4509万株 +1656万株 8億5555万株 -2113万株
04月01日 1億2853万株 -121万株 8億7669万株 -2215万株
03月29日 1億2974万株 -114万株 8億9884万株 +746万株
03月28日 1億3088万株 +2293万株 8億9138万株 +1億0177万株
03月27日 1億0794万株 +220万株 7億8960万株 +9430万株
03月26日 1億0574万株 -21万株 6億9529万株 -5693万株
03月25日 1億0595万株 +295万株 7億5223万株 -1831万株
03月22日 1億0299万株 +848万株 7億7055万株 +854万株
03月21日 9450万株 +61万株 7億6201万株 -463万株
03月19日 9389万株 +4万株 7億6664万株 +365万株
03月18日 9384万枚 +10万株 7億6298万株 +1538万株
株探ニュース
2024/04/07 17:00
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―米経済指標を睨んでの押し目狙いのロング対応
今週の日経225先物は、米国の経済指標の結果を受けた金利や円相場の動向を睨んでの相場展開となりそうだ。
29日の米国市場はグッドフライデー(聖金曜日)の祝日で休場だった。同日に発表された2月の米個人消費支出(PCE)統計では、PCE総合価格指数が前月比0.3%増と予想(0.4%増)を下回ったほか、米連邦準備理事会(FRB)が重視するPCEコア価格指数は前月比0.3%上昇し予想と一致した。
米国市場が休場だったこともあり、PCE価格指数の結果を受けた市場反応については、週明けの東京市場で確認することになる。ただし、日経225先物はナイトセッションでは市場参加者が限られる薄商いの中、4万0510円~4万0610円の狭いレンジでの推移となり、日中比変わらずの4万0550円で終えている。ナイトセッションで反応がみられなかったこともあり、週明けはグローベックスの米株先物の動向を睨みながらの動きとなりそうだ。
今週は、名実ともに4月相場入りとなる。先週は年金資金の比率調整に伴うリバランス売りや配当志向、日経平均構成銘柄の入れ替えなどに伴う需給の影響を受ける格好だった。日経平均株価は配当権利付き最終日の3月27日にはインデックス買いが入り、一時4万1000円に迫る上昇をみせたが、翌28日は配当落ち分(約260円)を大きく超える下げ幅となり4万円の大台割れ目前まで下落した。
週末29日の日経平均構成銘柄の入れ替え(引け値基準)では、新規組み入れ銘柄が値さが株であるため、除外銘柄の売却資金では足りず、他の構成銘柄を売ることで組み入れ資金を手当てするとみられていた。ただし、新規組み入れとなるディスコ <6146> [東証P]が終日強含みで3.6%の上昇となるなか、リバランスによる影響は織り込まれる形となった。
米国市場でも先週は四半期末と月末に伴うリバランスが中心だったほか、3連休を控えて市場参加者が限られていたため、方向感は定まらない状況だった。祝日明けの米国ではPCE価格指数の結果を受けた市場反応のほか、1日にISM製造業景気指数、2日に製造業新規受注やJOLTS求人件数、3日にはADP雇用統計、ISM非製造業景気指数、4日に貿易収支、そして週末5日には雇用統計の発表などが予定されている。これらの結果によって、利下げのタイミングを巡る思惑も高まりやすく、米長期金利や円相場に影響を与えそうだ。
そのため、様子見ムードが強まりやすいところではある。ただし、足もとの予想を上回る米経済指標を受けて、米国市場では経済のソフトランディング期待が広がるなどプラスの反応をみせている。また、米当局者からは「利下げを急ぐ必要はない」との見解が相次いでいるものの、年内利下げの見方は変わらず、需給環境は良好とみておきたい。
先週の日経225先物は週間では下落したが、4万円処では押し目狙いのロングが意識されていた。ボリンジャーバンドは緩やかに上向きに推移する+1σ(4万0310円)が概ね支持線として機能しており、+2σ(4万1060円)によるレンジを継続している。そのため、オプション権利行使価格の4万0250円から4万1000円のレンジを想定する。米経済指標の結果次第の面もあり、膠着感が強まる局面では、権利行使価格の4万0375円から4万0625円辺りでの推移になりそうだ。+1σに接近する場面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
28日のVIX指数は13.01(前日は12.78)に上昇した。13.00を挟んだ小動きであり、祝日前で方向感は定まらなかった。PCE価格指数の結果を受けて、祝日明けにトレンドが出やすいとも考えられるが、米金融政策は年央にも利下げに転じるとの見方が引き続き相場を支えよう。今週も重要な経済指標の発表が相次ぐため楽観は許されないが、VIX指数がボトム圏で推移するなか、リスク選好によるショートカバーが入りやすい需給状況は続くとみておきたい。
なお、29日のNT倍率は先物中心限月で14.61倍(前日は14.63倍)に低下した。3月半ば以降、25日移動平均線に上値を抑えられる一方で、-1σが支持線として意識される形で保ち合いが続いている。期末要因によりTOPIX型優位の場面もみられたが、明確なトレンドは出ていない。期末の需給要因が通過したことで、新年度相場入りを意識したNTロングに振れる展開もありそうだ。
3月第2週(3月18日-22日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりに買い越しており、買い越し額は348億円(3月第2週は6839億円の売り越し)だった。なお、現物は960億円の買い越し(同875億円の売り越し)と2週ぶりの買い越しであり、先物は612億円の売り越し(同5964億円の売り越し)と4週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で8528億円の売り越しで、3週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で852億円の買い越しとなり、11週ぶりの買い越しだった。
経済スケジュールでは、4月1日に日銀短観、中国3月財新製造業PMI、米国3月ISM製造業景気指数、2日に米国2月製造業新規受注、米国2月JOLTS求人件数、3日に中国3月財新サービス業PMI、米国3月ADP雇用統計、米国3月ISM非製造業景気指数、4日に米国2月貿易収支、5日に2月全世帯家計調査、2月景気動向指数、米国3月雇用統計などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
04月限 日経225 28519.43 TOPIX 2019.76
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月29日 40210 40570 40180 40550 +320
24/06 03月28日 40430 40510 40080 40230 -200
24/06 03月27日 40260 40770 40190 40430 +240
24/06 03月26日 40140 40320 39970 40190 +80
24/06 03月25日 40630 40750 40110 40110 -600
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月29日 2748.5 2779.0 2746.0 2774.0 +24.5
24/06 03月28日 2765.0 2780.0 2744.5 2749.5 -15.0
24/06 03月27日 2763.0 2789.0 2760.0 2764.5 +6.5
24/06 03月26日 2752.0 2764.5 2744.0 2758.0 +6.5
24/06 03月25日 2788.5 2797.0 2749.5 2751.5 -41.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
03月28日(06月限) 40360 +130
03月27日(06月限) 40465 +35
03月26日(06月限) 40270 +80
03月25日(06月限) 40130 +20
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
03月22日 5042億円 +672億円 2兆2802億円 +2058億円
03月15日 4370億円 +233億円 2兆0744億円 +1529億円
03月08日 4136億円 +3795億円 1兆9214億円 -1311億円
03月01日 340億円 -39億円 2兆0525億円 +927億円
02月22日 380億円 -0.04億円 1兆9598億円 +3387億円
02月16日 380億円 -18億円 1兆6210億円 +3722億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
03月27日 1億0794万株 +220万株 7億8960万株 +9430万株
03月26日 1億0574万株 -21万株 6億9529万株 -5693万株
03月25日 1億0595万株 +295万株 7億5223万株 -1831万株
03月22日 1億0299万株 +848万株 7億7055万株 +854万株
03月21日 9450万株 +61万株 7億6201万株 -463万株
03月19日 9389万株 +4万株 7億6664万株 +365万株
03月18日 9384万枚 +10万株 7億6298万株 +1538万株
03月15日 9373万株 -168万株 7億4760万株 -2075万株
03月14日 9542万株 -1959万株 7億6835万株 +1344万株
03月13日 1億1501万株 +1183万株 7億5491万株 +862万株
03月12日 1億0318万株 +48万株 7億4629万株 +1110万株
03月11日 1億0269万株 +1631万株 7億3518万株 +7006万株
株探ニュース
2024/03/31 17:00
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株価指数先物 【週間展望】 ―TOPIX先物の買い需要が需給面での下支えに
今週の日経225先物は、期末の需給要因の影響を意識した相場展開が見込まれる。3月期末を迎えて、配当落ち分を先物でヘッジすることになる。このため、TOPIX先物の買い需要が需給面での下支えとなり、相対的にTOPIX型優位の展開が意識されやすくなる。
また、先週の日経225先物は連日の大幅上昇により4万円の大台を突破し、3月7日高値の4万0340円を明確に上放れ、21日取引終了後のナイトセッションでは一時4万0910円まで買われた。週末22日は買い先行で始まった後に、急ピッチの上昇に対する過熱感もあって持ち高調整からロングをクローズする動きもみられた。
ボリンジャーバンドの中心値(25日)を下回る水準から強い基調によって、週後半には+2σ水準を捉えてきた。バンドは収斂から拡大に転じてきたため、過熱を警戒しつつも+2σに沿ったトレンド形成が意識されやすいだろう。22日のナイトセッションは利食い優勢で+2σを下回っているが、同水準での底堅さがみられており、方向性としては+2σが位置する4万0710円を挟んだ、+1σ(3万9940円)と+3σ(4万1480円)によるレンジ推移が期待されよう。
+2σが抵抗線として推移する局面では、+1σと+2σのレンジとなる。一方で、+2σを上回って推移するならば、+3σとのレンジに移行することになりそうだ。期末要因からTOPIX型優位の展開ではあるが、日米中央銀行の重要イベントを通過し、実質新年度相場入りとなるため、海外ファンドによる新規資金の流入が意識されてくる。日経平均型ファンドへの資金流入によって、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引してくる展開もありそうだ。
22日の米国市場では利益確定が優勢となったが、エヌビディアが5営業日続伸で3%を超える上昇となるなど、半導体株の一角が買われ、ナスダックは連日で過去最高値を更新した。日経225先物は22日の取引終了後のナイトセッションで日中比210円安の4万0500円だった。この影響により週初は利食い優勢で始まる可能性が高いものの、売り一巡後はハイテク株の底堅い値動きが下支えになるだろう。
そのため、4万0500円を中心としたオプション権利行使価格の4万0250円から4万0750円辺りのレンジを想定し、+2σをクリアしてきた時点で、4万0500円から4万1000円のレンジとみておきたい。4万0250円を下回り、4万円に接近する局面では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。
今週は米国で25日に2月新築住宅販売件数、26日に3月コンファレンスボード消費者信頼感指数、28日に3月シカゴ購買部協会景気指数、29日に2月個人所得・個人消費支出(PCE)の発表が予定されている。また、29日はグッドフライデー(聖金曜日)の祝日で主要各国は休場になるため、週後半に向けて商いが細る可能性がある。
週末のVIX指数は13.06(前日は12.92)に上昇した。先週は米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後に下へのバイアスが強まり、支持線として意識されていた75日移動平均線を明確に下放れ、1月半ば以来の水準に低下した。今週発表される経済指標の結果を受けてリバウンドをみせる場面もありそうだが、方向性としてはリスク選好によりショートカバーが入りやすい需給状況とみておきたい。
なお、22日のNT倍率は先物中心限月で14.57倍(前日は14.60倍)に低下した。先週は上向きで推移する25日線に上値を抑えられる形で緩やかなリバウンドを見せているものの、期末要因や1ドル=151円台半ばと円安・ドル高で推移するなかで輸出関連が物色されており、相対的にTOPIX型優位の展開だった。今週もNT倍率は低下をみせてくる可能性が高そうだが、25日線を捉えてくる局面では、新年度入りを意識したNTロングに振れる展開もありそうだ。
3月第2週(3月11日-15日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週ぶりに売り越しており、売り越し額は6839億円(3月第1週は1758億円の買い越し)だった。なお、現物は875億円の売り越し(同1763億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しであり、先物は5964億円の売り越し(同5億円の売り越し)と3週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で6403億円の買い越しで、2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で3875億円の売り越しとなり、10週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、25日に日銀金融政策決定会合議事要旨(1月22・23日開催分)、1月景気動向指数改定値、米国2月新築住宅販売件数、26日に2月企業向けサービス価格指数、米国2月耐久財受注、米国1月S&Pケースシラー住宅価格、米国3月コンファレンスボード消費者信頼感指数、27日に1-2月中国工業企業利益、28日に日銀金融政策決定会合の主な意見(3月18~19日分)、米国10-12月期GDP確報値、米国3月シカゴ購買部協会景気指数、米国3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、29日に2月完全失業率、2月鉱工業生産、米国2月個人所得・個人消費支出などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
04月限 日経225 28519.43 TOPIX 2019.76
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月22日 40590 40910 40490 40710 +130
24/06 03月21日 39570 40620 39460 40580 +980
24/06 03月19日 39510 39790 39180 39600 +80
24/06 03月18日 38450 39560 38420 39520 +1130
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月22日 2778.0 2798.5 2768.0 2792.5 +14.0
24/06 03月21日 2714.5 2778.5 2710.0 2778.5 +61.5
24/06 03月19日 2702.5 2732.5 2687.5 2717.0 +13.5
24/06 03月18日 2645.5 2703.5 2645.5 2703.5 +61.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
03月22日(06月限) 40555 -155
03月21日(06月限) 40800 +220
03月20日(06月限) 40335 +735
03月19日(06月限) 39835 +235
03月18日(06月限) 39415 -105
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
03月15日 4370億円 +233億円 2兆0744億円 +1529億円
03月08日 4136億円 +3795億円 1兆9214億円 -1311億円
03月01日 340億円 -39億円 2兆0525億円 +927億円
02月22日 380億円 -0.04億円 1兆9598億円 +3387億円
02月16日 380億円 -18億円 1兆6210億円 +3722億円
02月09日 398億円 -1036億円 1兆2488億円 +623億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
03月19日 9389万株 +4万株 7億6664万株 +365万株
03月18日 9384万枚 +10万株 7億6298万株 +1538万株
03月15日 9373万株 -168万株 7億4760万株 -2075万株
03月14日 9542万株 -1959万株 7億6835万株 +1344万株
03月13日 1億1501万株 +1183万株 7億5491万株 +862万株
03月12日 1億0318万株 +48万株 7億4629万株 +1110万株
03月11日 1億0269万株 +1631万株 7億3518万株 +7006万株
03月08日 8638万株 -2781万株 6億6511万株 -1億0216万株
03月07日 1億1419万株 +1667万株 7億6728万株 -8019万株
03月06日 9751万株 +8860万株 8億4748万株 +3664万株
03月05日 891万株 +3万株 8億1083万株 +1697万株
03月04日 887万株 +17万株 7億9386万株 +2302万株
株探ニュース
2024/03/24 17:00
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株価指数先物 【週間展望】 ―日米金融会合後のアク抜けを想定したスタンス
今週の日経225先物は、日米金融政策を睨んでの展開となるなか、重要イベント通過後のアク抜けを想定したスタンスになりそうだ。先週の日経225先物は、エヌビディアなど米半導体株の下落や日銀によるマイナス金利解除の思惑を背景に、11日に980円安と大幅に下落。その後は3万8000円処での底堅さが意識されたものの、概ね3万8300円~3万8600円処と25日移動平均線を挟んだ膠着が続いた。
米国市場は2月の消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことで米連邦準備理事会(FRB)が利下げ時期を遅らせるとの見方が強まり、米長期金利が上昇。ハイテク株の利益確定売りを誘い、週を通じて主要な株価指数が下落した。
日経225先物は週初の急落以降は、横ばいでの推移となった。先週は連日のように日銀の政策正常化に関する報道が伝えられたが、金利差を狙って積み上がっていたポジションの巻き戻しを狙った先回り的な商いは、週初以降は落ち着きをみせた。その後も底堅さがみられており、織り込みは進んでいた。さらに週末には2024年春季労使交渉(春闘)の第1回回答集計の結果公表を控えていたが、週後半にかけて円相場が1ドル=148円台と円安に振れて推移していた。
なお、連合が15日公表した春闘の1次集計によると、賃上げ率は平均で5.28%となり、33年ぶりの5%超えとなった。この結果を受けて、日銀は18-19日の金融政策決定会合でマイナス金利の解除に踏み切るとみられており、実現すれば金融政策の正常化を開始する転換点となる。為替市場は初動では一時1ドル=148円前半まで円高が進んだが、その後は1ドル=149円で推移している。日経225先物は15日の取引終了後ナイトセッションで一時3万8740円まで買われ、日中比270円高の3万8660円で終えている。
日銀会合の結果待ちとなるなか、アク抜けを期待しつつも週前半はスキャルピング中心の売買になりやすいだろう。また、20日の祝日を挟むため、ポジションは傾けにくいと考えられる。祝日明け後は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けた米国市場が波乱をみせたとしても、こちらもアク抜けを想定し、押し目狙いのスタンスとなろう。
FOMCでは政策金利を据え置くと予想されている。また、足もとの予想を上回るインフレ指標の発表を受けて、利下げを先送りするとの見方がされており、年内3回の利下げが2回に減るといった予想も浮上し、このところの不安定な相場につながっていた。先週の値動きにより、米国市場でも利下げ時期の後ズレに対する織り込みは進展している。また、エヌビディアは18~21日にAI技術カンファレンス「GTC2024」を開催する。基調講演でのジェンスン・フアンCEOの発言がエヌビディアの株価に大きく影響を与える可能性がある点も留意しておきたい。
日経225先物のボリンジャーバンドは、バンドが収斂してきている。日足の-1σは3万7890円、+1σは3万9450円に位置しており、アク抜けが意識されるなか、オプション権利行使価格の3万8625円を中心に3万8500円から3万9000円のレンジを想定。3万8625円を上回って推移するようだと、3万9500円を意識したレンジに移行しよう。
週末のVIX指数は14.41(前日は14.40)に上昇した。25日線を支持線に上昇し、一時15.53まで上昇したが、200日線(14.66)を下回って終えており、引き続きボトム圏での推移を継続している。先週はCPI、PPIの予想を上回る結果を受けて上昇する場面も見られたが、ショートの流れは限られていた。FOMC通過でショートカバーを強めてくる展開が意識されてくる。
なお、15日のNT倍率は先物中心限月で14.52倍(前日は14.61)に低下し、支持線として意識されていた25日線を割り込んだ。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷となる半面、バリュー株物色が強まったため、NTショートに振れた。期末要因による需給を考慮すると、NTショートに向かいやすいものの、エヌビディアのカンファレンスを受けた値動き次第では、NTロングに振れる展開も意識しておきたい。
3 月第1週(3月4日-8日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で買い越しており、買い越し額は1758億円(2月第4週は661億円の買い越し)だった。なお、現物は1763億円の買い越し(同3834億円の買い越し)と2週連続の買い越しであり、先物は5億円の売り越し(同3173億円の売り越し)と2 週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で3488億円の買い越しで、4週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で5408億円の売り越しとなり、9週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、18日に1月機械受注、中国2月小売売上高、中国2月鉱工業生産指数、19日に1月鉱工業生産指数・設備稼働率、日銀金融政策決定会合の結果発表、2月訪日外客数、米国2月住宅着工件数、米国2月住宅建築許可件数、20日にFOMC結果発表、パウエルFRB議長記者会見、21日に2月貿易統計、イングランド銀行(BOE)政策金利、米国10-12月経常収支、米国3月製造業PMI、米国2月コンファレンス・ボード景気先行指数、22日に2月全国消費者物価指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
04月限 日経225 28519.43 TOPIX 2019.76
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月15日 38610 38670 38080 38390 -200
24/06 03月14日 38440 38620 38180 38590 +240
24/06 03月13日 38500 38980 38230 38350 -140
24/06 03月12日 38510 38600 38060 38490 -40
24/06 03月11日 39490 39560 38280 38530 -980
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月15日 2640.5 2659.0 2621.0 2642.5 +2.0
24/06 03月14日 2626.0 2642.0 2613.5 2640.5 +20.0
24/06 03月13日 2628.0 2660.5 2608.5 2620.5 -6.5
24/06 03月12日 2641.5 2644.0 2594.5 2627.0 -15.5
24/06 03月11日 2706.0 2709.5 2615.0 2642.5 -64.0
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
03月15日(06月限) 38625 +235
03月14日(06月限) 38290 -300
03月13日(06月限) 38375 +25
03月12日(06月限) 38880 +390
03月11日(06月限) 38180 -350
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
03月08日 4136億円 +3795億円 1兆9214億円 -1311億円
03月01日 340億円 -39億円 2兆0525億円 +927億円
02月22日 380億円 -0.04億円 1兆9598億円 +3387億円
02月16日 380億円 -18億円 1兆6210億円 +3722億円
02月09日 398億円 -1036億円 1兆2488億円 +623億円
02月02日 1435億円 +441億円 1兆1865億円 +1063億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
03月13日 1億1501万株 +1183万株 7億5491万株 +862万株
03月12日 1億0318万株 +48万株 7億4629万株 +1110万株
03月11日 1億0269万株 +1631万株 7億3518万株 +7006万株
03月08日 8638万株 -2781万株 6億6511万株 -1億0216万株
03月07日 1億1419万株 +1667万株 7億6728万株 -8019万株
03月06日 9751万株 +8860万株 8億4748万株 +3664万株
03月05日 891万株 +3万株 8億1083万株 +1697万株
03月04日 887万株 +17万株 7億9386万株 +2302万株
03月01日 870万株 -48万株 7億7083万株 +1129万株
02月29日 918万株 0万株 7億5954万株 -803万株
02月28日 918万株 -89万株 7億6758万株 +1561万株
02月27日 1007万株 +4万株 7億5196万株 +673万株
02月26日 1003万株 +16万株 7億4523万株 +499万株
■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2022年】
1月14日 701億円
1月25日 701億円
2月14日 701億円
3月07日 701億円
4月07日 701億円
5月19日 701億円
6月13日 701億円
6月17日 701億円
12月2日 701億円
【2023年】
3月13日 701億円
3月14日 701億円
10月4日 701億円
株探ニュース
2024/03/17 17:29
みんかぶニュース その他
株価指数先物 【週間展望】 ―日米金融政策を巡る思惑から持ち高調整が優勢
今週の日経225先物は、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目する米消費者物価指数(CPIコア)などの経済指標の内容とともに、これを受けた米長期金利や為替市場の動向を睨んだ展開となりそうだ。翌週に米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合を控え、持ち高調整の動きが強まりやすいだろう。
先週、パウエルFRB議長は下院金融委員会、上院銀行委員会で半期に一度の金融政策報告に関する議会証言に臨んだ。議長は利下げを急がない方針を示すとともに、「年内のいずれかの時点で利下げを始めることが適切になるだろう」との見解を示した。米国市場ではこれを受けてエヌビディアなど半導体株を中心に買われ、東京市場でも7日の日経平均株価は一時4万0472円まで買われ、取引時間中の史上最高値を更新した。
しかし、その直後に海外メディアが「一部の政府関係者は日銀が3月、4月の金融政策決定会合でマイナス金利を解除することを容認」と伝えたことがトリガーとなり、先物主導でショートの流れが強まった。週末8日に先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていたこともあり、波乱含みのなかでヘッジ対応に伴うショートを迫られる形となり、日経平均株価は3万9500円台まで下落した。
8日のメジャーSQは波乱なく通過し、SQ値は3万9863.92円だった。SQ通過後の日経平均株価はSQ値を上回って一時3万9989円まで上昇し、押し目待ち狙いの買い意欲の強さがうかがえた。日経平均株価は上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σまで調整した後に下げ渋る動きだった。
一方で、週末の日経225先物(6月限)は反発したものの、+1σ水準に上値を抑えられる形状だった。さらにナイトセッションではショート優勢で一時3万8740円まで売られ、3万8790円で終えている。+1σを明確に下放れる形状となり、25日移動平均線が位置する3万8190円辺りを試す展開が意識されてきた。年初以降、25日線が支持線として機能しており、2月半ば以降は+1σと+2σによるレンジ推移が続いていた。+1σを下回り、25日線を捉えてくるようだと、ショートを誘い込むことになろう。
週末に発表された2月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比27万5000人増加し、市場予想(20万人増程度)を上回ったが、失業率は3.9%と前の月より0.2ポイント悪化し約2年ぶりの水準に上昇した。これにより、米金融当局にとって、年内に利下げに踏み切る余地が生まれた形となった。
しかし、8日の米国市場ではNYダウ、S&P500、ナスダックなど主要な株価指数が下落。予想を下回る決算を発表したブロードコムとマーベル・テクノロジーが売られ、これらが波及しエヌビディアが史上最高値を更新後に利益確定売りに押されたこともセンチメントを冷ました。
今週は米国で12日に2月消費者物価指数(CPI)、14日に2月小売売上高、2月生産者物価指数(PPI)、15日に3月ニューヨーク連銀製造業景気指数、3月ミシガン大学消費者信頼感指数などの発表が予定されている。19日-20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切る可能性は低いが、FRBが重視するCPIコア指数の結果次第では年内の利下げが早まるといった見方が強まり、米長期金利の低下や為替市場での円高・ドル安の流れを後押しする可能性がある。
国内では18-19日に日銀の金融政策決定会合を控えている。「3月にマイナス金利の解除を示唆、4月に解除」が市場関係者のコンセンサスのようだ。日米金利差縮小の思惑から、先回り的に金利差を狙ったボジションを圧縮する動きが意識されやすい。ただし、先週辺りから持ち高調整がみられていたほか、マイナス金利解除後も緩和的な環境は維持される方針であるため、持ち高調整で軟化する局面では押し目狙いのロングでの対応となりそうだ。
また、BofA証券は、2024年末の日経平均株価の予想値を従来の4万1000円から4万3500円に引き上げたようであり、海外投資家の日本株への関心は高い。そのため、25日線と+1σのレンジ推移として、オプション権利行使価格の3万8250円から3万9375円のレンジを想定する。為替市場では一時1ドル=146円台に突入しており、円高・ドル安基調が強まる局面では短期的なショートが優位となろう。
週末のVIX指数は14.74(前日は14.44)に上昇した。25日線を支持線として一時15.53まで上昇しており、終値では2月21日以来の200日線(14.67)を上回った。今週はCPI、PPIの結果を受けて変動が大きくなる可能性がある。週足では26週線を捉えてきており、52週線が位置する15.39辺りに接近する局面ではショートカバーを強めてくる展開が意識されてくる。
なお、8日のNT倍率は先物中心限月で14.59倍に上昇した。ただし、前日は14.72倍から14.53倍に大きく低下したため、自律反発の範囲内である。25日線は14.53倍に位置しており、同線が支持線として機能するようだと、NTショートの巻き戻しから、NTロングに向かわせやすい。3月の配当志向の物色が意識されやすいほか、エヌビディアの動向にも影響を受けやすいだろう。
2月第4週(2月26日-3月1日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりの買い越しであり、買い越し額は661億円(2月第3週は66億円の売り越し)だった。なお、現物は3834億円の買い越し(同786億円の売り越し)と2週ぶりの買い越しであり、先物は3173億円の売り越し(同719億円の買い越し)と2週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で441億円の売り越しで、3週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で1024億円の売り越しとなり、8週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、11日に10-12月期GDP確報値、米国予算教書、12日に2月国内企業物価、1-3月期法人企業景気予測調査、米国2月消費者物価指数、13日に春闘集中回答日、14日に米国2月小売売上高、米国2月生産者物価指数、15日に中国2月新築住宅販売価格、米国3月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米国2月輸出入物価指数、米国2月鉱工業生産指数、米国3月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
04月限 日経225 28519.43 TOPIX 2019.76
05月限 日経225 29235.08 TOPIX 2090.33
06月限 日経225 32018.38 TOPIX 2211.13
07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68
08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68
09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93
10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75
11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99
12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77
01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月08日 39230 39770 38920 39510 +150
24/03 03月07日 40040 40570 39510 39600 -480
24/03 03月06日 40120 40190 39670 40080 -50
24/03 03月05日 40110 40260 39840 40130 -20
24/03 03月04日 40000 40350 39890 40150 +150
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
24/06 03月08日 2691.0 2720.5 2673.5 2706.5 +7.0
24/03 03月07日 2727.0 2756.5 2714.0 2724.0 -6.0
24/03 03月06日 2724.0 2735.0 2704.0 2730.0 +4.0
24/03 03月05日 2711.5 2726.0 2695.5 2726.0 +12.5
24/03 03月04日 2712.5 2727.0 2703.0 2713.5 +1.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
03月08日(03月限) 38785 -725
03月07日(06月限) 39530 +170
03月06日(03月限) 40330 +250
03月05日(03月限) 39800 -330
03月04日(03月限) 40105 -45
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
03月01日 340億円 -39億円 2兆0525億円 +927億円
02月22日 380億円 -0.04億円 1兆9598億円 +3387億円
02月16日 380億円 -18億円 1兆6210億円 +3722億円
02月09日 398億円 -1036億円 1兆2488億円 +623億円
02月02日 1435億円 +441億円 1兆1865億円 +1063億円
01月26日 994億円 +243億円 1兆0802億円 -3013億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
03月06日 9751万株 +8860万株 8億4748万株 +3664万株
03月05日 891万株 +3万株 8億1083万株 +1697万株
03月04日 887万株 +17万株 7億9386万株 +2302万株
03月01日 870万株 -48万株 7億7083万株 +1129万株
02月29日 918万株 0万株 7億5954万株 -803万株
02月28日 918万株 -89万株 7億6758万株 +1561万株
02月27日 1007万株 +4万株 7億5196万株 +673万株
02月26日 1003万株 +16万株 7億4523万株 +499万株
02月22日 987万株 -6820万株 7億4024万株 -3020万株
02月21日 7808万株 +6797万株 7億7044万株 +8072万株
02月20日 1010万株 +8万株 6億8972万株 +6196万株
02月19日 1002万株 -4万株 6億2776万株 +294万株
■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2022年】
1月14日 701億円
1月25日 701億円
2月14日 701億円
3月07日 701億円
4月07日 701億円
5月19日 701億円
6月13日 701億円
6月17日 701億円
12月2日 701億円
【2023年】
3月13日 701億円
3月14日 701億円
10月4日 701億円
株探ニュース
2024/03/10 17:00
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