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HIS、21年10月期は500億円の最終赤字 今期予想は未定

配信日時:2021/12/28 15:43 配信元:REUTERS

[東京 28日 ロイター] - エイチ・アイ・エスは28日、2021年10月期の連結最終損益が500億円の赤字になったと発表した。コロナワクチンの接種は進んだものの、入国制限や渡航制限等の措置が継続されており、厳しい事業環境が続いた。最終赤字は2期連続となり、20年10月期に比べて赤字幅は約2倍に拡大した。

21年10月期は、雇用調整助成金などで207億円の特別利益を計上する一方、コロナ対策としての臨時休業や減損損失などで84億円の特別損失を計上した。

22年10月期見通しについては、新型コロナウイルス感染症による影響を現時点で合理的に算定することが困難だとし、予想の開示を見送った。IBESのコンセンサス予想によると、アナリスト7人の通期純損益予想の平均値は71億円の赤字となっている。

連結子会社であるジャパンホリデートラベルとミキ・ツーリストにおいて、政府の観光支援策「Gotoトラベル」事業で不適切な受給が発覚、決算発表も遅れた。

24日に調査報告書が公表されたことを受けて、沢田秀雄会長兼社長が基本月額報酬の75%減額を3カ月などの取締役減俸処分を来年1月から実施。また、ミキ・ツーリストの檀原徹典社長は解任、ジャパンホリデートラベルの吴煜康社長の取締役への降格も発表した。

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