Reuters Japan Online Report Business News

トルコの預金保護策は代償伴う、効果見極めに時間必要=フィッチ

配信日時:2021/12/23 09:26 配信元:REUTERS

[ロンドン 22日 ロイター] - 格付け会社フィッチのアナリストは22日、トルコの通貨リラ支援に向けた預金保護策は代償を伴う恐れがあるとし、効果を見極めるのに時間がかかるとの見方を示した。

フィッチは今月初め、現在「BB-」としているトルコの格付けの見通しを、金融政策の方向性を巡るリスクを理由に「安定的」から「ネガティブ」に変更した。

エルドアン大統領は20日、通貨リラ建ての預金を外貨換算の価値で保証する新たな預金保護策の実施を表明した。

フィッチの欧州新興国ソブリン格付け責任者ポール・ギャンブル氏はロイターの取材に対して「最終的には通貨への信頼に関わることだ」と述べ、政府が新たな負債を抱える可能性があることは明らかだと述べた。

一方、トルコの財政状況は、ブラジルや南アフリカのような他の「BB-」格付け新興国よりもはるかに強固だと指摘。トルコの公的債務の国内総生産(GDP)比は年末時点で47%と見込まれているのに対して、「BB-」格付け国の平均は57%、南アフリカは71%、ブラジル81%となっている。

ギャンブル氏は「この新たな金利ツールの効果を見極め理解する必要がある」と語った。

ニュースカテゴリ