午後3時のドルは小動き113円半ば、リスクオフでドル買いと円買いが綱引き
[東京 20日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末のNY市場(113.67/70円)に比べてドル安/円高の113.44/46円だった。午前の取引では一時113.70円まで上昇したが、午後以降、日経平均が大幅安となるとリスクオフムードが広がり、安全通貨としてドルと円が同時に買われたことでドル/円は小動きとなった。
前週末の米株安や新型コロナウイルスのオミクロン変異株に対する警戒感などで、日経平均は600円超安と大幅安となった。
オミクロン株の感染が欧州や英国で広がる中、市場関係者からは「オランダなど一部の国ではロックダウン(都市封鎖)を実施しており、景気回復が遅れるとの懸念からリスクオフムードが広がっている」(SMBC信託銀行の投資調査部・マーケットアナリスト、合澤史登氏)との指摘が聞かれた。
ドル/円の動きが乏しかった一方、クロス円では円高圧力が強まった。豪ドル/円は80.61円付近、ニュージーランド(NZ)ドル/円は76.23円付近まで下落、英ポンド/円も149.95円付近で節目の150円を割り込んだ。
また、中国人民銀行(中央銀行)は20日、銀行の貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)の1年物を大方の市場予想通り5ベーシスポイント(bp)引き下げた。引き下げは2020年4月以来1年8カ月ぶり。
利下げは事前に織り込まれていたためオフショア人民元の反応は限定的だったが、「来年にかけて米中の金融政策の差が意識される可能性が高く、人民元の動向には注目」(合澤氏)という。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 113.44/46 1.1253/57 127.66/70
午前9時現在 113.51/53 1.1242/46 127.61/65
NY午後5時 113.67/70 1.1239/43 127.77/81