相場概況

日経平均は3日ぶり大幅反落、500円超安、各国中銀の緩和姿勢後退で

配信日時:2021/12/17 16:10 配信元:FISCO
日経平均は3日ぶり大幅反落。16日の米国市場でNYダウは小幅に反落し、29ドル安となった。英イングランド銀行(中央銀行)が予想外の利上げに踏み切り、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締め姿勢に傾いたことも改めて意識されて、ハイテク株を中心に売りが出た。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで211円安からスタート。前場は軟調もみ合いが続いたが、後場になって日銀がコロナ禍に対応した資金繰り支援策の縮小を決めたことが伝わると、一時28503.08円(前日比563.24円安)まで下落した。

大引けの日経平均は前日比520.64円安の28545.68円となった。東証1部の売買高は14億
4002万株、売買代金は3兆3804億円だった。業種別では、精密機器、サービス業、金属製品が下落率上位で、その他も全般軟調。一方、鉱業、電気・ガス業、石油・石炭製品など4業種が上昇した。東証1部の値下がり銘柄は全体の75%、対して値上がり銘柄は21%となった。

個別では、レーザーテック<6920>、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>などが軟調で、東エレク<8035>とリクルートHD<6098>は3%超の下落。米ハイテク株安の流れを引き継いで値がさグロース(成長)株の下げが目立った。郵船<9101>や川崎船<9107>は小安い。東京都内で新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」の感染者が確認されてOLC<4661>は急反落。新型コロナ飲み薬の開発中止を発表した中外薬<4519>も売りがかさんだ。また、来週のIPO(新規株式公開)ラッシュを前に15日上場したネットプロHD<7383>が売られ、東証1部下落率上位に顔を出した。一方、商船三井<9104>
やキヤノン<7751>は小じっかり。原油などの商品市況が上昇し、INPEX<1605>などの関連銘柄が買われた。決算発表のアスクル<2678>や自社株買い実施のFB<3843>
は急伸。また、井筒屋<8260>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。
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