寄り付き概況

日経平均は211円安でスタート、任天堂や日立などが下落

配信日時:2021/12/17 10:07 配信元:FISCO
[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;28854.60;-211.72TOPIX;2004.13;-8.95


[寄り付き概況]

 17日の日経平均は211.72円安の28854.60円と3日ぶり反落して取引を開始した。前日16日の米国株式市場は反落。ダウ平均は29.79ドル安の35897.64ドル、ナスダックは385.15ポイント安の15180.43で取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)による高インフレへの対応を好感、さらに、金融緩和解除の軌道が段階的となるとの安心感から寄り付き後、上昇。その後、英国中銀の予想外の利上げに加えて、予想を下回った12月フィラデルフィア連銀製造業景況指数や製造業PMIを受け景気回復に警戒感も浮上し失速した。ハイテクの下落がさらなる重しとなり、引けにかけダウも下げに転じた。

 今日の東京株式市場は売りが先行した。昨日の米株式相場が下げたことが東京市場の重しとなり、特に、ナスダック総合指数が2%を超す下げとなったことや、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が4%を超す大幅下落となったことなどが東京市場のハイテク株や半導体関連株の買い手控え要因となった。また、外為市場で1ドル=113円60銭台と昨日15時頃に比べ50-60銭ほど円高・ドル安方向に振れたことも市場の警戒感を強めた。一方、昨日の日経平均が心理的な節目とされる29000円を上回って取引を終えたことから、相場の先高観が広がった。また、新型コロナワクチンの3回目の接種が進む中、厚生労働省がファイザーに続きモデルナのワクチンを承認したことなどもあり、経済活動の活性化への期待感が継続し、株価下支え要因となったが、寄り付き段階では売りが優勢だった。

 セクター別では、空運業、その他製品、電気機器、精密機器、医薬品などが値下がり率上位、鉱業、非鉄金属、鉄鋼、石油石炭製品、電気・ガス業などが値上がり率上位に並んでいる。東証1部の売買代金上位では、ソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、ソニーG<6758>、日立<6501>、OLC<4661>、アドバンテスト<6857>、東京海上<8766>、三井不<8801>、安川電<6506>、オムロン<6645>、三井ハイテク<6966>、コマツ<6301>などが下落。他方、ファナック<6954>、三井物産<8031>、三菱商事<8058>、NTT<9432>、KDDI<9433>、東電力HD<9501>、SUBARU<7270>、JFE<5411>、住友鉱<5713>などが上昇している。

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