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中国の元ウォール街バンカー、金融不正捜査受け行方不明に=財新

配信日時:2021/12/16 18:20 配信元:REUTERS

[上海 16日 ロイター] - 中国の経済誌「財新」は16日、ウォール街(米金融街)の元バンカーで中国のPE(プライベートエクイティ)ファンド「北京信中利投資(信中利)」創業者である汪潮涌氏(56)の行方が分からなくなっていると伝えた。これに先立ち、中国当局は金融不正の疑いで同氏の会社に対する捜査を開始していたという。

同誌が関係筋の話を基に報じたところによると、汪氏は11月30日に北京で警察の捜索を受け、それ以来公の場に姿を現していない。

同誌によると、規制当局は今年、同社がファンドの資金を不正に流用し、関係者に融資するためファンドの財産を担保として差し出し、契約に反したと認定した。

コメントを求めるため、北京にある信中利のオフィスに電話したが、応答がなかった。

北京市公安局朝陽分局の経済捜査部門からは今のところコメントを得られていない。

同誌によると、JPモルガンやモルガン・スタンレーなどの金融会社に勤務していた汪氏が北京中心部のビジネス地区にある同氏のオフィスで最後に目撃されたのは11月29日午後だったという。

信中利のウェブサイトによると、2015年に同社はフォーブスから中国のベンチャーキャピタル/PE企業上位25社の1社として評価され、株式価値は30億ドル以上とされた。

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