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外為8時30分 円、下落し114円台半ば 3年11カ月ぶり安値

配信日時:2021/10/20 08:44 配信元:QUICK
 20日早朝の東京外国為替市場で、円相場は下落している。8時30分時点は1ドル=114円50~51銭と前日17時時点と比べて49銭の円安・ドル高だった。一時114円58銭近辺と、2017年11月以来3年11カ月ぶりの円安・ドル高水準をつけた。米連邦準備理事会(FRB)による金融政策の正常化が早まるとの見方から米長期金利が上昇し、日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いが優勢となった。

 FRBのウォラー理事は19日の講演で、インフレ圧力について「一時的なのかどうかを見極めるうえで今後数カ月が重要だ」と語った。そのうえで、物価指標が高止まりするならば「22年はテーパリング(量的金融緩和の縮小)以上に積極的な政策対応が必要になるかもしれない」とも指摘し、早期の利上げが意識された。

 19日は米ダウ工業株30種平均が反発し、8月につけた過去最高値に迫った。投資家心理が強気に傾くとの見方もあって米長期金利は再び1.6%台に乗せて約5カ月ぶりの水準に上昇する場面もあり、円相場を下押しした。

 円は対ユーロでも下落している。8時30分時点は1ユーロ=133円18~20銭と、同32銭の円安・ユーロ高だった。8時すぎには一時133円26銭近辺と、6月中旬以来4カ月ぶりの円安・ユーロ高水準を付けた。米株高などを背景に「低リスク通貨」とされる円には売りが活発となった。

 ユーロの対ドル相場は下落している。8時30分時点は1ユーロ=1.1631~32ドルと同0.0022ドルのユーロ安・ドル高だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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