注目トピックス 市況・概況
東京為替:ドル・円は変わらず、様子見ムードで
配信日時:2021/09/06 13:36
配信元:FISCO
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ポンドに追い風と向かい風【フィスコ・コラム】
*09:00JST ポンドに追い風と向かい風【フィスコ・コラム】
英国経済の行き詰まりで低迷が続いたポンドに、追い風が吹いています。対米貿易の恩恵は限定的ながら、日の出の勢いのインドとの貿易は先行きも拡大の方向。ただ、直近の地方選ではポピュリスト政党の躍進が目立ち、政治情勢がポンドのリスク要因となりそうです。ポンド・ドル相場は今年1月に1.2099ドルまで下げた後は上昇に転じ、3年超ぶりの高値となる1.3443ドルまで切り返しました。米トランプ政権の信認低下によるドル売りがポンドの押し上げ要因ですが、ドル売り一服後もポンドは高値圏をおおむね維持。足元は対米貿易交渉が妥結し、貿易戦争を回避したことが好感されています。さらにインドとの関係強化は当面、ポンド買い要因になるでしょう。3年越しのイギリスとインドの交渉は、2025年5月にようやく大筋合意に達しました。今回の自由貿易協定(FTA)は、英国にとってEU離脱後で最大規模の通商合意とされ、ウイスキーや自動車など主要輸出品への関税が段階的に撤廃されます。インド側も繊維や農産品の輸出促進を狙い、両国とも相互の貿易拡大による経済成長を期待。実際、2040年までに英国のGDPを年間48億ポンド押し上げると試算されています。対インド貿易の拡大は、イギリスの製造業や中堅輸出企業が大きな恩恵を受けることになります。EU域内に依存していた販売先がインドにも広がることで輸出先は多様化すれば、ポンド相場にも中長期的な支援材料となりそうです。インド側の関税撤廃によって英国製品の競争力が高まり貿易黒字拡大が意識されれば、投資マネーの呼び水となる可能性があります。一方、国内政治がポンドの長期的な不安要因になりつつあります。スターマー政権にとって最初の審判となった下院補選・地方選挙では、ナイジェル・ファラージ氏が率いる「リフォームUK」が複数の選挙区で支持を拡大し、従来の保守・労働の二大政党制を揺るがすほどの勢いを見せつけました。移民規制や国民保険制度改革を訴える強硬な政策が一部有権者に支持されたようです。こうしたポピュリズムの台頭は、英国政治の先行き不透明感を強める要因となります。 昨年の総選挙で大敗を喫した保守党は党首に黒人女性が初めて選出され話題になったものの、党勢回復はほど遠い状況。リフォームUKの支持拡大が続くなら政治情勢は混とんとし、財政運営や金融政策の方向性が見えづらくなります。貿易環境改善の効果を政治リスクが帳消しにするなら、ポンドの本格回復には時間を要するとみられます。(吉池 威)※あくまでも筆者の個人的な見解であり、弊社の見解を代表するものではありません。
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2025/05/18 09:00
注目トピックス 市況・概況
来週の相場で注目すべき3つのポイント:G7財務相・中央銀行総裁会議、CPI、3回目の日米関税交渉
*16:59JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:G7財務相・中央銀行総裁会議、CPI、3回目の日米関税交渉
■株式相場見通し予想レンジ:上限38900円-下限37000円16日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比331.99ドル高の42654.74ドル、ナスダックは同98.78ポイント高の19211.10で取引を終了した。大証ナイト・セッションの日経225先物は、日中終値比30円安の37800円で取引を終えた。日経平均は38000円台を回復した後は、さすがに上値が重くなったが、決算発表に関連した証券会社等によるアナリストレポートを材料視した物色は活発となった。来週20日の損保各社の決算発表で主だった企業の決算が出揃うため、決算内容を材料視した機関投資家による好業績銘柄への買いが入る可能性はある。投資家心理を示唆する日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は、一時21ポイント台と3月下旬以来の水準まで低下。先行き不透明感が払しょくされたことなどから、日経平均の下値は限定的と考える。一方、米半導体大手アプライドマテリアルズの軟調な決算などを受けて、東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>など半導体株はさえない。4月から5月までの日本株のけん引役だった半導体株の弱い動きは日経平均の重しとなるため、値がさ半導体株の動向には注意したい。来週後半には、米国の関税措置を巡る3回目の閣僚交渉に向けて、赤澤経済再生担当大臣がワシントンを訪問する可能性が高まっている。今回の交渉で自動車への関税見直しに道筋をつけるとの見通し。政府のシナリオとして、今回の閣僚交渉で方向性を固め、6月15-17日にカナダで開催される主要7カ国首脳会議(G7)での日米首脳会談で、一定の合意を目指すとしている。また、加藤勝信財務相が、来週カナダで開かれるG7財務相・中央銀行総裁会議の場でベッセント米財務長官との2国間協議の場を設けたい意向も示している。今週、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>など自動車株は、昨年比でのドル安円高推移や米国関税政策などの影響を懸念し、弱気な今期見通しを発表したことから弱い動きが目立った。ただ、今後の日米交渉の進展次第で、見直し買いが入る余地は十分あると考える。来週は日米閣僚間の交渉内容を見極めたいとするムードが強まりそうだが、結果次第では自動車株だけではなく、日経平均やTOPIXが再度、強含む展開も期待できよう。■為替市場見通し来週のドル・円は下げ渋りか。カナダで開かれる主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の場で日米2国間の協議が行われる可能性があることや、円安是正について協議されるとの思惑もあることから、円買い圧力がやや強まりそうだ。米中貿易交渉や首脳会談で両国の歩み寄りが期待され、リスク回避のドル売りが一段と拡大する可能性は低いものの、米インフレ指標の伸びは鈍化し、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ余地は残されている。また、米国経済の減速懸念は根強く、来週発表予定の5月製造業・サービス業PMIが市場予想を下回った場合、ドル売り再開の手がかりとなりそうだ。一方、日本のインフレ指標は高止まりの見通しだが、日本銀行は米国の高関税政策による不確実性のほか、日本経済のマイナス成長にも対応を迫られている。経済情勢の悪化などで追加利上げ観測が再度後退した場合、リスク回避の円買いが大幅に縮小する可能性は残されている。■来週の注目スケジュール5月19日(月):第3次産業活動指数(3月)、米・景気先行指数(4月)、欧・ユーロ圏CPI(4月)、中・新築住宅価格(4月)、中・中古住宅価格(4月)、中・鉱工業生産指数(4月)、中・小売売上高(4月)、中・固定資産投資(都市部)(4月)、中・不動産投資(4月)、中・住宅販売(4月)、中・調査失業率(4月)など5月20日(火):G7財務相・中央銀行総裁会議(23日まで)、首都圏新築分譲マンション(4月)、欧・ユーロ圏経常収支(3月)、欧・ユーロ圏消費者信頼感指数(5月)、中・1年物ローンプライムレート(LPR)、中・5年物ローンプライムレート(LPR)、豪・オーストラリア準備銀行(中央銀行)が政策金利発表、加・消費者物価指数(4月)など5月21日(水):石破総理大臣と野党3党首による党首討論、貿易収支(4月)、輸出(4月)、輸入(4月)、訪日外客数(4月)、英・消費者物価コア指数(4月)、NZ・貿易収支(4月)など5月22日(木):工作機械受注(4月)、コア機械受注(3月)、製造業PMI(5月)、サービス業PMI(5月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・中古住宅販売件数(4月)、米・製造業PMI速報値(5月)、米・サービス業PMI速報値(5月)、中・SWIFTグローバル支払い元建て(4月)、欧・欧州中央銀行(ECB)議事要旨(4月会合)、欧・ユーロ圏製造業PMI(5月)、欧・ユーロ圏サービス業PMI(5月)、独・IFO企業景況感指数(5月)、独・製造業PMI(5月)、独・サービス業PMI(5月)、英・製造業PMI(5月)、英・サービス業PMI(5月)など5月23日(金):消費者物価コア指数(4月)、全国百貨店売上高(4月)、東京地区百貨店売上高(4月)、米・新築住宅販売件数(4月)、独・GDP改定値(1-3月)、英・小売売上高指数(4月)、加・小売売上高(3月)など
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2025/05/17 16:59
注目トピックス 市況・概況
英ポンド週間見通し:もみ合いか、英中央銀行による追加利下げの可能性残る
*14:26JST 英ポンド週間見通し:もみ合いか、英中央銀行による追加利下げの可能性残る
■もみ合い、欧米株式の堅調地合いや原油高が支援材料に今週のポンド・円はもみ合い。米英貿易協定の合意を好感したポンド買い・米ドル売りは一巡し、米ドル高・円安は一服した。しかしながら、米国の追加利下げの可能性は消えていないこと、原油先物は上昇したことから、リスク選好的なポンド買い・円売りも観測された。欧米株式の堅調地合いもポンド・円相場を下支えしたようだ。取引レンジ:192円95銭-196円40銭。■もみ合いか、英中央銀行による追加利下げの可能性残る来週のポンド・円は伸び悩みか。インフレ高止まりと成長の減速が示され、ポンド買いは入りづらい展開となりそうだ。製造業、サービス業PMIが低調ならポンド売り要因となり、英中央銀行による追加利下げへの思惑からポンド売りが優勢となる可能性がある。また、日米財務相会談で円安是正の思惑は根強く、円買い圧力に。○発表予定の英主要経済指標・注目イベント・21日:4月消費者物価コア指数(4月:前年比+3.4%)・22日:5月製造業PMI(4月:45.0)・22日:5月サービス業PMI(4月:49.0)・23日:4月小売売上高(3月:前月比+0.5%)予想レンジ:192円00銭-195円00銭
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2025/05/17 14:26
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豪ドル週間見通し:上げ渋りか、豪準備銀行は追加利下げの可能性
*14:24JST 豪ドル週間見通し:上げ渋りか、豪準備銀行は追加利下げの可能性
■強含み、米関税交渉進展への期待広がる今週の豪ドル・円は強含み。米中貿易協議の進展を好感した豪ドル買いは一巡したが、原油先物の上昇を意識した豪ドル買いが観測された。豪準備銀行(中央銀行)によるトランプ米大統領は対中関税引き下げについて言及したことを受け、今後の関税交渉進展への期待からリスク選好の豪ドル買い・円売りが優勢となった。日米の株高を意識した豪ドル買い・円売りも観測された。取引レンジ:90円59銭-93円59銭。■上げ渋りか、豪準備銀行は追加利下げの可能性来週の豪ドル・円は上げ渋りか。米国の相互関税措置を警戒した豪ドル売りは一巡したが、世界経済の不確実性は低下していない。豪準備銀行(中央銀行)による追加利下げの可能性があるため、米ドル・円相場に大きな動きがない場合、豪ドル買い・円売りが拡大する可能性は低いとみられる。○発表予定の豪主要経済指標・注目イベント・20日:豪準備銀行政策金利(予想:3.85%)予想レンジ:92円00銭-94円50銭
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2025/05/17 14:24
注目トピックス 市況・概況
ユーロ週間見通し:伸び悩みか、PMI改善に期待も円買い圧力継続
*14:23JST ユーロ週間見通し:伸び悩みか、PMI改善に期待も円買い圧力継続
■軟調推移、米関税交渉進展への期待でユーロ買い縮小今週のユーロ・ドルは弱含み。米中貿易協議の進展を受けた米ドル買い・ユーロ売りは一服したが、欧州中央銀行(ECB)による追加利下げの可能性は残されていることから、1.12ドル台でユーロ売り・米ドル買いが再び強まり、週末前は1.12ドルを挟んだ水準で推移した。取引レンジ:1.1064ドル-1.1265ドル。■もみ合いか、欧米貿易交渉を材料視来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州連合(EU)の対米貿易交渉が注目され、双方の関税引き下げで合意すれば、ユーロ売り・米ドル買いが強まりそうだ。その後はリスク要因の後退によるユーロ買いも強まりそうだ。一方、欧州中央銀行(ECB)は6月の追加利下げが見込まれ、米連邦準備制度理事会(FRB)も緩和余地が生じ、ユーロ・ドルは売買交錯となりそうだ。予想レンジ:1.1050ドル-1.1250ドル■弱含み、日本銀行による追加利上げの思惑が再浮上今週のユーロ・円は弱含み。欧州中央銀行(ECB)による追加利下げの可能性は残されていること、日本銀行による追加利上げの思惑が再浮上したことから、リスク選好的なユーロ買い・円売りは縮小。米ドル高・円安の進行が一服したことも影響したようだ。取引レンジ:162円45銭-165円21銭。■伸び悩みか、PMI改善に期待も円買い圧力継続来週のユーロ・円は伸び悩みか。直近におけるユーロ圏経済指標は強弱まちまち。欧米貿易協議のさらなる進展が期待されているが、日本銀行の利上げ時期後退も円安是正への思惑が続き、円買いがユーロを下押しする可能性も。欧州中央銀行(ECB)による追加利下げ観測も意識されそうだ。○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント・22日:5月製造業PMI(4月:49.0)・22日:5月サービス業PMI(4月:50.1)予想レンジ:161円00銭-164円00銭
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2025/05/17 14:23
注目トピックス 市況・概況
為替週間見通し:ドルは下げ渋りか、円安是正の思惑も米中歩み寄りを好感
*14:22JST 為替週間見通し:ドルは下げ渋りか、円安是正の思惑も米中歩み寄りを好感
【今週の概況】■日銀追加利上げ観測の再浮上を受けてドル買い弱まる今週の米ドル・円は伸び悩み。アメリカと中国は、スイスで行われた貿易協議の結果、相互に課していた追加関税を115%引き下げることなどで合意したことを受けてリスク選好的な米ドル買い・円売りが活発となった。12日の取引で148円台後半まで買われた。引き下げた関税のうち、24%については撤廃ではなく90日間の停止となったが、米中貿易協議のさらなる進展が期待されたこともドル買い・円売りを促した。しかしながら、13日発表の4月米消費者物価指数(CPI)はインフレ緩和を示す内容だったことや日本銀行による追加利上げ観測が再浮上したことから、週後半にかけてリスク回避の米ドル売り・円買いが強まり、16日の東京市場で取引で一時145円を下回った。16日のニューヨーク外為市場で米ドル・円は一時146円10銭まで戻した。5月ミシガン大消費者信頼感指数の期待インフレ率の急伸を受けて、年内利下げ観測が後退し、ドル買いが強まった。しかしながら、ニューヨーク市場の終盤に格付け会社ムーディーズ・レーティングスは、米国債の格付けを最上位の「Aaa」から「Aa1」に引き下げたことを受けてドル買いはやや後退し、145円70銭でこの週の取引を終えた。米ドル・円の取引レンジ:144円92銭-148円65銭。【来週の見通し】■ドルは下げ渋りか、円安是正の思惑も米中歩み寄りを好感来週のドル・円は下げ渋りか。カナダで開かれる主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の場で日米2国間の協議が行われる可能性があること、円安是正について協議されるとの思惑もあることから、円買い圧力がやや強まりそうだ。米中貿易交渉や首脳会談で両国の歩み寄りが期待され、リスク回避のドル売りが一段と拡大する可能性は低いものの、米インフレ指標の伸びは鈍化し、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ余地は残されている。また、米国経済の減速懸念は根強く、来週発表予定の5月製造業・サービス業PMIが市場予想を下回った場合、ドル売り再開の手がかりとないそうだ。一方、日本のインフレ指標は高止まりの見通しだが、日本銀行は米高関税政策による不確実性のほか、日本経済のマイナス成長にも対応を迫られている。経済情勢の悪化などで追加利上げ観測が再度後退した場合、リスク回避の円買いは大幅に縮小する可能性は残されている。【米・5月製造業・サービス業PMI】(22日発表予定)22日発表の5月PMIは景況感が改善されるか注目。前回は製造業が50.2、サービス業は同50.8だったが、節目の50を割り込めば減速懸念によるドル売りが強まる見通し。【日・4月全国消費者物価コア指数】(23日発表予定)23日発表の全国消費者物価コア指数(コアCPI)は前年比+3.5%と前回実績の+3.2%から加速が予想される。ただ、マイナス成長を受け利上げ観測は高まらず、円買いは限定的となる可能性がある。予想レンジ:144円00銭-147円00銭
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2025/05/17 14:22
注目トピックス 市況・概況
国内株式市場見通し:日米交渉前で様子見ムード強まりやすいが、結果次第では指数一段高も
*13:44JST 国内株式市場見通し:日米交渉前で様子見ムード強まりやすいが、結果次第では指数一段高も
■米中貿易協議の進展を材料に一時38000円台を回復今週の日経平均は週間で250.39円高(+0.67%)の37753.72円と上昇。注目された米中貿易協議で大幅な進展が見られたことから買い優勢の展開となり、日経平均は一時3月末以来の38000円台を回復した。スイスで開催されたベッセント米財務長官と何中国副首相との会談の結果、米中が相互に課している追加関税をともに115%引き下げることで合意した。14日に引き下げた関税のうち24%については撤廃ではなく90日間の停止となったことから、今後も米中通商交渉は続くものの、想定を上回る大幅な関税引き下げ合意を市場は好感。為替市場で一時、1ドル=148円台までドル高円安が進行したことなどから、13日の取引時間中に日経平均は38494.06円まで上昇した。決算発表がピークを迎え活発な取引が続き、13日のプライム市場の売買代金は1カ月ぶりに6兆円を超えた。ただ、TOPIXが13日まで09年以来の13連騰を記録したほか、プライム市場の騰落レシオが130%を超えるなど短期的な過熱感が台頭。利益確定売りなどが進み、週末にかけては上値が重くなり38000円を割り込んで取引を終えた。なお、5月第2週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を3640億円買い越したほか、TOPIX先物を133億円買い越し、225先物を936億円買い越したことから、合計4709億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を3715億円売り越すなど合計で3784億円売り越し。事業法人は現物を1550億円買い越した。■好業績銘柄への物色が続くか16日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比331.99ドル高の42654.74ドル、ナスダックは同98.78ポイント高の19211.10で取引を終了した。大証ナイト・セッションの日経225先物は、日中終値比30円安の37800円で取引を終えた。日経平均は38000円台を回復した後は、さすがに上値が重くなったが、決算発表に関連した証券会社等によるアナリストレポートを材料視した物色は活発となった。来週20日の損保各社の決算発表で主だった企業の決算が出揃うため、決算内容を材料視した機関投資家による好業績銘柄への買いが入る可能性はある。投資家心理を示唆する日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は、一時21ポイント台と3月下旬以来の水準まで低下。先行き不透明感が払しょくされたことなどから、日経平均の下値は限定的と考える。一方、米半導体大手アプライドマテリアルズの軟調な決算などを受けて、東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>など半導体株はさえない。4月から5月までの日本株のけん引役だった半導体株の弱い動きは日経平均の重しとなるため、値がさ半導体株の動向には注意したい。■来週は日米閣僚交渉が相次ぎ行われる予定来週後半には、米国の関税措置を巡る3回目の閣僚交渉に向けて、赤澤経済再生担当大臣がワシントンを訪問する可能性が高まっている。今回の交渉で自動車への関税見直しに道筋をつけるとの見通し。政府のシナリオとして、今回の閣僚交渉で方向性を固め、6月15-17日にカナダで開催される主要7カ国首脳会議(G7)での日米首脳会談で、一定の合意を目指すとしている。また、加藤勝信財務相が、来週カナダで開かれるG7財務相・中央銀行総裁会議の場でベッセント米財務長官との2国間協議の場を設けたい意向も示している。今週、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>など自動車株は、昨年比でのドル安円高推移や米国関税政策などの影響を懸念し、弱気な今期見通しを発表したことから弱い動きが目立った。ただ、今後の日米交渉の進展次第で、見直し買いが入る余地は十分あると考える。来週は日米閣僚間の交渉内容を見極めたいとするムードが強まりそうだが、結果次第では自動車株だけではなく、日経平均やTOPIXが再度、強含む展開も期待できよう。■23日に4月の国内消費者物価指数来週、国内では、19日に3月第3次産業活動指数、21日に4月通関ベース貿易収支、22日に3月機械受注、23日に4月消費者物価指数などが予定されている。海外では、19日に中・4月新築住宅販売価格、鉱工業生産指数、小売売上高、欧・4月ユーロ圏消費者物価指数(確報値)、米・4月景気先行指数、20日に中・5月最優遇貸出金利、豪・豪中銀政策金利、21日にNZ・4月貿易収支、英・4月消費者物価指数、小売物価指数、米・週次原油在庫、22日に独・5月Ifo景況感指数、欧・5月ユーロ圏サービス業PMI(速報値)、製造業PMI(速報値)、英・5月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、米・週次新規失業保険申請件数、5月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、コンポジットPMI(速報値)、4月中古住宅販売件数、23日にNZ・第1四半期小売売上高、英・4月小売売上高、独・第1四半期実質GDP(確報値)、米・4月新築住宅販売件数などが予定されている。
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2025/05/17 13:44
注目トピックス 市況・概況
新興市場見通し:トランプ関税の影響が限られる中小型株には資金が向かいやすい
*13:42JST 新興市場見通し:トランプ関税の影響が限られる中小型株には資金が向かいやすい
■決算を手掛かりとした中小型株への物色が活発今週の新興市場は上昇。同時期の騰落率は、日経平均が+0.66%だったのに対して、グロース市場指数は+4.11%、グロース市場250指数は+4.32%。日経平均は週半ば以降に利食い優勢の展開となった一方で、決算を手掛かりとした中小型株への物色が活発だった。グロース市場指数、グロース市場250指数は、いずれも6営業日続伸で年初来高値を更新。一方、時価総額が大きい銘柄は売り買いが交錯し、グロース市場コア指数は週間ベースで+0.85%だった。時価総額上位銘柄では、Synspective<290A>が4月21日以来の上場来高値を更新し、週間の上昇率は55%を超えた。5月14日に発表した25年12月期第1四半期は、衛星コンステレーション構築のための先行投資により営業損失が拡大したが、総収入が大幅増収となったことが好感された。ジーエヌアイグループ<2160>は、25年12月期第1四半期の営業損益は赤字に転じたが、連結子会社Cullgenが6月中に米ナスダック市場へ上場する予定で、上場益発生の思惑から上昇。ispace<9348>は、26年3月期の赤字幅が縮小すると見込んでいることから買われた。一方、フリー<4478>は、決算発表後に利益を確定する売りが優勢となり、GENDA<9166>は、海外売り出しが嫌気された。今週はIPOがなかった。4月22日にグロース市場に上場し、その後調整が続いていたデジタルグリッド<350A>は、リバウンド基調を強めた。16日には4月23日以来の水準を回復してきており、同日につけた上場来高値6380円が意識されてきそうだ。■グロース市場250指数は年初来高値を更新来週の新興市場は、決算発表が一巡したことから手掛かり材料に欠けそうである。ただ、グロース市場指数、グロース市場250指数が年初来高値を更新したことは、投資家心理を明るくさせており、物色意欲は強そうだ。トランプ米大統領は16日、関税措置を巡る各国との貿易交渉について、今後2~3週間のうちに新たな関税率を書簡で通知する考えを示したと伝えられている。これを悪材料視される可能性があり、主力大型株への物色が手控えられ、関税の影響が限られるとみられる中小型株には資金が向かいやすい面がありそうだ。今週、決算を手掛かりに買いが目立ったトヨコー<341A>やAVILEN<5591>、NexTone<7094>、Def consulting<4833>、Birdman<7063>、富士山マガジンサービス<3138>、FFRIセキュリティ<3692>などへの物色が継続するかが注目される。また、AppBank<6177>は、第1四半期決算を受けて16日に急伸し年初来高値を更新、一気に昨年10月以来の水準を回復した。反動安を警戒しつつも、低位株には投機的な資金が集まりやすいだろう。そのほか、アルファポリス<9467>、ブリーチ<9162>、TORICO<7138>、レントラックス<6045>、ZUU<4387>、サイフューズ<4892>、メタリアル<6182>などは、足下の上昇によってテクニカル妙味が高まっている。来週はIPOの予定はない。直近IPO銘柄では、4月24日に上場したLIFE CREATE<352A>が、一時ストップ高まで買われ、上場来高値を更新。ジグザグ<340A>は、リバウンド基調が続き、3月31日の上場時につけた高値3199円に接近しており、上場来高値更新が期待される。
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2025/05/17 13:42
注目トピックス 市況・概況
米国株式市場見通し:格下げの影響を見極める必要はあるが、モメンタムは強い
*13:41JST 米国株式市場見通し:格下げの影響を見極める必要はあるが、モメンタムは強い
来週の米国株は、米格付け会社ムーディーズによる格下げの影響を見極める必要はあるが、米景気減速懸念の後退などを材料にしっかりの展開となりそうだ。東京時間17日6時前に、ムーディーズが米国の格付けを最上位の「Aaa」から「Aa1」に一段階引き下げた。連邦政府の債務拡大や利払い増加などを理由に挙げたほか、「トランプ政権が掲げる関税措置で米国の長期的な経済成長に大きな影響が及ぶとは予想していない」と指摘した。発表直後、債券が下落したことで10年債利回りは4.44%から一時4.50%まで上昇。ドルインデックスは101水準から100.8水準まで下落した。一方、NYダウ先物の反応は限定的だった。ムーディーズは主要格付け3社の中で最後まで最上位の「Aaa」を維持していたが、23年後半に見通しは引き下げていたため影響は限定的との見方はあるが、どの程度織り込んでいたのかがわからないため、週初は各市場の反応を確認する必要はある。週初こそ米国格下げの影響を見極める必要はある一方、ナスダック、S&P500はともに26週移動平均線(26WMA)を上回るなど米国株のモメンタムは強い。投資家の心理状態を示すVIX指数も17ポイント台と3月25日以来の水準まで低下しており、4月に高まった先行き不透明感は払しょくされた状況だ。英国や中国など各国との関税交渉の進展や、米景気減速懸念の後退などを背景に投資家心理は良好と言えよう。個別株の影響を受けやすいNYダウの戻りは鈍いが、26WMAが上向きに転換したナスダック、S&P500のトレンドは強い。来週後半には、関税措置を巡る3回目の日米閣僚交渉に向けて、赤澤経済再生担当大臣がワシントンを訪問する可能性がある。対日関税交渉でも一定の進展が見られれば、安心感の高まりから主要3指数の一段高もありそうだ。経済指標は、19日に4月景気先行指数、21日に週次原油在庫、22日に週次新規失業保険申請件数、5月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、コンポジットPMI(速報値)、4月中古住宅販売件数、23日に4月新築住宅販売件数などが予定されている。主要企業決算は、20日にホームデポ、キーサイト・テクノロジーズ、トール・ブラザーズ、21日にターゲット、スノーフレイク、ユニバーサル、TJX、ロウズ・カンパニーズ、メドトロニック、ズーム、22日にラルフローレン、オートデスク、アナログ・デバイシス、コパートなどが予定されている。
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2025/05/17 13:41
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