本日の注目個別銘柄ニュース一覧
本日の注目個別銘柄
阿波製紙、ヨネックス、タマホームなど
<3896> 阿波製紙 564 +80ストップ高。24年度、25年度2年間を対象とした新中期経営計画の策定を前日に発表している。26年3月期売上高213億円(25年3月期予想176億円)、営業利益7億円(同2.7億円)を目標としている。水処理関連資材、一般産業用資材などの売上拡大を見込んでいるようだ。来年度の高い収益成長見通しをポジティブ視する動きに。なお、中期ビジョンとしては、29年3月期営業利益23億円を目標としている。<7906> ヨネックス 1666 +153急伸。いちよし証券ではカバレッジを開始し、レーティングを「A」、目標株価を2000円としている。中国向けバドミントンの依存度の高さが警戒材料視されてきたが、実態としては、同国政府の共同富裕政策におけるスポーツ振興から需要は底堅く推移しているもようと指摘。米国市場もシェア上昇に伴い今後の高成長が期待できるほか、長期的には参加人口の多いインド市場の成長にも備えているとしている。<1419> タマホーム 4075 -445大幅続落。本日は5月決算企業の配当権利落ち日。24年5月期配当金は期末一括配当の185円を計画しており、前日終値ベースでの配当利回りは4.1%の高水準となっていた。第3四半期までの状況から足元の業績に対する警戒感も強い中、権利落ちに伴う処分売りの動きが強まる形になったようだ。なお、5月末は株主優待として、100株以上保有株主には500円分(保有3年以上1000円分)のクオカードも贈呈される。<6675> サクサ 2487 -220大幅続落。前日に中期計画の発表とともに、未定としていた25年3月期の業績ガイダンスを発表した。営業利益は21億円で前期比37.2%の大幅減益予想となり、売り材料につながった。また、配当方針の変更を発表、配当性向30%をこれまで目安としていたが、当面は135円配当にするとしている。なお、中期計画の数値目標として27年3月期営業利益27億円を予想、24年3月期実績値33.5億円以下の水準。<5726> 大阪チタ 2954 +202大幅続伸。大和証券では投資判断「1」を継続し、目標株価を4000円から4800円にまで引き上げている。輸出長期契約更新時の値上げ期待の反映で、今後は株価の上昇が見込まれるとしている。24年度国内向け値上げ交渉の決着、スポンジチタン新工場建設の正式決定などもカタリストになっていくとしている。また、スポンジチタン新工場の投資金額が300億円に抑制される点も資金調達懸念を後退させるとしている。<6857> アドバンテス 5319 -346大幅反落。売買代金上位となっている半導体関連の主力株は総じて売り先行の展開に。長期金利の上昇を受けて米国株式市場が下落、SOX指数も1.8%安となっており、国内半導体関連に影響が波及する形に。7年債入札の低調な結果やベージュブックを受けて、米10年債利回りは4.6%台にまで上昇しており、ハイテク株中心に売り材料へとつながったようだ。<6674> GSユアサ 3225 +135大幅反発。SBI証券では投資判断「買い」を継続し、目標株価を3300円から4550円にまで引き上げている。今後ホンダのHEV・BEV電池急拡大で最大の恩恵を受けると評価。ロイヤリティー収入の大幅な拡大によって、可能性としては、2030年以降、リチウムイオン電池の営業利益が500億円程度、今年度の約10倍増まで拡大することも考えられるとしているようだ。<2215> 第一パン 608 +25大幅反発。固定資産の譲渡を発表している。千葉県松戸市の賃貸用不動産を5月31日に売却、譲渡益13億6500万円を特別利益に計上する見込みとしている。経営資源の有効活用と財務体質の強化を図ることを譲渡の理由としている。売却により調達した資金は、今後の設備投資及び財務体質の改善に充当する予定のようだ。譲渡益計上に伴い、24年12月期純利益は従来予想の2.7億円から16億円に上方修正。<6088> シグマクシス 1388 +46大幅反発。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。25年3月期営業利益は従来予想の50.5億円から52.5億円、前期比24.1%増に引き上げ。第1四半期の受注の積み上がりが順調に推移しているほか、取締役の体制変更に伴って販管費も減少する見込みとなったようだ。早い段階での上方修正を受け、今後も一段の上振れが期待される形に。年間配当金も従来計画の32円から34円、前期比7円増に引き上げ。<9697> カプコン 2790.5 +60.5大幅続伸。SBI証券では投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価も3015円から3640円に引き上げた。25年3月期営業益は会社計画640億円を上回る650億円と予想、26年3月期以降も2ケタ成長が続くと見込んでいる。下期にかけて、「モンスターハンターワイルズ」投入の可能性が高いとみているほか、販売サイクルから「バイオハザード RE:5」発売の可能性もあり、今後のカタリストとして注目という。
<ST>
2024/05/30 15:27
本日の注目個別銘柄
レノバ、帝人、SOMPOなど
<4021> 日産化 4534 +100大幅続伸。自己株式の取得枠拡大および取得期間の延長を前日に発表。発行済み株式数の0.90%に当たる125万株、50億円を上限とする自社株買いの発表を5月13日に行っていたが、今回、取得上限を250万株、100億円に引き上げた。取得期間は従来5月14日から7月31日までだったが、25年3月31日までに変更。変更理由としては、株式市場の動向も考慮した機動的な資本政策の遂行および株主還元の一環と。<8306> 三菱UFJ 1637 +9続伸で高値更新。新発10年物国債の利回りが一時1.065%まで上昇、前日から0.03%上昇して、2011年12月以来およそ12年5カ月ぶりの高水準をつけている。早期利下げ観測の後退から米長期金利が上昇し、日本国債にも影響が波及している。また、日銀が近い将来に国債買い入れの減額や追加利上げに踏み切るとの思惑も材料視されているもよう。長期金利の上昇が銀行株の買い材料につながる形へ。<8630> SOMPO 3306 +133大幅続伸。前日に発表した新中期計画の評価が高まっているもよう。経営数値目標として、修正連結ROE13-15%(23年度11.8)を目指すほか、修正EPS成長率は年率12%超を目標としている。また、政策株式は24年度2000億円以上、3年間で6000億円削減を最低ラインにさらなる加速を計画、株主還元として、政策株式売却益(税後)の50%を追加還元していくなどとしている。<2437> Shinwa 532 +12大幅反発。前日に24年5月期の配当予想の修正を発表している。期末配当金は5.5-7.0円のレンジ予想としていたが、6円にするとし、年間配当金は13円となる。期末配当金はレンジ予想の中心値を下回っているが、第3四半期までの業績推移から下振れも警戒されていた中、安心感につながる形のようだ。年間配当13円から前日終値ベースでの配当利回りは2.5%の水準となる。<1887> 日本国土開発 481 -18続落で安値更新。前日に24年5月期業績予想の下方修正を発表している。営業損益は従来予想の56億円の赤字から95億円の赤字に引き下げ。土木事業が大型工事における進捗の遅れや新規工事の受注時期遅れで下振れ、工程遅延を回避するための突貫工事発生でコストも想定以上に増加のもよう。25年5月期は40億円程度の黒字回復を見込むとしているが、24年5月期の赤字幅拡大がネガティブなインパクトにつながる形へ。<3407> 旭化成 1028 -22大幅反落。スウェーデンの製薬会社であるカリディタスの買収を発表。TOBで全株式を取得し、買収総額は1739億円を見込んでいる。カリディタスは腎疾患向けの薬を米国などで展開している。会社側では、30年度に医薬や医療機器事業の売上高1兆円を目指しているもよう。カリディタスの23年12月期最終損益は約68億円の赤字だが、今後の売上は急拡大の見通し。本日は資金負担増などを警戒する動きが先行する形に。<9519> レノバ 1016 -102大幅反落。野村證券では投資判断「ニュートラル」継続で、目標株価を1330円から1000円に引き下げた。前日にかけてリバウンドが強まっていたが、戻り売りのきっかけ材料に。野村證券では、バイオマス発電の利益率が低下していることから、25年3月期から26年3月期のEBITDA予想を下方修正。会社計画は上回るとみているものの、株価に割安感は乏しいとしている。東京ガスとの提携効果の広がりが今後のカギと。<3401> 帝人 1519 -89大幅反落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価も1850円から1600円に引き下げている。構造改革やアラミドの成長期待などを見込んでいたものの、構造改革については期待感が一定程度織り込まれ、アラミドに関しては価格下落で25年3月期に利益率が大幅悪化見通しのもよう。株価の割安感は特段なくなったと判断しているようだ。<7011> 三菱重 1308 -49大幅続落。前日に新中期計画を発表。数値目標として、27年3月期事業利益4500億円以上(25年3月期見通し3500億円)、ROE12%以上(同11.1%)などを掲げているほか、株主還元方針としてはDOEを採用し、年間配当金26円(同22円)を計画している。ほぼ市場の期待通りの水準とみられるが、中計への期待値は事前に高まっていたともみられ、短期的な出尽くし感につながる形となっているもよう。<6525> KOKUSAI 4165 +90大幅続伸。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価も5000円から5450円に引き上げた。受注減や粗利益率低下、ロックアップ解除に伴う需給懸念などで2月以降の株価は低調推移となっていたが、業績面での悪材料は出尽くし、中期的なGAA構造売上拡大、NAND回復での高成長期待から評価を高めているもよう。また、株主還元拡大も26年3月期以降に実現する可能性が高いとしている。
<ST>
2024/05/29 15:23
本日の注目個別銘柄
コーア商事HD、東北電力、エクセディなど
<3553> 共和レザー 774 +43前日比変わらずを挟んで大幅反発。発行済み株式数の1.66%に当たる40万株、2.1億円を上限とする自社株買いを発表、取得期間は本日から7月31日まで。株主還元および資本効率の向上、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実施を目的としている。また、長期ビジョン・中期経営計画を発表、31年3月期営業利益50億円(24年3月期25億円)、年間配当金66円(同32円)などの目標数値を掲げている。<6524> 湖北工業 2490 +155大幅続伸。KDDI総合研究所と共同で次世代海底ケーブルシステム向けの新たなマルチコアファイバ接続光部品を開発、世界最長となる18,090kmの光ファイバ伝送の実証に貢献と発表した。米グーグルが5月24日に、アフリカとオーストラリアを直接接続する初の光ファイバールート「Umoja」を発表していることで、足元では海底ケーブル関連銘柄に関心が高まっているタイミングでもあり、期待材料とされたもよう。<8515> アイフル 415 +12大幅続伸。600万株、20億円を上限とする自己株式の取得実施を発表している。600万株は3月末発行済み株式数の1.2%の水準となる。取得期間は5月28日から7月31日まで。5月に発表した中期計画の「成長投資を基本としつつ株主還元も向上させる」とした資本政策に基づくもの。なお、中計の株主還元策としては、27年3月期の総還元性向20%程度を目標としている。<2590> DyDo 2566 -125大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は6.1億円の赤字で前年同期比0.7億円の損益悪化となっている。為替差損など営業外収支の悪化で、経常損益は12.9億円の赤字となっている。会社側ではガイダンスを示していないが、市場でも通期増益を見込んでいるとみられ、低調なスタートと受けとめられる形に。サプリメント通販事業における戦略的な広告投資実施などの費用増加が背景のようだ。<5991> ニッパツ 1742 -143.5大幅反落。前日に提出された変更報告書によると、シルチェスターの保有比率が9.21%から8.18%に低下したことが明らかになっている。一時は保有比率が11.25%にまで高まっていたが、今年に入り、2月、3月に続き保有比率が低下する状況となっている。今後の還元プレッシャーの低下につながるとみられるほか、目先的な需給面での影響なども警戒視される形に。<7278> エクセディ 2588 -275大幅反落。アイシン、アイシンHDアメリカ、アイシンヨーロッパが売出人となる株式売出の実施を発表。売出株数は1411万3400株、オーバーアロットメントによる売出最大211万7000株も行われる。3社合計で議決権所有割合34.55%を占めていたが、今回の売出で保有割合はゼロに。発行済み株式数の17.03%に当たる800万株の自己株式取得を発表しているが、大規模売出による需給懸念が優勢となった。<9273> コーア商事HD 759 -126急落。217万4000株の公募増資、並びに、32万6000株上限のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。新株発行は最大で発行済み株式数の6.3%の水準となる。株式価値の希薄化をマイナス視すする動きが優勢に。公募価格は6月5日から10日の間に決定。調達資金は、医薬品製造販売事業を担う子会社コーアイセイ株式会社の蔵王第二工場新設に係る設備投資資金の一部などに充当予定。<6644> 大崎電 653 +49大幅続伸。いちよし証券ではレーティンングを「B」から「A」に引き上げ、フェアバリューも800円から900円に引き上げている。第2世代スマートメーターの普及が26年度から本格化と見込まれ、トップ企業である同社にとって商機拡大につながると考えているもよう。また、24年3月期決算および中期経営計画の内容を踏まえ、27年3月期以降の業績への見方を強めるとしている。<4516> 日新薬 2874 -700ストップ安比例配分。前日に5カ年の中期計画を発表。29年3月期売上収益2300億円、営業利益300億円を目標値として掲げた。24年3月期実績は売上収益が1483億円、営業利益が333億円であり、売上は想定以上だが、利益は想定外のマイナス成長計画となっている。また、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬ビルトラルセンの第3相試験について、主要評価項目を達成できなかったとする結果速報も発表している。<9506> 東北電力 1544 +150急伸。女川原子力発電所2号機の安全対策工事が完了したと発表。当初は6月を予定していたが、前倒しでの完了となっている。9月頃の再稼働に向け、今後は原子炉に核燃料を入れる燃料装荷の作業や原子炉起動の検査などを進めていくようだ。予定通り稼働できれば、1カ月当たり約70億円の燃料費削減効果があり、25年3月期経常利益を400億円押し上げることになるもよう。
<ST>
2024/05/28 15:25
本日の注目個別銘柄
大阪チタ、オプティマス、キタックなど
<9503> 関西電力 2727.5 +163大幅続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を2770円から3330円に引き上げている。相対的に高いROE水準に関する株価への織り込みが不十分としているほか、会社側の中計目標引き上げなどもポジティブに捉えているようだ。エネルギー事業の引き上げに伴って、25年3月期経常利益は従来の3080億円から3600億円にまで上方修正のもよう。<3635> コーエーテクモ 1261 -95.5大幅続落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も2500円から1550円に引き下げている。25年3月期は大型タイトルのパイプラインが少なく短期的な利益期待が低下、500万本級タイトルの販売も前期、前々期と目標を下回っており、中期的な成長期待も低下したと指摘している。29年3月期までの業績予想を下方修正、株価は下落したものの割安感は乏しいとしている。<6315> TOWA 13130 -400続落。モルガン・スタンレーMUFG証券では、目標株価は8800円から14000円に引き上げたものの、投資判断は「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げした。HBM関連の伸長など今後の業績展望は明るいものの、足もとまでの株価上昇によって中期的な成長は概ね織り込まれ、今後の株価は保ち合い局面に移行するとみているもよう。27年3月期予想PERは大手半導体製造装置と並ぶ水準としている。<8715> アニコムHD 591 +3反発。発行済み株式数の7.5%に当たる600万株、30億円を上限とする自社株買いの実施を発表、取得期間は本日から25年3月31日まで。ただ、取得水準やタイミングなどは、ほぼ市場では織り込まれていたとみられる。また、アクサダイレクトとの業務提携も発表。アクサダイレクトでは、アニコム損害保険の代理店としてペット保険の販売業務を行い、保険契約満了を迎える顧客に対してアニコム損害保険の商品を案内する。<5726> 大阪チタ 2635 +320急伸。先週末に決算説明会が開催されており、見直しの動きにつながっているようだ。航空機需要の安定成長、サプライチェーンの再編常態化により、欧米の主要チタン展伸材各社は30%程度の生産能力拡充計画を推進中のもよう。スポンジチタン需要の中長期的な伸長が期待できるとしている。また、尼崎工場に新工場を建設、年産能力を4万トンから5万トンに引き上げる計画のようだ。<9101> 郵船 5059 +160大幅続伸。週末には社長インタビュー報道が伝わった。安定した成長と株主還元の両立で、「1年後の決算発表をPBRが1倍を超えた状態で迎えたい」としている。27年3月期を最終年度とする中計で示した株主還元枠を今回引き上げたが、織り込んだ利益は今期予想までで、成長カーブから推測すると残り2年も上振れする可能性が非常に高いともしている。利益が予定以上に積み上がれば積極的に還元していくことになるとも。<4707> キタック 446 -68急落。先週末に上半期の決算を発表、営業利益は2.4億円で前年同期比81.6%(106百万円)の大幅増益となっている。ただ、第1四半期は1.2億円で同3.1倍(83百万円増)となっていたため、サプライズは限定的なもよう。通期計画2.1億円、前期比27.3%増を引き続き据え置いていること、先週末にかけて期待感で株価が上昇していたことから、目先の出尽くし感につながっているもよう。<9268> オプティマス 608 -104急落。1043万4800株の公募増資、並びに、オーバーアロットメントによる売出156万5200株の実施を発表している。新たに発行される株式数は最大で、発行済み株式数の18.5%の水準となる。株式価値の希薄化をネガティブ視する動きが優勢に。公募価格は6月3日から5日までの間に決定される。調達資金は主に、Autopact株式取得に伴う借入金の返済の一部に充当する計画のもよう。<7590> タカショー 504 -59急落。先週末に第1四半期決算を発表、営業損益は1.3億円の赤字となり、前年同期比3.7億円の損益悪化となっている。住宅着工数の減少による影響でガーデン・エクステリア市場規模が縮小しているほか、異常気象によるガーデニング用品の販売不振なども影響しているもよう。通期営業利益は5.8億円、前期比6.9億円の改善計画を据え置いているが、第1四半期は想定以上に低調な立ち上がりと捉えられている。<2491> Vコマース 1140 +100大幅反発。先週末に配当予想の引き上げを発表している。上半期末配当金は従来計画22円から25円に、期末配当は20円から29円に引き上げ。年間配当金は42円から54円への引き上げとなり、前期比では一転1円の増配となる。自己株式取得によって配当対象株式数が減少したことで、1株当たり配当金の増加につなげるようだ。なお、配当性向目標は50%以上としている。
<ST>
2024/05/27 15:29
本日の注目個別銘柄
グッドコムA、富士電機、王将フードなど
<7012> 川崎重 5792 +108大幅続伸。岡三証券では投資判断「強気」継続で、目標株価を6600円から8400円に引き上げた。25年3月期会社予想事業利益1300億円は過去最高益の959億円を大幅更新する水準だが、達成の可能性は大きいと判断している。2027年までに事業利益率8%、2030年までに10%超を実現するというビジビリティが高まることで、株価は上場来高値12400円を目指す展開の可能性も念頭に置きたいと分析する。<7408> ジャムコ 1428 -44大幅続落。航空機関連との位置づけが高い銘柄であり、本日は米ボーイングの株価下落が売り材料につながっているようだ。ボーイングの2024年のフリーキャッシュフローが赤字に転落する見通しになったと、ブライアンCFOが明らかにしたと伝わっている。小型機「737MAX」や中型機「787」の納入機数が減ることが背景のもよう。前日の米国株市場で株価は7.5%の大幅安となっている。<1518> 三井松島HD 4560 -260大幅続落。前日に提出された変更報告書によると、シティインデックスイレブンスの共同保有割合が従来の28.96%から28.03%に低下したことが明らかになっている。5月13日の大量保有報告書で6.97%の保有が明らかになり、その後株価は急騰、保有比率も短期間で大きく上昇する状況となっていたが、今回の保有比率低下によって、一転して今後の需給悪化などが警戒される形となっているもよう。<8227> しまむら 7582 +12もみ合い。前日に5月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比5.7%増と7カ月連続でのプラス成長に。客数が同3.5%増加したほか、客単価も同1.9%上昇している。大型連休が天気に恵まれたことと、母の日の打ち出しにより、アウター衣料、実用品ともに売上を伸ばしているようだ。ただ、前月の増収率6.3%増との比較では伸び率も鈍化しており、株価のポジティブ反応は限定的にとどまっている。<3465> ケイアイスター 3395 +180大幅反発。前日に自己株式の取得実施を発表。発行済み株式数の2.54%に当たる40万株、10億円を取得上限としており、取得期間は5月24日から7月30日まで。株主への利益還元を図るとともに、インセンティブとして導入している役員向け業績連動型株式報酬制度及び従業員向け株式給付信託制度に関連し交付する株式として活用することを目的としている。株価が安値圏にある中で短期的な需給面での押し上げ効果を期待。<4911> 資生堂 5018 +203大幅続伸。みずほ証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も4200円から6000円に引き上げている。日本や中国、TRなど課題となっていた地域での回復が見られており、グローバルのコスト構造改革効果なども想定以上の進捗と、ようやく業績反転が見えてきたと評価している。24年12月期営業利益は会社計画550億円を上回る628億円、前期比57.8%増を予想。<4631> DIC 3292 +121大幅続伸。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価も3000円から3700円に引き上げた。インキ市場において競合他社の供給能力・営業力などが人員削減で低下している可能性があり、市場シェアの高い欧州で継続的にシェアを拡大、インキ単体でも今後利益成長が可能と判断している。中期業績予想を上方修正、26年12月期営業利益は従来予想の334億円から406億円に引き上げた。<3475> グッドコムA 678 -113急落。前日に上半期業績予想の下方修正を発表。営業利益は従来予想の12.6億円から8.7億円に引き下げ。販売先の選定及び売買契約の締結状況は予想どおり進捗しているが、より好条件での販売に注力するために第2四半期までの売上計上に限定しないこととした。売上計上時期の後ろ倒しが主因であるため、通期予想は据え置きとしているが、急回復見通しに対する不透明感はやや強まる形のようだ。<6504> 富士電機 8814 -1110急落。前日に26年度中期計画を発表している。最終年度の営業利益1400億円目標などを掲げているが、24年3月期実績1061億円などから、やや伸び率は限定的にとどまっているとの見方が優勢のようだ。財務資本戦略としては、キャッシュフローの想定5600億円うち、9割は成長投資に充当としている。株主還元は830億円で配当性向は30%を目安としているもよう。<9936> 王将フード 8900 +600大幅反発。9月30日を基準日として1:3の株式分割を実施すると発表、1単位当たりの株価水準が高いことから、分割実施による流動性の向上期待などは高まりやすいようだ。また、3月末、9月末の株主に対する株主優待に関しては、分割後も引き続き100株以上の株主に対して2000円分の優待券を贈呈することで、実質的に拡充されることになる。
<ST>
2024/05/24 15:21
本日の注目個別銘柄
住石HD、帝人、オカムラ食品工業など
<6125> 岡本工機 5150 +305大幅続伸。三井物産との資本業務提携を発表している。三井物産に対して第三者割当増資を実施、三井物産は29.71%を保有する筆頭株主となる。半導体関連装置・工作機械事業のほか、人材戦略・コーポレート機能における提携も行っていく。増資による希薄化率42.09%と高水準であるが、それ以上に、提携効果に伴う販売力の強化などといった効果が期待される展開に。<8771> Eギャランティ 1376 +56大幅反発。28年3月期をめどに営業利益を前期実績比2倍の100億円に引き上げる方針との社長インタビューが報じられた。主力の売掛債権保証サービスの引き合いが強まっている中、営業人員増強や金融機関との連携を強めて顧客数を増加させていく計画のもよう。また、配当性向50%以上を維持しつつ、自社株買いによる追加の株主還元も検討とされている。直近で株価の調整ピッチが速まっていたことで、リバウンド材料に。<1514> 住石HD 1549 -220急落。麻生が50.01%まで保有比率を高めて、同社の親会社になったことが、前日提出された臨時報告書で明らかになった。同社は5月15日に麻生との資本業務提携を発表しており、麻生では同社株を市場内での取得によって、議決権保有割合を50.0%超60.0%以下とすることを目指すとしていた。短期的な需給面での押し上げ効果などに期待も向かったが、50.0%超の取得完了で今後の需給妙味後退が意識される形に。<6223> 西部技研 1582 +63大幅続伸。連結子会社のSeibu Giken AmericaがEV用リチウムイオン電池製造工場向け大型案件を受注したと発表。資本提携先であるグンミョン・エンジ社の米国での納入実績、及び同社製デシカント除湿機の世界的な納入実績が高く評価されたようだ。受注したのは、韓国大手自動車・車載電池メーカーの米国新工場向けにグンミョン社が設計・施工するドライルーム用デシカント除湿機。受注金額は約29億円。<2938> オカムラ食品工業 3025 +278急伸。前日に株主優待制度の導入を発表しており、買い材料につながっているようだ。6月末現在の100株以上の株主が対象、同社で養殖あるいは加工した食品を贈呈、おおむね5000円相当の商品となるもよう。配当・優待利回りの上昇が意識される展開に。来年度以降も優待制度は継続する予定としているが、優待内容その他はあらためて検討していくようだ。<6489> 前沢工 1342 +120大幅続伸。前日に24年5月期の業績上方修正を発表している。経常利益は従来予想の37億円から48億円、前期比43.5%増に引き上げ。第3四半期までの状況から上振れ期待はあったが、修正幅は想定以上とみられる。28期ぶりの再好機高進ともなるようだ。利益率の改善と原価低減努力に加え、退職給付会計における費用減などを上方修正の要因としている。<3401> 帝人 1550 +145急伸。定時株主総会資料が本日開示されているが、大株主の状況において、オアシスジャパンストラテジックファンドが2.49%の第7位株主となっていることが明らかになっている。物言う株主として知られるオアシスマネジメントの日本株投資ファンドであり、現在PBR1倍を大きく下回る株価水準是正施策などへのプレッシャーが高まっていくなどと思惑視されているもよう。<4552> JCRファーマ 575 -11大幅続落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も1800円から600円にまで引き下げている。海外での新薬開発は自社で行う体制へシフトすると明言、新薬の導出確度は低くなったと判断しているもよう。契約金収入の減少を見込むことなどで業績予想を下方修正している。今後しばらくは株価に影響を与えるカタリストは少なくなるとみているようだ。<7780> メニコン 1366 +77大幅反発。いちよし証券ではフェアバリュー2100円を継続し、レーティングを「B」から「A」に引き上げている。株価下落でバリュエーションの調整が進んだこと、今後は国内外での工場新設や設備増強が進むことで、閉塞感のあった供給能力の状況が徐々に解消に向かうと考えられることなどを背景としている。安値もみ合いから前日にかけて株価が一段安となっていたことで、格好の押し目買い材料につながる形へ。<6146> ディスコ 62260 +4590大幅続伸。注目の米エヌビディアの2-4月期決算は、売上高が前年同期比3.6倍、EPSも5.6倍となり、それぞれ市場予想も大幅に上回る。また、5-7月期の売上計画も、市場予想を上回る水準となっている。期待値の高まっていたコンセンサスもさらに上回る好決算を発表したことで、エヌビディアは時間外で6%程度の大幅高。国内半導体関連も全般買い先行、とりわけ生成AI半導体関連として同社に注目度が高まった。
<ST>
2024/05/23 15:27
本日の注目個別銘柄
YEデジタル、千代化建、ゼビオHDなど
<6315> TOWA 13540 +280急反発。ジェフリーズ証券では投資判断「バイ」継続で、目標株価を12000円から16000円に引き上げた。同社のコンプレッションモールディング装置は、HBM向けが今後も中期的に拡大すると判断しているもよう。今回の決算、受注動向、製品開発動向などを踏まえて、業績予想を小幅に修正、新たに予想している27年3月期営業利益は180億円と見込み、会社側の長期ビジョン目標数値147億円を上回る水準を予想。<4935> リベルタ 1010 +150ストップ高比例配分。前日もストップ高水準まで買い上げられていた。日本発の冷感技術が集結した「氷撃α(アルファ)」を24年6月下旬に新発売と前日に発表しており、引き続き買い材料視される展開となっている。住友化学やユタックスと共同開発した製品であり、世界で初めて、温調素材と冷感プリントを用いたクーリングウェアとなっているもよう。今後の業績への寄与をお期待する動きが続く形に。<3549> クスリのアオキ 3149 +50急反発。前日に提出された変更報告書によると、オアシスマネジメントの保有比率が6.83%から9.67%に上昇している。保有目的はポートフォリオ投資、及び重要提案行使などとされている。16日に提出されている報告書によると5.50%から6.83%に上昇しており、足元での買い増しの動きがより強まる格好に。企業価値向上策へのプレッシャーの強まりなどが意識される状況のようだ。<4041> 日曹達 5120 -190大幅反落。大和証券では投資判断を「2」から「3」へ格下げ、目標株価も5500円から5300円に引き下げている。農薬やHPCなど高付加価値品の成長性は評価しているものの、今期は新製品開発のための研究開発費増加やブラジル社の持分利益減少などで業績モメンタムは弱く、当面株価評価は上がりにくいと判断しているもよう。25年3月期営業利益はこれまでの170億円予想から135億円に修正のようだ。<6594> ニデック 7626 +334大幅反発。大和証券では投資判断「1」を継続し、目標株価を8000円から10000円に引き上げている。構造改革費用の縮小、MOENの続伸、水冷モジュール急拡大、HDDモータの回復などにより、26年3月期営業利益は3000億円、前期比28%増を予想としている。成長ストーリーは構築された印象とし、過去5年PER平均との比較で現在のバリュエーションは低水準とも判断している。<7545> 西松屋チェ 2272 -36大幅反落。前日に5月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比2.3%増と2カ月連続プラス成長、客数が横ばいの一方で客単価が同2.3%上昇した。期間の前半に気温の高い日が多く、夏物衣料の売上高が伸長しているもよう。また、育児・服飾雑貨の売上高も好調に推移したようだ。ただ、前月の7.8%増からは増収率が縮小、前半の高気温効果も織り込まれていたとみられ、買い一巡後は出尽くし感も優勢に。<6366> 千代化建 306 -42急落。米プラント大手のザクリHDがチャプター11の適用を申請したと伝わっている。同社などと設計や工事を手掛ける米南部テキサス州のLNGプラント「ゴールデンパス」のコスト上昇が打撃となったもよう。同プラントでは、ザクリは工事を担当、同社は主に設計と資材調達を担当しているようだ。インフレ深刻化などの事業環境悪化が改めて認識され、同社に対しても警戒感が波及する形のようだ。<8035> 東エレク 36180 -450反落。同社を始め、アドバンテストやルネサスなど、半導体関連は相対的にさえない展開となっている。前日の米国市場でSOX指数が下落しており、ネガティブな影響が波及へ。また、本日は米国でエヌビディアが2-4月期の決算発表を予定している。半導体関連株の先行きを占ううえで注目されるが、ここまでの株価上昇で決算ポジティブ反応へのハードルは高まっているとの見方も多いようだ。<2354> YEデジタル 756 +100ストップ高。豊田織機と業務提携契約を締結すると発表している。システム開発、サービスビジネス、販売支援などの分野で業務提携を行っていく。マテハン機器などハードを提供する豊田織機と倉庫自動化システムなどのソフトを提供する同社との関係強化により、高いシナジーを期待する動きが優勢に。新会社設立など一層の関係強化に向けた方策を進める可能性なども協議としている。<8281> ゼビオHD 1057 +107急伸。発行済み株式数の6.79%に当たる300万株、40億円を上限とする自己株式の取得実施を発表。取得期間は5月22日から25年5月9日まで。経営環境の変化に対応した資本効率の向上及び株主還元の拡充を図ることが目的。高水準の自社株買いが当面の需給の下支えになるとの期待が先行。会社側ではROE向上へ向けた株主還元の強化策として、機動的な自己株式取得の実行、長期安定配当の継続を挙げている。
<ST>
2024/05/22 15:35
本日の注目個別銘柄
MS&AD、ミラースHD、あみやきなど
<7599> IDOM 1369 +42大幅反発。東海東京証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価も760円から1700円にまで引き上げている。旧ビッグモーターと伊藤忠の新会社設立による中古車業界全体での信頼回復期待、中古車価格の高止まり、大型店の積極展開によるシェア拡大などを格上げの背景としている。中古車業界の環境の好調さにより、株価バリュエーションも改善するものと想定しているようだ。<7864> フジシール 2323 +125大幅反発。岡三証券では投資判断を「中立」から「強気」に格上げ、目標株価も1800円から3100円に引き上げている。31年3月期のROE2ケタ実現、配当性向の引き上げなど、投資家目線の経営に変化していることを評価している。また、国内外で不採算案件・製品の見直しに着手していること、環境配慮型製品の中期的な成長性なども評価しているもようだ。<9037> ハマキョウ 3990 +85大幅続伸。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は126億円で前期比8.8%増となり、従来計画121億円をやや上振れ着地。年間配当金は従来計画を10円引き上げて120円としている。25年3月期営業利益は129億円で同2.6%増の見通し、配当金は140円を計画。また、9月末を基準とした1:4の株式分割実施、22万株、10億円を上限とする自己株式の取得実施なども発表している。<2753> あみやき 6270 +390大幅続伸。1:3の株式分割を実施すると前日に発表。9月30日が基準日となる。株式の投資単位当たりの金額を引き下げることで、より投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性向上と投資家層のさらなる拡大を図ることが目的。25年3月期年間配当金は従来計画100円に対して34円(分割考慮前ベースで102円)にすると修正、実質小幅な増配に。現在の株価水準が高いため、流動性向上効果は大きいと。<6416> 桂川電機 1145 +150ストップ高比例配分。前日に24年3月期の決算を発表、経常利益は1.9億円で前期7.6億円の赤字から黒字転換、売上増や原価率改善などが寄与。また、為替差益の計上によって従来予想の0.6億円を大幅に上回って着地する格好に。25年3月期見通しは現時点で未定としている。黒字化の達成によって、「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消と発表、買い安心感が強まる状況となっているもよう。<9873> 日本KFC 6400 +1000ストップ高比例配分。米投資ファンドのカーライル・グループが同社を買収すると発表。買収額は約1300億円、TOBのほか大株主の三菱商事などから株式を買い取り、9月をめどに完全子会社化する計画のようだ。TOB価格は1株当たり6500円で前日終値に対するプレミアムは約20%となっている。TOB期間は5月21日から7月9日まで。同社ではTOBに賛同しており、TOB価格にサヤ寄せを目指す展開となった。<8897> ミラースHD 493 -91急落。1600万株の公募増資、600万株の自己株式処分、330万株を上限とするオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。公募、自己株処分、売出を合わせた株式数は2530万株で、自己株式を除いた発行済み株式数の23%程度の水準となる。株式価値の希薄化が警戒される状況のようだ。なお、調達資金は連結子会社の投融資資金に充当、太陽光発電施設の取得や開発などが計画されているもよう。<8630> SOMPO 2942 -190大幅続落。前日に24年3月期決算を発表、純利益は4161億円で従来計画3240億円を上振れ、一方、25年3月期は2300億円で44.7%減益予想。保険金・費用の増加、自然災害準備金の増加、一過性利益の減少などを想定。年間配当金は株式分割考慮後で前期比12円増の112円を計画。発行済み株式数の4.04%に当たる4000万株、770億円を上限とする自社株買いを発表。相対的なガイダンスの弱さを嫌気。<8766> 東京海上 5083 +116大幅続伸。前日に24年3月期決算を発表、純利益は6958億円で前期比85.7%増となり、従来計画の6700億円を上振れ。25年3月期は8700億円で同25.0%増を見込む。年間配当金は前期比36円増の159円を計画。また、発行済み株式数の3.0%に当たる6000万株、1000億円を上限とする自社株買いも発表。2029年度末までに政策保有株式をゼロとする売却方針などもポジティブに。<8725> MS&AD 3149 +381.5急伸。前日に24年3月期決算を発表、純利益は3693億円で前期比75.0%増となり、従来計画3500億円を上回る。25年3月期は6100億円で同65.2%増と大幅増益を見込み、コンセンサスをも上回る。年間配当金は145円を計画し、株式分割考慮後で前期比55円の増配に。さらに、発行済み株式数の8.2%に当たる1億3000万株、1900億円を上限とする自社株買いも発表、取得水準の大きさも高評価。
<ST>
2024/05/21 15:49
本日の注目個別銘柄
日山村硝、C&FロジHD、ARMなど
<8769> ARM 469 +60急伸。発行済み株式数の5.88%に当たる100万株、6億円を上限とする自己株式の取得実施を発表している。取得期間は5月20日から12月30日まで。株主還元の充実ならびに資本効率の向上を目的としており、取得した自己株式は25年1月31日に全株消却するとしている。また、27年3月期までの中期経営計画も発表しており、営業利益13~16億円(24年3月期7.2億円)を目指すなどの数値目標を掲げている。<6638> Mimaki 1486 +78大幅続伸。いちよし証券ではレーティング「A」を継続して、フェアバリューを2000円から3000円に引き上げた。業績回復から成長を評価するステージに移行したと判断、26年3月期以降の業績見通しを上方修正したようだ。25年3月期予想PERは7.5倍にすぎず、バリュエーション是正に伴う上値余地は充分大きいと分析。DTFプリンタ新製品「TxF150-75」の寄与が大きくなるなどと想定しているようだ。<5713> 住友鉱 5488 +393大幅反発。本日は同社のほか、三菱マテリアルや三井金属など非鉄大手の強い動きが目立っている。先週末の商品市場では、金や銅、ニッケルなどが総じて上昇しており、非鉄関連株の買い材料となっている。先週末には、中国人民銀行が3000億元の資金枠を設けて、完成済み住宅在庫の買い取りを担当する国営企業向け融資に充当する支援策などが発表されており、中国の景気回復期待などが非鉄市況上昇につながったとみられる。<5363> TYK 448 -34大幅続落。先週末に24年3月期の決算を発表している。営業利益は31.8億円で前期比0.5%減となり、ほぼ従来予想線上での着地となっている。ただ、年間配当金は従来計画の17円から16.2円に引き下げており、ネガティブ材料と捉えられているもよう。また、25年3月期営業利益は34.7億円で同9.0%増と増益に転じる見込みだが、年間配当金は同0.4円減配となる15.8円を計画している。<5852> アーレスティ 718 +68急伸。先週末に24年3月期の決算を発表、営業利益は22.9億円で前期0.2億円から大幅に拡大したが、4月23日の修正値に沿ったものとなっている。一方、25年3月期は40億円で同42.7%の連続大幅増益見通しに。北米、インドを中心とした新規製品の立ち上げ等による受注量増加を見込んでいるもよう。年間配当金は24年3月期が前期比5円増の15円、25年3月期は同13円増の28円としている。<1801> 大成建 5830 +267大幅反発。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」、目標株価も5300円から6900円に引き上げた。国内建築での粗利益と政策保有株の売却益見通しを中期で上方修正したもよう。粘り強い価格交渉の取組により、建築事業の受注時採算回復が今後は想定されるとみているほか、政策保有株の売却進展で26年3月期以降は自社株買いなどの株主還元も拡大すると想定。26年3月期営業益は1070億円に拡大予想。<5210> 日山村硝 1977 +400ストップ高。先週末に提出された大量保有報告書によると、MI2の共同保有比率が5.35%に達していたことが明らかになった。投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案などを行うことを保有目的としている。MI2は村上世彰氏の長男・貴輝氏が代表取締役を務めていたファンドで、旧村上ファンド系の流れを汲んでいるとみられている。今後の株式買い増しや株主還元策拡充への要求などが思惑視される展開に。<2329> 東北新社 1444 +300ストップ高比例配分。先週末に24年3月期決算を発表、営業益は26.8億円で前期比36.3%減、25年3月期も21.6億円で同19.2%減を見込む。一方、24年3月期年間配当金は従来計画の19円から78円に増額。25年3月期も同水準を計画するが、四半期配当を実施する。中計では5年間で約500億円のキャッシュを「構造改革」「M&A」「株主還元」にバランスよく活用していくと明記。今回の増配の背景に。<9099> C&FロジHD 4500 +700ストップ高。SGHDが同社の買収に乗り出すことがわかったと伝わる。現在、同社にはAZ-COM丸和が1株3000円でTOBを実施しており、ホワイト的な役割を担うものとみられる。同社ではAZ-COM丸和のTOBに対し意見表明を「留保」、対抗提案を他社から受けていることも明らかにしており、足元株価は3000円を上回る水準で推移していた。SGHDでは現在の株価にプレミアムを付けてTOBをする方針とも。<4063> 信越化 6083 +243大幅反発。発行済み株式数の1.1%に当たる2200万株、1000億円を上限とする自己株式の取得実施を発表。取得期間は5月20日から11月29日まで。取得目的は資本効率の向上及び株主還元の一環としている。取得した株式は全株、12月6日に消却する予定のもよう。取得枠は3年連続で1000億円以上の水準となる。決算発表後のアナウンスには意外感、株価水準の低さに対する会社側の意識の表れとも捉えられる。
<ST>
2024/05/20 15:32
本日の注目個別銘柄
住石HD、ヨシタケ、ホリイフードなど
<7273> イクヨ 2177 -91大幅反落。前日に24年3月期決算を発表、営業利益は7.1億円で前期比2.4%増となり、従来計画の4.8億円を大幅上振れ着地。第3四半期までで2億円、前年同期比53.1%減であったため、上振れ幅は想定以上とみられる。ただ、25年3月期は1.7億円で同76.5%減と大幅減益見通しになっており、ネガティブなサプライズが先行する形になっている。なお、前期についても期初予想は営業益半減見通しではあった。<3077> ホリイフード 340 -52急落。玉光堂HDとの業務提携、並びに、玉光堂HDが組合員となっている麻布台1号有限責任事業組合によるTOBの実施が発表されている。TOBは同社親会社であるOUNHが所有する株式297万6800株(発行済み株式数の52.5%)を取得することが目的で、TOB価格330円のディスカウントTOBとなっている。既存株主にとっては株主価値の低下につながると意識される形に。<6488> ヨシタケ 860 -135一時ストップ安。前日に24年3月期決算を発表。営業利益は8.7億円で前期比1.7%減となり、従来予想の10.2億円を下回り、一転減益着地となった。また、25年3月期は8.7億円で同0.6%減と連続減益を見込む。新規子会社ののれん償却やベアによる人件費負担の増加などが主因。営業外収支悪化などで純利益は2ケタの減益見通しに。前日は期待感からか株価が大幅高となっており、その反動も強まった。<1514> 住石HD 1954 +400ストップ高。麻生との資本業務提携契約締結を一昨日に発表、引き続き材料視された。麻生は現在、議決権比率4.08%となる2522万8700株を所有しているが、今後市場内での取得により、保有割合を50.0%超から60.0%以下にすることを目指すとしている。目先の需給インパクトへの期待感につながっているようだ。また、九州地区における事業拡大、新規事業に向けた協業などの業務提携も進めていくようだ。<4751> サイバー 1030.5 -46大幅反落。バンダイナムコHDがスマホ向けゲームアプリ「学園アイドルマスター」を前日にリリース、同タイトルには子会社のQualiArtsが開発に携わっており、前日には期待感から大幅高の展開となっていた。ただ、同タイトルのセールスランキングは現在、前日の1位から4位に失速しており、失望感からの反動安となっているようだ。<8035> 東エレク 36090 -730反落。半導体製造装置の最大手企業である米アプライドマテリアルズが2-4月期決算を発表、売上高やEPSは市場予想を上回り、5-7月期売上高見通しも市場平均を上回った。ただ、一部で高い見通しなどが示されていたこともあり、ポジティブインパクトは限定的、時間外取引で株価は下落しており、同社にとってのマイナス材料につながった。なお、半導体関連株は全般、来週のエヌビディアの決算待ちの状況にも。<4344> ソースネクスト 194 +10大幅反発。子会社のポケトークが小売店などの訪日客施策を後押しするサービスを開始すると報じられている。「ポケトーク」を貸し出し、会話内容から言語にひも付けて需要などを分析するシステムをセットで提供するようだ。利用企業は端末を通じて訪日客の関心や要望を言語ごとに把握し、商品陳列や在庫調整に活用できることになる。第1弾としてビックカメラが導入を決め、12店舗で17日から始めるもよう。<5631> 日製鋼所 4456 +292大幅続伸。前日に決算説明会が開催されたが、25年3月期防衛事業の受注額が前期比6割増の1130億円になるとの見通しが示されたもよう。防衛事業の受注額は23年3月期の361億円から24年3月期には705億円に増加、全体の30%を占める状況となっている。2月に装甲車を初めて受注したほか、電気エネルギーから発生する磁場を利用して弾丸を高速で撃ち出す兵器の「レールガン」なども手掛けているもよう。<1518> 三井松島HD 5130 -240もみ合い。前日に提出された変更報告書によると、シティインデックスイレブンスの共同保有比率が11.22%から14.56%にまで上昇していることが明らかになっている。保有目的は投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案などを行うこととされている。5月13日提出の大量保有報告書で6.97%の大株主に浮上したことが判明したが、その後は連日、保有比率上昇の変更報告書が提出されている。<6800> ヨコオ 1953 +177急伸。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に、フェアバリューも2000円から3000円に引き上げた。想定以上にCTCの回復が見込めることに加え、VCCSが高水準を維持できるとの見方に変更し業績予想を上方修正。25年3月期営業利益は会社計画45.5億円を上回る50億円予想。26年3月期は70億円を見込む。中長期的な半導体需要拡大や高度化を背景に再拡大期を迎える可能性としている。
<ST>
2024/05/17 15:23
本日の注目個別銘柄
スターティアH、菱化工機、リクルートHDなど
<6331> 菱化工機 4180 +535急伸。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は44.1億円で前期比74.9%増となり、第3四半期決算時に上方修正した数値の40億円も大きく上回る着地に。エンジニアリング事業の伸長が貢献。年間配当金も従来計画比10円上乗せの110円としている。また、25年3月期営業利益は48億円で同8.8%増と連続増益見通し。前期の反動減も想定されていた中で、ガイダンスもポジティブ視されている。<3393> スターティアH 1980 +387急騰で一時ストップ高。前日に24年3月期決算を発表、営業益は22.8億円で前期比32.4%増となり、従来計画線上での着地。期末配当金は従来計画39円から48円に増額。25年3月期営業益は25億円で同9.5%増と連続増益見通し。また、配当方針の変更を発表、35%をめどとしていた配当性向を55%に引き上げるとし、それに伴い25年3月期の年間配当金は前期比28円増の97円とし、利回り妙味が高まった。<3863> 日本紙 1011 -92大幅続落。前日に24年3月期の決算を発表している。営業利益は173億円で前269億円の赤字からは黒字転換となったが、会社計画の190億円は下振れ着地。25年3月期は230億円で前期比33.2%増の見通しだが、320億円程度の市場予想は大幅に下回っている。紙・板紙や生活関連事業の回復ペースが期待よりも緩やかな形。なお、25年3月期年間配当金は前期比横ばいの10円計画。<2002> 日清粉G 1868.5 -174.5大幅続落。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は478億円で前期比45.6%増となったが、500億円超の市場予想は下振れ。25年3月期は480億円で同0.4%増の見通しとしており、コンセンサスを50億円程度下回る水準となっている。前期の生産性改善の反動減や人件費・動力費上昇などによる製粉事業の減益見通しが重しとなるようだ。収益改善モメンタムの停滞をネガティブ視へ。<9260> Wismettac 4730 -1000ストップ安比例配分。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は14.1億円で前年同期比55.6%減となり、上半期予想は従来の70億円から40億円に、通期では150億円から120億円、8.9%増に下方修正した。上半期末配当金は従来計画の90円から60円に引き下げ。アグリ事業の国内向け輸入青果事業における抜本的な構造改革に伴う費用計上、アジア食グローバル事業における費用増加などが業績下振れの要因に。<8306> 三菱UFJ 1522.5 -68大幅続落。前日に24年3月期決算を発表、純利益は1兆4908億円で前期比33.5%増となり、会社計画1兆3000億円を上振れ。25年3月期は1兆5000億円、前期比0.6%増を見込み、ほぼ市場想定水準。年間配当金は前期比9円増の50円を計画。ただ、発行済み株式数の0.68%に当たる8000万株、1000億円を上限に自己株式取得も発表したが、前期実績と比較すると低水準で、売り材料につながった。<6098> リクルートHD 7710 +644大幅続伸。前日に24年3月期決算を発表、営業利益は4025億円で前期比16.9%増となり、25年3月期は3900-5000億円のレンジ計画。レンジ中央値は4450億円で前期比10.6%増、コンセンサス水準を小幅に上回るものに。資本政策として、ネットキャッシュを24年3月期末の1兆1354億円から26年3月期には6000億円まで圧縮する方針が示され、今後の積極的な株主還元策期待も先行した。<6533> オーケストラ 1149 +150ストップ高比例配分。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は4.3億円で前年同期比49.5%増となり、据え置きの通期予想10億円、前期比30.6%増に対する進捗率は43%となっている。DX事業は構造改革を経て収益性が大きく改善、DM事業も既存・新規顧客からの受注増に加えて大口顧客の広告予算増額もあり底打ちへ。収益V字回復への期待感が一段と高まる状況のようだ。<4004> レゾナック 3711 +34もみ合い。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は89.4億円で前年同期92.1億円の赤字から黒字転換。4月16日に上半期計画は140億円にまで上方修正されているが、進捗率は64%程度となっており、想定以上の収益改善として評価が高まる状況のようだ。主力の半導体材料の販売数量回復などが、業績回復のけん引役になっているとみられる。通期予想の一段の上振れなども意識される形に。<6254> 野村マイクロ 5270 -180もみ合い。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は106億円で前期比62.6%増となり、4月23日に発表した上方修正水準での着地に。一方、25年3月期は120億円で同12.7%増の見通し、年間配当金は株式分割考慮後で前期比7.5円増の70円を計画。今期ガイダンスは市場想定に近いものとみられるが、半導体市場の回復期待も高い中、増益率鈍化見通しを受けての出尽くし感も。
<ST>
2024/05/16 15:27
本日の注目個別銘柄
堀場製、ニトリHD、三浦工など
<6856> 堀場製 13035 -2615急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は100億円で前年同期比4.2%減となり、115億円程度の市場予想を下回る着地に。通期予想は520億円、前期比9.9%増を据え置いているが、対ドル・対ユーロともに為替想定を円安方向に修正しているため、実質的には下振れとも捉えられているようだ。日系半導体製造装置メーカーなどの需要回復の遅れなどが意識されているとみられる。<8309> 三住トラスト 3584 +289大幅続伸。前日に24年3月期決算を発表。純利益は792億円で前期比58.5%減、ベア投信の持ち値改善を実施など株式等関係損益が大きく悪化した。一方、この影響が一巡する25年3月期は2400億円で同3.0倍と急拡大の見通し。コンセンサス水準は2200億円程度だったとみられる。ちなみに、中計での26年3月期目標値が2400億円であった。25年3月期年間配当金も前期比35円増の145円としている。<2331> ALSOK 925 +80大幅反発。前日に24年3月期の決算を発表している。営業利益は391億円で前期比5.6%増となり、ほぼ計画線上での着地に。25年3月期は403億円で同3.1%増を見込み、コンセンサスは20億円程度下回る水準になっている。ただ、配当性向の引き上げに伴う配当金の引き上げ、発行済み株式数の3.5%に当たる1770万株、150億円を上限とする自社株買いの実施発表など、株主還元強化を好感する動きが優勢に。<6005> 三浦工 3037 +384.5急伸。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は231億円で前期比5.2%増となり、従来計画を幾分上ぶれ。25年3月期は256億円で同11.0%増の見通しとし、コンセンサスを20億円程度上回っている。需要環境の改善や円安効果などを見込んでいるもよう。米社買収の影響などは織り込んでいないようだ。想定以上のガイダンスを受けて株価のリバウンド力が強まる格好となっている。<6952> カシオ計 1165 -155急落。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は142億円で前期比21.8%減となり、市場予想を30億円近く下振れている。25年3月期は160億円で同12.6%増の見通しだが、230億円程度のコンセンサスは大きく下回る水準。中期計画も下方修正しており、26年3月期は従来計画の360億円から260億円に引き下げている。自社株買いも発表されているが、想定線としてポジティブ材料視する動きは限定的。<6941> 山一電機 3270 +504ストップ高比例配分。前日に24年3月期決算を発表、営業益は29.3億円で前期比67.9%減となり、従来計画線で着地した。一方、25年3月期は75億円で同2.6倍と大幅増益の見通し。想定以上の急回復がポジティブなインパクトに。TS事業の収益急回復を見込む。年間配当金も74円で前期比43円増と大幅増配計画。発行済み株式数の2.44%に当たる50万株、10億円を上限とする自社株買いの実施も発表。<6269> 三井海洋 2900 -420急落。2190万8400株の株式売出、並びに、328万6200株を上限とするオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。売出人は40.53%を保有する筆頭株主の三井E&Sで、売出後の株主順位は8.47%の保有比率で第3位となる。売出価格の決定期間は22日から28日まで。大規模な売出実施による需給面への影響が警戒される形に。なお、前日発表した第1四半期決算は大幅増益決算で好進捗に。<9843> ニトリHD 17950 -3445急落。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は1277億円となり、市場コンセンサスの1360億円程度を下振れる着地に。連続増益記録などもストップする形になっている。25年3月期は1296億円で前期比1.5%増の見通し、コンセンサスを200億円程度下回る水準となっている。物流センター立ち上げなどのコスト増も響くようだ。長期間連続増益企業というプレミアムの剥落がネガティブ感を強めさせる形にも。<3099> 三越伊勢丹 2653.5 +317急伸。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は544億円で前期比83.6%増となり、510億円程度の市場予想を大きく上振れ。25年3月期は640億円で同17.7%増の見通し。こちらも570億円程度のコンセンサスを大きく上回っている。構造改革やCRM強化などの効果が顕在化すると見込んでいるもよう。また、発行済み株式数の2.3%に当たる850万株、150億円を上限とする自社株買いの実施も発表。<6758> ソニーG 12950 +985大幅続伸。前日に24年3月期決算を発表、営業益は1兆2088億円とほぼ市場想定水準。25年3月期は1兆2750億円で前期比5.5%増の見通しとコンセンサスをやや下回るが、I&SSの大幅増益計画などがポジティブ視。また、発行済み株式数の2.46%に当たる3000万株、2500億円を上限とする自社株買いの発表、金融分野を除く営業益年平均成長率を10%以上とする中計数値目標なども買い材料視された。
<ST>
2024/05/15 15:18
本日の注目個別銘柄
古河電工、ケイアイスター、スクエニHDなど
<4186> 東応化 3931 -503急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は58億円で前年同期比7.4%増となったが、65億円程度のコンセンサスを下振れている。研究開発費の増加などが想定比下振れの背景とみられる。通期予想は268億円、前期比18.0%増を据え置き。上期計画に対する進捗率が高いことで下振れ懸念は乏しいだろうが、市場予想は300億円程度の水準であり、ややコンセンサスは切り下がる形とみられる。<9684> スクエニHD 5268 -1000ストップ安。前日に24年3月期決算を発表。営業利益は326億円で前期比26.6%減となり、450億円程度の市場予想を下振れ。棚卸資産評価損の計上などが主因。25年3月期は400億円で同22.9%増を見込むが、コンセンサスは550億円程度。また、新中計を発表したが、数値目標などには物足りなさも残るとの見方。なお、発行済み株式数の4.2%に当たる500万株、200億円を上限とする自社株買いも発表。<3465> ケイアイスター 3215 -640急落。前日に24年3月期の決算を発表している。営業利益は114億円で前期比40.8%減となり、従来計画の135億円を下振れる着地に。25年3月期は145億円で同27.6%増を見込む。緩やかな粗利益率改善を見込んでいるが、市場の期待値までには達していない状況とみられる。また、年間配当金は130円を計画で前期比50円の減配見通しとなっている。<5726> 大阪チタ 2710 +202大幅反発。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は82.9億円で前期比73.4%増となり、従来計画の75億円を大きく上回る着地に。また、25年3月期は110億円で同32.7%増の見通しとし、100億円弱のコンセンサスを上振れている。上期の国内契約価格を20%程度引き上げる方針であるもよう。なお、航空機需要の中長期的な成長見込みから、スポンジチタンの生産能力増強も検討を加速としている。<5801> 古河電工 4092 +643急騰。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は112億円で前期比27.7%減となったが、従来計画の50億円は大幅に上振れ。25年3月期は250億円で同2.2倍の見通しとしており、200億円程度のコンセンサスを大きく上回っている。下期偏重の計画ではあるようだが、全事業での改善を見込んでいるもよう。26年3月期には光関連製品の改善も見込まれるなど、今後の拡大ペースの早まりが意識されている。<4887> サワイグループHD 6361 +716一時ストップ高。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は186億円で前期比16.0%増となり、5月10日の修正値に沿った着地へ。一方、25年3月期は260億円で同39.6%増の見通し、2ケタの売上成長を見込んでおり、市場予想を大きく上回る水準とみられる。また、9月末に1:3の株式分割を実施することも発表、分割を考慮すると、25年3月期年間配当金53円となり、前期比10円弱の増配となる。<6278> ユニオンツール 4875 +300大幅続伸。前日に第1四半期の決算を発表している。営業利益は14.2億円で前年同期比49.2%増となり、上半期計画は従来予想の17億円から26億円、同26.9%増に、通期では37億円から55億円、前期比45.6%増にそれぞれ上方修正している。データセンターのサーバー向けパッケージ基板および高多層基板の需要が拡大しており、高付加価値工具に対する需要が急速に増加しているもよう。<4078> 堺化学 2520 +500ストップ高比例配分。前日に24年3月期決算を発表、営業益は29.4億円で前期比33.2%減と従来予想の19億円を大幅に上回った。高収益率の製品出荷が重なったことが要因。25年3月期は54億円で同83.5%増と大幅増益予想。さらに新中計を発表。27年3月期営業益は90億円を目標としている。また、株主還元方針はDOE3%を目安とすることに変更、25年3月期配当金は前期比55円増の125円を計画。<1802> 大林組 1901 +224.5急伸。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は794億円で前期比15.4%減となり、従来予想の740億円を上回っている。25年3月期は930億円で同17.2%増の見通しで、市場コンセンサスを50億円程度上振れ。国内建築の受注拡大や粗利益率の好転を見込んでいるもよう。年間配当金の目安をDOE5%程度としていることで、前期年間配当金は前期比33円増の75円、今期は5円増の80円と計画している。<2372> アイロムG 2273 +400ストップ高比例配分。MBOの実施を発表。ブラックストーン系企業のビー・エックス・ジェイ・ビー・ワンHDが完全子会社化を企図してTOBを実施、TOB価格は2800円で前日終値比49.5%のプレミアムとなっている。TOB価格に完全サヤ寄せを目指す動きに。豪州における競争法に基づく必要な許認可等取得まで最短で4週間程度かかる見込みであることから、6月中旬頃を目途にTOBを開始することを目指している。
<ST>
2024/05/14 15:25
本日の注目個別銘柄
ユニプレス、TOWA、JCRファーマなど
<8035> 東エレク 34640 -360もみ合い。先週末に24年3月期決算を発表、1-3月期営業益は1452億円で前年同期比4.9%減となり、市場予想を70億円程度上振れ。一方、25年3月期は5820億円で前期比27.6%増を見込み、コンセンサスを100億円強下回る。減価償却費や研究開発費などの固定費負担が市場想定以上とみられる。ただ、発行済み株式数の0.8%に当たる350万株、800億円を上限とする自社株買い実施発表には意外感も。<8801> 三井不 1492.5 -85大幅反落。先週末に24年3月期決算を発表、営業利益は3397億円で前期比11.2%増となり、ほぼ市場想定水準で着地。年間配当金は84円で計画比2円増配。一方、25年3月期は3400億円で同0.1%増にとどまる見通しで、コンセンサスは3650億円程度。年間配当金は30円で実質2円増配計画。新中計ではEPS年間成長率8%を掲げていたこともあり、ガイダンスにはネガティブな反応が先行した。<4911> 資生堂 4656 +146大幅続伸。先週末に第1四半期決算を発表、早期退職支援プランに係る構造改革費用を計上したことで営業損益は87億円の赤字となったが、コア営業利益は113億円で前年同期比9.6%減となり、計画比を数十億円程度上振れたもよう。日本や中国において、売上や利益が上振れている。構造改革によるコスト削減額も約30億円となって、通期計画150億円超に対し順調な進捗。決算評価の動きが優勢となったようだ。<7936> アシックス 8750 +1500ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は338億円で前年同期比52.9%増となり、250億円程度の市場コンセンサスを大幅に上回っている。各カテゴリーで売上が好調、高価格帯商品の販売好調もあって粗利益率も改善している。4月の売上高に関しても第1四半期以上に高い伸びとなっているようだ。通期計画の580億円、前期比7.0%増は据え置いているが、大幅な上振れが意識される形のようだ。<6315> TOWA 13450 +2320急騰。先週末に24年3月期決算を発表。営業利益は86.6億円で前期比13.7%減、従来計画の81.6億円を上回った。第3四半期までの進捗率が低かったことから、計画達成をポジティブに捉えられた。25年3月期は126億円で同45.5%増と大幅増益予想。中計目標値に沿ったガイダンスではあるが、安心感が優勢に。HBM向け受注も順調に積み上がり、AI半導体関連の代表銘柄としての期待も再燃へ。<7744> ノーリツ鋼機 3860 +700ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は76.4億円で前年同期比3.8倍となり、上半期予想は従来の57億円から91億円に、通期では134億円から160億円に、それぞれ一転増益予想へと上方修正した。第1四半期の事業進捗や想定為替レートの見直しなどが上方修正の背景。高い進捗率からは一段の上振れ期待も残り、収益上振れに伴う増配余地の広がりも意識される。<4552> JCRファーマ 648 -150ストップ安。先週末に24年3月期決算を発表。営業利益は75.3億円で前期比51.4%増となり、従来計画の105億円を大幅に下振れ。25年3月期は54億円で同28.3%減と大幅減益を見込む。市場コンセンサスは75億円程度。ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」の伸び悩みなどが、市場想定下振れの背景。なお、契約金収入の増加計画などから業績予想は保守的との印象も乏しいようだ。<4971> メック 4550 +700ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表。営業利益は10.5億円で前年同期比6.2倍と大幅増益になり、上半期予想は従来の13億円から18億円に、通期では30億円から36.5億円にそれぞれ上方修正した。為替相場の円安効果、グローバル生産戦略への取り組みにおける生産効率改善の進展などが背景となっているもよう。進捗率からはさらなる上振れも意識される形に。<5949> ユニプレス 1446 +300ストップ高。先週末に24年3月期決算を発表、営業利益は109億円で前期比2.9倍となり、従来計画の75億円を大きく上振れた。年間配当金は従来計画比5円増の35円としている。25年3月期営業利益は120億円で同9.8%増の見通し、年間配当金は前期比25円増の60円を計画。中期計画においては、DOE2%超を意識するとしている。なお、中計目標では、27年3月期営業利益210億円を目標としている。<5202> 板硝子 458 -65急落。先週末に24年3月期の決算を発表、営業利益は359億円で前期比3.0%増となり、従来計画の420億円を下振れる着地に。また、25年3月期は370億円で同3.2%増の見通しであり、コンセンサスを50億円程度下回っている。ドイツにおける建築用ガラスや自動車用ガラスの販売低迷が、業績下振れの要因となっているもよう。今期ガイダンスにおいても、下期からの欧州経済底打ちを前提としているようだ。
<ST>
2024/05/13 15:37
本日の注目個別銘柄
スクリーンHD、SUMCO、ダイキン工など
<5406> 神戸鋼 1982.5 +139.5大幅反発。前日に24年3月期の決算を発表、経常利益は1609億円で前期比50.6%増となり、会社計画1500億円を上回る着地に。25年3月期は1500億円で同6.8%減の見通し、電力事業の大幅減益を見込んでいる。一方、純利益は税効果会計の影響で同9.5%の増益見通し、これに伴い年間配当金は90円を継続の計画。比較的、減配を織り込んでいた向きが多かったもようで、ポジティブな反応につながっている。<5401> 日本製鉄 3310 -100大幅反落。前日に24年3月期の決算を発表、事業利益は8697億円で前期比5.1%減、従来計画の8000億円を上振れ。一方、25年3月期は6500億円で同25.3%減の見通しとしており、予想外の大幅減益見通しに。スプレットの悪化に加えて、人件費や償却費の増加を見込んでいるもよう。なお、構造改革費用などで純利益は同45.4%減と大幅減益見込みながら、年間配当金は160円を維持する計画。<8830> 住友不 5502 +113大幅続伸。前日に24年3月期決算を発表、営業利益は2547億円で前期比5.6%増となり、市場想定線で着地した。25年3月期は2670億円で同4.8%増を見込み、コンセンサスは100億円程度下振れの水準。一方、毎年の増配ペースを年7円から年10円に引き上げ、「7年以内に倍増、年100円配」を2年前倒しで実現させるとしている。加えて、政策保有株比率を10%以下とする目標も3年前倒しするとしている。<3436> SUMCO 2591 +200大幅反発。前日に第1四半期の決算を発表している。営業利益は87億円で前年同期比66.5%減となったが、70億円程度の市場予想は上振れ。4-6月期は90億円の見通しでほぼ市場コンセンサス通りの水準。300ミリウエハの需要底打ちにより売上高は前四半期比6%増の計画だが、人件費や電力費の増加で利益の前四半期比伸び率は限定的とみているもよう。需要ボトムアウトをポジティブに捉える動きが先行。<7012> 川崎重 5821 +214大幅続伸。前日の取引時間中に24年3月期の決算を発表、直後は買い優勢で反応した本日も続伸の展開に。事業利益は462億円で前期比43.9%減となったが、25年3月期は1300億円で同2.8倍の見通しとしている。140円の為替前提にもかかわらず、市場コンセンサスを200億円近く上回る水準に。パワースポーツ&エンジン事業の利益計画などが市場想定を大きく上回る状況のようだ。<7735> スクリーンHD 15445 -2155急落。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は942億円で前期比23.2%増となり、市場予想は20億円程度上振れ。25年3月期は1000億円で同6.2%増の見通し、コンセンサス水準は小幅に下振れ。決算数値に大きなサプライズはなし。また、26年度までの新中計を発表しているが、こちらも数値目標や株主還元方針などほぼ事前期待通り、短期的な出尽くし感につながっているようだ。<6367> ダイキン工 24685 +1860大幅続伸。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は3921億円で前期比4.0%増となり、従来予想の4000億円はやや下振れたが市場予想は上振れ着地に。また、25年3月期は4250億円で同8.4%増の見通し。為替前提138円の中で市場コンセンサスの4200億円水準を上回っている。新工場稼働などによるシェア上昇などで、特に欧州での販売拡大を想定しているようだ。<4348> インフォコム 3485 +504ストップ高比例配分。ソニーグループなど複数陣営が同社の買収を検討していることが分かったと報じられている。買収総額は最大で2000億円規模になる可能性があるとされている。前日終値ベースでの時価総額は約1700億円であり、買収プレミアムへの期待が先行する状況になっているもよう。約55%を保有する帝人は持ち分全ての売却を目指しているもようだが、ファンドなどは全株式の取得を想定しているようだ。<9066> 日新 3795 +700ストップ高比例配分。前日に24年3月期決算と同時に中期計画の数値目標の修正を発表。配当指標としてはこれまでのDOE2%以上から4%以上を目安にするほか、自己株取得は26年までに100億円程度の取得から24年度に140億円程度の取得などとしている。これに伴い、25年3月期年間配当金は前期比90円増の200円を計画。立会外取引で発行済み株式数の23.61%に当たる450万株の自社株買いを実施した。<9055> アルプス物 5050 +700ストップ高比例配分。旧日立物流のロジスティードが1株5774円でTOBを実施すると発表している。同社ではTOBへの賛同を発表、将来的に非公開化される見込み。TOB価格は前日終値を33%上回る水準となっており、サヤ寄せを目指す動きとなっている。8日の取引時間中に、ロジスティードのTOB観測報道が伝わっており、前日にかけて株価は大きく上昇する展開になっていた。
<ST>
2024/05/10 15:20
本日の注目個別銘柄
レノバ、コーセー、長瀬産など
<7203> トヨタ自 3528 -51大幅続落。前日の取引時間中に24年3月期の決算を発表、売り先行となった後は1兆円を上限とする自社株買い実施が好感されて一時切り返す動きにもなっていた。本日はあらためて決算内容が売り材料視される展開になっている。25年3月期営業利益は4兆3000億円で前期比19.7%減の見通しであり、市場コンセンサスを1兆円程度下回る水準になっている。人的資本や成長領域への投資増が減益要因になるとみている。<7011> 三菱重 1242 -85.5大幅続落。前日の取引時間中に決算を発表、その後は売り優勢となったが、本日も一段と売り圧力が強まる展開になった。24年3月期事業利益は2825億円で前期比46.1%増となったが、会社計画の3000億円はやや下振れ。25年3月期は3500億円、同23.9%増の見通しだが、市場コンセンサスを400億円近く下回る。500億円程度の資産売却益が含まれる前提のもようであり、物足りない内容との見方も。<8591> オリックス 3426 +203大幅反発。前日に24年3月期決算を発表、純利益は3461億円で前期比19.2%増となり、従来計画の3300億円を上振れた。25年3月期は3900億円で同12.7%増の見通しで、これまでの目標値4000億円からは小幅に下振れとなるが、足元のインフレ状況などから大きく下方修正されるとの見方もあっただけに、安心感に。年間配当金は当期純利益の39%を配当としており、計画水準の場合、133.2円となる。<6645> オムロン 6013 +368大幅反発。前日に24年3月期の決算を発表している。営業利益は343億円で前期比65.9%減となったが、従来計画の240億円は上振れている。25年3月期は490億円で同42.7%増の見通しとしており、市場コンセンサスを50億円程度上振れる水準に。足元で株価が低迷していた中、安心感の強まるガイダンスとなっている。これまでの構造改革の効果が大きく表面化する想定となっているもよう。<6963> ローム 2014 -240.5急落。前日に24年3月期の決算を発表している。営業利益は433億円で前期比53.1%減となり、会社計画線上での着地となったが、市場予想は50億円程度下振れ。25年3月期は140億円で同67.7%の大幅減益見通し。550億円程度の市場コンセンサスを大幅に下振れている。FAやエネルギー分野など産機向け売上の低迷に加えて、減価償却費や研究開発費などのコスト増も重しとなるもよう。<9064> ヤマトHD 1777 -239急落。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は401億円で前期比33.3%減となり、計画線上での着地となっている。一方、25年3月期は500億円で同24.8%増の見通しだが、市場コンセンサスは150億円程度下回る水準。上半期は50億円の損失見通しであり、下半期急回復の予想となっている。足もとは厳しい状況が継続と意識される状況に。今期は宅配便取扱数量の増加を見込んでいるようだ。<7013> IHI 4119 +312大幅反発。前日に24年3月期の決算を発表、営業損益は701億円の赤字であったが、4月26日に修正見通しを発表済み。一方、25年3月期は1100億円の黒字見通し、ほぼ市場コンセンサス並みの水準に。為替前提が140円と保守的で、構造改革費用100億円程度も織り込んでいるようだ。民間航空エンジンにおけるスペアパーツの売上伸長などを見込んでいるもよう。<4922> コーセー 9868 +1500ストップ高。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は79億円で前期比35.5%増となり、市場予想を30億円強上振れている。通期予想の200億円、前期比25.1%増は据え置いているものの、進捗率は40%程度に達しており、上振れのへの期待が高まる状況となっている。国内中~低価格帯商品は、新製品・ブランド施策のヒットに加え、既存品の需要も顕著となっているもよう。<8012> 長瀬産 3064 +364急伸。25年度までの中期経営計画における株主還元方針の変更を発表。これまでの継続増配に加え、最終年度までの2年間の限定措置として、総還元性向100%を実施するとしている。これに伴い、25年3月期年間配当金は前期比5円増の85円を計画、また、発行済み株式数の4.82%に当たる550万株、100億円を上限とする自己株式の取得実施を発表。なお、25年3月期営業利益は2ケタ増ガイダンスともなっている。<9519> レノバ 1186 -358急落。前日に24年3月期の決算を発表している。営業利益は50.2億円で前期比43.4%減となり、第3四半期時の修正計画45億円を上振れ着地。一方、25年3月期は10億円で同80.1%減と大幅減益の見通し。市場想定は100億円近い水準であったため、想定外の大幅減益ガイダンスとなっている。徳島津田バイオマス発電所の稼働が約半年にとどまる見通し
<ST>
2024/05/09 15:47
本日の注目個別銘柄
インソース、チャームケア、横河電など
<9107> 川崎船 2194.5 +29.5大幅続伸。前日に24年3月期の決算を発表、経常利益は1358億円で前期比80.3%減となり、従来会社計画線上での着地に。25年3月期は1350億円で同0.6%減の見通しとしており、年間配当金は従来想定していた83.33円に対して85円にするとしている。立会外取引による上限1000億円の自社株買い実施も発表。なお、中計の経常利益目標値を上方修正し、期間中の追加の株主還元実施なども発表している。<6050> EG 1675 +300ストップ高比例配分。前日に上半期決算を発表、営業益は8.8億円で前年同期比6.6%減となり、従来計画の9.5億円を下振れ。通期予想は従来の19.4億円から17.6億円に下方修正した。一方、配当方針を変更、配当性向30%を目安にするとし、年間配当金計画は従来の27円から31円に増額。また、株主優待制度を新設し、9月末に100株以上保有の株主には5000円相当のクオカードを贈呈する。<6806> ヒロセ電 18605 +1475大幅続伸。前日に24年3月期決算を発表、営業益は340億円で前期比27.2%減となり、従来計画330億円をやや上振れた。25年3月期は360億円で同5.8%増を見込み、ほぼ市場コンセンサス水準。決算数値にサプライズはないが、配当方針を変更。これまでの配当性向50%からDOE5%を中期的目標としている。これに伴い、25年3月期は前期比50円増配の年490円配当を計画。プラス材料視された。<6841> 横河電 3860 +308大幅続伸。前日に24年3月期決算を発表、営業益は788億円で前期比77.4%増となり、市場予想も50億円程度上振れた。25年3月期は750億円で同4.8%減の見通し。先行投資による販管費負担増などが重しとなる見込みだが、市場コンセンサスの670億円程度は大きく上振れ、ポジティブな反応につながった。なお、29年3月期最終年度とする中計も発表しているが、こちらのインパクトは限定的なようだ。<3498> 霞ヶ関キャピタル 18420 +1380大幅続伸。ドバイの連結子会社である KCDI THREE REAL ESTATEが保有するアラブ首長国連邦の物件について、このたび売却決済したと前日に発表。売却物件はWaves Grande3室で、延床面積はそれぞれ、約66m2、約125m2、約66m2と。売却先および売却価格の詳細は発表されておらず、業績予想にも織り込み済みとされているが、順調な開発案件の収益化をポジティブに捉えられた。<9831> ヤマダHD 426.7 -23.4大幅反落。前日に24年3月期決算を発表。営業利益は415億円で前期比5.8%減となったが、4月15日に既に下方修正済み。一方、25年3月期は482億円で同16.2%増の見通しとしており、コンセンサスを10億円強上振れている。住建セグメントの回復を主に見込んでいるようだ。比較的同社ガイダンスは強気な傾向にある中、コンセンサス比上振れ幅は限定的であり、ポジティブな反応は乏しくなっているもよう。<7974> 任天堂 7337 -422大幅反落。前日に24年3月期決算を発表、営業益は5289億円で前期比4.9%増となり、市場予想は100億円程度下振れる。25年3月期は4000億円で同24.4%減を見込み、コンセンサスは900億円程度下回る。Nintendo Switch後継機を織り込んでいないことが下振れの背景。後継機種の発表は25年3月期中に行う見通しだが、6月配信予定の「Nintendo Direct」での発表はない。<7752> リコー 1295 -85大幅反落。前日に24年3月期決算を発表、営業利益は620億円で前期比21.2%減となり、会社計画は若干上振れた。一方、25年3月期は700億円で同12.9%増の見通しとしており、市場コンセンサスを150億円近く下回っている。株価が年初来の高値圏での推移となっていることから、ネガティブな反応につながる。企業価値向上プロジェクトの一部費用で100億円のマイナスを織り込んでいるもよう。<6200> インソース 974 +150ストップ高。前日に上半期の決算を発表している。営業利益は24億円で前年同期比24.4%増となったが、4月25日に発表した上方修正に沿った数値。通期予想は45.9億円で前期比16.5%増を据え置いている。決算数値にサプライズはないものの、あらためて足元の好業績や収益性の高さなどを評価する動きになっているようだ。なお、1-3月期売上高は5四半期ぶりに前年比20%成長を回復している。<6062> チャームケア 1704 +199急伸。前日に第3四半期決算を発表。累計営業益は24.8億円で前年同期比81.1%増となり、上半期実績の15.7億円、同67.6%増から一段と増益率が拡大した。介護事業では既存ホームが高入居率を維持、新設ホームや子会社ライクのホームの入居も好調に推移。また、コロナ関連経費の減少や業務効率化等の効果により収益性も改善している。なお、第4四半期には不動産事業で開発案件の売却が予定されている。
<ST>
2024/05/08 15:28
本日の注目個別銘柄
セレス、ヨシコン、三菱商事など
<6758> ソニーG 12680 -380大幅続落。米投資ファンドのアポロ・グローバル・マネジメントと共同で、メディア大手のパラマウント・グローバルに対し、約4兆円規模の買収案を提示したと伝わっている。パラマウント・グローバルはパラマウント・ピクチャーズやCBSを傘下におき、米映画製作会社スカイダンス・メディアとの間でも合併に関する交渉が続いている。巨額買収に伴う財務負担増への懸念が先行する展開になっているようだ。<8058> 三菱商事 3467 -77大幅続落。連休前の2日取引時間中に決算を発表、その後は軟化する動きとなっていたが、本日も売り優勢の展開となっている。25年3月期ガイダンスは純利益が9500億円で前期比1.5%減、年間配当金は前期比30円増の100円としている。配当金は期待以上との見方もあるが、コンビニ事業の再評価益や豪州の一部炭鉱売却益など大型の一過性利益2200億円を計上予定であり、実質的には大幅な減益見通しとなっている。<3696> セレス 1809 +171急伸。先週末に24年12月期の業績上方修正を発表している。経常利益は従来予想の16億円から20億円、前期比64.3%増に引き上げ、持分法投資利益3.7億円計上などが上振れの背景となるようだ。営業利益は16億円の従来予想を据え置いているが、モッピーの売上総利益率の良化、D2C事業の好調により想定を上回って推移している。<9201> JAL 2729 -24伸び悩んで続落。先週末に24年3月期の決算を発表している。EBITDAは1452億円で前期比2.2倍、3月21日に発表した上方修正値の1400億円を小幅に上振れ。年間配当金は75円で従来計画5円増配。一方、25年3月期EBITDAは1700億円で同17.1%増、配当金は80円を計画。これは3月に示したガイダンス通りであり、サプライズは乏しい状況に。目先の出尽くし感が優勢となっているもよう。<6809> TOA 1158 -63大幅反落。先週末に24年3月期の決算を発表。経常利益は37.1億円で前期比76.3%増となり、第3四半期決算時に上方修正した水準での着地となっている。一方、25年3月期は39億円で同5.1%増と増益率は鈍化する見通しとなっている。先週末にかけて一段高と期待感も先行していたとみられ、目先の出尽くし感が優勢となっている。なお、24年3月期営業利益は30.3億円で、2月の上方修正値32億円を下振れ。<5280> ヨシコン 1620 +300ストップ高比例配分。先週末に24年3月期の決算を発表、営業利益は30.3億円で前期比2.1倍となり、従来予想の24億円を大幅に上回る着地となっている。また、25年3月期も37億円で同22.1%増と連続大幅増益の見通し、年間配当金も前期比3円増の58円を計画している。さらに、発行済み株式数の2.82%に当たる20万株、3億円を上限とする自社株買いの実施も発表、評価の高まる展開となっている。<8462> FVC 578 +80ストップ高比例配分。先週末に自己株式の取得実施を発表している。発行済み株式数の2.9%に当たる25万株、1億円を取得上限としており、5月7日から8月31日迄が取得期限。株主還元及び資本効率の向上を図ることを取得目的としている。2月から4月にかけ、上限1億円の自社株買いを実施した直後であるだけに、継続的な株主還元の実施をポジティブに捉える動きが強まっているもよう。<7606> Uアローズ 1947 +141大幅続伸。先週末に4月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比17.0%増となり、4カ月連続でのプラス成長。伸び率は23年2月以来の高水準となっている。客数が同11.2%増加したほか、客単価も同4.5%上昇している。気温の上昇とともにシャツ、カットソー、ニット、ブラウスなどの夏物軽衣料が好調に推移したようだ。他の衣料品専門店と比較しても、増収率は高水準となっている。<2735> ワッツ 712 +11大幅続伸。前日に23年8月期の業績上方修正を発表。営業利益は従来予想の4億円から6.2億円に引き上げた。1月以降軟調に推移していた100円ショップ既存店売上が7月以降は想定より持ち直してきているほか、100円以外の商品の販売が堅調推移で原価率低減に寄与した。大幅減益見通しに変化はないが、第3四半期決算時には9.2億円から4億円に大幅下方修正していたため、ポジティブなサプライズが先行する形に。<9983> ファーストリテ 42110 +1290大幅反発。先週末に4月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比18.9%増となり、2カ月ぶりのプラス転換。23年11月以来の2ケタ成長になった。客数が同6.8%増加したほか、客単価も同11.3%上昇した。気温が高く推移した中、打ち出した商品と実需がマッチしたことで、夏物商品を中心に好調な販売となった。3月の既存店マイナス成長以降は株価も低迷していたことで、見直しの動きが強まる流れになった。<8860> フジ住宅 786 +47大幅反発。先週末に24年3月期決算を発表、営業利益は前期比15.6%増の72.64億円で従来予想の64.00億円を上回り、第3四半期予想の5.7%減から増益に転じた収益性の改善により各段階利益が過去最大利益となった。25年3月期営業利益は前期比1.9%増の7400億円と伸びやかに見ている。
<TY>
2024/05/07 15:36
本日の注目個別銘柄
イビデン、キーパー技研、AOKI HDなど
<7979> 松風 3240 +175大幅続伸。前日に24年3月期の業績・配当予想上方修正を発表。営業利益は従来予想の43.1億円から47.1億円に引き上げ。原価率の改善が主因となるもよう。期末配当金も従来計画の38円から42円に増額、年間配当金は前期比5円増の62円となる。9月末を基準日とした1:2の株式分割実施も発表し、さらに中期計画も発表しており、28年3月期営業利益は75.3億円を計画している。<5950> パワーファス 121 +6大幅続伸。筆頭株主である積水ハウスが保有する同社株式全株株をマルエヌ株式会社へ譲渡すると旨の連絡を受けたと発表している。マルエヌは、グローバルな販売網をもつ企業グループに属し、ワイパーの企画・設計・製造・販売などを行っている。24.43%の株式を保有する筆頭株主となる。事業面でのシナジー期待、今後の一段の株式買い増しなどといった思惑が先行する展開のようだ。<8708> アイザワ証G 1671 -79大幅続落。4月26日に、25年3月期から28年3月期までの間に配当と自己株式取得による株主還元を総額200 億円以上実施する方針とし、うち約100億円を特別配当、残り約100億円は普通配当及び自己株式取得で実施予定とした。これを受け株価は急騰したが、前日に立会外取引による110億円を上限とする自社株買いの実施を発表、本日106億円超の取得を行った。中期的な需給インパクトへの期待が後退した。<4506> 住友ファーマ 373 -27大幅反落。前日開催された経営説明会において、新規の医薬品開発を大幅に縮小する方針を示したと報じられている。25年3月期の研究開発費は前期比45%減の500億円とするもよう。基幹製品と位置付ける3薬品の販売を拡大していく一方、コスト削減を進めて、黒字回復を目指すとしているようだ。研究開発費の縮小が将来の成長余地を狭めるのではとのネガティブな見方につながっているようだ。<6036> キーパー技研 3925 -695急落。前日に4月の月次動向を発表している。キーパーラボ運営事業の既存店売上高は前年同月比2.0%減と2カ月ぶりのマイナスに転じている。来店台数が同1.2%減少したほか、平均単価も同0.8%低下している。前年同月の売上好調の反動や週回りの関係による営業日数の減少も影響したが、2月以降の減速状況が継続する形となっており、目先の業績への影響が懸念される格好となっているもよう。<4911> 資生堂 4268 -86大幅反落。米国の化粧品大手エスティローダーが決算発表を受けて前日に13%超の急落となり、国内化粧品大手の同社などにも連想売りが集まったようだ。エスティローダーの1-3月期決算は増収増益となり、売上高・EPSともに市場予想を上振れる着地となった。ただ、第4四半期が想定以上に落ち込む見通しとなっているもよう。EPSは0.19-0.29ドルのレンジ予想、市場コンセンサスは0.76ドル程度のもよう。<7867> タカラトミー 2652 +142大幅反発。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。24年3月期営業利益は従来予想の170億円から185億円、前期比41.0%増に引き上げ。177億円程度のコンセンサスも上回る水準に。1月に続いての上方修正となる形。日本、アジア地域における玩具及び玩具周辺事業が好調に推移のもよう。年間配当金も従来計画の43円から50円に引き上げている。<7575> 日本ライフL 1251 +91大幅反発。前日に24年3月期決算を発表、営業益は109億円で前期比0.5%増となり、従来予想線上で着地。25年3月期は112億円で同2.8%増と小幅増益予想。決算にインパクトはないが、筆頭株主のエムティ商会の保有株売却意向に対応し、自社株買いの公開買い付けを行うと発表。発行済み株式数の7.26%に当たる550万100株を上限に取得、買付価格は1045円、年間配当金も46円と前期比4円の増配。<8214> AOKI HD 1244 +137急伸。前日に24年3月期の業績・配当予想上方修正を発表。営業利益は従来予想の130億円から138.5億円に引き上げた。ファッション事業の一般マーケット及びフレッシャーズなどが好調に推移のもよう。修正幅は限定的だが、純利益の上振れに伴い年間配当金も従来計画の40円から50円に引き上げ、前日終値ベースでの配当利回りは4.5%超の水準となり、買いインパクトにつながっているもよう。<4062> イビデン 5392 -756急落。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は476億円で前期比34.3%減となり、市場予想を10億円程度下振れ。25年3月期は420億円で同11.7%減の見通しとしており、600億円程度のコンセンサスを大幅に下回っている。従来の中計目標値であった550億円も下回る水準となっている。計画は保守的との見方もあるが、足元では競争激化での売価ダウンなども生じているもよう。
<ST>
2024/05/02 15:28
本日の注目個別銘柄
レーザーテック、日揮HD、日本M&Aなど
<1911> 住友林 5359 +474大幅続伸。前日に第1四半期の決算を発表している。経常利益は398億円で前年同期比55.4%増となり、300億円超であった市場コンセンサスを大幅に上振れている。米国戸建が大幅増益と想定以上に伸長、為替の円安効果も支援となったようだ。通期予想の1730億円、前期比8.5%増は据え置いているが、米国戸建受注の順調な進捗もあって、大幅な上振れが意識されるスタートになる形。<9021> JR西 3250 +256大幅続伸。前日に24年3月期決算を発表、営業益は1797億円で前期比2.1倍となり、従来予想の1600億円を大幅に上振れ。期末配当金も従来計画の62.5円から84.5円に増額。一方、25年3月期は1700億円で同5.4%減の見通しだが、市場予想水準はやや上回る。また、発行済み株式数の4.1%に当たる2000万株、500億円を上限とした自社株買いを発表、取得期間は5月1日から9月20日までと。<9508> 九州電力 1593.5 +127大幅続伸。前日に24年3月期決算を発表、経常利益は2382億円で前期866億円の赤字から大幅黒字に回復。従来予想の2000億円も上回る。25年3月期は1100億円で前期比53.8%減の見通しだが、ほぼコンセンサス水準に。一方、年間配当金は前期比25円増の50円を計画。早い段階での50円配実施を目指してきたが、達成時期は想定よりも早いタイミングとして、ポジティブなインパクトが先行した。<6268> ナブテスコ 2841.5 +221.5大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は40億円で前年同期比30.9%減となったが、通期予想は従来の128億円から135億円、前期比22.3%減に上方修正している。今期の大幅減益ガイダンスを受けて2月に急落していたため、見直しの動きが進む形になっている。為替円安効果のほか、前倒し納入や費用発生遅れなど、主に上半期を中心とした上方修正となっている。<1963> 日揮HD 1349 -172.5急落。前日に24年3月期の業績修正を発表している。営業損益は従来予想の160億円の黒字から一転190億円の赤字に下方修正。タイの化学プラント案件での追加費用、サウジアラビアを中心とした海外案件のリスク見直し、海外子会社の損失追加などが背景。第3四半期決算時にも380億円から160億円に大幅下方修正されており、連続しての追加費用発生にネガティブな反応が強まっている。<2760> 東エレデバ 5180 -560大幅反落。前日に24年3月期決算を発表、経常利益は139億円で前期比11.6%増となり、従来予想の135億円を小幅に上回る。一方、25年3月期は127億円で同8.8%減の見通し。年間配当金も117円で、前期の実質135円からは減配計画に。半導体市況の回復が想定される中で、嫌気された。なお、30年3月期までの中計を発表、売上高3000-3500億円、経常利益率8%以上などを掲げる。<2127> 日本M&A 774.3 -93.6急落。前日に24年3月期決算を発表、営業利益は161億円で前期比5.0%増となり、従来予想の170億円を下振れた。25年3月期は170億円で同5.8%増を見込む。セミナーやDMなどのダイレクトマーケティング積極化、コンサルタント職の積極採用といった戦略投資を積極化させることで、一時的な利益率の低下を見込んむもよう。バリュエーション面の割高感もあり、短期的な収益鈍化をネガティブ視。<8056> ビプロジー 3898 -700ストップ安比例配分。前日に24年3月期決算を発表、営業益は333億円で前期比12.2%増となり、従来予想340億円を下振れた。25年3月期は355億円で同6.6%増を見込み、380億円超のコンセンサスを大きく下回る。システムサービスの伸び鈍化、人件費などの販管費増加を見込む。また、中計も、27年3月期数値目標であるROE15.0%メドや配当性向40%以上は、実績値からみてインパクト乏しいと。<7172> JIA 1390 +300ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、経常益は56.7億円で前年同期比6.3倍となり、上半期計画の40億円を大幅に超過、通期予想の63億円に対する進捗率も90%に達した。業績の大幅な上振れが意識される状況となっている。オペレーティング・リース事業において商品出資金販売は第1四半期として最高額となり、新規組成もコンスタントに獲得のもよう。営業外で為替差益や持分法利益の計上も<6920> レーザーテック 39750 +5150急伸。前日に第3四半期の決算を発表、1-3月期営業利益は264億円で前年同期比2.8倍となり、市場予想から70億円程度の大幅上振れとなっている。会社側では通期予想を据え置いているが、コンセンサスの上振れにつながる形のようだ。また、1-3月期受注高も、761億円で前年同期比2.3倍、前四半期比2.4倍の水準となっており、底打ち感が明確に強まる状況となっている。
<ST>
2024/05/01 15:24
本日の注目個別銘柄
三菱電、さくら、コマツなど
<6981> 村田製 2903.5 +36.5続伸。先週末に24年3月期の決算を発表している。円筒型リチウムイオン電池設備の減損損失計上で、1-3月期営業利益は3.3億円にとどまる格好に。25年3月期通期営業利益は3000億円で前期比39.2%増の見通しだが、コンセンサスは300億円超下振れ。決算数値はややネガティブとみられるものの、発行済み株式数の2.33%に当たる4400万株、800億円の自社株買いを発表し下支え材料となっている。前日の米アップルの株高も支援に。<2413> エムスリー 1691.5 -186大幅続落。先週末に24年3月期の決算を発表、営業利益は644億円で前期比10.6%減となり、減損損失の計上を主因に市場予想を80億円程度下振れている。25年3月期は670-700億円のレンジ予想とし、800億円程度のコンセンサスを大幅に下振れ。コロナ関連売上高のさらなる剥落などを想定している。成長鈍化傾向が意識される中、依然として割高なバリュエーションが重しに。<3778> さくら 5910 +660大幅反発。先週末に24年3月期の決算を発表、営業利益は8.8億円で前期比19.1%減となり、従来予想の14.5億円を大幅下振れ着地。ただ、第3四半期までの状況から下振れは想定線と受けとめられている。一方、25年3月期は20億円で同2.3倍と急拡大の見通しとし、ポジティブ反応につながっている。なお、新株式発行に係る発行登録を発表、発行予定期間は5月8日から25年5月7日まで、発行予定額は200億円を上限とするとしている。<4661> OLC 4362 -292大幅反落。先週末に24年3月期の決算を発表している。営業利益は1654億円で前期比48.8%増となり、従来予想の1467億円を上振れ着地。一方、25年3月期は1700億円で同2.8%増の見通し、2000億円超の市場コンセンサスを大きく下振れている。40周年イベント終了などに伴う入園者数の伸び鈍化を想定しているもよう。保守的とはみられるものの、ガイダンスをマイナス視する動きが先行へ。<8053> 住友商 4155 +246大幅続伸。アクティビストとして知られる米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが、同社株式に数百億円規模を投資したことが明らかになったと伝わっている。同ファンドは三井不動産や大日本印刷など、最近になって日本株への投資を活発化させている。同社は他の総合商社大手と比較してPBR水準などが低いこともあり、5月2日の決算発表に向けての期待感へとつながる形になっているようだ。<6301> コマツ 4755 +491大幅反発。先週末に24年3月期の決算を発表、営業利益は6072億円で前期比23.7%増、1-3月期は増益率が1ケタ台に鈍化している。25年3月期は5570億円で同8.3%減の見通し。コンセンサスは300億円ほど下振れだが、減益ガイダンス自体は想定線。一方、同時に発行済み株式数の3.5%に当たる3300万株、1000億円を上限とする自社株買いの実施を発表、取得期間は9月30日まで。自社株規模の大きさがサプライズにつながっている。<6503> 三菱電 2773 +380大幅反発。先週末に24年3月期の決算を発表、営業利益は3285億円で前期比25.2%増となり、市場予想並みの水準で着地。25年3月期は4000億円で同21.8%増の見通し、3500億円程度のコンセンサスを大きく上振れ。受注の底打ちが確認されているFAシステムの大幅な拡大を見込んでいるもよう。比較的、保守的なガイダンスを示す傾向が強いことからも。強気見通しに対するポジティブな反応は強まる形に。<6501> 日立 14620 +1145大幅続伸。先週末に24年3月期の決算を発表、調整後営業利益は7558億円で前期比1.0%増となり、市場想定並みの水準で着地。25年3月期は8550億円で同13.1%増の見通し、コンセンサス線上とみられる。決算数値にサプライズはないが、中計の株主還元目標値は引き上げられている。24年3月期年間配当金は前期比35円増の180円とし、発行済み株式数の2.27%に当たる2100万株、2000億円を上限とする自社株買いの実施も発表。<6526> ソシオネクスト 4691 +384切り返して続伸。先週末に24年3月期の決算を発表、営業利益は355億円で前期比63.6%増となり、市場予想を25億円程度上振れたとみられる。一方、25年3月期は270億円で同24.0%減の見通し。コンセンサスは340億円程度であった。ただ、為替想定は130円と保守的であるほか、もともと今期以降の業績停滞は織り込み済み。北米データセンター向けの商談獲得期待なども高まり、減益ガイダンスがあく抜け感にもつながっている。<6857> アドバンテス 4996 -393大幅反落。先週末に24年3月期の決算を発表、営業利益は816億円で前期比51.3%減となり、市場予想を50億円程度下振れた。一部の減損計上などが下振れ要因とみられサプライズは限定的。一方、25年3月期は900億円で同10.3%増の見通しだが、市場コンセンサスの1300億円程度を大幅に下振れている。足元でややコンセンサスは切り下げっていた印象だが、下振れ幅の大きさをネガティブ視へ。利益率低下を想定しているもよう。
<ST>
2024/04/30 15:46
本日の注目個別銘柄
日ゼオン、富士通ゼ、キーエンスなど
<7276> 小糸製 2073.5 -140大幅続落。前日に24年3月期決算を発表。営業利益は560億円で前期比19.5%増となったが、1-3月期は大幅減益に転じ、市場予想も90億円程度下振れた。一過性費用が30億円程度あったが、想定以上の収益悪化と。また、25年3月期は580億円で同3.6%増の見通しだが、こちらもコンセンサスを90億円程度下振れる。前期配当起因上振れ、今期も増配計画だが、収益水準の大幅下振れインパクトが強い。<3231> 野村不HD 4426 +298大幅反発。前日に24年3月期決算を発表、営業利益は1121億円で前期比12.6%増となり、従来予想の1090億円をやや上回った。25年3月期は1140億円で同1.7%増の計画で、ほぼコンセンサス水準。決算数値にサプライズは乏しいものの、期末配当金は従来計画の65円から75円に引き上げ、今期配当計画も前期比25円増の165円。株主還元の方針として、DOE4%下限を今回新たに追加している。<6755> 富士通ゼ 1970 +145.5大幅続伸。前日に24年3月期決算を発表、営業利益は57.5億円で前期比61.9%減となったが、市場予想を10億円程度上回った海外で空調機事業の売上が想定以上に好調なもよう。25年3月期は120億円で同2.1倍と大幅増期見通し。コンセンサスは20億円程度下回るが、保守的な計画とみられているようだ。株価が安値圏で推移していた中、今後の回復確度の高まりを映して、見直しの動きが先行したようだ。<4205> 日ゼオン 1590 +175.5急伸。前日に24年3月期の決算を発表している。営業利益は205億円で前期比24.6%減となったが、市場予想は20億円程度上振れ。光学樹脂の出荷が想定以上に好調だったもよう。年間配当金は40円から45円に引き上げ。25年3月期営業利益は265億円で同29.3%増の見通し。コンセンサス並みの水準とみられるが、年間配当金も47円に増配計画。また、100億円を上限とする自社株買い実施も発表している。<4726> SBテク 2546 +500ストップ高比例配分。53%を出資している親会社のソフトバンクが同社を完全子会社化すると発表している。同社ではTOBに賛同している。TOB価格は2950円で前日終値に対して44%のプレミアムになり、TOB価格への完全サヤ寄せを目指す動きとなっている。TOB期間は4月26日から6月11日まで。TOB成立後に同社は上場廃止となる。<8155> 三益半導 3235 +503ストップ高比例配分。筆頭株主である信越化学工業がTOBを実施して完全子会社化することを発表。同社ではTOBに対して賛同の意見を表明している。TOB価格は3700円で前日終値に対して35.4%のプレミアムとなり、TOB価格に完全サヤ寄せを目指す動きが強まる形に。TOBは7月下旬をめどに開始予定としているが、国内外の競争法に基づく必要な手続及び対応に一定期間を要することで正式には決まっていない。<3064> MRO 1782.5 -150大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は89億円で前年同期比10.9%増となり、市場予想を小幅に上回った。販管費の削減効果などが想定以上に進んだもよう。一方、粗利益率は29.2%で前年同期比0.8ポイント低下し。会社計画も下振れたもよう。大企業からの受注が増加してPBのウェイトが低下したことが主因となっているもよう。株価は足元で高値圏にあり、粗利率低下をマイナスに捉える動きが優勢に。<6702> 富士通 2425.5 -57大幅続落。前日に24年3月期の決算発表。営業利益は1603億円で前期比52.2%減となり、従来予想の2500億円を大きく下振れ。下振れ自体は想定線であったが、1-3月期の構造改革費用計上も重しとなった。25年3月期は3300億円で同2.1倍の見通し、ほぼコンセンサス水準。強気のガイダンス開示からスタンスは変更されているようだ。中計の株主還元施策に沿った形で、自社株買いの実施も発表されている。<6861> キーエンス 69610 +5030大幅反発。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は4950億円で前期比0.8%減となり、市場予想は50億円強上振れたとみられる。人員増加がトップライン成長につながり、1-3月期は売上増ペースが拡大する形になっている。営業利益率も52.1%となり、前四半期50.5%から改善へ。25年3月期見通しは例年通り開示されていないものの、足元の底堅い業績推移を評価する動きが先行へ。<4063> 信越化 5906 -402大幅続落。前日に24年3月期決算を発表、営業益は7010億円で前期比29.8%減となり、市場予想を300億円程度下振れた。機能材料事業での減損計上、電子材料や生活環境基盤材料などもそれぞれ想定を下回る。25年3月期第1四半期計画1650億円も、市場予想を200億円程度下振れのもよう。実績、見通しともに想定以下でネガティブに。なお、シリコンウエハー需要は1-3月期が底との見方を示している。
<ST>
2024/04/26 15:42
本日の注目個別銘柄
メタウォーター、キヤノン、航空電子など
<4519> 中外薬 4860 -291大幅続落。前日に第1四半期の決算を発表している。コア営業利益は1021億円で前年同期比3.1%減となったが、想定以上の原価率低下で市場コンセンサスは上振れている。ただ、売上収益は同24.1%減と大幅減収。ロナプリーブ政府納入完了に伴う売上減少に加え、バビースモやアレセンサなども期待値に未達、バイオシミラーの影響でアクテムラの海外出荷なども減少のもよう。低調なヘッドラインをマイナス視のようだ。<6752> パナHD 1325 -68大幅反落。前日に業績予想の修正を発表している。営業利益は従来予想の4000億円から3600億円、前期比24.8%増に下方修正。コンセンサスは会社計画をやや上回る水準であったため、ネガティブな反応が優勢になっている。なお、車載用電池事業における過去の製造工程上の問題に係る調整営業費用の計上、自動車関連事業の一部でのれんの減損損失計上など、一過性要因が下方修正の主因となっている。<4751> サイバー 976.5 -58.5大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業利益は274億円で前年同期比56.0%増となり、市場予想を50億円強上回った。「グランブルーファンタジーリリンク」のヒットなどで、ゲーム事業が想定を上回ったともよう。ただ、同タイトルへの期待は足元でセールス好調などが伝わっていたことから織り込み済みとも捉えられた。また、通期計画300億円を据え置いていることもあり、目先の出尽くし感が先行しているようだ。<6962> 大真空 817 +34大幅続伸。前日に24年3月期業績予想の上方修正を発表している。経常利益は従来予想の17億円から31億円、前期比39.3%減に引き上げ。為替相場の円安推移による利益率の向上、営業外での為替差益計上などが要因のようだ。経常利益は上半期決算時に続く上方修正となっている。株価は年初来下落傾向が続いていたため、リバウンドの手掛かり材料と捉えられる形に。<6807> 航空電子 2510 +179大幅続伸。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は144億円で前期比17.9%減となり、従来計画140億円並みの着地に。一方、25年3月期は170億円で同17.9%増と2ケタ増益に転じる計画。年間配当金も前期比5円増の60円を計画。営業利益は市場コンセンサスの155億円程度を上回る水準。自動車業界向け、並びに、防衛事業の追い風を受ける航空・宇宙市場の売上拡大を見込んでいるようだ。<5189> 桜ゴム 2720 +500ストップ高比例配分。前日に業績・配当予想の大幅上方修正を発表している、24年3月期営業利益は従来予想の6.6億円から11.3億円、前期比2.7倍にまで引き上げ。消防・防災事業において、第4四半期に官公庁関連の受注が急増したことが背景となっている。1月に続いての大幅上方修正となる形に。年間配当金も再度の大幅引き上げ、従来計画の50円から記念配30円含めた90円配としている。<6723> ルネサス 2534 +12.5続伸。本日、24年12月期の第1四半期決算を発表。Non-GAAP売上収益は3518億円で前年同期比2.2%減となったが、従来計画中心値3450億円を上振れ。同営業益も1135億円で同9.1%減となったが、従来の売上計画中心値をベースとした予想からは100億円ほど上振れた。営業利益率は従来想定を2.3pt上回る。4-6月期は前四半期比減益予想だが、直近株価の大幅調整もあり、実績値上振れを評価。<9551> メタウォーター 2015 -271急落。前日に24年3月期の決算を発表している。営業利益は99億円で前期比14.0%増となったが、25年3月期は90億円で同9.1%の減益見通しとしており、ネガティブな反応が優勢となっている。人的投資やDX投資などのコストアップが響くもようだ。28年3月期までの中期計画も公表、受注高2000億円以上、営業利益130億円などを掲げているが、ポジティブなインパクトは限定的なようだ。<6954> ファナック 4455 -158大幅反落。前日に24年3月期決算を発表、営業利益は1419億円で前期比25.8%減となり、25年3月期は1210億円で同14.7%減を計画。25年3月期市場コンセンサスは1600億円程度であり、為替前提など保守的とはいえ、大きく下振れる格好に。需要回復乏しく、稼働悪化などによる収益低迷を見込む。なお、発行済み株式数の1.32%に当たる1250万株、500億円を上限とする自社株買いの実施を発表。<7751> キヤノン 4066 -374大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は801億円で前年同期比5.2%減となり、市場予想を100億円程度下振れた。イメージング事業が想定以上に落ち込む形に。通期予想は4350億円、前期比15.9%増を据え置き、コンセンサスを上回る水準となっているが、むしろ、足元で円安が進んでいる状況下での業績据え置きを受けて、ファンダメンタルズの想定以上の厳しさが反映されているのではとの見方も。
<ST>
2024/04/25 15:57
本日の注目個別銘柄
アーレスティ、野村マイクロ、KOAなど
<1815> 鉄建 2927 +209大幅反発。前日に業績予想の上方修正を発表、24年3月期営業利益は従来予想の3億円から9.5億円に引き上げた。施工高上振れによる売上増、土木工事の竣工工事案件における利益増加などが上振れの背景。ただ、第3四半期までの実績からインパクトは限定的。一方、中期経営計画を発表。27年3月期営業利益は50億円以上などの数値目標を掲げ、今後の収益回復テンポの早まりが意識される形に。<3843> FB 1502 105大幅続伸。前日に業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の55億円から58.5億円、前期比46.0%増に上方修正。5Gインフラ支援事業における収益の安定推移が継続したほか、トーンモバイル事業がユーザー獲得繁忙期においても好調だったことが背景。上半期決算発表時に続く上方修正となっており、一段のモメンタム好転を評価する動きが優勢に。<6999> KOA 1602 +177急伸。前日に24年3月期決算を発表、営業利益は33.1億円で前期比67.6%減となり、25年3月期は39億円、同17.7%増の見通しとしている。前期実績は直前に修正済みで、今期の2ケタ増益見通しがポジティブ視される形になった。自動車向けの回復などが想定されているもよう。1-3月期受注は前四半期比で14%増となったが、7四半期ぶりのプラス転換、12四半期ぶりの2ケタ成長となっている。<8218> コメリ 3790 +380急伸。前日に24年3月期決算を発表、営業利益は221億円で前期比15.2%減となり、従来予想線上での着地となった。一方、25年3月期は243億円で同10.0%増の見通し、年間配当金も前期比2円増の54円を計画。加えて、発行済み株式数の1.24%に当たる60万株、20億円を上限とする自社株買いの発表、並びに、株主であるNORTHERN TRUSTからの株主提案に関する書面受領なども材料視された。<4004> レゾナック 3390 -321大幅続落。ユーロ円建CB1000億円の発行を発表している。転換価額は4638円で前日終値比アップ率は24.98%となる。今回のファイナンスによる潜在的な希薄化率は11.94%となる。調達資金は、半導体材料およびSiCエピタキシャルウェハーの設備投資資金および長期借入金の返済資金に充当するもよう。転換条件などは厳しくなっているものの、潜在的な希薄化を売り材料視される格好となっている。<5852> アーレスティ 647 -129急落。中国子会社の事業用資産を中心とした減損損失の計上を発表している。それに伴い、24年3月期純損益は、従来予想の14億円の黒字から一転、90億円の赤字に下方修正している。期末配当金は従来計画の10円から5円に減額、年間配当金は前期比5円増の15円配としている。大幅赤字計上によるバランスシートの悪化が意識される展開に。なお、営業利益も従来予想の24億円から22億円に引き下げている。<4684> オービック 20035 -1635大幅反落。前日に24年3月期決算を発表。営業益は709億円で前期比13.5%増となり、従来予想の700億円をやや上回った。25年3月期は780億円で同10.0%増と見込み、800億円程度のコンセンサスはやや下振れる。年間配当金は前期比20円増の320円を計画している。全般的にサプライズは限定的だが、前1-3月期増収率は前年同期比9.2%増と1ケタ台にとどまり、成長率鈍化への懸念が意識された。<7309> シマノ 25105 +960大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は134億円で前年同期比52.1%減となったが、コンセンサスは110億円程度だったとみられ、上振れ着地となった。また、通期計画は従来の530億円から568億円に上方修正。コスト削減の進捗により原価率が改善し、販管費も抑制できるもよう。業績底打ち確度の高まりが意識される状況に。立会外取引での100万株を上限とした自社株買いの実施も発表。<6254> 野村マイクロ 5460 +705ストップ高。前日に業績・配当予想の上方修正を発表しており、ポジティブな見方が優勢になっている。24年3月期営業利益は従来予想の96.5億円から106億円、前期比61.8%増に上方修正。各地域の超純水製造装置の工事進捗が順調に推移したこと、為替相場が円安基調で推移したことなどが背景になっている。期末配当金も従来計画の100円から190円に引き上げ、年間配当金は前期比100円増の250円配となる。<6594> ニデック 6794 +49反発。前日に24年3月期決算を発表。営業益は1631億円で前期比63.1%増となり、従来予想の1800億円を下振れた。構造改革費用を約150億円増額したことが主因。一方、25年3月期は2300億円で同41.0%増と見込むが、2400億円程度の市場予想に届かず。大幅増益だが、構造改革費用598億円一巡を見込むと、実質的な増益率は物足りず値を消したが、全般相場の戻りに呼応し買い戻される。
<ST>
2024/04/24 15:38
本日の注目個別銘柄
有機薬、三信電気、東急建設など
<4531> 有機薬 310 +18大幅続伸。前日に業績予想の修正を発表している。24年3月期営業利益は従来予想の8.4億円から11.1億円、前期比23.7%増に上方修正。第3四半期までは2ケタ営業減益であったことから、ポジティブなインパクトが強まっているもよう。円安の影響、電子材料向け新製品の貢献、海外で展開している原薬の販売拡大、経費の節減効果などが背景となっているようだ。年間配当金も従来計画の7円から8円に引き上げている。<8150> 三信電気 2161 +121大幅続伸。前日に業績予想の修正を発表している。営業利益は従来予想の44億円から57億円、前期比16.8%減に上方修正。足元の株価動向からも業績上振れは織り込まれていなかったとみられる。利益率の高いソリューション事業の業績が好調に推移したことで、売上が下振れる中も利益は拡大したもよう。また、年間配当金も従来計画の100円から105円に引き上げている。<1720> 東急建設 839 +42大幅続伸。前日に24年3月期の業績修正を発表している。営業利益は従来予想の62億円から82億円、前期比60.6%増に上方修正。開発事業の撤退に伴い過年度に計上した不動産事業等損失引当金が減少したことで、不動産事業等総利益が増加。また、研究開発等の費用発生が想定よりも後ろ倒しになり、販管費も減少したもよう。年間配当金は自己資本増加見込みによって従来計画の36円から37円に引き上げている。<6963> ローム 2149.5 +7続伸。STマイクロとのSiC製ウエハー供給契約を延長すると発表。契約を複数年延ばして、2.3億ドル以上の取引額を見込む。STマイクロに対しては2020年からSiCウエハーを供給し、これまで4年間で1.8億ドルの取引があるもよう。当初は複数年で1.2億ドル以上の契約とされていた。同社はSiCウエハーの生産からパワー半導体の製造まで手掛けているが、今回の契約延長により一段の事業安定化が期待された。<7278> エクセディ 2914 -96大幅反落。前日に業績予想の下方修正を発表している。営業損益は従来予想の130億円の黒字から155億円の赤字に下方修正。ATセグメントにおける生産設備等につき、EV化の進展による需要減を背景とした収益性の低下が見込まれることから、対象となる有形固定資産について約322億円の減損損失を計上する見込みとなったもよう。一過性の要因ではあるが、赤字幅の大きさにネガティブなインパクトが先行へ。<5938> LIXIL 1718.5 -67.5大幅反落。前日に24年3月期業績予想の下方修正を発表している。事業利益は従来予想の400億円から230億円、前期比10.7%減に引き下げ。業績未達は想定されていたものの、市場予想は300億円程度であったため、想定以上の下振れとなる形に。欧州市場を中心とした海外事業の低迷が継続する形になったもよう。なお、年間配当金計画の90円は据え置いている。<3038> 神戸物産 3416 +64大幅続伸。前日に3月の月次動向を発表している。営業利益は前年同月比20.3%増となり、直轄エリアの既存店出荷高も同7.5%増と堅調推移を持続している。利便性の高い冷凍野菜が好調だったほか、セール対象商品についても売上増に貢献したようだ。24年10月期に入って5カ月連続で営業利益は2ケタ増、引き続き円安進行という悪環境下での拡大が続いていることを評価する動きに。<9532> 大瓦斯 3510 +162大幅続伸。前日に24年3月期業績予想の修正を発表、経常利益は従来予想の1700億円から2265億円、前期比3.0倍にまで上方修正している。市場予想は1750億円程度であったため、想定以上の上振れとポジティブ視される形に。国内エネルギー事業におけるガス事業、LNG販売事業及び電気事業や、海外エネルギー事業での増益などが上振れ要因になったとされている。<6196> ストライク 4810 +155大幅続伸。前日上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の29.3億円から37.1億円、前年同期比83.0%増に引き上げ。案件の成約組数が130組と当初計画の122組を上回るとともに、大型案件の成約も23組に上り、案件単価も当初計画を上回ったもよう。通期予想は据え置いているが、今後の引き上げなども想定される状況とみられる。<6632> JVCKW 844 +5反発。前日に業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の165億円から181億円、前期比16.3%減に引き上げ。セーフティ&セキュリテイ分野の無線システム事業とモビリティ&テレマティクスサービス分野の海外OEM事業が引き続き好調に推移しているもよう。業績上振れに伴い、年間配当金も従来計画の8円から12円に引き上げ、特別配当5円があった前期配当並みの水準としている。
<ST>
2024/04/23 15:30
本日の注目個別銘柄
ケミプロ化成、アビックス、共英製鋼など
<7836> アビックス 105 +14急伸。先週末に業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の0.4億円から1.1億円に上方修正。デジタルサイネージの需要が旺盛で多くの業界で導入が進んだこと、デジタルマーケティングによる販促効果が大きかったことなどで、デジタルサイネージ関連事業における情報機器部門の売上高が予想を上回っているもよう。過去比較でも極めて高水準の収益状況となる。<5440> 共英製鋼 2543 +191大幅続伸。先週末に業績予想の修正を発表している。営業利益は従来予想の200億円から210億円、前期比41.7%増に引き上げ。棒鋼の値上げ効果やスクラップ価格の値下がりなどが背景とみられる。修正幅にインパクトは限定的だが、年間配当金も従来計画の80円から90円に引き上げている。先週末終値ベースでの配当利回りは3.8%程度となり、ポジティブな反応につながっているようだ。<3073> DDグループ 1204 +67大幅反発。26年2月期までの中期経営計画計数目標の修正を発表している。26年2月期営業利益は当初計画の28億円から40億円にまで引き上げている。24年2月期営業利益は32.4億円と計画値を前倒しで達成しており、25年2月期も35億円まで伸長の見込みとなっている。中計の上振れは想定線ではあるが、株価が安値圏にあり、当面の業績に対する安心感が見直しの動きにもつながっている。<6967> 新光電工 5525 +9下げ渋りもみ合い。先週末に業績予想の下方修正を発表、24年3月期営業利益は従来予想の350億円から248億円、前期比67.7%減に引き下げている。ただ、第3四半期までで前年同期比74.7%減益であったため、業績の下振れ自体は想定線と捉えられる。下方修正後の1-3月期は増益に転じる見込みとなっており、今後は来年度の回復期待も織り込む形から、短期的な悪材料出尽くし感が強まる状況のようだ。<4960> ケミプロ化成 479 +80ストップ高。先週末に業績予想の上方修正を発表。経常利益は従来予想の1億円から1.3億円に、純利益は0.8億円から1.2億円に引き上げた。主力のプラスチック添加剤の販売が上振れたこと、受託製造製品の追加受注獲得が工場稼働率改善に寄与し生産休止費用が減少したこと、減損処理済資産の処分・圧縮を進めたことなどが背景。修正幅は限定的だが、第3四半期までで経常利益は前年同期比4割超の大幅減益であった。<2053> 中部飼料 1173 +81大幅反発。先週末に24年3月期の業績修正を発表している。営業利益は従来予想の30億円から39億円、前期比2.3倍に上方修正。飼料事業において第4四半期に畜産飼料の原料ポジションが想定以上に改善したほか、電力費・燃料費など変動費の増加が想定を下回ったことか上振れの背景に。第3四半期までは2ケタの減益であった。年間配当金も従来計画の34円から40円に引き上げ、前期比でも6円の増配となる。<7201> 日産自 550.4 -11大幅続落。先週末に24年3月期の業績下方修正を発表している。営業利益は従来予想の6200億円から5300億円に引き下げ、市場コンセンサスも従来会社予想水準であったとみられる。下方修正の要因は、販売台数の減少、並びに、インフレの影響などによるサプライヤーのコスト負担を軽減する取り組みなどによるものとしている。足元で為替相場が円安水準となっていたため、下振れには意外感も強いようだ。<6238> フリュー 1173 -89大幅続落。先週末に3月の月次動向を発表している。売上高は前年同月比3.9%増となったが、伸び率は8月以来の1ケタ台にとどまっており、マイナス材料視される形になっている。主力の世界観ビジネスは高成長続くが、直近との比較で増収率はやや鈍化。ガールズトレンドビジネス、フリューニュービジネスなどは前年比減少に転じる状況となっている。<7198> SBIアルヒ 844 -57大幅続落。先週末に業績予想の下方修正を発表、24年3月期税引前利益は従来予想の30億円から23億円、前期比44.2%減に引き下げ。固定金利と変動金利の金利差等を背景にフラット35市場が引き続き低調、期待していた「フラット35」子育てプラスに関しても、期中に実行される新規案件が想定よりも少なかったようだ。新年度業績対する期待感などもやや後退の方向とみられる。<8035> 東エレク 32450 -1080続落。先週末の米国市場では、エヌビディアが10%安となるなど、SOX指数が4%超の下落となった。TSMCの業界見通し下方修正などが響く形に。本日の日経平均は地政学リスクの緩和では反発に転じているものの、同社など半導体関連には引き続き売りが優勢となった。なお、同社に関しては、UBS証券が現在想定できるプラス要因の殆どを株価は織り込んだとして、投資判断を「ニュートラル」に格下げしている。
<ST>
2024/04/22 15:22
本日の注目個別銘柄
新都HD、さくら、いなげやなど
<6096> レアジョブ 681 -37大幅反落。前日に24年3月期の業績修正を発表。営業利益は従来予想の6億円から6.9億円に上方修正も、純損益は4億円の黒字予想から3億円の赤字に下方修正。子ども・子育て支援事業において原価が想定を下回って推移した一方、資格スクエアの株式取得時に発生したのれん、児童生徒向けオンライン英会話サービスに係るソフトウエアなどの減損を特別損失に計上する。本業ベースの上振れは第3四半期までの決算から想定線。<7581> サイゼリヤ 5280 +130大幅続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断「オーバーウェイト」を継続、目標株価を7000円から7200円に引き上げた。株価は第2四半期における国内の低収益を嫌気して大幅下落したが、第3四半期での日本セグメントの収益改善が予想されることで、押し目買いの好機と判断している。粗利率低下要因となった一時的な食材の空輸や外注活用などは解消され、サイドメニュー強化による注文皿数増も改善要因と。<6999> KOA 1413 -23伸び悩んで反落。前日に24年3月期の業績予想修正を発表。営業利益は従来予想の23億円から33.1億円に引き上げた。産業機器や民生機器市場を中心に在庫調整が継続しているが、為替の円安効果やコスト抑制の進展などが上振れ要因となる。ただ、大幅減益決算であることに変わりはなく、第3四半期までの時点で従来の通期予想は超過していたこともあり、ポジティブなインパクトは限定的。<1605> INPEX 2409 +36大幅反発。NY原油相場が時間外取引で急伸しており、同社など石油関連株の手掛かり材料となっている。前日のNY原油先物5月限はほぼ横ばいの82.73ドルであったが、時間外では85ドル台半ばにまで急伸している。イラク南部で爆発音との報道が伝わったほか、米政府高官ではイスラエルがイランの標的を空爆したことを確認などとも伝わっている。原油需給の先行き懸念が思惑視される状況に。<2776> 新都HD 101 +30ストップ高。株式交換によって、北山商事を子会社化すると発表している。北山商事は資源リサイクル事業と資源リユース事業を主事業としており、長野県内に3ヶ所の工場と1ヶ所のプラント、新潟県に直江津港ヤードを所有している。同社の金属リサイクル事業の主要仕入れ先でもある。23年9月期は営業利益1.8億円を計上しており、短期的な業績の下支え効果などが期待される状況のようだ。<8182> いなげや 1231 -190急落。USMHとの経営統合を発表、株式交換によって同社が完全子会社となり、11月27日をもって上場廃止となるもよう。交換比率は1:1.46となり、前日のUSMHの終値をベースにすると理論価格は1413円となる。本日はUSMHの株価も下落しており、それにサヤ寄せする動きにも。USMHとの経営統合は既定路線であったが、TOBプレミアムなどに対する期待もあったとみられる。<4911> 資生堂 4057 -2朝高後に値を消す。本日は同社やコーセー、花王など化粧品大手の一角で強い動きが目立っている。前日の米国市場では化粧品大手のエスティ・ローダーが4.9%高と大幅上昇しており、国内関連銘柄の刺激材料につながっているとみられる。エスティ・ローダーの株価上昇はドイチェバンクの高格付け付与が材料になったとみられている。5月発表の決算に対する期待を高めているようだ。<3091> ブロンコB 3860 +320大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は7.8億円で前年同期比2.6倍となり、買い材料視された。据え置きの上半期計画9.4億円、同65.0%増に対する進捗率も82.7%に達している。来店客数の回復による売上高の好調推移、アメーバ経営によるコストコントロールの効果などが好進捗の背景。会社側でも、現状の進捗状況に基づき、今後の連結業績予想の修正を検討する状況であると認識としている。<3778> さくら 6190 +1000ストップ高。経済産業省では、幅広いAI開発者が利用可能な計算資源を整備するため、KDDIやGMOインター、同社など5社に最大725億円の助成を行うと本日発表している。とりわけ、同社への助成額は501億円とされており、より関心が高まる状況になっているようだ。斎藤経産相では「今後さらに利活用が進む生成AIのモデル開発のため、国内に計算資源を整備することが重要」と語っている。<8035> 東エレク 33530 -3210大幅続落。前日の米国市場ではSOX指数が1.7%安となり、東京市場でも半導体関連に売りが集まる展開となっている。台湾TSMCが前日に決算を発表している。AI向け半導体の需要拡大を背景に第2四半期売上高は最大30%増加するとの見通しを示しているが、2024年の半導体市場見通しは従来予想をやや引き下げており、設備投資計画も据え置き。半導体関連銘柄全般にとって売り材料につながる形へ。
<ST>
2024/04/19 15:19
本日の注目個別銘柄
あさくま、八洲電機、八十二銀など
<4901> 富士フイルム 3343.0 -108.0大幅反落。前日に中期経営計画、並びに24年3月期の業績修正を発表。24年3月期営業利益は従来予想の2900億円から2770億円、前期比1.4%増に引き下げ。ヘルスケアなどが下振れの中心となっている。また、25年3月期の業績予想も発表、営業利益は3000億円、同8.3%増を予想も、市場予想の3180億円程度を下回っている。なお、27年3月期の中計目標値としては3600億円を掲げている。<7678> あさくま 2523 +301急伸。株主優待制度の拡充を発表している。これまでは、1月末100株以上保有株主に対して、グループ店舗で使用できる食事券を年間4000円分提供していたが、新たに、7月末100株以上保有株主に対して、抽選によってグレード化された商品や食事券が提供される。最も高額な商品は30000円相当で100名に提供。抽選漏れの株主に対しても、3000円分の食事券が提供されることになるようだ。<6995> 東海理電 2379 -42大幅続落。同社が製造したプリウス向け後席ドアハンドルの開スイッチにおいて、トヨタ自動車がリコールの届出を国土交通省などに対して行ったと発表した。過去に製造したスイッチに不具合が発生する恐れがある。今回のリコールに関する同社の費用見積額は110億円となっているもよう。24年3月期の営業費用として業績に反映するとしている。短期的な業績悪化要因につながるほか、信頼性の低下懸念なども意識された。<3153> 八洲電機 1577 +82大幅反発。前日に24年3月期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の37億円から38.5億円、前期比37.7%増に引き上げ。各事業部門とも第4四半期において事業環境が想定以上に良好で、業績が好調に推移しているようだ。2月に続く上方修正で、前期トータルでは4度目の上方修正となる形になっており、良好なモメンタムの継続をポジティブに捉える動き。<4241> アテクト 702 -92急落。前日に24年3月期の業績下方修正を発表している。営業利益は従来予想の1.6億円から0.7億円、前期比63.1%減に引き下げ。原材料費の上昇、PIM事業における受注減少の影響などが響くもよう。1-3月期は営業赤字となる形に。また、PIM事業における固定資産の減損を4.3億円、特別損失に計上するとし、純損益は1億円の黒字予想から2.5億円の赤字予想に引き下げ。<6920> レーザーテック 37510 +80売り先行も反発。蘭ASMLの決算が嫌気され、前日は後場から下げ幅を大きく広げたが、後場からプラス圏に浮上した。ASMLの1-3月期決算は、EUV露光装置の販売低迷で純利益が前年同期比37%減と大幅減益。受注高も同5%減となり、それぞれ市場予想を下回った。前日の下げで織り込まれていたほか、後場週場に発表された台湾のTSMCの1Q決算が市場予想を上回ったため、買い直された。<1605> INPEX 2373 -55大幅続落。前日のNY原油相場でWTI5月限は前日比3.1%安と大幅に3日続落の展開となっており、同社を始め石油関連株のさえない動きが目立っている。イスラエルによる対イラン報復が現在まで見送られている中、前週末に米エネルギー情報局が発表した原油在庫の増加が、引き続き原油相場の重しとなっているようだ。3月以降の株価急騰の反動も強まる形に。<8359> 八十二銀 1024.5 +61.7大幅反発。一部メディア報道によると、6月に開催予定の株主総会において、海外業務を手掛ける「国際統一基準行」の資格返上を求める株主提案が初めて出されたことが分かったと伝わっている。株主側では、国際統一基準行であるために同行のPBRが低迷していると問題視しているようだ。国際統一基準行の達成すべき自己資本比率8%以上に対して、国内基準行は4%以上であり、資産の有効活用につなげやすくなるとの見方に。<6146> ディスコ 54130 +890大幅続伸。24年3月期営業利益が前期比6%増の1170億円強になったもようと、一部で伝わった。従来の会社予想を90億円近く上回り、一転して4年連続の最高益になったもよう。市場コンセンサスの1143億円も上回る水準とされる。朝方は出尽くし感が先行する形になったが、地合い改善とともに買いが優勢となった。生成AI市場の拡大で、半導体関連の中でも相対的にメリットが大きいとされ、先高期待は依然高い。<4343> イオンファン 2240 +123急反発。いちよし証券ではフェアバリュー2800円を継続しているものの、レーティングを「B」から「A」に引き上げている。24年2月期決算を受けても大きな見方に変化がない中、その後の株価の下落を考慮したとしている。中国の損益改善は遅れているものの、新機種投入効果によるメダルの回復、低年齢層をターゲットとしたクレーンゲーム「キッズプライズ」の好調推移などから、日本は堅調に推移していると評価。
<TY>
2024/04/18 15:36
本日の注目個別銘柄
レゾナック、オプティマス、ネオジャパンなど
<4186> 東応化 4255 +115大幅反発。UBS証券では投資判断「バイ」を継続し、目標株価を4200円から5000円に引き上げている。ロジック。メモリともに生産回復が今後鮮明化する中で、同社の業績モメンタムも加速が予想されるとしている。世界的な競争力を有する半導体材料で、需給悪化懸念が小さいフォトレジスト専業の同社のバリュエーションプレミアムは、拡大が正当化できるとも評価のもよう。<9262> シルバーライフ 926 +22大幅反発。いちよし証券ではレーティング「A」。フェアバリュー1800円でカバレッジを開始している。単身世帯の増加や人手不足の外部環境下、冷凍弁当や高齢者施設向けで業績拡大が見込まれ、株価バリュエーション面でも対利益成長力で割高感は乏しいと評価しているようだ。順調なコストダウンを裏付けとした値下げなどの拡販姿勢強化により、24年7月期業績は会社計画を上回り、25年7月期は25%の営業増益を予想。<7012> 川崎重 4818 +145大幅反発。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「アンダーウェイト」から「イコールウェイト」に格上げ、目標株価も3000円から5000円に引き上げている。高稼働率が予想される船舶や活況が見込まれる半導体向けロボットの利益構成比率が上がり、増益のコンビクションが高まったと評価しているようだ。25年3月期事業利益予想は、従来の960億円から1130億円にまで引き上げへ。<6645> オムロン 5051 -164大幅反落。ジェフリーズ証券では投資判断を「バイ」から「ホールド」に格下げ、目標株価も7000円から6000円に引き下げている。中国の回復遅れ、在庫調整の長期化を踏まえて25年3月期の業績予想を引き下げているもよう。中期的な業績回復は見込まれるものの、目先の回復は緩やかなものに止まり、業績の不透明感は継続するとみているようだ。相対的にファンダメンタルズおよび株価の回復に時間を要すると判断。<6920> レーザーテック 37430 -3190大幅続落。前日の米国市場では半導体関連の一角に押し目買いが優勢となり、SOX指数は0.9%高と3日ぶりの反発となっている。これに伴い、国内半導体関連も総じて買いが先行して始まった。ただ、日本時間の午後2時に発表した蘭ASMLの決算が市場予想を下回る結果となったため、朝方決算期待が買われていた同社やアドバンテス、東エレクなどの半導体関連株に連想売りが波及し、大引けにかけて下げ幅を拡大させた。<4004> レゾナック 3880 +415急伸。前日に業績予想の上方修正を発表している。上半期営業利益は従来予想の50億円の赤字から140億円の黒字に、24年12月期通期では、上半期の上振れ分のみを反映して280億円から470億円に引き上げ。為替水準が想定より円安基調で推移していることに加え、半導体材料やHDメディアにおける想定以上の需要回復、足元でのナフサ価格の上昇などが上振れ要因。修正幅の大きさがインパクトにつながっている。<9268> オプティマス 810 -150ストップ安。前日に24年3月期業績予想の下方修正を発表。経常利益は従来予想の56億円から51.6億円、前期比91.0%増に引き下げ。Auto Trader Media Group、Autocare Services Ptyなど、複数のM&Aを行った結果、M&A関連費用が想定よりも増加する形になったもよう。なお、27年3月期までの経営計画を策定、数値目標として経常利益130億円などを掲げている。<3921> ネオジャパン 1535 +212急騰。desknet's NEOクラウド版において、9月1日より新価格プランの提供開始、並びに既存プランの価格改定を行うと発表。desknet's NEOは低コストで高機能なグループウェアとして、13年の提供開始から価格を維持してきたが、エネルギー価格の高騰や円安に伴うITインフラコストの増大、人件費の増大などに対応するためとしている。1ユーザー/月400円から600円に引き上げるもよう。<4689> ラインヤフー 339.7 -19.1大幅反落。LINE利用者の大規模な情報漏えい問題で、総務省は再発防止策の内容が不十分とし2度目の行政指導を行ったと伝わった。3月に行政指導が行われ、会社側では4月1日に再発防止策を提出していたが、ネイバーとのネットワークの完全分離などの対策を加速化する必要がある、ネイバーへの業務委託の縮小・終了に関して具体策が示されていないなどとされたようだ。総務省が同じ問題で2度の行政指導を行うのは異例。<5017> 富士石油 461 -30大幅続落。出光興産では、国内発電最大手のJERAが保有する同社株すべてを買い取る契約を結び、出資比率を現在の13.04%から21.79%に引き上げて持分法適用会社化すると発表。3月に住友化から株式を取得して筆頭株主になったが、その時点で、持分法適用会社化するまで追加取得を行うと発表。さらなる株式取得は考えていないともしており、足元で原油高や再編期待で株価が上昇していたため、出尽くし感に。
<ST>
2024/04/17 15:33
本日の注目個別銘柄
FPパートナー、古野電気、ヨシムラフードなど
<3086> Jフロント 1504 -151.5大幅反落。24年2月期決算を前日発表、営業益は430億円で前期比2.3倍となり、400億円程度の市場予想を上振れ。一方、25年2月期は375億円で同12.9%減と予想、425億円程度のコンセンサスも下回り、ネガティブ材料に。大型改装などに伴う面積減や改装コスト増、レジデンス売却益の反動などを見込む。発行済み株式数の3.03%に当たる800万株、100億円上限の自社株買い発表も下支え効果限定的。<6866> 日置電 6430 -640大幅続落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は16.1億円で前年同期比31.1%減となっている。通期計画87億円、前期比9.4%増に対して、予想外の大幅減益スタートとなる形に。アジアを中心とした海外受注減少によって、自動試験装置の売上が大きく減少したほか、電子測定器などの売上も2ケタ減となっている。業績の下振れ懸念などが意識される状況にもなっているようだ。<7388> FPパートナー 5070 -950急落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は13.6億円で前年同期比5.9%減となり、通期計画67.3億円、前期比21.1%増に対して、やや低調なスタートと受けとめられている。採用数の増加による入社時初期費用の増加、今後の採用数拡大のための営業社員の報酬額引き上げなどが減益要因に。会社計画地は上回る進捗としているようだが、減益決算をネガティブ視する動きが先行の形に。<6814> 古野電気 1797 -500ストップ安。前日に24年2月期決算を発表、営業益は65.2億円で前期比4.3倍となり、第3四半期決算時に上方修正した60億円も上回る。期末配当金も従来計画の25円から40円に増額。一方、25年2月期は55億円で同15.6%減と一転2ケタ減益ガイダンスに。年間配当金も前期の60円から35円に減配見通し。人財関連費用等の増加を見込んでいる。また、法人税等調整額増で純利益の減益幅は大きくなる見込み。<6699> ダイヤHD 805 +65大幅反発。ダイヤゼブラ電機では、推進しているアンモニア燃焼技術開発において、アンモニアなど燃焼しがたい燃料を安定燃焼させることが可能な超高エネルギー点火システムの試作品を完成させたと発表している。同システムは超高エネルギー出力化と小型化を両立し、体積当たりの出力エネルギーは世界最大となるようだ。火花点火エンジン全般。火花点火による着火・燃焼に関する製品などが適用先となるもよう。<2884> ヨシムラフード 1402 +170急伸。前日に24年2月期決算を発表、営業利益は24.3億円で前期比3.6倍となり、従来予想の15.7億円を大幅に上回った。ワイエスフーズのグループ化に加え、国内企業の価格改定や継続的な生産効率化の効果などが顕在化した。25年2月期も27.4億円で同12.9%増と2ケタ成長を想定、ワイエスフーズの連結化効果フル寄与などを見込む。なお、中国の禁輸に係る賠償金などは純利益の上振れ要因となる公算も。<9602> 東宝 5339 +368大幅続伸。前日に24年2月期決算を発表、営業利益は593億円で前期比32.0%増となり、従来予想の500億円を大幅に上回った。期末配当金も40円計画から65円に引き上げ。25年2月期営業利益は550億円で同7.2%減と減益ガイダンスだが、保守的な傾向が強く、ネガティブに捉える動きは限定的。また、発行済み株式数の2.29%に当たる400万株、240億円を上限とする自社株買いの実施も発表した。<7733> オリンパス 2240 +51.5大幅続伸。ゴールドマン・サックス証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も2300円から2850円に引き上げている。ここまで相対的な株価の低パフォーマンスが続いたことで、割安感が拡大したと考えているもよう。また、今後は事業基盤強化に向けた取り組みが一巡する中、内視鏡新製品が米国や中国での市場拡大の過程で、高い利益成長を見込めるとしている。<6594> ニデック 6787 +436大幅反発。サーバー用水冷モジュールを生産中のタイにおいて、CDUの生産ラインを増強し、生産能力を現在の月産200台から6月までに月産2000台に拡大すると発表。今回の能力増強は米AIサーバーメーカーのスーパーマイクロ社への採用を受けたのもので、共同開発製品を生産予定。今後も演算サーバーは、空冷式に対し格段に高い冷却能力を持つ水冷式の冷却システムが必須になるとみられ、同製品の成長期待が高まった。<1514> 住石HD 1412 +300ストップ高比例配分。前日に24年3月期の業績上方修正を発表している。営業利益は従来予想の58億円から80億円、前期比2.1倍にまで引き上げ。石炭販売量が堅調に推移したほか、豪州ワンボ炭鉱からの配当金が想定を上回ったことが上振れ要因に。また、配当方針の変更を発表し、配当性向40%を目安にするとしている。これに伴い、24年3月期年間配当金は従来計画の20円から60円にまで引き上げている。
<ST>
2024/04/16 15:37