本日の注目個別銘柄ニュース一覧
本日の注目個別銘柄
トミタ電機、キューブシス、ラウンドワンなど
<2335> キューブシス 1085 +78大幅反発。野村総研との資本・業務提携を発表。第三者割当方式によって163万株の株式を野村総研が取得し、20.18%の株式を所有する筆頭株主となる。一方、業務受委託に関する長期かつ継続的な関係の強化、業務受委託の事業領域拡大の推進、ニアショアなど生産拠点の活用拡大、生産体制拡充などの業務提携を行っていく。株式価値希薄化にはつながるが、それ以上に野村総研との提携による今後の価値向上が期待された。<3445> RSテクノ 9110 +470大幅反発。前日に22年12月期業績・配当予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の105億円から130億円、前期比89.1%増にまで引き上げ。各セグメントともに想定を上回る需要状況となっているもよう。また、期末配当金も従来計画の25円から35円に引き上げている。業績上振れによって普通配当を5円増配のほか、中国子会社の上場記念配5円も実施する。<6898> トミタ電機 3255 -540急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は1.9億円で前年同期比30.2%増益となっているが、8-10月期は0.2億円で同65.1%の減益に転じている。据え置きの通期予想は2.4億円で前期比91.0%増だが、上振れ期待などは大きく後退する状況となっている。ゼロコロナ・ロックダウン政策の影響により、中国市場の情報通信関連などが、在庫調整により受注が鈍化したようだ。<6535> アイモバイル 1161 -42大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は5.6億円で前年同期比36.1%減益となった。据え置きの通期計画は38.5億円で前期比1.5%増、想定以上に低調な立ち上がりになったと捉えられたようだ。新規開発タイトルの遅延によってアプリ運営事業の収益が低迷した。また、コンシューマ事業においても、売上計上の期ずれがあったほか、持続的成長のための販促、人材、開発などの先行投資負担が響いたもよう。<6879> イマジカG 730 +37大幅反発。NTTとIOWN時代におけるリアル・サイバー融合空間の表現・演出技法に関する総合的な共同検討に着手したと前日に発表。両社はこれまでも様々な連携を図ってきたが、今回の共同検討の開始によって、従来の映像制作・提供の分野に限らず、リアルとサイバーが融合・共生する空間の表現・演出技法の検討を進めていく予定のようだ。当面はフィールド実証などを進め、ユーザ価値の可視化や評価を行っていく計画。<5803> フジクラ 1116 +44大幅続伸。今週に入ってアナリストの高評価が目立つようになっている。直近ではゴールドマン・サックス証券が新規に「買い」としているほか、本日は岩井コスモ証券が1300円目標で新規に「A」、みずほ証券が「中立」から「買い」に格上げで1400円目標としている。岩井コスモ証券では、構造改革が一段落する中で今後は光配線ソリューションビジネスの中期成長に期待としている。<4680> ラウンドワン 520 -36大幅続落。引き続き、11月の月次動向が売り材料視される状況となっているもよう。既存店売上高は前年同月比12.6%増と3カ月連続でのプラス成長、かつ2ケタ増もキープしている。ただ、月初は約20%増と好スタートを切っていたため、その後は伸びが鈍化する形になっている。米国既存店売上高もコロナ前の20年3月期対比では約20%増となっているが、10月の約45%増からは伸びが鈍化している。<3180> Bガレジ 3025 +181大幅反発。前日に上半期の決算を発表、営業利益は5.1億円で前年同期比13.0%減となり、従来計画の6.1億円を下回った。ただ、CVC投資評価損など一過性要因もあったこと、円安進行による影響への警戒はあったことで、あらためてネガティブに捉える動きは限定的。会社側では、物販事業の売上は計画を上振れ推移としているほか、店舗設計事業でも人員補完は完了したとして、通期計画達成に自信を示しているもよう。<9506> 東北電力 636 +32大幅反発。野村證券では投資判断「バイ」を継続で、目標株価を1160円から1250円にまで引き上げている。24年3月期は低圧規制料金値上げや自由料金値上げ、燃調上限撤廃などで、23年3月期の収支悪化要因が概ね解消されると予想、さらに、女川原発2号機が再稼働することで、燃料費削減メリットも享受できるとみている。経常損益は23年3月期2000億円の赤字から1288億円の黒字に転じると見込んでいる。<1928> 積水ハウス 2421 -74.5大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、8-10月期営業利益は561億円で前年同期比4.2%減と減益に転じたが、市場予想は30億円程度上振れている。ただ、物件売却益の前倒し計上もあり、ポジティブな反応は限定的に。資材価格上昇による国内戸建事業の粗利益率低下、足元の米国住宅の販売鈍化や完成在庫増加基調などをマイナス視する動きが先行。なお、通期計画は2600億円、前期比13.0%増を据え置いている。
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2022/12/09 15:19
本日の注目個別銘柄
丹青社、クロップス、光ビジネスなど
<6981> 村田製 7214 -135大幅続落。ブルームバーグ通信が社長インタビューを報じている。中国メーカー製品の落ち込みに加え、米アップルの「iPhone14」の需要の先行きにも不透明感が増しているとして、世界スマホ市場のさらなる下振れを警戒しているもよう。今期のスマホ需要予測は、4月時点の13億7000万台から10月に10億9000万台程度に下方修正されているが、もう一段の下方修正も見込んでいるようだ。<7988> ニフコ 3490 +25反発。みずほ証券が投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価を3050円から4450円へ引き上げた。業績は踊り場を脱し、24/3期以降再び成長局面に入ると予想。BEV(バッテリー式電気自動車)を含めた電動化やADAS(先進運転支援システム)に関連する製品群が寄与すると分析。また、独自の強みにCASEなどの産業構造変化の恩恵が加わることによる成長軌道への回帰は未だ株価に織り込まれていないと。<8056> ビプロジー 3235 +55大幅反発。モルガン・スタンレーMUFG証券ではIT企業6社のカバレッジを開始、同社は投資判断を「オーバーウェイト」に、目標株価を4100円に掲げた。経済再開によって航空・鉄道・レジャー産業などの回復による恩恵が期待できること、ERP刷新費用軽減による今後の販管費増加ペース鈍化で、営業レバレッジが働きやすくなることなどを評価。24年3月期営業益はコンセンサスを9%上回る水準と予想している。<8919> カチタス 3175 +110大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「ホールド」から「バイ」に格上げ、目標株価も3400円から3900円に引き上げている。拠点拡大や人員増強による市場シェア拡大を通じ、中期的に年率 2ケタの利益成長を継続できると安定感を評価している中、株価調整で割安感が強まったと判断のもよう。金利上昇下では賃貸との比較によるディフェンシブ性が評価できるともしている。<2264> 森永乳 4410 -125大幅反落。クレディ・スイス証券はバリュエーションの切り上がりにより、目標株価を4900円から5100円に引き上げたものの、業績予想は下方修正した。原料高が厳しい中で価格是正を行うも、主力食品事業のトップラインが弱く、利益水準回復は簡単でないとみている。23年3月期営業利益は会社計画並みで、24年3月期は減益を見込むとして、コンセンサスを30億円程度下回る水準にまでそれぞれ減額した。<2491> Vコマース 1949 -83大幅反落で連日の安値更新。岡三証券では投資判断を「強気」から「中立」に、目標株価も4000円から2300円に引き下げた。10月に行われたZHDによるECモール統合を機に、同社のStore’s R∞に不利となる経済条件の変更が行われており、その影響は従来想定よりも大きくなると考えているもよう。」また、ZHDのコスト抑制の方針から、ショッピングECのGMV成長率が短期的に鈍化するともみている。<3854> アイル 2094 +124大幅続伸。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は7.3億円で前年同期比2.2倍の水準となっている。据え置きの上半期計画11.3億円、同33.8%増に対する進捗率は64.3%に達している。システムソリューション事業の売上が好調に推移、ストック比率の上昇やパッケージ機能の拡充、製販一体による見積精度向上などで、粗利益率も大幅に上昇のもよう。業績上振れへの期待感が先行する格好になっている。<9743> 丹青社 724 -62大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は3.3億円で前年同期比64.5%減となり、通期予想は従来の25億円から2億円に下方修正した。主に商業その他施設事業及びチェーンストア事業において、物価高騰に伴う設備投資の抑制及び出店計画の中止・延期などの影響を受け、売上が下振れ、価格競争も想定以上に激化しているようだ。予想外の下期急失速がネガティブサプライズに。<9428> クロップス 1119 +101急伸。KDDI<9433>との資本業務提携締結を発表。KDDIを処分予定先として42万株の自己株処分を行うほか、KDDIではいすゞ<7202>や愛知銀行からも同社株を取得して、発行済み株式数の20.02%を保有する大株主に。コンシューマ向けKDDIのサービスに関する事業において、より安定的な関係を構築していく。4.4%程度の希薄化につながるものの、それ以上にKDDIとの関係強化が評価された。<3948> 光ビジネス 1016 +120急伸。前日に22年12月期業績上方修正、並びに、増配を発表。営業利益は従来予想の15億円から20億円に引き上げた。新型コロナワクチン3回目、4回目の接種や住民税非課税世帯に対する臨時特別給付金に関する受注に加え、ワクチン5回目の接種や価格高騰緊急支援給付金などに関しても受注が獲得できているもよう。年間配当金も従来計画45円から50円に引き上げ、前期比15円の増配となる。
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2022/12/08 15:24
本日の注目個別銘柄
住石HD、SMN、東京一など
<6920> レーザーテック 26280 -1375大幅反落。米国市場では、ISM非製造業景気指数の上振れなどで金融引き締めの長期化が意識される状況となり、グロース株中心の下落となっており、SOX指数もエヌビディアやAMDの株価下落で2.4%安、4日続落となっている。東京市場でも同社など半導体関連に売りが集まる展開となっている。TSMCの米新工場新設が発表されているものの、織り込み済みとあって、本日はポジティブな反応が限定的に。<5802> 住友電工 1566 +22続伸。ゴールドマン・サックス証券では、産業エレクトロニクス5社のカバレッジを新規に開始。出遅れたインフラ投資にチャンスありとして、同社とフジクラ<5803>を「買い」推奨としている。同社に関しては目標株価を2200円に設定している。短期的には光ファイバーケーブルと自動車回復が売上成長を牽引し、中長期では電力インフラ分野も投資拡大による恩恵が期待できるとみているようだ。<6324> ハーモニック 3640 -5反落。クレディ・スイス証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に、目標株価も5420円から3820円に引き下げた。ナブテスコ<6268>による同社株の売却について、昨年2月から今年7月にかけて同社株が売却された際と同様のペースで株式売却が行われるとした場合、約800万株の売却が残っていると推測。受注底打ちは予想されるが、株式需給への影響を補うほどの力強い回復は当面見込めないと。<6619> WSCOPE 1800 +115大幅反発。韓国子会社が大手鉄鋼メーカーポスコのアルゼンチン法人と、イオン交換膜スタックモジュールの供給に関し基本合意書を締結したと発表している。契約金額は韓国子会社来年度売上額の10%以上の規模になる見込みとされている。競合他社比でリチウムの抽出効率が高く、耐久性に優れた製品の開発に成功したことで、今回の合意締結に至ったもよう。24年第1四半期から供給を開始する計画のようだ。<2752> フジオフード 1348 -5続落。遅延していた第3四半期決算を発表、営業損益は17億円の赤字となり、通期予想は従来の4.7億円の赤字から18.7億円の赤字に下方修正している。コロナ第7波による外食機会の減少、円安進行によるコスト上昇などが背景。減損損失の計上で、最終損益は0.2億円の黒字から19.7億円の赤字に下方修正。ただ、業績下振れ懸念が強かったこと、株主優待権利取りの動きから、下げ幅は限定的なものにとどまっている。<1514> 住石HD 419 +49急伸。前日に明らかになった大量保有報告書によると、著名投資家である井村俊哉氏の保有比率が9.87%から12.71%に上昇した。市場内での株式取得が進んでいるもよう。12月1日に7.65%の大量保有が明らかになって以降も取得ペースが速まっており、需給思惑などが一段と強まる形。なお、前日も7.65%から9.87%への保有比率上昇が伝わっていたが、短期的な過熱感による利食い売りが優勢とだった。<4499> Speee 1645 -82大幅続落。SBI証券は投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価も5500円から1980円にまで引き下げた。23年9月期は投資期と位置付けられ、業績の踊り場になると見込んでいる。同証券では「先を見据えた投資」というよりも「足元の状況に急遽対応を迫られたための投資」という印象としている。不透明感の増大や情報開示状況などを考慮して、従来の再来期でなく今期の一株当たり利益を株価評価に適用している。<4392> FIG 460 +30大幅続伸。9月15日の年初来高値水準を更新。ドローン関連の一角として物色人気が集まっているもよう。国土交通省は、ドローンの機体が操縦者に見えない状態でも住宅地などで飛ばせるよう規制を緩和しているほか、ドローン国家資格(免許)制度も5日から新設されている。さらに、日本郵便とACSL<6232>が大型物流ドローンの新機体を6日に発表している。前日はACSLが大幅高となる展開であった。<6185> SMN 500 +43大幅反発。読売新聞、大日本印刷と、テレビ、新聞、出版物に接するユーザーの行動データに基づく新たな広告サービス「Media X」の運用で協業すると発表。3社連携によって、新聞・テレビ・出版物の3種類のマスメディアを横断するデータマーケティングが実現可能となる。ソニーグループ、読売新聞グループ、DNPグループのリソースや強みの掛け合わせによるシナジー効果、新たな協業の可能性などが期待される展開に。<3067> 東京一 527 -49大幅続落。株式の立会外分売を実施すると前日に発表している。分売予定株式数は44万8000株、分売予定期間は12月13日から16日まで。株式の分布状況の改善、流動性向上を図り、流通株式時価総額の拡大によりプライム市場の上場維持基準適合を実現する ことを目的としている。出来高が1万株に満たない日が多い状況下、短期的な需給インパクトを警戒する動きが優勢に。
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2022/12/07 15:28
本日の注目個別銘柄
コックス、ダイコク電、ファーマFなど
<7272> ヤマハ発 3315 +65急反発。モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断「オーバーウェイト」、目標株価4500円でカバレッジを開始。自動車セクターレベルの相対的に低いバリュエーションが付与されてきたが、今後、高成長・高単価の製品・販売戦略を追求するプレミアム戦略による利益成長がマリン・二輪車事業で達成された際は、バリュエーションの上昇が期待できると強調。また、来年度営業益はコンセンサスを10%程度上回る水準と予想。<3710> ジョルダン 684 -1一時急伸。ドローン事業を手掛けるエアーズを子会社化すると発表。取得価額は2億円で、50.8%を保有する筆頭株主に。エアーズはドローンスクールのフランチャイズ展開、ドローン関係ソリューション提供、ドローン販売などを手掛け、前期は2.8億円の売上実績。自治体向けソリューションパッケージの強化、インバウンドなど観光関連の事業強化につながるとの期待が先行した。ただ、株価はその後失速して伸び悩んだ。<7711> 助川電気 1292 +1反発。立会外取引において自己株式の取得を実施すると前日に発表、発行済み株式数の6.3%に当たる37万株、4億7767万円が取得上限。資本効率の向上および経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることを取得目的としている。自己株式取得の相手先は同社取締役会長が予定とされていた。35万3500株の取得が本日行われたことも発表。一株当たりの価値向上につながる形となっている。<9876> コックス 174 -23急落。前日に11月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比8.1%減となり、9カ月ぶりのマイナスに転じている。客単価が同8.7%上昇した一方、客数が同15.5%の減少となった。月を通して気温の高めの日が多く、メンズ・レディスともに冬物のアウターや服飾雑貨の売上が伸び悩んだ。今期に入って8カ月連続で2ケタ成長が続いていたため、急速な失速にはネガティブな反応が強まっている。<6472> NTN 282 +12大幅続伸。ゴールドマン・サックス証券が投資判断を「売り」から「買い」に2段階格上げ、目標株価も240円から410円にまで引き上げている。顧客に対し不採算商品の値上げを不退転の決意で交渉、実現させており、売価見通しを反映して業績予想を引き上げている。懐疑的だった収益性の復活につながると高評価しているほか、D/Eレシオの改善などバランスシートも徐々に健全になりつつあるとみているようだ。<4307> NRI 3275 +170大幅続伸。3696万8100株の株式売出、並びに、554万5200株を上限とするオーバーアロットメントによる売出に関して、前日に売出価格が3011円と決定しており、買い戻しの動きが優勢となっているようだ。売出の発表後、株価は一時9.9%の下落となっていた。受渡日は12月12日となるが、自社株買いの取得も予定されているなど、その後の需給改善を期待する動きなども優勢に。<3549> クスリのアオキ 7910 +280大幅続伸。前日に11月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比7.0%増、6カ月連続でのプラス成長となり、20年4月以来の高い伸長率となっている。客数が同2.7%増加したほか、客単価も同4.2%上昇している。調剤、フードなどの物販も好調だったもよう。上半期の既存店累計は3.7%増になったとみられ、会社上半期計画の2.1%減を上回ったようだ。<6430> ダイコク電 1727 +175大幅反発。前日に23年3月期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の11億円から18.5億円、前期比55.3%増に引き上げ、スマート遊技機の市場投入が順調に始まり、同遊技機に必要なユニット「VEGASIA」などの販売好調が継続の見通しとしている。上半期は2ケタ減益決算であり、大幅な上方修正にポジティブなインパクト。また、年間配当金も従来計画の40円から60円にまで引き上げ。<2929> ファーマF 1470 +176急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は21.9億円の赤字で前年同期比37.7億円の損益悪化となっている。広告宣伝費の増加が背景だが、同社の通信販売事業は売上高と広告宣伝費の発生時期が異なる構造となっており、同費用の増加は定期顧客の増加を表し、今後の収益拡大を想定させるものとなる。実際、第1四半期の定期顧客件数は前四半期比で15%増と顕著な伸びになっている。<4974> タカラBIO 1815 +64大幅反発。本社敷地内に新工場棟を建設し、新型コロナウイルスワクチンなどバイオ医薬品の受託生産を強化すると伝わった。新型コロナワクチン換算で現在年間約1200万回分の生産能力を、27年度にも7000万回以上に高める計画のよぅだ。国内製薬企業が実用化するワクチンの受託生産などを想定、「メッセンジャーRNA」ワクチンの生産にも対応するとされている。新工場棟は27年6月メドに完成させる予定のようだ。
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2022/12/06 15:21
本日の注目個別銘柄
ハークスレイ、キタック、JエスコムHDなど
<4707> キタック 285 -33急落。先週末に22年10月期決算を発表、営業損益は7700万円の黒字に転換、前期は700万円の赤字だった。また、23年10月期は1.6億円、前期比2.1倍の大幅増益を見込む。先送りされた民間の大型受注案件計上などが想定されているもよう。ただ、前期実績は10月に下方修正の1.06億円を下回っており、今期見通しに関しても想定内と捉えられた。先週末は期待先行で急伸していたこともあり反動安の形に。<6284> ASB機械 4755 +295大幅続伸。大和証券では投資判断を「3」から「2」に格上げ、目標株価も3300円から5100円に引き上げ。10月に行われた展示会の効果、前期上期の受注水準が低いことなどから、短期的に受注モメンタム改善が見込まれると評価。日本で飲料容器向け大型機の受注を獲得したこと、米州での顧客の地産地消シフトによる投資増、インドでの日用品容器向け増加などから7-9月期も受注は好調推移となっていた。<5411> JFE 1547 +39大幅反発。本日は鉄鋼セクターが業種別上昇率のトップになっている。先週末はモルガン・スタンレーMUFG証券の投資判断格下げなどで下げが目立ったが、押し目買いの動きが優勢になる形へ。SMBC日興証券では、1ドル=130円程度の円高であれば、鉄鋼原料や燃料費はドルリンクの構成比が高いため、コストダウン効果につながるとしている。「適度な」円高は高炉各社にとって総じてプラスと捉えられている。<4996> クミアイ化 904 +1横ばい推移。先週末に業績予想の修正を発表。経常利益は従来予想の164億円から235億円、前期比83.2%増に上方修正。ただ、円安による為替差益の計上が要因であり、営業利益は125億円から126億円への引き上げにとどまった。第3四半期までの状況からも営業外収益の上振れは想定線、反応は限定的にとどまった。なお、個別営業利益に関しては、従来予想の66.1億円から105億円に上方修正した。<4739> CTC 3210 -40続落。岡三証券では投資判断を「強気」から「中立」に格下げ、目標株価を4000円から3750円に引き下げている。23年3月期営業利益は535億円で前期比6.0%増に引き下げ、会社計画555億円を下回ると予想。粗利益率、販管費の計画比悪化を予想しているようだ。下半期は連結子会社における稼働率のコントロール、全体のトップライン伸長などが重要になるとし、その動向を注視したいとしている。<7561> ハークスレイ 736 +77急伸。いちよし証券ではレーティング「A」を継続し、フェアバリューを1600円から1800円にまで引き上げた。11月30日に稲葉ピーナツおよびアイファクトリーの株式を取得、M&A効果によって業績見通しを引き上げたもよう。24年3月期営業利益は従来予想の24億円から31億円に引き上げた。また、店舗リース&ソリューション事業は、今後も店舗リース取引店舗数の増加傾向が続くと予想している。<2685> アダストリア 1970 -3続落。先週末に11月の月次動向を発表る。既存店売上高は前年同月比2.9%増、9カ月連続でのプラス成長に。客数が同1.3%減少した一方、客単価が同4.3%上昇した。ニット類の販売好調、自社ECサイトのプロモーション効果などで売上が伸長。他の衣料品各社が減収に転じたり、増収率が大きく鈍化する中、相対的に堅調推移が目立つ状況になり、買い先行スタート。全般に様子見ムードが強く買いは続かなかった。<3779> JエスコムHD 152 +50ストップ高比例配分。KJCインター、明日クリエイトなどを割当先とする第三者割当増資を実施し、1.1億円を調達すると発表している。また、BSPアセットマネジメント及びBSPコンサルティングと業務提携契約を締結することも発表。増資による新株発行は109万5000株、10.5%の希薄化につながるものの、BSPグループと共同で展開していく投資事業の拡大を期待する動きが優勢に。<9627> アインHD 6120 -410大幅続落。先週末に上半期の決算を発表、営業利益は67.8億円で前年同期比17.5%増となり、従来予想の84.8億円を下振れる着地になった。市場予想も10億円程度下回っている。処方箋枚数の回復が鈍くなっているほか、販管費も計画を上振れたもよう。会社側では通期計画200億円、前期比32.1%増を据え置いているが、あらためて下振れ懸念が強まる状況になっているようだ。<9983> ファーストリテ 83890 +2530大幅反発。先週末に11月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比3.8%減となり、5カ月ぶりのマイナスに転じた。ここ3カ月は2ケタの増加であった。客単価が同6.5%上昇した一方、客数が同9.7%減少した。気温が高く推移したことで防寒衣料の需要が伸び悩んだ。ただ、他の衣料品各社も総じて売り上げは伸び悩んでおり、期ずれの影響が大きいとみられ、12月の販売は回復が期待できるとの見方が優勢に。
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2022/12/05 15:25
本日の注目個別銘柄
住石HD、太洋工業、ピープルなど
<7865> ピープル 1330 -162急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は6.1億円で前年同期比2.5倍となり、従来予想の5.6億円も上回った。ただ、新たに公表した通期予想は4.8億円で同7.0%減益見込み、業績の急速な鈍化をネガティブ視する動きが優勢に。第4四半期は米国向け売上の大幅な減少を見込む。同時に公表した10月の月次動向でも、売上高は海外販売の急減速によって前年同月比59.0%減と大幅なマイナスに転じた。<4385> メルカリ 3090 +111大幅続伸。UBS証券では投資判断を新規に「Buy」、目標株価を3700円としている。決済サービスの強化により国内実質トップのポジションが強まること、競合対比で利用頻度が高い米国事業の黒字化が26年6月期までに可能とみられることなどを評価。四半期決算で2つの赤字事業の収益性改善が確認できるにつれ、同業他社比で過大となっているディスカウントは解消に向かうと考えているようだ。<2593> 伊藤園 5330 +30続伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は113億円で前年同期比4.4%増となり、従来計画の116億円に近い水準での着地となっている。第1四半期減益決算からは増益に転換へ。通期予想200億円、前期比6.4%増は据え置いている。10月の価格改定効果などによって、販売単価が上昇している。実績値はコンセンサスをやや下回ったもようだが、競合各社の苦戦が目立つ中で、相対的に底堅い決算との評価が先行。<6663> 太洋工業 408 +45急伸。近畿大学との共同研究で「機能性セラミックス薄膜複合フレキシブル基板」を開発したと前日に発表している。近畿大学の単結晶薄膜転写技術と同社の加工技術を組み合わせて応用することで、フレキシブルプリント配線板に形成した電極上に直接、機能性セラミックス薄膜を接合し、通電により機能性を発現させることに成功したもよう。23年度中のサンプル出荷を目指すとしており、業績インパクトを期待する動きが優勢に。<2267> ヤクルト 8510 -240前日比変わらずを挟んで大幅続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価は9500円としている。国内事業の高付加価値化による24年3月期までの利益成長は一旦織り込んだと判断。過去2年の業績を押し上げた新興国通貨の対円での上昇に一服感が出てきたことも考慮のようだ。今後は、海外現地通貨ベースの業績反転などを見極めたいとしている。<5411> JFE 1508 -31大幅反落。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に、目標株価も2000円から1650円に引き下げた。2年ぶりに鋼材在庫出荷サイクルは陰の局面に入り、今後は国内鋼材価格が調整し、鋼材マージンはやや悪化すると予想している。業界投資判断をIn-LineからCautiousに引き下げており、同社のほか神戸製鋼所の投資判断も格下げしているようだ。<6586> マキタ 3265 +100大幅続伸。投資判断格上げの動きが複数で観測されている。大和証券では投資判断を「3」から「2」へ、目標株価も3000円から3500円に引き上げ、みずほ証券でも投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価を3450円から3850円に引き上げたもよう。大和証券では、当面は在庫削減が最大の経営課題となるが、今期がボトムと考えられるため、大きく調整してきた株価の反転が期待できると判断しているようだ。<1514> 住石HD 336 +80ストップ高比例配分。著名投資家である井村俊哉氏が発行済み株式数の7.65%を保有する大株主に浮上したことが大量保有報告書で明らかになっており、買い材料につながる格好となっている。10月以降に市場内で取得、保有目的は純投資としている。井村氏は三井松島の大株主として話題となっていたほか、直近では富山第一銀行の大量取得が明らかになり、株高材料とされる状況になっていた。<7211> 三菱自 589 -37大幅続落。為替市場では一段のドル安・円高が進行しており、円安メリットの大きい同社など自動車関連株の売り材料につながっている。外為市場では1ドル=135円10銭台にまで一時ドル安円高が進行、前日の昨日15時頃に比べて1円20銭ほどドル安円高に振れている。12月FOMCにおける利上げペース減速観測が強まっているほか、米ISM製造業景気指数が想定以上に低下したことなどもドル安要因となっている。<4751> サイバー 1288 +49大幅続伸。サッカーW杯において日本が対スペイン戦で勝利を挙げ、決勝トーナメント進出を決定している。対ドイツ戦勝利の際にも人気化したが、W杯全64試合を放映する「ABEMA」事業への期待感があらためて高まる状況となっている。なお、次戦となるクロアチア戦は12月6日の0時キックオフが予定されている。英国風パブを運営しているハブ<3030>もW杯関連として急伸の展開に。
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2022/12/02 15:22
本日の注目個別銘柄
ACCESS、ニーズウェル、マンダラケなど
<8035> 東エレク 46900 +1810大幅続伸。FRB議長講演を受けて米市場ではグロース株が上昇、SOX指数も5.8%超の大幅高となり、同社など国内半導体関連株への支援材料に。また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券では同社の投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に、目標株価も45000円から54000円に引き上げた。半導体製造装置需要の谷間入りはおおむね織り込み済み、今後は来年後半以降の回復を織り込む局面と判断。<2413> エムスリー 4192 -13反発も伸び悩む。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に、目標株価も4500円から3800円に引き下げた。m3ポイントシステムに立脚するビジネスモデルへの懸念、人員増に苦労する可能性や離職率の高さといった人事面への懸念などを背景に、製薬マーケティング事業の成長が再加速しないリスクを考慮したもよう。グロース株高に連動し買い先行も戻り売りに。<3391> ツルハHD 9220 +350大幅反発。前日に11月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比4.7%増となり、2カ月連続でのプラスとなった。客数が同1.4%増加したほか、客単価も同3.3%上昇している。新型コロナ関連商材の需要が増加したもよう。23年5月期累計では0.7%増とプラスに転換、会社側前提は通期で1.1%増だが、上期は0.1%減であり、計画を上回る推移とみられる。<4443> Sansan 1772 +102大幅反発。同社のほか、マネーフォワード、ラクスなど中小型グロースの代表銘柄が揃って買い優勢の流れに。パウエルFRB議長は前日の講演で、早ければ12月にも金融引き締めペースを落とす可能性が高いことを示唆している。金融引き締めペース減速の可能性が一段と高まることになり、米国市場はグロース株中心に大幅高、ナスダックは4.4%の上昇となっており、東京市場にも同様の動きが広がっている。<4369> トリケミカル 2567 +156大幅反発。前日に第3四半期決算を発表。累計営業益は28.2億円で前年同期比20.0%増となり、据え置きの通期計画36.2億円に対する進捗率は78%に達した。8−10月期は9.1億円で同1.9%増、伸び率は鈍化したが、5四半期連続での増益をキープした。半導体製造用の化学化合物が高い需要を維持している。なお、本日は米国株高を受けて半導体関連株が買い優勢の地合いとなっていることも支援要因となった。<4813> ACCESS 854 +106一時ストップ高。前日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は16.9億円の赤字で前年同期比11.3億円の損益改善に。8-10月期は3.3億円の黒字に転換しており、20年1月期第4四半期以来、11四半期ぶりの黒字転換となっている。ネットワーク事業が着実に売上を拡大させているほか、為替効果も寄与しているもよう。据え置きの通期計画15億円の赤字には上振れ期待も高まる方向とみられる。<3109> シキボウ 954 +76大幅続伸。前日に業績・配当予想の修正を発表。投資有価証券売却益4億円の計上などで、23年3月期最終損益は従来の14億円から16億円に上方修正。また、投資有価証券売却によるキャッシュフローの増加などを背景として、年間配当金も従来計画の40円から50円に引き上げた。前日終値ベースでの配当利回りは5.7%の水準となり、利回り妙味が高まる形になっている。<3992> ニーズウェル 798 +68大幅反発。メルカリからITアウトソーシングサービスを受注したと前日に発表。同社はこれまで、メルカリが利用する経費精算クラウド、請求書管理クラウドの保守をはじめ、電子帳簿保存法の対応などを手掛けており、これらの対応力が高評価されたもよう。これまでの業務に加え、会計周辺システムやクラウドサービスの統合ツールなどの提案を行っていくもよう。受注額は不明ながら業績インパクトを期待する見方が優勢に。<2652> マンダラケ 878 +82急伸。前日に10月の月次動向を発表。単月売上高は前年同月比30.4%増となり、7カ月連続でのプラス成長となった。伸び率の高さは22年9月期以降では最高水準となっている。新型コロナの水際対策の緩和によって海外からの来店客が増加しているほか、電脳ショップ「ありある」を始めとした通信販売も好調に推移。23年9月期の高スタートをポジティブに捉える動きが先行している。
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2022/12/01 15:50
本日の注目個別銘柄
日電波、ADワークスグループ、日本金属など
<6951> 日電子 4560 -190大幅続落。東海東京証券は投資判断「ニュートラル」継続で目標株価を6200円から4600円まで引き下げている。台湾TSMCの最先端投資遅延の影響で、マルチビームマスク描画装置の受注高は7-9月期がゼロとなり、通期計画は従来の23台から非開示としている。受注の好転は24年3月期下期になると予想し、23年3月期以降の業績予想を下方修正、24年3月期は減益に転じると見込んでいる。<2982> ADワークスグループ 156 -11大幅続落。22年12月期業績フォーキャストを公表、経常益は8.25億円で前年同期比26.9%増、従来計画の8億円を上回る。ただ、第3四半期までで7.9億円を計上していることから、上振れ幅は限定的と。また、1000株以上の保有株主に対する優待ポイント贈呈を22年12月末実施で最後にするとしている。一方で配当金を充実させるとし、22年12月期年間配当金は従来予想3.5円から4.5円に増額した。<9551> メタウォーター 1789 -58大幅続落。流通株式比率の向上に向け、大株主である日本ガイシと富士電機から一部保有株売却の承諾を得たと発表。野村証券などによるスキーム「株式需給緩衝信託」を活用する。両社が発行済み株式数の7.57%に当たる330万株を上限に立会外取引で売却し、取得先の野村信託銀が市場内で売却していくようだ。需給波乱は避けられても、当面の上値の重しにつながるとの見方が強いようだ。<6594> 日本電産 8534 -90続落。イタリアの工作機械メーカー、PAMAを買収する方針を固めたと伝わった。買収金額は150億円程度とみられ、工作機械事業では初めての海外メーカーのM&Aとなる。PAMAは重電や造船業界向け大型の工作機械などを手掛け、年間売上高は200億円弱に及ぶ。欧州への販路拡大などを狙い、工作機械事業をEV駆動装置に次ぐ成長の柱に据えるようだ。目先の収益インパクトは限定的とみられ、株価への反応は限定的。<3182> オイシックス 1927 +90大幅反発。東海東京証券は投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を3160円から3550円にまで引き上げている。購入頻度の高まりなどで、オイシックス事業のARPU(1ユーザ当たり平均収入)は増加傾向にあり、会員数の増加幅縮小を補えると判断している。物流センタートラブルで発生した一過性コストの剥落や会員の集客が通常状態に戻ることで、24年3月期は3割超の利益成長を予想している。<5491> 日本金属 1021 +74大幅反発。10月12日以来の株価4ケタ回復。グレーチング部材製品であるIバー「リプルス」が食品工場や精密機器製造工場に採用されたと発表している。強度・軽量化のニーズに加え、ステンレスの清潔感・耐久性・メンテナンス性及び高い耐すべり性が評価されているもよう。独自製品である、異形圧延によるランダムな模様付けを施した意匠性を有する冷間異形鋼は、今回の採用によって生産量が倍増する形になっているようだ。<6779> 日電波 1745 +160急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「オーバーウェイト」を継続で、目標株価を2400円から2900円にまで引き上げた。業績予想を上方修正、23年3月期営業利益は65億円から82億円に引き上げ、会社計画を上回るとみている。24年3月期以降も2ケタの利益成長を見込む。構造改革効果によるポートフォリオの良化、円安効果、車載分野における顧客の生産回復などを背景に。 <7013> IHI 3760 +230大幅続伸。SMBC日興証券では投資判断「1」を継続し、目標株価を6200円から6600円に引き上げ。セクター内でのトップピックと評価。CF34やGEnxなどの主要エンジンはコロナ前に比べエンジンストックがグローバルで増加しているほか、PW1100Gエンジン向けスペアパーツ事業の採算改善、利益成長も航空エンジン事業の業績をけん引すると。ライフサイクル事業の拡大とあわせ、過去最高益更新基調継続へ。<8068> 菱洋エレク 2348 -56大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、営業利益は36.8億円で前年同期比2.4倍の水準となり、通期予想は従来の36億円から42億円に上方修正した。半導体関連の需要が想定していたほど落ちこまず、大口ビジネスの終息時期も後ろ倒しになっているもよう。上半期決算時に続いての上方修正。ただ、上半期実績が25.1億円であったため業績上振れは十分に想定線、目先の出尽くし感が優勢に。<5805> 昭電線HD 1795 +56大幅反発。SMBC日興証券では投資判断「1」、目標株価2400円で新規にカバレッジを開始。変電市場でシェア74%を誇る高電圧電力ケーブル用コネクタ「SICONEX」を軸としたSICOPLUS戦略が、再エネ導入や老朽設備の更新需要などによる変電市場拡大に伴って成長し、今後の業績を牽引すると見込む。また、ROIC経営導入やガバナンス体制の強化など構造改革により、収益性が高まってきている点も評価と。
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2022/11/30 15:37
本日の注目個別銘柄
ベクトル、多木化学、エーザイなど
<6981> 村田製 7448 -123続落。アップルのスマートフォン「iPhone」を組み立てる中国の工場で混乱が生じ、約600万台の「iPhoneプロ」の生産不足に陥る可能性が高いなどと伝わった。新型コロナ感染制限措置や待遇に不満を募らせた従業員と警備員が衝突した。ロックダウン長期化の動向次第では、生産にさらに悪影響が及ぶ可能性があるとされる。アルプス<6770>や太陽誘電<6976>など電子部品関連の一角にも売りが広がった。<4523> エーザイ 8988 -596大幅反落。バイオジェンと共同開発しているアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」との関連性が考えられる2例目の死亡が報告されたもよう。治験に参加していた65歳の女性が脳卒中と脳浮腫を発症し脳出血で死亡したようだ。同社では関連性を否定している。「レカネマブ」はアルツハイマー病治療薬としての期待が高まっているが、承認に対する不透明感の強まりへとつながる形に。前日の米国市場ではバイオジェンも大幅安に。<1801> 大成建 4220 +30反発。野村證券は投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価も4500円から5200円に引き上げた。大手ゼネコン各社は採算重視のスタンスに舵を切り始め、今後、国内建築における大型案件での価格競争は緩和方向と考えているもよう。施工キャパシティに余裕ある同社は競争緩和の恩恵を享受すると評価。なお、日建連発表の10月の国内建設民間受注額は10月単月として過去10年で最高水準になった。<5233> 太平洋セメ 2196 +47大幅反発。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も2390円から2880円に引き上げている。23年夏にかけて国内セメントの値上げが進むと予想、燃料価格のピークアウトもあり、25年3月期には国内セメント事業の黒字化を予想としている。株式市場の注目点が来期以降の業績回復に映る局面のなか、評価基準とする25年3月期営業利益は512億円から600億円に上方修正している。<6058> ベクトル 1342 +114急伸。SBI証券では投資判断を新規に「買い」、目標株価を1890円としている。主力のPR・広告事業において、ストック性の高いリテナー収益をベースに、成長性が高いデジタルマーケティング領域の売上が増加することで、新たな成長ステージを迎えると評価しているもよう。23年2月期営業利益は会社計画を上回る65.3億円を予想、24年2月期以降も2ケタ成長見込みと、最高益更新が続くと見込んでいるもよう。<4025> 多木化学 5370 -440大幅反落。バカマツタケの商業生産設備の着工について、23年以降に延期すると発表。バカマツタケが市場評価を受ける段階に達したと判断、11月より飲食店などで品質及び調理品の評価を行っている。設備着工はその評価に基づき市場性を見極めたうえで判断するとしている。1月のリリースでは、22年度内の試験販売、商業生産設備の着工を目指すとしていたが、業績寄与のタイミングのずれ込みを嫌気する動きが先行した。<2734> サーラ 744 -30大幅続落。本日は11月配当権利落ち日で、処分売りの動きが優勢に。同社は11月末に14円の配当を計画、年間配当金では25円となっている。また、500株以上の株主に対しては、1000円分の株主優待券を贈呈している。500株保有の株主にとって、前日終値をベースにした配当・優待利回りは3.5%程度になる。本日はジャステック<9717>、ファーストブラザーズ<3454>なども権利落ちで売られた。<4028> 石原産 1132 +52大幅続伸。いちよし証券ではレーティング「A」を継続し、フェアバリューを2400円から2600円に引き上げた。足元業績の厳しさは織り込み済みであり、むしろ、好材料に注目したい局面と判断している。農薬は既存殺菌剤・次期主力剤が好調ななか、動物薬も米国販売がスタート。また、MLCC材料は村田との協業強化で今後の期待が大きい。配当性向 30%に基づき、24年3月期配当予想は70円に引き上げている。<6584> 三桜工 677 +7続伸。主力製品の一つであるブレーキ配管を、ステランティス・グループの PCA Automobiles Indiaより、小型 SUV向けに受注したと発表。受注額などは明らかになっていないが、ステランティス・グループとの初取引に当たり、顧客基盤の拡大、並びに成長期待の高いインド市場での展開力強化につながるとの期待が先行した。また、トヨタ向けに欧州域内調達ブレーキチューブの供給を開始とも発表。 <3446> ジェイテックコーポレ 2134 +73大幅続伸。大阪大学とプラズマ援用研磨装置およびプロセスに関するノウハウ供与契約を締結したと前日に発表。同社は大阪大学の独自加工技術「触媒基準エッチング法」や「プラズマ化学気相加工法」の導入を図り、半導体分野などに向けて装置開発・製造・販売を進めており、その流れの一環となる。化合物半導体の加工効率の向上が期待され、パワー半導体の市場拡大につながるともみられているようだ。
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2022/11/29 15:33
本日の注目個別銘柄
ハブ、ジャフコG、NRIなど
<4720> 城南進研 405 +5続伸。先週末に学研HDとの業務資本提携を発表している。同社の自己株式22万株を第三者割当方式で学研HDに割り当てる。これは発行済株式数の2.72%に当たる水準となる。業務提携の内容としては、メタバースを用いた新しい学習サービスの協働開発・展開、教室・学習塾の連携、英語学習コンテンツ・サービスの協働開発など6項目を挙げている。<7148> FPG 1154 +43大幅続伸。東海東京証券では投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を1150円から1360円に引き上げている。23年9月期営業利益は前期比17.5%増の138億円を予想、会社計画を上回るとみている。リース事業と不動産ファンド事業の成長を見込んでいる。また、24年9月期、25年9月期も2ケタ成長を予想、24年9月期は19年9月期の過去最高益を更新すると見込んでいる。<3205> ダイドー 269 +16大幅続伸。先週末に明らかになった大量保有報告書では、投資ファンドのストラテジックキャピタルが11月17日時点で6.77%を保有する大株主に浮上している。保有目的としては、純投資及び状況に応じて重要提案行為などを行うこととしている。18日にも株式を買い増し、保有比率は8.09%にまで高まっているもよう。物言う株主としても知られており、今後の株主価値向上策などにつながっていくとの期待が先行へ。<9101> 郵船 2934.5 -13反落。先週末には社長インタビュー報道が伝わった。コンテナ特需後の24年3月期以降の連結経常利益については、2000-3000億円が目安になると明らかに。23年3月期見通しの1兆1100億円と比べると大幅減益になり、ややネガティブな反応が先行した。ただ、直近で投資判断を格下げしていた三菱UFJモルガン・スタンレー証券では2558億円の予想であり、サプライズにまでは至っていないようだ。<9009> 京成 3815 +30続伸。先週末に業績予想の修正を発表。通期営業利益は従来予想の215億円から119億円に下方修正、前期は52億円の赤字であった。入国者数の制限があったほか、電力量や燃料費の高騰などが下振れの背景に。ただ、下振れ自体は織り込み済みだったほか、持分法損益の改善、新規連結子会社化に伴う負ののれん益計上などで、純利益は187億円から257億円に上方修正している。あく抜け感が先行する形に。<7590> タカショー 702 -18大幅反落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は6.2億円で前年同期比55.7%減となり、通期予想は従来の15.7億円から8.1億円に下方修正、一転しての減益見通しとなる。欧州における買い控えの動きが強まっているほか、外出自主規制の緩和によるアウトドアへの関心シフトでの集客低迷など、海外事業が下振れる形のようだ。下振れ懸念は強かったとみられるが、下方修正幅は想定以上との見方に。<8595> ジャフコG 2523 +209大幅反発。先週末、野村総研が実施する売出に際して、保有する野村総研株式の全株式2396万8100株を売却すると発表。また、売却金額の概算額520億円のうち420億円を自己株式取得、および、自己株式の公開買付代金に充当するとしている。公開買付には、シティインデックスイレブンスが保有する全株式1390万4500株を応募するもよう。資産の有効活用、並びに株主還元の強化としてポジティブ視される展開に。<2761> トシンG 7250 カ -ストップ高買い気配。先週末にMBOの実施を発表している。創業者一族が大株主のケイアイテイの完全子会社となり、上場廃止となる予定。ケイアイテイが大株主から株式を取得して82.3%の筆頭株主となり、その後、一般株主への金銭交付、株式併合を実施して全株式を取得する。金銭交付額は1株当たり7424円であり、先週末終値に対して18.8%のプレミアムとなる。同交付価格にサヤ寄せを目指す動きになっている。<3030> ハブ 673 -143急落。サッカーW杯における日本チームの対ドイツ戦勝利を受けて、先週後半に株価が急伸、2営業日で25%の上昇となった。サッカー観戦イベントなども実施しており、利用客の増加が期待される形となっていた。ただ、短期的な過熱感も強まる中、前日は日本が対コスタリカ戦で敗れる状況となっており、利食い売りの動きが急がれる展開に。W杯関連としてはサイバーAGなども売り先行の動きになっている。<4307> NRI 3070 -250大幅続落。3696万8100株の株式売出、並びに、554万5200株を上限とするオーバーアロットメントによる売出を実施すると発表している。売出人はジャフコグループと野村HDとなる。同時に800万株を上限とする自己株式の取得も行うもよう。自社株買いの実施によって、オーバーアロットメントによる売出に係る自己株式処分での希薄化はなくなるが、短期的な需給不安が強まる形になっているもよう。
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2022/11/28 15:54
本日の注目個別銘柄
今仙電機、マツモト、毎コムネットなど
<3038> 神戸物産 3600 +135大幅続伸。前日に10月の月次動向を発表、単体売上高は前年同月比15.1%増、営業利益は同20.8%増となり、22年10月期累計ではそれぞれ、12.7%増、8.1%増となっている。新規出店や広告効果が売上増に貢献のもよう。会社側の通期連結営業利益予想では前期比5.4%増であり、やや上振れ推移と捉えられているようだ。急激な円安進行による警戒感もあっただけに安心感へとつながる格好へ。<6586> マキタ 3055 -65大幅反落。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価も2900円から2000円にまで引き下げている。業績は第2四半期がボトム圏とみられるが、今後の回復力には乏しく、24年3月期も低水準の業績が続くと予想。ROE水準が低いためPBR1倍水準は下支えにならず、競合比でみてPERも割高感と指摘。主力である西欧市場の需要減退はしばらく続くとの見方になっているもよう。<7012> 川崎重 2888 +100大幅反発。SMBC日興証券では投資判断「2」を継続ながら、目標株価を3100円から3500円に引き上げている。業績予想の上方修正が背景で、23年3月期営業利益は658億円から794億円に、24年3月期は724億円から826億円に引き上げ。コンセンサスはそれぞれ、691億円、725億円となっているようだ。為替前提の円安変更、新興国でのモーターサイクル事業の堅調な売上回復などを見込んでいるもよう。<8227> しまむら 12490 +160続伸。前日に11月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比1.7%増で2カ月連続のプラス成長、全店売上高同1.5%増に対し、客数が同2.5%減少した一方、客単価が同4.1%上昇している。大創業祭が好調だったことで冬物が売上を伸ばしたようだ。平年と比べて気温が高かったことで前半は苦戦したものの、盛り返す形になっている。サプライズは限定的とみられるが、底堅い売上推移を評価の流れに。<6417> SANKYO 5290 +250大幅反発。大和証券では投資判断「3/中立」を継続、目標株価を4700円から5300円に引き上げた。「PゴジラVSエヴァンゲリオン~G細胞覚醒~」の販売好調を主因に、業績予想は再度引き上げられる可能性大と判断。24年3月期も良好な販売モメンタムが維持できるとみている。上方修正に併せた配当金の増額も期待されるほか、PBR1.0倍以下の場合には自己株式の取得が行われる可能性もあるとみているようだ。<6804> ホシデン 1676 -63大幅反落。自己株式の取得終了を前日に発表しており、目先の需給妙味が後退する展開になっているもよう。11月11日に、発行済み株式数の3.09%に当たる170万株、30億円を上限とする自社株買いを発表、取得期間は12月30日までとしていたが、株数、金額ともに上限に達したようだ。自社株買い発表後、一時は17.3%の上昇となっていた。なお、今回取得した170万株の消却を発表している。<7266> 今仙電機 680 +55大幅反発。マツダが進める自動車の電動化への取り組みに関連し、協業体制により、電動駆動ユニットの開発・生産に関する取り組みを強化すると発表。直近で急伸する展開だった。本日は、発行済み株式数の5.0%に当たる115万株、8.5億円を上限とする自社株買いの実施を発表していることで、一段の上値追いの動きになってきた。利益還元水準の向上、資本効率の改善を目指すとして取得期間は本日から1年間としている。<8908> 毎コムネット 716 +35大幅続伸。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の5.2億円から8.8億円、前年同期比2.9倍の水準にまで引き上げ。課外活動ソリューションを始め、主要5部門の多くが計画を上振れる推移となっているようだ。据え置きの通期予想も上振れ余地が大きいとの見方から買いが先行する形に。なお、第1四半期の状況から上振れは想定線とみられ、高寄り後は上げ幅を縮小する状況となっている。<7901> マツモト 7440 +1000ストップ高比例配分。ブロックチェーンを基盤とした分散型インターネットのWeb3.0事業に参入すると発表。パートナー企業と来年初めにサービスを開始する準備を進めている。既にビジネスモデルの開発を欧州で着手、日本のコンテンツをNFTやブロックチェーンを通じて世界に発信するビジネスを考えているようだ。延長線上として、印刷設備や印刷技術・知見を活かしたグッズや販促物の展開も視野に入れている。<7273> イクヨ 1416 +300ストップ高比例配分。アパテックモーターズとの業務提携が材料視されている。アパテックモーターズは、世界トップクラスの実績を持つ中国の汽車グループのEV車の日本展開を進めており、23年春の日本発売を目指している企業。同社が推進する中国EVメーカーとの取引拡大、アパテックモーターズが推進する中国製普及型EVの日本展開事業の加速に、相互のリソースを持ち寄って協力していくもよう。
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2022/11/25 16:07
本日の注目個別銘柄
タムロン、サイバー、チェンジなど
<7740> タムロン 3515 +295急伸で高値更新。一昨日に12月期末配当予想の引き上げを発表している。従来計画の57円から85円に引き上げ、年間配当金は115円となり、前期比33円の増配となる。11月2日に業績予想を上方修正したことに伴うものとしている。業績上方修正後は出尽くし感から売りが優勢となったが、今回の配当金引き上げを受けて見直しの動きが進む形に。なお、一昨日終値ベースでの配当利回りは3.6%の水準となる。<5020> ENEOS 469.7 -3.5反落。本日は石油セクターが業種別で値下がり率トップとなった。前日のNY原油相場では、WTI先物1月限が1バレル=77.94ドルとなり、前日比3.7%の下落となった。主要7カ国がロシア産原油の海上輸出価格の上限を65−70ドルのレンジで検討していると伝わったことが売り材料に。現在ロシア産原油はこの価格帯を下回る水準とで、輸出価格の上限設定でも供給量は減少しないとの見方が価格下落につながった。<3962> チェンジ 2125 +175大幅反発。子会社のガバメイツが、複数の自治体が利用できる共同利用型データクレンジングセンターの開発および、自治体支援事業の共同営業に向け、りらいあコミュニケーションズ<4708>と基本合意書を締結したと発表。今回の業務提携により、愛媛県での事業推進プロセスをノウハウ化し、全国の自治体に広げていくことを予定しているもよう。事業規模の拡大につながっていくとの期待感が先行している。<3937> Ubicom 2202 +173大幅反発。出資先であるELEMENTSの東証グロース市場新規上場が承認された。新規上場日は12月27日予定で、同社出資先としては初の新規上場承認となる。含み益の拡大が期待されているようだ。また、イスラエルの次世代技術パイオニア企業であるSIXAIと、AIソリューション開発および人材育成における業務提携に向けた覚書を締結したとも発表。今後の展開力の強化につながるとの期待が先行している。<9843> ニトリHD 16055 +580大幅反発。一昨日に11月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比2.7%増と2カ月連続での増収となっている。客数が同7.2%減少した一方、客単価が同10.6%上昇した。TVCM効果や各種キャンペーンの実施によって、コタツやキッチン用品、クリスマス商品の売上が好調に推移したもよう。堅調な月次動向に加えて、本日は138円台までの円高・ドル安の動きも支援要因になっている。<4776> CYBOZU 2287 +190急伸。一昨日に10月の月次動向を発表している。月次売上高は前年同月比23.0%増となり、営業利益は1.97億円で同69.4%増となっている。1-10月累計営業利益は10.5億円、12月には費用増が見込まれるものの、会社側の12月期通期予想2.5億円を大きく上回る状態に。先週は利食い売りに押されて一時大きく売り込まれており、見直しの動き加速につながっているようだ。<4523> エーザイ 9480 +270大幅続伸。問診と血液検査を組み合わせてアルツハイマー病を早期発見するための共同研究を島津<7701>と開始することを発表。血液から原因物質を検出する島津の技術と治療薬を開発する同社が手を組むことで、認知症の早期治療につなげていく計画で、来年1月から研究を始める予定。同社はアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」を共同開発し、今年度中に承認申請を目指しているが、普及に向けては患者の早期発見が課題だ。<4751> サイバー 1294 +84大幅反発。サッカーW杯カタール大会の1次リーグが行われているが、前日には日本がドイツと対戦し、大方の予想を覆して日本が勝利を収めている。W杯への関心は今後一段と高まる可能性が生じる形に。同社では「ABEMA」を運営しているが、「ABEMA」はW杯全64試合の放映権を獲得しているため、今後の視聴者数の拡大が想定される状況となっているもよう。<6920> レーザーテック 26565 +1195大幅続伸。東京市場休場中の米国市場では、クリーブランド連銀総裁のハト派発言、FOMC議事要旨などを受けて金融引き締めペース減速期待が高まり、長期金利が低下し、それに伴いグロース株は買い優勢の展開が続いた。SOX指数は22日に3%上昇し、23日も1%の上昇と続伸している。東京市場でも同社など半導体関連株に買いが波及する状況となっているようだ。<4507> 塩野義薬 7190 +19続伸。厚生労働省では一昨日、同社が開発した新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」を緊急承認している。専門家分科会が有効性を推定できると判断したようだ。緊急承認制度の適用第1号となり、軽症者にも使える初の国産飲み薬となる。12月初めにも供給を開始するようだ。業績インパクトを期待する動き優勢だが、今回の緊急承認の可能性は十分に高まっていたため、買い一巡後は出尽くし感もやや強まる形に。
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2022/11/24 15:18
本日の注目個別銘柄
クロスキャット、SANKYO、グリコなど
<9501> 東京電力HD 479 +15大幅続伸。本日は大手電力株が全面高、電力・ガスセクターは業種別上昇率のトップになっている。国の認可が必要となる一般家庭向け電気料金の値上げ申請を、月内にも行う方向で調整に入ったと一部で報じられている。同社など6電力会社が規制料金の値上げを検討しているもよう。23年4月以降の値上げ実施を目指し、値上げ幅は10%以上の幅になる見通しとされている。収益改善につながるとの見方が先行しているようだ。<8058> 三菱商事 4558 +113大幅続伸。バークシャーの大手商社5社の株式買い増しが伝わったことで前日から強い動きが目立つ展開に。同社の保有比率は以前の公表値5.04%から6.59%にまで上昇している。影響度の大きい投資家の着実な買い増しの動きを高評価する動きが継続の形に。商社株式取得の背景としてはインフレヘッジとの見方などが強いようだ。また、サウジアラビアの増産否定が伝わって原油相場が下げ渋ったことなども支援になっている。<7211> 三菱自 614 +23大幅反発。前日の欧米為替市場ではドル高・円安が進行しており、同社を始め円安メリット期待が高い自動車株は買い優勢の動きになっている。米10年債利回りは横ばい水準にとどまったものの、中国市場で新型コロナ感染が再拡大、約半年ぶりに死亡者が出たこともあって、「ゼロコロナ政策」の長期化が意識される状況に。リスク回避のドル高につながっているもようだ。<6752> パナHD 1303 +41.5大幅続伸。省エネ性能の高い「ヒートポンプ暖房」の生産拠点を欧州に新設する検討に入ったと伝わった。これは電力を使って空気中の熱を活用するもので、環境意識が高まるなかで市場が拡大している。ロシア産燃料への依存から脱却する動きなども市場急拡大の一因となっているようだ。現在、欧州ではチェコ工場で生産しているが、25年度以降に新拠点を建設し、生産規模を足元の6倍の年間100万台程度に高めることを目標に。<4507> 塩野義薬 7171 +193大幅続伸。新型コロナウイルスの飲み薬について、厚生労働省では本日、専門家の会議を開き、使用を認めるかどうか審議する予定となっているもよう。承認されれば、国内製薬会社が開発した軽症の段階で使える初めての飲み薬となる。7月には継続審議となっていたが、その後に同社では新たな臨床試験結果を提出していた。承認期待を先取りする動きが先行する形になっているようだ。<9142> JR九州 2953 +64大幅続伸。野村證券は投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も3100円から3650円に引き上げている。同社路線は他社に比べて回復が見込める観光での利用が多いとしているほか、費用削減も先行しているため、業績の回復確度が高いと評価している。23年3月期営業利益は会社計画290億円を上回る297億円、24年3月期は488億円までの拡大を予想している。<6417> SANKYO 5060 +285大幅続伸。メダルを使わない最新スロットであるスマートパチスロが11月21日から導入開始となっている。メダル投入や計数にかけていた時間が大きく短縮され、出玉性能も上がっているもようであるため、人気化が期待されているようだ。同社では「L革命機ヴァルレイヴ」を投入している。最新スロット導入による市場の活性化も期待され、パチンコ・パチスロ関連の一角が強い動きとなっている。<2206> グリコ 3730 +145大幅反発。主力商品の「ポッキー」をはじめとする菓子やアイス、食品などについて、23年2月出荷分から順次値上げを行うと前日に発表。値上げ幅は3−16%となり、対象商品は全体の約4割に該当する。8−10月にかけてポッキーなど全体の約3割の商品で値上げや内容量減を実施したばかりだが、材料価格高騰への対応で再度の値上げに踏み切るようだ。収益改善に向けた積極策としてポジティブに捉える動きが先行している。<7545> 西松屋チェ 1386 +8切り返して反発。前日に11月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比6.5%減で2カ月ぶりの前年割れとなった。客数が同6.1%減少したほか、客単価も同0.4%低下した。育児・服飾雑貨の売り上げは好調であったが、気温が高かったことで冬物衣料の販売が伸び悩んだもよう。ただ、上半期決算時に通期予想を下方修正、その後の株価も低迷が続いていることで、ネガティブな反応は限定的になっている。<2307> クロスキャット 1658 +242急伸し、9月16日の年初来高値を更新している。先週末には、記念配当12円実施による配当計画の引き上げを発表、年間配当金は18円から30円に引き上げ、前期比では実質14円の増配となる。高値を更新したことで上値妙味も広がる形に。また、保険代理店のDX推進に向けてNTTデータと契約締結関係にあることからか、先週末に伝わったNTTデータの地銀システム統合交渉報道を思惑視する見方もあるもよう。
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2022/11/22 15:27
本日の注目個別銘柄
ミタチ、LIFULL、SOMPOなど
<8766> 東京海上 2791 +63.5大幅続伸。先週末に上半期決算を発表、純利益は865億円で前年同期比67.9%減となり、通期予想は従来の4300億円から3700億円に下方修正した。台湾でのコロナ損失の影響が大きかったほか、円安による一時損失計上なども響く。一方、発行済み株式数の1.2%に当たる2500万株、500億円を上限とする自社株買いを発表としており、こちらをポジティブ視する動きが優勢になった。<8630> SOMPO 5631 -491急落。先週末に発表した7-9月期決算が売り材料となっている。上半期純損益は200億円の赤字で、前年同期比1508億円の損益悪化となっている。また、通期純利益予想は従来の1600億円から800億円にまで下方修正、損保ジャパンにおいて、自然災害、コロナ感染症の拡大、自動車交通量回復などによる発生保険金などが想定を上回る見込みとなったもよう。同日に決算を発表した他の損保2社と比較しても下げが目立つ。<6857> アドバンテス 9120 +130続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に、目標株価も9000円から11000円に引き上げた。23年にノンメモリWFE市場が大きく調整する中でも、同社のSoCテスタ売上高が安定的に推移する見通しが強まれば、コンセンサスの切り上がりや評価の高まりにつながっていくと分析している。23年度の営業利益はコンセンサスを11%上回る水準で予想。<9962> ミスミG 3480 +175大幅続伸。先週末に発表した10月の月次動向が好感されている。10月売上高は前年同月比8.0%増となり、6カ月連続でのプラス成長。4-10月期累計では同3.5%増となっている。10月は全事業がプラス成長、とりわけ、金型部品事業が伸長している。また、国内売上高は稼働日調整後で前年同月比2%増となり、4月以来のプラス転換を果たしている。この点をポジティブに捉える見方が多いもよう。<8473> SBI 2619 +44大幅反発。18日、同社とプロジェクトC<9246>が「SBIデジタルハブ株式会社」を共同で設立したと発表。Web3.0時代における事業開発支援が目的で、具体的には、来年1月から各種APIの提供事業者と利用者を繋ぐマッチングプラットフォームの提供を開始予定。また、Web3.0に関連した新事業開発・立上げや事業推進に関する各種コンサルティングサービスを23年度内に提供開始する予定。<1414> ショーボンド 6070 +150大幅反発。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に引き上げ、フェアバリューは7600円を据え置いている。第1四半期減収減益決算を受けた株価下落を評価引き上げの背景としている。マイナスは会社側の想定範囲内であり、安定成長軌道からのズレはないと判断のようだ。第3四半期(1-3月期)以降は大型案件の工事が本格化して通期増収を確保し、営業利益予想は会社計画を上回る水準を維持している。<9783> ベネッセHD 1990 -19反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に、目標株価も3000円から2000円に引き下げた。コロナによる生活・学習環境変化で子供の学習意欲が低下していること、大学受験における一般入試利用者の比率が低下していることなど事業環境が厳しくなっていると指摘。これに伴い、業績予想を下方修正するとともに、妥当バリュエーションを引き下げているようだ。<2120> LIFULL 249 -31急落で下落率トップ。先週末に自己株式の取得終了を発表している。11月9日に、発行済み株式数の3.79%に当たる500万株、10億円を上限とする自社株買いの実施を発表、取得期間は11月10日から23年5月9日までとしていたが、18日までで金額が上限水準に達しているもよう。自社株買い発表以降株価は急騰していたが、自社株買い終了による今後の需給妙味後退を意識する流れに。<6958> CMK 595 +19大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を650円から770円に引き上げている。電動車両やADAS向けの中長期的な需要増加を見込むことに加え、海外顧客の需要増に対応するタイ工場新棟の計画なども評価としている。足元の需要回復ペースは緩慢だが、中長期での見通しを引き上げているようだ。<3321> ミタチ 1156 +133急伸。先週末に業績予想の上方修正を発表、上半期営業利益は従来の14億円から16.5億円、前年同期比61.1%増に、通期では20億円から22億円、前期比9.0%増に引き上げ。新規顧客の開拓、コスト抑制や効率化の継続などが業績上振れの背景に。また、業績の上振れに伴って、年間配当金も従来計画の30円から55円にまで引き上げ。増配幅の大きさがインパクトにも。
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2022/11/21 15:23
本日の注目個別銘柄
ミクニ、アバール、DNA研など
<8473> SBI 2575 -44急反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も3400円から3100円に引き下げている。調達コスト上昇の影響が第3四半期以降想定されるなど、韓国貯蓄銀行の利益悪化が懸念材料としている。また、来年度以降に配当方針が変更される可能性、新生銀行の再編の行方なども不透明要因と指摘しているようだ。<6923> スタンレー電 2892 +176大幅続伸。前日に決算説明会が開催されてたようで、一段の評価の高まりへとつながっている。深紫外LEDや高出力赤外VCSELなどの開発進捗が確認されているほか、北米市場向けADBを23年度に量産する方針なども明らかになっている。直近では業績上方修正に評価が高まる形となっていたが、先行き期待などは一段と高まる方向へ。<9715> トラコス 3315 +75大幅続伸。SBI証券では投資判断を新規に「買い」、目標株価を4470円としている。BPO市場の拡大を追い風にワンストップサービスを提供する唯一無二の企業と評価している。スポット案件の反動減で収益は一時的に鈍化傾向に向かうとみているものの、アウトソーシング市場の拡大、ワンストップサービスやDXサービス本格化などにより、中期的には再度、成長路線へ回帰すると予想しているもよう。<2170> LINK&M 744 +40大幅続伸。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に引き上げ、フェアバリューは1000円を据え置いてた。株価調整を評価引き上げの背景としているもようだが、「モチベーションクラウド」、「ストレッチクラウド」のサービス拡大、キャリアスクール事業での構造改革効果などにより、当面の利益成長は続くと期待している。今期の営業益倍増に続き、23年12月期は31%増、24年12月期は25%増を予想。<6779> 日電波 1624 +84大幅続伸。前日に決算説明会が開催されたようで、買い材料につながっているとみられる。車載や移動体などにおける良好な事業環境が示されているようだ。また、車載は1台当たりの員数増加、スマホは5G比率の上昇、産機は小型OCXO投入効果などが見込まれ、24年3月期の順調な売上拡大見通しが示されたことなどもポジティブ視のもよう。<6918> アバール 3330 +349急伸。前日に投資有価証券売却益の計上を発表している。保有する上場有価証券1銘柄を売却、売却益3494百万円を第3四半期において特別利益として計上するとしている。それに伴い、23年3月期純利益は従来予想の16.4億円から40.9億円にまで上方修正。また、年間配当金も従来計画の94円から234円にまで引き上げている。前日終値ベースでの配当利回りは7.8%にまで高まる形に。<7247> ミクニ 381 +80ストップ高。インドの現地法人MIDでは、新たにインドの主要二輪車メーカーであるBajaj Auto Limitedより燃料噴射システムを受注し、10月より生産を開始したと発表した。受注先企業はインド二輪市場で第4位のメーカーで、年間約200万台を生産しているもよう。計6モデルに順次搭載される見通しとしている。インド市場における燃料噴射システムの拡大期待があらためて高まる形になっているもよう。<3446> ジェイテックコーポレ 1685 +50大幅続伸。同社製品「CellPet 3D-iPS」を使用した研究成果が、東京医科歯科大学消化器病態学より発表されたと伝わっている。今回研究グループでは、iPS細胞由来のヒト腸オルガノイドを完全浮遊状態で誘導、成熟させる技術の開発に世界で初めて成功したもよう。高い技術力などを評価する動きが強まっている。<7927> ムトー精工 670 +35大幅反発。前日に発表した自己株式の取得実施が好感材料視されている。発行済み株式数の1.4%に当たる10万株、8000万円を取得上限としており、取得期間は11月18日から23年3月31日まで。株主還元の充実および資本効率の向上を取得目的としている。同社の自社株買い実施は2013年以来とみられる。当面の需給面での下支え材料につながるとしてポジティブな反応が優勢。<2397> DNA研 559 -44大幅反落。「肺がんコンパクトパネル Dx マルチコンパニオン診断システム」の高度管理医療機器製造販売承認を取得したと前日に発表。昨年10月に開示した製造販売承認申請が今回承認された形に。これにより、肺がん、特に非小細胞肺癌患者のコンパニオン診断として、代表的ドライバー遺伝子である4遺伝子の変異検出及び薬剤の適応判定を行うことが可能という。ただ、連騰警戒感から次第に利食い売りが優勢に。
<ST>
2022/11/18 15:37
本日の注目個別銘柄
レーザーテック、ヤーマン、エアトリなど
<6702> 富士通 18555 +415大幅続伸。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「1」に、目標株価も19400円から22400円に引き上げた。部材不足解消により、堅調な国内ITサービス需要を享受できる可能性が高く、ノンコア事業の再編加速、自己株式取得開始なども短中期でのサポート材料と考えている。ノンコア事業の再編が進展すれば、来期から再来期にかけ、自己株式取得は年2000億円規模の実施が可能になるともみている。<6920> レーザーテック 26400 -2435大幅続落。本日は半導体関連が全般軟調な動きになっている。米マイクロンでは、来年の市場見通しが弱くなったとし、DRAMとNANDのウエハーを6-8月期比で約20%減産する方針と発表している。設備投資の追加削減も検討しているようだ。これを受けて、マイクロン株は前日に6.7%の下落となり、他の半導体株にも売りが波及、SOX指数は4.3%の下落となっている。<6963> ローム 10610 -420大幅続落。東芝の非公開化を巡って、日本産業パートナーズの買収提案に同社も参画していることがわかったと伝わっている。同社の投資額は最大で3000億円規模と、参加企業で最大級となるようだ。前日の取引時間中に報道が伝わって以降、本日にかけても売りが優勢の展開になっている。今後の投資案件も多いとみられている中、財務負担の増加を警戒する動きが優勢に。とりわけ、株主還元策の後退につながると懸念されている。<2371> カカクコム 2352 +21続伸。発行済み株式数の2.1%に当たる430万株、80億円を上限とする自己株式の取得実施を前日に発表している。また、そのうち155万2300株を本日の立会外取引で取得したとしている。主要株主であるデジタルガレージの売却に対応したとみられる。残りの取得予定株式数は、今後市場買付によって期間中に実施されるようだ。需給面での下支え効果につながるとの期待が先行へ。<1963> 日揮HD 1880 +87大幅続伸。シェールガス由来のエチレン製造プラントを米シェブロン・フィリップスとカタール国営石油会社との合弁会社から受注したと伝わった。年産200万トンと世界最大級の案件となり、米キウイットとの共同受注で、同社の受注額は1000億円超とみられているもようだ。北米でエチレン製造プラントを受注するのは2件目となり、プラントの完成は2026年頃となるもよう。業績インパクトを期待する動きが優勢に。<6630> ヤーマン 1406 +300ストップ高比例配分。前日に上半期の業績上方修正を発表。営業利益は従来予想の44億円から53.7億円に引き上げた。中国国内ECにおける「618商戦」 などのイベントが非常に好調であったほか、中国独身の日に向けた出荷も売上の伸長に大きく寄与したもよう。第1四半期が大幅減益決算であったことから、ポジティブなインパクトが強まった。今後の通期業績引き上げへの期待も高いようだ。<6258> 平田機工 5610 +160大幅続伸。先週末に発表した上半期決算、業績・配当予想の上方修正を受けて、今週に入り株価は大きく上昇しているが、前日には、電気自動車関連設備の大型案件受注を発表、一段の上値追い材料につながっている。受注設備はEV用ドライブユニットの組立ラインで、顧客は北米の新興EVメーカーとしている。受注金額は75億円超で、一部は今期業績予想に織り込んでいるが、残りは来期以降の業績に寄与する見込み。<6191> エアトリ 2556 +191大幅反発。ゴールドマン・サックス証券では投資判断「買い」、目標株価3400円で新規カバレッジを開始している。コロナ禍前以上の利益水準、および中長期での利益成長が見込める数少ないリオープニング銘柄と評価。全国旅行支援の恩恵享受や海外旅行の段階的な回復に伴う着実な業績改善を見込むとし、24年9月期営業利益は42億円に拡大と予想。株価はこうした着実な利益成長を織り込み切れていないと判断のようだ。<3415> 東京ベース 323 -17大幅安。前日に業績予想の下方修正を発表している。23年1月期営業損益は従来予想の12億円の黒字から一転1億円の赤字にまで減額。「ゼロコロナ政策」による中国市場での販売減少が主因。中国子会社での減損損失計上もあり、最終損益は7億円の赤字にまで下方修正している。年間配当金も2円計画から無配に。ただ、上半期までの状況から下振れは想定線でもあり、安寄り後は下げ渋る動きになっている。<2437> Shinwa 828 -3小反落。子会社であるEdoverseが、本田圭佑氏が代表を務めるNow Do並びにその子会社と連携し、仮想空間GameFi「Edoverse」内において、教育事業及びサッカースタジアム開発運営を協業することになったと発表。「Edoverse」のコンテンツ拡充、ブランド力の向上につながるとの見方から、同関連事業の成長期待があらためて高まったが、連騰疲れから次第に利食い売りが増える展開に。
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2022/11/17 15:21
本日の注目個別銘柄
ギフティ、DIT、メニコンなど
<8795> T&DHD 1480 -63大幅反落。本日は大手保険株が全面安で、保険セクターが業種別下落率の上位に入った。米国で前日に発表された卸売物価指数(PPI)は前年比+8.0%となり、前月の+8.5%から伸びが鈍化し、市場予想の+8.3%も下回った。CPIに続く下振れを受け、インフレ鈍化の見方が強まる格好に。米10年債利回りは10月初旬以来の水準にまで低下しており、米国債利回りとの相関が高い生保株に売りが集まったようだ。<6191> エアトリ 2365 -25続落。東京都は15日の新型コロナウイルス新規感染者が1万1196人になったと発表。都内の新規感染者が1万人超となるのは、9月14日以来のもよう。また、15日には全国の新規感染者数も約2カ月ぶりの10万人超えとなっている。経済活動抑制に向けた政策はとられないとみられるが、心理的な自粛ムードにつながるとの懸念から、同社などリオープニング関連の一角が軟調推移となっている。<6627> テラプロ 1761 +114大幅続伸。10月の月次動向を発表。売上高は前年同月比20.2%増、2022年分から開示を開始しているが、1月以降、20%以上の売上成長が継続する形になっている。売上高累計では前年同期比31.1%増となっており、会社側の通期売上計画である前期比27.4%増を上振れる推移。11月10日の第3四半期決算発表後、一時出尽くし感も先行する動きとなったが、あらためて上振れ期待なども高まっているようだ。<6324> ハーモニック 4650 -510急落。9.64%を保有する大株主のナブテスコが、保有する全株に当たる916万200株を売却したと発表。ナブテスコでは、企業価値向上に向けた中長期課題への対応を目的とした資金確保を理由としている。売却先である野村證券及びJPモルガン証券では、時間をかけて市場で売却することを基本としているもようで、当面の上値の重石につながるとの見方が強まっている。<3963> シンクロフード 449 +1もみ合い。先週末に上半期の好決算、並びに、通期予想の上方修正を発表しているが、同時に発表した130万株の立会外分売実施が引き続き懸念視される状況のもよう。分売予定期間は11月28日から30日まで。11月に入ってからは10万株前後の出来高が続いており、需給面へのマイナスインパクトが大きいとの見方もあるようだ。なお、株価が高値圏にあり、足元の好業績も織り込みが進んでいたとみられる。<9274> KPPGHD 1008 +51大幅続伸。先週末発表の決算を受けて前日はストップ高、本日も一段と上げ幅を広げる状況になっている。上半期営業利益は123億円で前年同期比3.2倍となり、通期予想は従来の120億円から210億円、前期比2.2倍の水準にまで上方修正。価格修正や円安効果などを業績上振れの背景としている。年間配当金も従来計画の17円から20円にまで引き上げている。<6268> ナブテスコ 3445 +140大幅続伸。大和証券では投資判断を「3」から「2」へ、目標株価も3500円から3700円に引き上げた。23年12月期には多くの事業で回復が期待でき、業績ボトムアウトが視野に入ってきたと判断しているもよう。今期予想営業利益190億円に対して、来期は305億円、24年12月期は410億円を見込んでいるようだ。なお、前日にはハーモニック株売却に伴う個別決算での特別利益計上見込みを発表している。<7780> メニコン 2841 +235大幅続伸。先週末の決算発表後はリバウンドの流れが強まる状況になっている。7-9月期営業利益は34.4億円で前年同期比37.2%増益、第1四半期の同34.4%増に続き、高い増益率をキープする形になっている。10月後半以降に株価は大きく調整、決算前には投資判断格下げの動きなども観測されていたため、短期的な業績動向に対する警戒感は強まっていたとみられる。<3916> DIT 2060 +204急伸。情報セキュリティで最大の脅威となっているランサムウエア攻撃等から、重要データを確実に保護するセキュリティ製品の販売を開始したと発表している。国内ではランサムウエアによる感染被害が右肩上がりに多発している状況にあり、今後の展開に対する期待感が優勢となっている。また、先週末に発表している第1四半期の大幅増益決算を評価する動きも継続。<4449> ギフティ 2191 +227急伸。先週末の決算を受けて前日は大幅安となったものの、本日は見直しの動きから押し目買いが優勢になっている。7-9月期決算では営業利益やeギフト流通総額が前四半期比で減少しており、前日はネガティブな見方や出尽くし感が先行する流れとなった。ただ、案件数や利用企業者数の増加、新ジャンルの拡充進展などすそ野の広がりが見られているとの評価もあるようだ。
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2022/11/16 15:44
本日の注目個別銘柄
ニッタゼラチン、ギフティ、オープンHなど
<3288> オープンH 6360 +690急伸で1月13日の年初来高値を更新。前日に22年9月期決算を発表、営業利益は1194億円で前期比18.1%増益となり、23年9月期は1340億円で同12.3%増益の見通しとしている。1300億円程度の市場予想も上回る水準で、年間配当金も前期の129円から154円に増配計画。マンション販売棟数の大幅な増加、高水準の粗利益率維持を見込んでいる。<4977> ニッタゼラチン 1081 +150ストップ高。前日に上半期決算を発表、営業利益は13.6億円で前年同期比2.3倍となり、従来予想の7億円を大幅に上回った。通期予想は従来の16億円から26億円にまで上方修正。年間配当金計画も14円から16円に増額した。北米、インドにおいてカプセル用ゼラチンの需要が旺盛であるほか、日本ではグミキャンディーの需要が堅調のもよう。想定以上の業績拡大がポジティブサプライズとして受け止められた。<5105> TOYO 1485 -179急落。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は54.2億円で前年同期比57.3%減益となり、市場コンセンサスを70億円程度下振れた。つれて、通期予想は従来の500億円から400億円、前期比24.6%減にまで下方修正。米国工場での生産トラブルによる効率低下や販売機械ロスの発生などが主因。住友ゴムの決算を受けて警戒感も高まっていたが、個別要因による大幅下方修正を受けて一段安へ。<4344> ソースネクスト 269 -27大幅続落。前日に上半期決算を発表、営業損益は13億円の赤字で前年同期比7.3億円の損益悪化となった。7-9月期も4億円の赤字計上が続く形に。過去の「ポケトーク」販売に係る通信費の按分期間終了に伴う売上高減少、年賀状ソフトの販売方式変更に伴う会計処理の変更やPC出荷台数などの市場下落の影響が響いた。3月以降は株価が大きく水準訂正していたこともあって、業績低迷の継続を嫌気する動きが優勢となった。<4449> ギフティ 1964 -397急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は3.5億円で前年同期比8.3%増となり、上半期の同37.0%減から増益に転換。通期予想の3.1億円、前期比0.6%増を超過する水準に達した。ただ、上半期実績2.7億円までの進捗から、第3四半期までの利益水準自体にサプライズはなく、むしろ通期予想の上方修正も期待されていたもよう。株価も高値圏にあった中、業績予想据え置きを受けた失望売りが先行した。<4324> 電通グループ 4415 -280大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は247億円で前年同期比80.6%減となり、市場予想を100億円強下回ったとみられる。第3四半期累計営業利益は915億円で同56.8%減益だが、一時的な要因を排除した調整後営業利益は、累計で1304億円、同1.1%減の水準である。新規連結化効果などで売上高、売上総利益が拡大する形になっている。<6098> リクルートHD 4573 -327大幅反落。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は1086億円で前年同期比8.1%減、市場予想を30億円程度下振れている。売上高は大幅増収となったものの、人件費の大幅な増加などが響いたもよう。また、注目度の高いHRテクノロジー事業は7-9月期に大幅増収となっているが、会社側では第3四半期以降の減速懸念を示しているもようで、懸念材料視されているようだ。<4523> エーザイ 8753 +465大幅反発。スイスのロシュが前日に、アルツハイマー病治療薬「ガンテネルマブ」の2つの臨床試験において、主要評価項目を達成できなかったと発表している。同社とバイオジェンが共同開発している「レカネマブ」が先に大規模臨床試験で症状の悪化を抑制したと発表しているなか、今後の競合薬リスクに対する懸念の後退として、ポジティブに受け止められている。<6273> SMC 65190 -2740大幅反落。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は657億円で前年同期比8.3%増となり、ほぼ市場想定線の着地とみられる。一方、通期予想は従来の2550億円から2485億円、前期比9.1%増に下方修正。円安要因を除いたベースでの売上下振れが要因となるもよう。受注の減速なども意識される形となり、ネガティブに受け止められているようだ。<8316> 三井住友 4468 +179大幅反発。前日に上半期決算を発表、純利益は5254億円で前年同期比15.2%増となり、通期予想は従来の7300億円から7700億円に上方修正した。また、業績上振れに伴い、年間配当金を従来計画の220円から230円に増額。前期比20円の増配となる。さらに、発行済み株式数の4.4%に当たる6100万株、2000億円を上限とする自社株買いも発表。好決算や株主還元強化がポジティブサプライズに。
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2022/11/15 15:29
本日の注目個別銘柄
ツバキナカシマ、帝国電機、アシックスなど
<6464> ツバキナカシマ 981 -227急落。先週末に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は26.6億円で前年同期比50.5%減となり、通期予想は従来の56.5億円から41億円、前期比27.4%減に下方修正している。原材料及びエネルギーコストのさらなる高騰の影響が強まるもよう。第2四半期発表決算以降に株価は水準訂正を果たし、高値圏での推移となっていたため、下方修正による失望売りの圧力が強まる形に。<5714> DOWA 4225 -700ストップ安。先週末に上半期の決算を発表、経常利益は369億円で前年同期比22.2%減益、従来計画の375億円をやや下回る着地に。一方、通期予想は従来の680億円から570億円、前期比25.1%減にまで下方修正。燃料費上昇や販売減などが下方修正の要因で、主に製錬や電子材料事業の見通しが引き下げられている。第1四半期決算時には上方修正されていたこともあって、一転しての下方修正にネガティブな反応が先行。<2587> サントリーBF 4500 -610急落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は1150億円で前年同期比14.6%増となり、通期予想は従来の1255億円から1405億円、前期比18.5%増に上方修正している。市場コンセンサスも上回ったが、為替円安による上振れ期待は反映されつつあったもよう。一方、会社側では、来年度も今年度並みのコストアップを見込むとしており、23年12月期のコンセンサス切り下がりにつながっているようだ。<9517> イーレックス 2550 +90大幅続伸。先週末に上半期の決算を発表、営業利益は108億円で前年同期比2倍となり、通期計画149億円、前期比19.2%増に対する進捗率は72.5%の水準に達している。7-9月期も前年同期比82.9%増と高い増益率をキープする形に。小売りの利益率の順調な改善、市場価格高騰下における積極的な卸売りの活用などが増益に寄与。9月高値水準からは調整基調にあったため、見直しの動きへとつながっているようだ。<3923> ラクス 1997 +130大幅続伸。先週末に上半期決算を発表、営業利益は6.8億円で前年同期比23.7%減となり、ほぼ9月に上方修正したレベルでの着地に。一方、通期業績予想を公表、営業利益は14.2億円で前期比9.8%減としており、コンセンサス水準を2億円程度上回っている。また、今期をボトムに中計最終年度に向けては増益になるとの見方も示している。グロース株復調の流れのなか、ストレートに買い安心感が強まる状況へ。<1518> 三井松島HD 2890 +181大幅続伸。先週末に上半期決算を発表、営業利益は119億円で前年同期比4.5倍となり、通期予想は従来の232億円から310億円、前期比3.7倍の水準にまで上方修正している。第1四半期決算時に続く大幅な上方修正となる形に。石炭生産分野における石炭価格の上昇が背景となる。また、年間配当金も従来計画の230円から270円に引き上げ、先週末終値ベースでの配当利回りは約10%の水準となる。<6333> 帝国電機 2552 +487急騰。先週末に上半期決算を発表、営業利益は22.9億円で前年同期比2.2倍となり、通期予想は従来の29.4億円から44.8億円にまで上方修正した。中国、米国を中心にポンプ事業が堅調に推移しているほか、為替もプラスに寄与するもよう。年間配当金も従来計画の58円から116円と2倍の水準にまで引き上げ。さらに、発行済み株式数の4.3%に当たる80万株、12億円を上限とする自社株買いも発表。<7936> アシックス 2887 +385急伸。先週末に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は169億円で前年同期比43.2%増となり、市場予想を50億円程度上振れての着地になった。上半期の2割減益から大幅増益に転換へ。通期予想は従来の270億円から340億円に上方修正し、280億円程度のコンセンサス水準も大きく上回る。東南・南アジアを中心に各国で販売が好調のもよう。10月の月次も好調持続となっているようだ。<7733> オリンパス 2758.5 -334.5急落。先週末に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は528億円で前年同期比22.7%増となった。科学事業の譲渡に伴い、通期営業利益は2310億円から2120億円に下方修正したが、事業譲渡の影響を除外しても、15億円程度の下振れとなる。円安効果による上振れ期待もあったが、原材料価格上昇の影響が響くようだ。2100万株、500億円を上限とする自社株買いも発表したが、下支えにはつながらず。<9984> ソフトバンクG 6068 -885急落。先週末に上半期の決算を発表、税引前損益は2926億円の黒字となった。アリババ株式先渡し契約決済益の計上などで7-9月期税引き前利益は3兆5851億円となり、第1四半期の大幅損失を吸収している。ただ、決算数値にサプライズはなく、ビジョンファンドでの大幅な損失の計上、追加の自己株式取得発表がなかったこと、1億ドル弱出資のFTXトレーディングの経営破綻などが売り材料視される形に。
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2022/11/14 15:27
本日の注目個別銘柄
オプトラン、資生堂、富士フイルムなど
<8035> 東エレク 44370 +3450大幅反発。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は2326億円で前年同期比75.1%増となり、市場予想を350億円程度上回った。一方、通期予想は従来の7160億円から5460億円に下方修正。半導体市況の悪化、中国規制の影響などが背景のもよう。想定以上の下方修正だが、下振れ自体は懸念されていたほか、前日の米SOX指数が10%超の急騰となっていることで、目先の悪材料出尽くしと意識された。<4901> 富士フイルム 7525 +730急伸。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は713億円で前年同期比38.3%増益となり、市場予想も140億円程度上振れている。イメージング事業において、デジカメやチェキなどが好調だったもよう。通期予想は従来の2500億円から2600億円、前期比13.2%増に上方修正。事務機器やヘルスケアなど警戒感も強かったとみられる中、市場想定上回る水準までの上方修正受けて見直しの動きが強まる。<4543> テルモ 4059 -224大幅続落。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は256億円で前年同期比13.8%減、320億円程度の市場予想を大きく下回っている。のれん減損などの一時的な損失もあったが、それを除いても全般的なコスト高の影響は想定以上となっているようだ。通期予想は1320億円、前期比13.8%増を据え置いているが、上半期実績は560億円で前年同期比15.0%減であり、下振れへの懸念も強まる格好に。<4911> 資生堂 5638 +555急伸。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期コア営業利益は187億円で前年同期比2.8倍となり、第2四半期までの減益基調から急改善し、100億円程度の市場予想も大幅に上回った。日本や中国での販売が急回復しているもよう。戦略投資の拡大や材料費上昇の影響などを考慮して、通期予想は400億円、前期比6.0%減を据え置いたが、第3四半期までの累計で362億円に達しており、上振れ期待が優勢となった。<7731> ニコン 1350 -131大幅続落。前日に上半期決算を発表、営業益は244億円で前年同期比23.9%減、従来計画の230億円は上回ったが、第1四半期で154億円を計上していたことで、上振れ着地は想定線と。通期予想は550億円、前期比10.1%増を据え置いた。映像事業などは上方修正しているものの、一部のFPD・半導体露光装置の据付完了の繰延に伴い、精機事業を下方修正。下半期の実質下方修正をマイナス視する動きに。<6235> オプトラン 2667 +500ストップ高。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は62.4億円で前年同期比29.5%増となり、通期予想は従来の65億円から75億円、前期比6.8%増に上方修正している。上半期は減益決算であったため、足元のモメンタム改善をポジティブに評価する動きが優勢となっている。新型装置販売が好調に推移したほか、為替が円安に推移したことが主因。年間配当金も従来計画の42円から50円に引き上げ。<7003> 三井E&S 445 -36大幅続落。前日に上半期の決算を発表、営業損益は85億円の赤字となり、通期予想は従来の50億円の黒字から一転、30億円の赤字に下方修正している。為替の円安進行によって、受注工事損失引当金の円換算額が増加していることが下振れの主因。営業外での為替ヘッジによって、経常利益の下方修正幅が20億円にとどまっているとはいえ、株価が直近の上昇で年初来高値圏にあったなかネガティブな反応が優勢のようだ。<6539> MSーJapan 1001 +150ストップ高比例配分。前日に上半期決算を発表、営業利益は9億円で前年同期比15.8%増となり、従来計画の8.5億円を上振れた。一方、通期予想は従来計画の17.9億円、前期比13.5%増を据え置いたが、年間配当金は従来計画15円から48円にまで引き上げた。25年3月期まで配当性向を現状の35%程度から100%基準に方針を変更したことに伴うもの。前日終値ベースでの配当利回りは5.6%まで高まる形に。<4541> 日医工 362 +80ストップ高比例配分。経営再建を支援する企業として、メディパルHDと企業再生ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズの連合が有力となっていることがわかったと報じられている。メインバンクなど債権者との最終調整を経て、近く再建方針を固めるとされている。足元では、上半期債務超過転落の可能性と伝わり、再建計画の行方に不透明感が強まっていたが、再建に向けた動きの進展が確認されたことで買い安心感が優勢に。<6303> ササクラ 3095 +502ストップ高比例配分。MBOの実施を前日に発表している。同社社長が代表を務め、現在同社の筆頭株主でもある笹興が1株4100円でTOBを実施、全株式を取得する計画。TOB完了後に同社は上場廃止となる。TOB価格は前日終値比で58.1%のプレミアムとなり、TOB価格への完全サヤ寄せを目指す動きとなっている。なお、買付期間は11月11日から12月26日までとなっている。
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2022/11/11 15:28
本日の注目個別銘柄
フジクラ、住友ゴム、ブラザーなど
<7267> ホンダ 3289 -138大幅続落。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業益は2312億円で前年同期比16.2%増、第1四半期の同8.6%減から増益に転じた。一方、通期予想は従来の8300億円から8700億円に上方修正したが、9200億円程度のコンセンサス水準には未達。円安効果への期待もあっただけに、ポジティブ反応は限定的。売上台数下方修正、利益率悪化など四輪事業の苦戦が続いていることをマイナス視する動きに。<6326> クボタ 2011.0 -152.5大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は624億円で前年同期比2.4%減となり、上半期の同18.0%減からは減益幅が縮小。一方、通期予想は従来の2600億円から2400億円、前期比2.5%減益にまで下方修正した。主力の北米市場における小型トラクタの需要減少などが主因となっている。来年度にかけての業績回復スピード鈍化なども意識される状況となっている。<3659> ネクソン 2473 +119大幅反発。発行済み株式数の2.9%に当たる2500万株、500億円を上限とする自己株式の取得を発表、取得期間は11月10日から23年4月19日まで。株価が安値水準にある中、今後の需給改善を期待する動きが先行している。なお、同時に発表した第3四半期決算は市場予想に30億円程度未達、通期予想レンジも1003−1067億円としており、1150億円程度であったコンセンサスを下回っている。<6448> ブラザー 2279 -271急落。前日に上半期決算を発表、事業セグメント利益は359億円で前年同期比27.3%減となり、第1四半期の同5.3%減から減益幅が拡大。通期予想は従来の730億円から700億円、前期比17.2%減に下方修正している。部材コストの上昇が想定以上であるほか、プリンティング・アンド・ソリューション事業の実績下振れなどを反映。円安による業績上振れ期待も高かったとみられ、ネガティブなインパクトにつながる。<6952> カシオ計 1288 -78大幅反落。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は52億円で前年同期比15.6%減となり、市場予想を20億円程度下振れた。また、通期予想は従来の270億円から240億円、前期比9.0%増に下方修正。システム事業が円安の影響で、時計事業が中国販売の下振れで、それぞれ下方修正されている。通期業績は会社計画上振れが期待されていただけに、マイナス視する動きが強まっている。<5110> 住友ゴム 1103 -161急落。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業損益は27.4億円の赤字となり、市場予想を60億円程度下回った。通期営業利益予想は従来の280億円から90億円にまで下方修正した。市場予想は会社計画を上回る水準であったため、想定外の大幅な下方修正と受けとめられている。米国市場における低価格品との競争激化、在庫増による一時的な生産停止に伴う原価率の上昇などが下振れの要因に。<5803> フジクラ 1065 +150ストップ高。前日に上半期決算を発表、営業利益は353億円で前年同期比89.6%増となり、従来計画の230億円を大幅に上回った。通期計画は従来の500億円から685億円にまで上方修正、市場コンセンサスは510億円程度であった。光関連製品の好調、為替の円安効果などが業績上振れの背景に。年間配当金計画も16円から26円にまで引き上げ。想定以上の好決算にポジティブインパクトが優勢に。<5406> 神戸鋼 601 -49大幅反落。前日に上半期の決算を発表、経常利益は418億円で前年同期比5.7%減、為替差益の計上などで従来計画の320億円を上回る着地に。一方、通期計画は従来予想の800億円から700億円、前期比24.9%減にまで下方修正している。石炭市況上昇による電力事業、日野自動車の不正問題による建設機械事業などが下振れの要因のようだ。一過性の面が強いものの、下振れ幅の大きさをネガティブ視する動きが優勢に。<9783> ベネッセHD 1971 -227急落。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は106億円で前年同期比24.3%減、145億円程度の市場予想を下回った。介護事業や中国事業の減益幅が想定以上に拡大し、通期予想は従来の250億円から215億円に下方修正した。コンセンサスは従来会社計画線上だっただけに、下方修正幅の大きさがネガティブ視されてた。なお、野村證券は投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げした。<2607> 不二製油G 2060 -186 大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業利益は51億円で前年同期比36.0%減となり、従来予想の70億円を大きく下回った。主原料価格上昇が重石となった。販売価格上昇により、通期予想は165億円、前期比9.9%増を据え置いているが、下振れ懸念が強まる状況になっている。また、赤字が拡大している米ブラマー社の先行きなどに対する警戒感も強まっているもよう。
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2022/11/10 15:21
本日の注目個別銘柄
日医工、旭ダイヤ、グローリーなど
<6140> 旭ダイヤ 693 -79急落。前日に上半期決算を発表、営業利益は15.4億円で前年同期比41.9%増益、従来計画の11億円を大きく上振れた。。ただ、第1四半期の好進捗から上振れは想定線とみられる。一方、通期予想は従来の32億円から29億円、前期比3.2%増に下方修正。欧州の景気減速の影響に加えて、工場再編による費用計上なども下方修正の要因に。上振れ期待も高かったとみられ、ネガティブなインパクトにつながっている。<6457> グローリー 2054 -252急落。前日に発表した上半期決算、通期予想の下方修正が嫌気されている。上半期営業損益は47億円の赤字、4-6月期の9億円の赤字に対して7-9月期は38億円の赤字となった。通期予想は従来の60億円の黒字から一転、70億円の赤字に下方修正。売上計画はやや上方修正している一方、想定以上の原材料価格の高騰、円安による海外費用の増加などが下振れの要因とみられる。<7220> 武蔵精密 1764 +81大幅反発。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は26.4億円で前年同期比4倍の水準となり、第1四半期の11.9億円の赤字から急改善し、市場予想もやや上振れた。通期予想は売上計画を上方修正する一方、営業利益は100億円、前期比18.9%増を据え置いた。とりわけ、欧州事業のコスト増が懸念要因であったが、7-9月期にかけては収益が大きく改善しており、安心感につながっているようだ。<4541> 日医工 362 -80ストップ安比例配分。7-9月期決算において、Sagentグループが所有するのれん、有形固定資産、無形資産について多額の減損損失を計上する見込みになったと発表。具体的な減損額は決算時に公表としているが、今回の減損計上で、同社グループは中間期末において債務超過の状態になる見込み。現在、特定認証紛争解決手続(ADR)の中で進めている再生計画の行方に、不透明感が強まる形と捉えられているもよう。<6367> ダイキン工 21930 -1195大幅反落。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は1138億円で前年同期比36.4%増となり、通期計画は従来の3500億円から3630億円、前期比14.7%増に上方修正した。空調事業の売上拡大、円安効果などが背景となっている。ただ、通期の市場コンセンサスは3800億円弱の水準であり、修正幅は小幅とのネガティブな見方が優勢に。一段の上振れ余地は残すものの、売り材料と捉えられているようだ。<3436> SUMCO 2022 +57大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は302億円で前年同期比倍増、市場予想も20億円程度上振れ。10-12月期見通しは285億円で、9四半期ぶりの前四半期比減益を見込むが、コンセンサスは20億円程度上回るもよう。会社側では、2023年は300ミリウエハーの需要が踊り場となる可能性も示唆しているようだが、市況環境の悪化は織り込まれつつある中、上振れ決算をポジティブ評価された。<7269> スズキ 5296 +180大幅続伸。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は898億円で前年同期比倍増となり、通期予想は従来の1950億円から2900億円、前期比51.5%増に上方修正している。2800億円程度の市場コンセンサスも上回る水準に。為替前提の円安方向への修正、四輪販売台数計画の引き上げなどが上振れの背景に。上半期の進捗度合いから見て、一段の上振れ期待なども高まる形のようだ。<5713> 住友鉱 4404 -92大幅反落。前日に上半期決算を発表、税引前利益は1691億円で前年同期比39.0%増となり、従来計画1490億円を上振れ着地。一方、通期予想は従来の2180億円から2010億円、前期比43.8%減に下方修正している。海外鉱山やニッケル生産でコストが上昇しており、電子材料セグメントが下振れるもよう。金属市況反動安による来年度業績に対する警戒感も拭えない中で、ネガティブな反応が先行へ。<7974> 任天堂 5783 -442大幅反落。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は1187億円で前年同期比18.5%増となり、円安メリットも享受してほぼ市場想定線での着地となっている。一方、通期予想は、売上高、経常利益などを上方修正も、営業利益は5000億円、前期比15.6%減を据え置き。上方修正への期待が高かったため、失望売りにつながっているようだ。半導体不足によって、スイッチの販売台数計画を引き下げているもよう。
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2022/11/09 15:19
本日の注目個別銘柄
住友精化、レノバ、ヤマハ発など
<9613> NTTデータ 1970 -117大幅続落。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は504億円で前年同期比18.5%減となり、上半期は1079億円で同1.1%減と減益に転じた。戦略投資の増加に加え、不採算案件の発生などが減益要因となった。通期予想は2360億円、前期比11.0%増を据え置いた。公共・社会基盤以外のセグメントは総じて増益となり、不採算案件の引き当ても完了とされているが、上半期減益決算がマイナス視された。<8113> ユニチャーム 4915 +459急伸。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期コア営業利益は362億円で前年同期比1.7%増となり、355億円程度の市場コンセンサスを上回り、増益に転じた。原材料費や物流費の上昇を販売数量増加などでカバーした。第4四半期は販促費減少などによる大幅増益を想定し、通期予想1270億円、前期比3.7%増は据え置いている。同業他社比での相対的に底堅い決算を確認で、見直しの動きが優勢になっている。<7272> ヤマハ発 3565 +405急伸。前日に第3四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は718億円で前年同期比57.8%増となり、上半期の同6.2%減から大幅増益に転換し、第3四半期累計でも2ケタ増益に転じた。通期営業利益は従来予想の2000億円から2200億円に上方修正。為替相場の前提を円安方向に見直したことが主因のようだ。為替効果を除いても、7-9月期は会社計画を上振れたとみられ、ポジティブな反応が優勢に。<9684> スクエニHD 7000 +280大幅続伸。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は116億円で前年同期比1.8%減。開発費の償却費用などが先行して、市場予想をやや下回る着地になった。ただ、売上高は同10.2%増となるなど、第1四半期の同15.5%減から大きく好転、事業モメンタムは良好と捉えられた。通期業績予想は非開示であるが、説明会では増収増益を目指す姿勢も示されたもようで、ポジティブに受け止められているようだ。<6976> 太陽誘電 4110 +115切り返して大幅続伸。前日に第2四半期決算を発表。7-9月期営業利益は165億円で前年同期比15.5%減、市場予想を10億円程度下振れた。通期予想も700億円から420億円にまで下方修正、市場予想も250億円程度下振れる水準に。ただ、下振れ自体は織り込み済みで、直近では村田製<6981>の下方修正による連想売りもされていた。新予想は保守的過ぎるとの見方もあり、当面の悪材料出尽くし感が優勢に。<2229> カルビー 2776 -116大幅続落。前日は場中の決算発表後に乱高下の末やや軟化、本日は一段安の展開に。7-9月期営業益は48.8億円で前年同期比23.3%減、市場予想を5億円程度下振れた。また、通期予想は従来の255億円から220億円に下方修正し、一転して2ケタ減益見通しに。円安などがコストアップ要因となるもよう。前日は自社株買い発表が下支えしたが、本日は予想外の2ケタ減益見通しをマイナス視する動きが優勢となった。<9519> レノバ 2781 -419急落。前日に上半期決算を発表、営業利益は74.3億円で前年同期比84.9%増となっている。ただ、第1四半期の61.1億円、同2.5倍に対して、7-9月期は13.2億円で同14.1%減益となり、年初来安値水準からは株価も大きく水準訂正していたこともあり、売り材料と捉えられているようだ。四日市ソーラーの権益売却が第1四半期にあったほか、ベトナム事業やドル高なども重しとなったようだ。<7004> 日立造 950 +79大幅反発。前日に上半期決算を発表。営業利益は1.5億円となり、上半期としては10期ぶりの黒字化を果たした。通期売上高予想は従来の4600億円から4800億円に引き上げ、売上増がコストアップを吸収するとして、収益予想は据え置いた。また、通期受注高計画は5000億円から5800億円にまで引き上げ。国内外で順調にごみ焼却発電プラントが受注できているもよう。来期以降の業績の安心感にもつながっている。<4008> 住友精化 3565 +550急騰。前日に上半期決算を発表。営業利益は64.2億円で前年同期比72.0%増となり、通期予想は従来の70億円から110億円に上方修正した。吸水性樹脂事業を中心に、円安効果や販売価格是正効果が表面化しているようだ。加えて、配当方針を変更して、配当性向30%以上を基準にするとしており、23年3月期年間配当金も、従来計画の120円から200円にまで引き上げ、前期比80円の増配となる。<4310> DI 2614 +280急伸。第一生命<8750>が子会社のアイペットHD<7339>を完全子会社化し、株式公開買い付け(TOB)に係る応募契約の締結を行ったと発表。同社はアイペットHDの55.87%を保有する筆頭株主で、一株3550円で全株式を売却する。第3四半期以降、同社の連結決算から除外されるが、同期において約182億円の特別利益を計上する見込み。なお、同時に発表した第2四半期決算も好材料視された。
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2022/11/08 15:35
本日の注目個別銘柄
インソース、ヤマシンF、アイスタイルなど
<2121> ミクシィ 2387 +98大幅反発。先週末に上半期決算を発表、営業利益は112億円で前年同期比23.1%増、第1四半期の同7.6%減から一転して2ケタ増となった。また、通期予想は従来の85億円から155億円に上方修正。モンスターストライクが人気IPとのコラボや新規施策とマーケティングの掛け合わせなどにより好調に推移している。なお、事業撤退損の計上などにより、純利益は従来計画の50億円を据え置いた。<5970> ジーテクト 1489 +150急伸。先週末に上半期決算を発表、営業利益は72億円で前年同期比倍増となり、第1四半期の同28.5%増から増益率は大きく拡大している。つれて、通期予想は従来の131億円から141億円、前期比29.0%増に上方修正。労務費や製造経費、販管費などが想定以上に抑制できているもよう。上振れ期待はそれほど高まっていなかったため、上方修正をストレートに評価の動き。<8136> サンリオ 4460 +510急伸。先週末に上半期の決算を発表、営業利益は53.5億円で前年同期比18.6倍の水準となり、従来計画の33億円を大きく上回る着地になっている。海外及び国内での需要が想定以上に堅調推移となっているもよう。つれて、通期計画は従来の47億円から70億円、前期比2.8倍にまで引き上げている。また、年間配当金も従来計画の20円から30円に引き上げ、前期比14円の増配となる。<6200> インソース 3430 +501ストップ高。先週末に22年9月期決算を発表、営業利益は33.7億円で前期比40.1%増、9月20日修正値の水準をやや上回った。23年9月期も37.3億円で同10.8%増と見込む。また、中期経営計画も発表、25年9月期目標は53億円としており、当面の2ケタ成長継続見通しをポジティブ視する動きが優勢に。12月末を基準日とする1:2の株式分割も発表、23年9月期配当金は実質増配見通しにもなっている。<6240> ヤマシンF 488 +80ストップ高。先週末に上半期決算を発表、営業利益は5.2億円で前年同期比41.3%減益となった一方、通期予想は従来の7億円から13.8億円、前期比2.6%増に増額、一転しての増益見通しへの上方修正にポジティブなサプライズが先行している。ちなみに、第1四半期は7割超の減益であった。原価低減活動の継続に加え、価格転嫁実行の効果で、建機用フィルタ事業の収益性が想定以上に改善するもよう。<5411> JFE 1480 +100大幅反発。先週末に上半期決算を発表、事業利益は1879億円となり、従来計画の1650億円を上振れ。通期計画は従来の2350億円から2550億円に上方修正している。スプレッドの改善が主要因となっている。厳しい収益環境下での上方修正を評価する動きが優勢に。また、中間期末配当金は従来計画の40円から50円に増額、利回り妙味への意識も高まる方向とみられる。<3660> アイスタイル 559 +80ストップ高。先週末に第1四半期決算を発表している。営業利益は2.4億円で前年同期比4.7億円の損益改善となった。据え置きの通期計画5億円に対する進捗率も47.4%に達している。想定以上の立ち上がりとして、業績上振れへの期待感が高まる状況になっているようだ。Beauty Serviceにおける店舗売上の大幅な成長、On Platformの着実な売上成長などがけん引役となっている。<7752> リコー 1035 -88大幅反落。先週末に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は138億円で、前年同期比85.9%増となったが、180億円程度の市場コンセンサスは下振れた。また、通期予想は従来の900億円から850億円に下方修正した。一部部材不足トラブルの発生やICT商材不足などの影響を織り込んでいるもよう。コンセンサス比では下方修正水準にサプライズは限定的だが、一段の下振れなども警戒する動きに。<6941> 山一電機 1836 -370急落。先週末に上半期決算を発表、営業利益は66.7億円で前年同期比81.3%増となった。一方、未定としていた通期見通しを公表、営業利益は80億円で前期比4.5%の減益を見込む。市場コンセンサスは100億円近い水準であったため、ネガティブなインパクトが強まったようだ。下期は半導体市場の減速やモバイル機器市場の低迷などを想定しているもよう。なお、年間配当金は従来計画77円から87円に引き上げた。<9107> 川崎船 2332 +145大幅反発。先週末の前引け後に上半期決算を発表、直後は売り先行となったが、その後は切り返し、本日も買い優勢の流れが続いた。コンテナ船事業を主因に、通期経常利益は従来の7000億円から7100億円に上方修正、修正幅にインパクトは乏しいが、ONEを除いた自社運営事業も従来の850億円から1080億円に引き上げたことをポジティブ視された。来年度のコンテナ市況反動安の影は響軽減につながるとの見方に。
<ST>
2022/11/07 15:38
本日の注目個別銘柄
大阪チタ、三菱自、ZHDなど
<7729> 東精密 4115 -365大幅続落で年初来安値を更新。2日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は100億円でコンセンサス水準をやや上回った。一方、通期計画は従来の311億円から300億円に下方修正。納期の入れ替えなどによる売上の下振れが要因のようだ。修正幅は限定的ながら下方修正には意外感もあるもよう。また、7-9月期受注高が300億円超の計画に対し252億円にとどまったこともマイナス視された。<1332> 日水 500 -47大幅反落。2日の取引時間中に第2四半期決算を発表、直後は買いが先行したが、本日は一転して売り優勢となっている。7-9月期営業利益は67億円で前年同期比2.4%減益、市場予想を20億円程度上振れた。水産市況の上昇が上振れの背景で、水産セグメントは通期予想も上方修正している。ただ、食品やファインセグメントは下方修正、市況の反動リスクが強い来年度の業績には不透明感が高まる状況のようだ。<5201> AGC 4225 -435大幅続落。2日に第3四半期決算を発表、累計営業益は1521億円で前年同期比2.5%増となり、上半期2割超の増益から増益率は大きく鈍化した、通期予想は従来の2300億円から1900億円に下方修正した。塩ビ樹脂の販売価格下落、液晶用ガラス基板の出荷減少、原燃材料価格の高止まりなどを下方修正の要因と説明。通期市場予想は会社計画並みであり、一転減益見通しへの下方修正をネガティブ視する動きとなった。<2413> エムスリー 4016 -399大幅続落。2日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は176億円で前年同期比52.8%減益となった。大幅減益の形だが、前年同期に計上した一過性利益の影響を除けば、実質は17%程度の増益となっている。ただ、減損損失の戻入益を除けばコンセンサス水準での着地であり、サプライズには乏しい。本日はFOMC後の米国グロース株安の影響が大きく響いているようだ。<4689> ZHD 340 -56.2急落。2日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は498億円で前年同期比22.4%減益となり、第1四半期の3.2%減から減益幅は大きく拡大する形に。市場予想も10億円程度下回ったもよう。前年同期の売却益の反動や戦略投資費用計上などが主な減益要因だが、LINEディスプレイ広告がマイナス成長となっていることは、ネガティブなインパクトにつながっているとみられる。<7518> ネットワン 3245 +367急伸。一昨日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は55.6億円で前年同期比2.3倍となり、第1四半期の27.6億円、同33.9%増から大きく拡大している。前期からの納期遅延分が多く計上される形になっている。第1四半期も納期の遅延が発生していたため、上半期の会社計画達成には警戒感も高まっていたとみられる。部材不足の影響改善によって、通期業績下振れ懸念も大きく後退する状況のようだ。<8242> H2Oリテイル 1327 +38大幅続伸。2日に上半期決算を発表、営業利益は11.1億円で前年同期比62.6億円の損益改善となり、従来予想10億円の赤字に対して黒字転換を果たした。宣伝費抑制や人件費などコスト削減効果が背景。通期予想は従来の80億円から90億円に引き上げた。また、高島屋との資本提携解消を発表、保有株はそれぞれ自己株式として取得予定。業務提携は継続するとしており、政策保有株縮小による資産効率の改善が好感された。<4902> コニカミノルタ 504 +41大幅続伸。一昨日に第2四半期決算を発表、営業損益は59億円の黒字となり、第1四半期110億円の赤字から急速な改善となった。市場想定も20億円程度の赤字であったとみられる。構造改革費用の減額もあったが、事務機の生産数量拡大効果も寄与したもよう。通期計画は、売上高見通しの上方修正、為替想定の円安方向への修正にもかかわらず、従来予想を据え置いたが、第2四半期の黒字転換を評価する動きが先行する形に。<5726> 大阪チタ 4545 +695急騰。一昨日に上半期の決算を発表、営業利益は20.2億円となり、前年同期比30.2億円の損益改善に。従来計画の8億円を大きく上振れる着地となっており、通期予想は従来の18億円から30億円、前期比49.1億円の損益改善見通しとしている。為替相場の円安推移を業績上振れの主因としている。また、上半期配当金は従来計画の5円から10円に引き上げ、年間配当金は前期の無配から20円になる。<7211> 三菱自 616 +94急騰。一昨日に上半期決算を発表、営業利益は846億円で前年同期比3.4倍、7-9月期は538億円で4-6月期の308億円から一段と拡大へ。通期予想は従来の1100億円から1700億円、前期比94.7%増に上方修正、1350億円程度の市場予想を大きく上回る水準となっている。北米セグメントが最大のけん引役となっているほか、アセアンも回復傾向を強めているようだ。
<ST>
2022/11/04 15:29
本日の注目個別銘柄
パナHD、花王、ニチレイなど
<7203> トヨタ自 2014.5 -5続落。前日の取引時間中に決算を発表、その後軟化する展開となったが、本日も戻りの鈍い動きになっている。7-9月期営業利益は5628億円で前年同期比25.0%減益、円安効果が膨らむ中で、市場予想を下回る決算数値をネガティブ視の動きが引き続き優勢。通期グローバル販売台数計画の正式な下方修正発表はあく抜け材料となるが、それ以上に原材料費上昇の影響に対する警戒感が拭えないようだ。<6758> ソニーG 10755 +705大幅続伸。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は3440億円で前年同期比8.0%増益、3000億円程度の市場予想を上振れる着地になっている。イメージング&センシング・ソリューション事業が大幅増益となっている。通期予想は従来の1兆1100億円から1兆1600億円に上方修正、引き上げ幅は限定的だが、スマホ市場減速の影響による下振れ懸念も高まっていたため、買い安心感につながっているようだ。<8031> 三井物産 3579 +100続伸。前日のザラ場中に発表した決算や自社株買いの実施を高評価の動きが継続。上半期純利益は5391億円で前年同期比33.2%増、通期予想は従来の8000億円から9800億円に上方修正。金属資源やエネルギーセグメントが上振れの牽引役に。年間配当金も120円から130円に引き上げ、前期比25円の増配に。6000万株、1400億円を上限とする自社株買いも市場の期待以上の水準とみられる。<6752> パナHD 1254 +111.5大幅続伸。決算発表を受けた前日は、前場中頃から大きく上げ幅を広げる展開となり、本日も上値追いの動きが継続する形に。通期予想の下方修正など決算数値に大きなインパクトはないものの、米インフレ削減法による業績押し上げ効果への期待が高まっているようだ。決算説明会において、米インフレ削減法が適用された場合、米国電池工場で税額控除が発生する可能性があると言及されているもよう。<4452> 花王 5114 -488大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は233億円で前年同期比39.5%減益となり、390億円程度の市場予想を大幅に下回っている。中国化粧品市場が想定以上に低迷しているもよう。国内市場の回復基調や価格改定効果などを想定して、通期計画1450億円、前期比1.0%増は据え置いているものの、第3四半期累計では前年同期比29.4%減であり、達成のハードルは一段と高まったとの見方に。<5401> 日本製鉄 2132.5 +52.5大幅続伸。前日に上半期の決算を発表、調整後事業利益は3000億円となり、従来計画2500億円を上振れ。鋼材値上げや国内グループ会社の損益改善が寄与。在庫評価益の拡大で、事業利益は4500億円計画を大きく上回る5417億円に。通期計画も上方修正、事業利益は従来の8000億円から8700億円に引き上げ。上期の配当金は従来計画70円から90円に増額、利回り妙味もあらためて意識される形のようだ。<6762> TDK 4925 +310大幅反発。前日に第2四半期決算を発表。7-9月期営業利益は757億円で前年同期比50.5%増益となり、市場予想を150億円程度上振れる着地になった。通期予想は従来の1850億円から2000億円、前期比19.9%増に上方修正した。二次電池などエナジー応用製品がけん引役となっているようだ。上方修正後の通期計画は市場予想並みだが、電子部品セクター内での相対的な好業績を評価する動きが優勢になっている。<4005> 住友化 468 -26大幅続落。前日に第2四半期決算を発表。上半期コア営業利益は1156億円で前年同期比22.3%減益となり、10月6日に上方修正した水準の1200億円をやや下回る着地。通期予想は従来の2000億円から1900億円、前期比19.1%減に下方修正。エッセンシャルケミカルズの下振れが主因となるもよう。健康・農業関連をけん引役とした上振れも想定されていただけに、想定外の下方修正とネガティブな反応が優勢に。<9501> 東京電力HD 456 -25大幅続落。前日に上半期決算を発表、経常損益は2389億円の赤字となり、赤字幅は市場予想であった550億円程度を大きく上回った。4-6月期490億円の赤字に対して、7-9月期は1899億円の赤字となった。JERAにおける燃料費調整制度の期ずれ影響の悪化、燃料・卸電力市場価格の高騰などによる電気調達費用の増加が要因。通期予想は引き続き未定としており、業績回復遅れの長期化を警戒視する動きが優勢に。<2871> ニチレイ 2556 +209急伸。前日に23年3月期第2四半期決算を発表。7−9月期営業益は前年同期比10.5%減の80億円と市場予想とほぼ一致。円安による仕入れコスト増や原材料・エネルギーコスト高が響いた。一方、通期予想は売上高を6600億円から6330億円に減額したものの、利益は据え置き。実質的に下期営業益は上方修正の形に。下期は加工食品事業が値上げ効果で同2%増に転じるほか、低温物流事業も効率化などで底堅い見込み。
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2022/11/02 15:24
本日の注目個別銘柄
JVCKW、冶金工、メルカリなど
<6981> 村田製 7185 -115大幅反落。前日に第2四半期決算を発表。7-9月期営業利益は1064億円で前年同期比9.1%減となり、市場予想を100億円近く下振れた。また、通期予想は従来の4400億円から3800億円、前期比10.4%減と、一転減益見通しに下方修正した。通期の市場予想は4300億円程度であったとみられる。前提レート変更による円安効果は出るものの、それ以上に生産高減少に伴う操業度損発生の影響が大きくなるようだ。<2914> JT 2698 +234大幅続伸。前日に第3四半期の決算を発表、営業利益は1964億円で前年同期比23.8%増となり、通期予想は従来の5490億円から6490億円、前期比30.1%増に上方修正した。想定以上のプライシング効果や為替の円安効果が上振れ要因に。また、業績上振れに伴い、年間配当金を従来計画の150円から188円に引き上げ、買いインパクトにつながった。前日終値をベースとした配当利回りは7.6%の水準に達する。<9020> JR東 7895 -145反落。前日に上半期決算を発表、営業利益は667億円で上半期としては3期ぶりの黒字となったが、従来計画の750億円は下振れた。全セグメントで増収増益となったが、鉄道運輸収入の回復が想定よりも緩慢だったもよう。通期計画の1530億円は据え置き、旅行支援策や水際対策の緩和などによる運輸収入の回復を見込んでいる。下振れ決算にサプライズは乏しいが、株価が高値圏にあるなか、利食い売りの材料とされたようだ。<6971> 京セラ 6884 -557大幅反落。前日に第2四半期決算を発表。7-9月期営業利益は351億円で前年同期比19.0%減益となり、500億円程度の市場予想を大きく下回る着地となった。第1四半期の同26.0%増からも大きく失速する形に。為替想定レートを円安方向に修正したものの、通期予想は据え置きと実質的に下方修正の格好ともなっている。半導体関連分野は好調であるものの、事務機や携帯端末などが足を引っ張っているようだ。<6301> コマツ 2985 +137大幅続伸。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は1181億円で前年同期比58.4%増益となり、通期予想は従来の3460億円から4400億円、前期比38.8%増に上方修正している。通期市場コンセンサスは3900億円程度であったとみられる。北米を中心とした売上高の上振れ、販売価格の引き上げ効果、円安効果などが、原材料費上昇のマイナス影響を十分に吸収する形のようだ。<6920> レーザーテック 21385 +95下げ渋ってもみ合い。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は85.1億円で前年同期比4.2倍となった。市場予想を10億円程度上回り、粗利益率も高水準を維持しているが、大きなサプライズはないようだ。一方、受注高は632億円で前年同期比3%の減少、通期計画に対する進捗率も21%とやや低水準。半導体市況が悪化しつつある中で、受注の下振れは警戒される形のもよう。<5938> LIXIL 2007 -244急落。前日に上半期決算を発表。事業利益は61.6億円で前年同期比83.5%減益、7-9月期は8.2億円の赤字に転じた。つれて、通期予想は従来の810億円から420億円、前期比35.3%減に下方修正している。原材料費上昇の影響が大きく、価格改定効果ではカバーしきれないもよう。中国や米国での販売低迷も響いているようだ。業績下振れ懸念はあったものの、下方修正幅の大きさがネガティブサプライズに。<4385> メルカリ 2895 +420急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は31億円で前年同期比3.7倍となり、市場予想の上限値も上回る着地に。投資やコストが想定以上に抑制されているとの評価になっている。USセグメントの取引高は想定を下回っているもようだが、Marketplaceセグメントの取引高成長率は想定通りに進捗のもよう。グロース株の先高期待も強まる中で、一段の買い安心感へとつながっている。<5480> 冶金工 3335 +503ストップ高。前日に上半期決算を発表。営業利益は127億円で前年同期比医91.0%増となり、通期予想は第1四半期決算時に公表した200億円から270億円、前期比93.3%増に大幅上方修正した。太陽光発電向けや水電解装置をはじめとした環境分野での高機能材の堅調な需要が続く中、価格改定効果も寄与したもよう。また、年間配当金も従来計画の140円から200円にまで引き上げ、利回り妙味も高まる形になった。<6632> JVCKW 296 +80ストップ高。年初来高値を更新して2019年10月以来の高値水準に。前日に上半期決算を発表。営業利益は57.6億円で前年同期比2.8倍となり、通期予想は従来の80億円から208億円に上方修正した。パブリックサービス分野の無線システム事業が想定以上に好調で、今後は無線システム事業の大型案件受注効果も発現するもよう。固定資産譲渡益計上で純利益は40億円から152億円に増額し、株主還元拡充期待も。
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2022/11/01 15:35
本日の注目個別銘柄
キーエンス、アルプスアルパイン、スターティアHDなど
<6861> キーエンス 56320 +4610大幅反発。先週末に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は1386億円で前年同期比33.3%増益となり、市場予想を150億円近く上回った。通期予想は非公表であるが、年間配当金は従来計画の200円から300円に引き上げ。全地域で売上が好調、粗利益率も高水準を持続している。値上げの詳細なども発表されており、今後の一段の収益力強化につながるとの期待も高まっているようだ。<6770> アルプスアルパイン 1280 +172急伸。先週末に上半期決算を発表、営業利益は199億円で前年同期比88.7%増益となり、計画線上での着地だが、市場予想を80億円程度上回ったとみられる。通期予想は従来の475億円から500億円、前期比42.0%増に上方修正、市場予想は従来会社計画を下回る水準だったため、ポジティブなサプライズが先行する形に。モジュール・システム製品の売上増加、価格転嫁や為替の円安効果などが上振れの背景のようだ。<3393> スターティアHD 1307 +220急騰で高値更新。先週末に業績予想の上方修正を発表している。上半期営業利益は従来予想の6.2億円から8.2億円、前年同期比6.5倍に、通期では11億円から13億円、前期比3.8倍に引き上げ。ネットワーク機器商材と MFPの販売が好調に推移しているもよう。9月30日にそれぞれ、2.7億円から6.2億円、7億円から11億円に大幅上方修正を行っていた経緯もあり、それに続く上方修正となる格好に。<6473> ジェイテクト 1050 +103急伸。先週末に上半期の決算を発表、事業利益は181億円で前年同期比16.4%増益となっているが、第1四半期は同70.5%の大幅減益であったため、想定以上の急回復と捉えられる形のようだ。自動車、産機・軸受セグメントともに、全地域で売上が一段と拡大している。なお、通期予想の600億円、前期比41.7%増は据え置いているが、通期税引前利益は従来の485億円から595億円に引き上げ。<8698> マネックスG 518 +27大幅反発。先週末に第2四半期の決算を発表、7-9月期税引前利益は10億円で前四半期比8%の減益となっているが、米国における構造改革費用の計上が背景であり、実質的には28億円で、前四半期の11億円からは大幅に改善している。米国金利上昇による金融収支の増加、広告宣伝費の抑制などが背景のようだ。米国での構造改革費用は第3四半期以降一巡する見込みとなっている。<8015> 豊田通商 5000 +375大幅反発。先週末に第2四半期決算を発表、7-9月期純利益は764億円で前年同期比7.9%増と増益を確保し、通期予想は従来の2100億円から2700億円、前期比21.5%増に上方修正している。通期の市場コンセンサスは2400億円強であったため、大きく上振れの水準にまで引き上げている。下期は貴金属市況の大幅な下落を織り込んでいるとみられ、一段の上振れ余地を意識する動きにもなっているようだ。<6754> アンリツ 1499 -120大幅続落。先週末に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は24億円で前年同期比45.6%減、第1四半期2.1%減から減益率が大きく拡大し、市場コンセンサスも20億円程度下振れた。通期予想は従来の190億円から175億円、前期比6.1%増に下方修正。原材料費上昇などを背景に、計測事業の見通しを引き下げているもよう。また、引き続き受注残高が積み上がるなど、部品調達状況の改善も遅れているようだ。<5541> 大平洋金属 1845 -172大幅続落。先週末に業績予想の下方修正を発表。上半期営業損益は従来の0.8億円の赤字から44.6億円の赤字に、通期では15.2億円の赤字から100億円の赤字に下方修正。期末に35円を予定していた配当金も無配にする。棚卸資産の収益性低下により、上半期に59.6億円の減損を計上する。また、数量抑制方針へのシフトによって、漏出事故の影響で停止の電気炉1基操業再開も来年度に先送りするもよう。<2412> ベネフィット・ワン 2064 -201前日比変わらずを挟んで大幅安。先週末に上半期の業績修正を発表している。営業利益は従来予想の40億円から48.2億円、前年同期比30.0%減に上方修正。ヘルスケア事業において、取引先自治体のコロナワクチン接種が想定より前倒して実施されたことなどが要因。ただ、第1四半期の29億円、同1.9%増だったことから、修正幅は限定的と捉えられ、通期予想を据え置いていることなどもマイナス視される形のようだ。<5333> 日本ガイシ 1737 -125大幅反落。先週末に上半期の決算を発表、営業利益は388億円で前年同期比15.5%減となり、従来予想の410億円を下回る着地に。通期予想は従来の900億円から780億円、前期比6.6%減と、一転して減益見通しに下方修正。半導体製造装置用製品の販売下振れ、労務費や原燃料価格高騰の影響などが下振れ要因に。市場コンセンサスは従来会社計画を上回る水準だったため、ネガティブなインパクトにつながっている。
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2022/10/31 15:26
本日の注目個別銘柄
シンプレクスHD、イビデン、NRIなど
<4307> NRI 3370 -255大幅続落。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は272億円で前年同期比0.6%減、4-6月期の同5.7%増から減益に転じる形に。21年に買収した海外子会社の人件費負担など費用増が収益の重しとなったもよう。国内の産業ITソリューションの受注回復などを映して、通期予想の1150億円、前期比8.3%増は据え置いているが、海外事業の不透明感などを意識する動きが先行のようだ。<5727> 邦チタニウム 2148 +34反発。前日に上半期決算を発表、営業利益は58.2億円で前年同期比2.2倍となり、従来予想の48億円を大きく上回った。つれて、通期予想は従来の82億円から97億円に上方修正した。チタン製品の販売価格改善、為替レートの円安方向への見直しが背景。年間配当金も従来計画22円から28円に引き上げ、前期比13円の増配となる。同社の上方修正を受けて、大阪チタも連れ高の動きとなった。<4373> シンプレクスHD 2390 +362急伸。前日に上半期の決算を発表、営業利益は33.5億円で前年同期比5.6%減となったが、従来予想の28.9億円は上回る着地に。4-6月期の27.2%減に対して、7-9月期は17.7%増に転じている。金融ソリューションの売上が想定を上回る推移となっているようだ。7-9月期受注高も2ケタ増と好調推移、通期業績計画は一転して上振れが期待できる状況となってきている。<6702> 富士通 17250 +525大幅反発。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は754億円で前年同期比57.9%増となった。ただ、通期予想の4000億円、前期比82.5%増は据え置き。国内ビジネスの受注残増加や部材不足解消に伴い、下期の一段の業績回復を見込んでいるもよう。先行きの下振れ懸念は残るものの、いったんは業績計画据え置きを受けて、あく抜け感が先行する状況のようだ。<6857> アドバンテス 7700 +180大幅続伸。前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は431億円で前年同期比2.0倍となり、400億円程度の市場予想を上回る着地に。受注に関して会社側では非開示であるが、BBレシオは1倍を超過しているとされている。また、来年度のテスタ市場の見通しに関しても、SoCテスタは1ケタ後半の成長を想定しているもよう。来年度減益見通しへの懸念は拭えないが、過度な下振れ懸念などは後退する形に。<7741> HOYA 13810 -640大幅続落。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期四半期利益は473億円で前年同期比10%増益、前四半期水準をやや下回る形になっている。HDD基板が大きく減少して、全体の足を引っ張る格好となったようだ。同分野の鈍化懸念はあったものの、想定以上の急ブレーキと捉えられ、会社側では短期的に一層の需要減少を見込むとしている。それに伴い、10-12月期の減益転換なども織り込む動きとなっているようだ。<4063> 信越化 15355 -45続落。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は2866億円で前年同期比69.0%増となり、市場予想を300億円近く上回った。通期予想は従来の8250億円から9400億円に上方修正し、市場予想の9000億円程度を超過したとみられる。来年度の失速懸念などは拭えないものの、想定以上に底堅い足元の業績動向をポジティブに捉える動きが優勢になったものの、次第に全般安に引きずられる形に。<4062> イビデン 5090 +560急伸。前日に第2四半期の決算を発表、7-9月期営業利益は233億円で前年同期比20.8%増益、市場コンセンサスを50億円程度上回る形になっている。通期予想は従来の670億円から730億円、前期比3.1%増と一転増益見通しに上方修正している。パッケージのサーバー比率向上などによって、電子セグメントが上振れるもよう。市場予想並みの水準に上方修正だが、一段の上振れも期待される状況のようだ。<4661> OLC 20050 +980大幅反発。前日に上半期決算を発表、営業利益は380億円で前年同期比573億円の損益改善、市場想定線の着地だが、会社計画の218億円は大きく上振れた。通期予想は従来の503億円から801億円にまで上方修正。コンセンサス水準はやや下回るが、期中のコロナ感染拡大の影響も想定されていたことで、大幅な上方修正がストレートにポジティブな反応。ゲスト単価の上昇などが上振れの背景に。<6954> ファナック 19430 -1125大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業利益は947億円で前年同期比0.8%増益となり、従来計画の966億円を下回る着地に。通期予想は従来の1984億円から1817億円、前期比0.8%減に下方修正、市場予想は従来会社計画を上回る水準であったため、ネガティブな反応が先行する形になっている。供給制約の継続に加えて、中国市場を中心としたFA事業の鈍化などが背景となるようだ。
<ST>
2022/10/28 15:22
本日の注目個別銘柄
九電工、カプコン、フューチャーなど
<7751> キヤノン 3136 -208大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は814億円で前年同期比38.7%増益となったが、市場予想は150億円程度下振れる着地になっている。プリンティングが期待値を大きく下回る状況とみられる。22年12月期見通しは従来の3760億円から3850億円、前期比36.6%増に引き上げているが、円安メリットが大きくなっている中では、修正幅は小幅にとどまったとの見方が優勢のようだ。<6645> オムロン 7040 +26反発。前日に第2四半期決算を発表。7-9月期営業利益は297億円で前年同期比49.2%増益となり、4-6月期の同53.8%減から増益転換、230億円程度の市場予想も大きく上回った。通期予想は従来の930億円から950億円、前期比6.4%増に上方修正。市場予想は従来会社計画下振れであったため、ポジティブな反応が強まっている。上海ロックダウンの影響一巡、製品値上げの浸透などが業績回復の要因に。<6988> 日東電 7830 -240大幅反落。前日に第2四半期の決算を発表。7-9月期営業利益は538億円で前年同期比24.8%増となったが、市場予想は40億円程度下振れた。インダストリアルテープでの減損計上などが下振れ要因に。通期予想は1600億円、前期比21.0%増で、市場予想をやや下回る水準に据え置いている。為替前提などが保守的で通期上振れ余地はあるとみられるが、上半期実績値の想定比下振れなどをマイナス視する動きが優勢に。<9697> カプコン 4105 +300大幅続伸。前日に上半期の決算を発表、営業利益は219億円で前年同期比24.3%減益となっているが、第1四半期の同48.9%減から減益幅は縮小し、通期予想は480億円から500億円、前期比16.5%増に上方修正している。ほぼ市場コンセンサス並みの水準にまで引き上げられ、買い安心感が先行へ。6月に発売した『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のほか、『新鬼武者2』や『バイオハザード RE:2』などの販売が好調なもよう。<4751> サイバー 1262 -33大幅反落。前日に22年9月期決算を発表。営業利益は691億円で前期比33.8%減となり、従来計画の700億円を下回る着地に。23年9月期は400−500億円予想としており、大幅減益継続の見通し。市場予想は670億円程度であったため、ネガティブな反応が先行。ただ、過去の傾向から低いガイダンスは想定線との見方もあるほか、7-9月期のゲーム事業改善を評価する動きもあり、安寄り後は下げ渋る展開。<6305> 日立建機 2870 +129大幅続伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は533億円で前年同期比38.7%増益となり、通期予想は従来の900億円から1060億円、前期比0.6%減に上方修正している。市場コンセンサスもやや上回る水準に。サプライチェーン混乱やロシアウクライナ問題の影響が想定よりも限定的として、主力の鉱山機械事業の売上前提を引き上げているようだ。為替前提が1ドル=130円であり、一段の上振れ期待も残る状況に。<6755> 富士通ゼ 3150 +150大幅反発。前日に上半期の決算を発表、営業利益は24.8億円で前年同期比51.6%減益となったが、会社計画は5億円程度上振れた。海上運賃の上昇や円安デメリットなどが減益要因となったが、価格転嫁などは順調に進んでいるもよう。通期予想は従来の170億円から180億円、前期比2.1倍の水準に上方修正、堅調な需要動向が確認されたことで、買い安心感が強まっているようだ。<1959> 九電工 3175 +279大幅反発。前日に上半期の決算を発表。営業利益は103億円で前年同期比11.5%減となったが、7-9月期は74億円で増益に転じている。これまで株価は安値圏で推移していた中、ポジティブなインパクトにつながっているようだ。また、上半期の工事受注高は屋内線工事を中心に同48.3%増と大幅に拡大しており、今後の想定以上の業績拡大が期待される状況になっているもよう。<6807> 航空電子 2141 +91大幅続伸。前日に上半期の決算を発表、営業利益は108億円で前年同期比17.3%増となり、従来予想の100億円を上回る着地に。未定としていた通期予想は220億円で前期比21.9%増としており、ほぼコンセンサス水準。年間配当計画も従来の40円から50円に引き上げ、前期比15円の増配としている。国内外の産業機器市場の堅調な需要に加え、自動車市場の需要回復が見込まれることなどを好業績の背景としている。<4722> フューチャー 1567 -108大幅反落。前日に第3四半期決算を発表。累計営業利益は93.6億円で前年同期比43.0%増と大幅増益となった。フューチャーアーキテクトやフューチャーインスペースなどが増収増益となっている。ただ、上半期までの進捗から好決算期待は十分に織り込まれており、上半期増益率65.9%増に対し、7-9月期は12.5%増にとどまっていることからも、目先の出尽くし感が先行する流れになっているもよう。
<ST>
2022/10/27 15:04